橘雪翼の、侃侃諤諤喧喧囂囂

2021年12月分

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2021年12月31日

一年を振り返って〜その他編〜

 今日でいよいよ一年が終わる。残りの話題をまとめて振り返ってみよう。

 カメラ関連は、A3ノビ対応プリンターを買ったのが一番の出来事。相変わらず撮影に行けてないので、過去作を振り返る日々……というほど見返したりもしていない。プリントの敷居は下がってあれこれ印刷してみようかとは思うのだが、ちょこっとのつもりでRAW編集作業を開始するとアウト。やる前から分かり切っている泥沼にはまって途中で投げ出してしまう。経験量が物をいいそうでもあるので、根気よく続けるのが重要なんだろうなあ。
 α77用にACアダプターを購入した。これがガンガン活躍するよう模型をガンガン組み立てなくては! 追加の予備はそのうちでいいや、と思っていたバッテリーは、ふと通販サイトを見ると値引き率が大幅に下がっていた。これもあれか、半導体不足の影響? やっぱあの時買っておくべきだった??? 半導体不足の解消が先か、ソニーがAマウントから完全撤退するのが先か。
 今年は後輩が何人かカメラやレンズを買ったらしい。いいなあ、と思いながら眺めてた。この「いいなあ」は、世がデジタル全盛になってもフィルムで粘っていた頃に感じたのと同じ種類のものである。欲しけりゃ買えないこともないのだが、次の主軸をどれにするか決めかねているので「買えない」のだ。それに加え、手持ちのをまだまだ使い倒すつもりだから新しいの買うのは勿体ない、という事情もある。フットワーク軽い人は、気軽に買って新機種が欲しくなったら売ったりするんだろうけどね。買取価格の低さを見たらケチな私にはできない芸当だ。

 今年もゲームソフトは買わず……って思ったら一応去年は『天穂のサクナヒメ』買ったのか。模型制作があったのでプレイし始めたのは今年に入ってからなのだが、すぐに飽きて再びPS4は長い眠りに就いた。一時期久々にDDRやってたから、PS2の方が起動時間が長いという1年になった。もちろんだが、PS5やSwitchなどは買っていない。ゲーム機はソフト含めて、今後買うことはほとんどなくなるような気がしている。スマホ向けアプリゲームでちょくちょく面白いのがあって、今はそれで十分。今年も1つハマったゲームがある。俺の嫁!な美少女が出てくる……ものではなく、『Train Condutor World』という電車走らせるゲーム。去年の『Alto's Odysey』といい、アプリゲームは海外製の方が好みのことが多い。日本のはガチャが前提だからかな?
 アナログゲームでは、ドミニオンは今年も集まれず全然できなかった。発表された新拡張セットも買う予定だけど、遊べるのはいつになるのかね。書いたかどうか忘れたけれど、去年は『マラケシュ』というゲームも買った。アニメ化もされた某漫画の第一話で出てきたゲームだ。今年は甥っ子が大学生になったので、隙あらばドミニオンを覚えさせようと狙っていた。けれど何だかんだで大学生活は忙しそうだし(リモート授業であっても)、いくら親戚の間柄とは言え不用意な接触は避けよう、ということでまだドミニオンのドの字にも触れていない。もう一つの問題が、ドミニオンは3人か4人の方が楽しい(個人的見解)ので、もう1人をどうするか。両親や次姉は絶対ムリ、義兄もまずない……可能性があるとすれば長姉で、2%ぐらい? 肝心の甥っ子だが、こちらは80%ぐらいで行けるとみている。特に根拠はないが、後輩を引きずり込んだ経験から言ってそれぐらいの自信がある。ちなみに何回か家族……親族麻雀はしていて、その面子は母と長姉と甥っ子と私。私の家で卓を囲むので、部屋の隅にさりげなくドミニオンとマラケシュの箱を置き、甥っ子が興味を示すのを辛抱強く待っている。「さりげなく置いている」と書いたが、ただ単に棚に収まりきらなくなったからそこに積んでいるだけである。遊んでいないという意味でもまさに積みゲー。

 遡って2019年に新たに加わった「二次元の嫁」と「1/3の娘(ドール)」の2つの趣味。侃侃諤諤では話題にせずこっそり楽しむつもりだったのに、エイプリルフールネタを思いついてしまったのが終わりの始まりだった(乾いた笑い)。とは言え、せっかくネタばらししても侃侃諤諤用のネタはあまりない。一般的に「沼が深い」とされる趣味ではあるが、幸いにして私は足首か膝下ぐらいで済んでいる(と自分が思ってるだけで、第三者の目から見れば頭のてっぺんまでどっぷりなのかも)。鉄道模型と野球とカメラ趣味がアレなせいで、割けるリソースが限られていたせい(またはおかげ)だと思っている。
 「ドール」に関しては、個人ディーラーが作っているお洋服とか小物が欲しくなると「これぞ」と言いたくなるような沼が待っているようである。値段も高いが、競争率がヤバそう。「二次元の嫁」同様、情報収集でネットに張り付く必要もありそうだ。その点私はというと、アゾンインターナショナルの大量生産品で満足できている。入手しやすいし金額的な負担も重くない。公式サイトかツイッター、どちらかを見ていれば見逃しもない。あと、気付いたのが、世間ではボークスの「どるふぃーどりーむ」?の方が主流なのかな? 個人ディーラーはそちらの寸法に合わせて作ることが多いようで、リリアたんのオビツボディには着せられない可能性が高い。持ってないので分からないが、ネットで情報集めた限りでは両者は「似て非なる寸法」のようで、売り手も「DDに合わせてるからオビツはどうか分からん」みたいな注意書きを記している。ユーザー側からの情報提供では「モノによってはオビツにも着せられるよ!」だそうだが、“それができる”のはDDとオビツ両方持ってるオーナーさんだけ。オビツオンリーの私が買って「合わない」となったら目も当てられない――って迂闊に書いたらきっとこう言われるんだぜ。「DDもお迎えすればいいんだよ!」って。いや、自分がそっち側にいたら絶対言うからね!(笑) そしてもちろん、お迎えしたい子がいたらDDにも手を出すんだけど、現状リリアたんしか眼中にない。ボディを単体で手に入れて交換するという手もあるようだが、そこまでしなくていいや。
 量産して売ったりするところまでは無理だけど、お洋服の自作はしてみたい。先日、基礎レベルの参考書を一冊買ってみたのだが……「基礎」の割にはレベルが高くて早くも尻込みしている。裁縫だけならNゲージで鍛えた器用さがそこそこ役に立つと思っていたのだが、縫うだけで服が仕上がるなら誰も苦労しないってことだ。それでも挑戦しないことには始まらない……と思ったが、その前にお人形さんの服が作れる生地ってどこで売ってるのかな? 人間の服とはまた違うよね? まずそこからなので、まだまだ先は長そうである。

 昨日の“訂正”。過去ログの整理をするときにちょこっと読んだら……『ここ俺』の単行本購入を再開したの、今年だと思ってたら去年の12月だったらしい(てへっ)。ま、時期的にほぼ1年前だからいいってことにしておいて下さいまし。

 本年は98回の更新となった。バラツキとか水増しとかはあったけれど、不定期更新になってからのいつも通りとなった。「運動・野球編」と同じく、侃侃諤諤の更新もいつまで続くか続けられるか分からない。とりあえず、続くうちは続けようと思っている。
 そんなサイト末期の状態なのに、今月に入って今更感漂う“更新”をした。お気付きの方もいるだろうけど、ブラウザのタブやブックマーク等に表示される当サイトのアイコンを追加した。「ファビコン」というらしい。ずっと前からどうやって付けるのか気になっていたが、面倒そうなので年単位で放置していた。たまたま思い出して調べてみたら、そんなに難しくなかったのでサクッと作業完了。せっかく作ったのに1年経たずに更新止まっちゃったよ……ってなりそうだけど、その時はその時で「さすが橘クオリティ!」と笑っていただければ。
 2021年もご愛顧いただき、ありがとうございました。来年もよろしくお願いします。よいお年を。

(2021-98 12-10)


2021年12月30日

一年を振り返って〜漫画編〜

 恒例の「今年読んだ一番面白かった漫画」は……すっげぇ悩んだ。今年は去年までと違って突出したものがなかった。消去法的に選ぶしかなく、例年と比べれば「小粒」な感じが否めない。とりあえず、第一次選抜を通り抜けたのがコチラ。

『Dr.STONE』22巻

『魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、
どう愛でればいい?』7巻

『王室教師ハイネ』17巻

ここで言及しているのはあくまで「面白かった漫画」であって「感動した漫画」ではないのだが……感動系の場面しか残らなかった。『鋼の錬金術師』の過去が明らかになる巻でもいっか、と思ったが、毎月3冊ずつ読んでたせいでややインパクトが足りない。めんどくさいので「あんこ可愛いかったから」というだけで第四の候補『ごちうさ』10巻を打ち立てようかとも思った12月25日。その後のご新規様10冊にも期待を寄せたが……結局は3つの中から選ぶことに。

・流した涙の量で『Dr.STONE』
・既知のシーンで泣いた『魔奴愛』
・最終巻補正の『ハイネ』

さあ! どれにしよう! 散々迷って決まった「橘雪翼の2021年に読んだ一番面白かった漫画」は……

『Dr.Stone』22巻!!

後半入ってダダ泣きだったのと、22巻最後のページでスイカと復活千空の再会、という収まりの良さもプラス材料。なお、今もそれらの場面を思い浮かべると涙腺ヤバいです。だからこの件については以上!
 その他の漫画を振り返ってみよう。

【あおざくら】
「一番」の候補に挙がらなかったものの、相変わらず安定していた。来年は「一番」で悩まなくとも良いようぶっちぎって欲しい。

【怪獣8号】
今年読み始めた中では一番期待している。

【婚約破棄された令嬢を拾った俺が、イケナイことを教え込む
〜美味しいものを食べさせておしゃれをさせて、
世界一幸せな少女にプロデュース!〜】
タイトル長すぎ! 気になりつつも橘雪翼特有の事情で敬遠していたが、思い切って買ってみたら意外にイケたのは嬉しい誤算。

【だからオタクはやめられない。】
【やはりオタクで間違いない。】
読んでみたい漫画が底をついてきた頃に思い出したオタクエッセイ漫画。続刊の気配がないのが惜しい……一応フクロウの漫画があるみたいだけど、電子版がない?

【いびってこない義母と義姉】
某氏がツイッターで紹介してくれて知った。『とな吸』といい、某氏のツイッター優秀。

【まちカドまぞく】
電子版から紙版へ“昇格”する最初の例となったが、その記念すべき6巻はちとイマイチだったかな(これまでに比べて)。

【ここは俺に任せて先に行けと言ってから
10年がたったら伝説になっていた。】
特に保留名簿とか言っていなかった時期に購入を中止した作品だが、何となく読み返すと面白かったので復活。どうしてこれをやめたのか、当時の心境が不明すぎる。

【はじめの一歩】
こちらも復活組。「祝!電子版出版!」といったところ。連載が長くなるとつまらなくなる漫画が多い中、100巻越えてもこれだけ面白いのは驚異的だ。

最後に「ジャンプルーキー」の今後に期待の作品を挙げておく。
【ラーメン赤猫】


 今年夏の新規発掘が寂しかったのを受け、漫画アプリを導入してみた。まだまだ世の中には俺の知らない面白い漫画がたくさんあるぜ!……と思ったのも束の間。最初の1〜2話でテンションが上がっても、さらに読み進めているうちに「一回読んだらもういいか」と冷静になってしまうものの方が圧倒的に多い。面白い漫画があんまり大量にあっても困るのだが、それにしたってもう少し取捨選択に困る楽しみがあってもいいんだよ。その中で採用となったのが、『とんがり帽子のアトリエ』、『パンゲアの娘 KUNIE』、『銀の匙 Silver Spoon』の3つ。『とんがり帽子』はアプリ上でも2話目以降が有料だったが、『KUNIE』と『銀の匙』はその気になれば全話?無料で読むこともできた。それをしなかったのは、1日1話ずつチマチマ読むのが性に合っていなかったのと、「無料」は最重要項目ではなかったから。気軽に色んな漫画を読めるのはありがたいことだが、私が重要視するのは「心から面白いと思える漫画に出会う」こと。そして、そんな漫画に出会ったら「購入」して読むのは当然の流れだ。そんなわけで、無料でも楽しみつつ、いい漫画に出会えるのを楽しみにしている。
 今年から「保留者名簿」という本人以外には理解不能なシステムを始めた。今まで一旦買い始めた漫画は、飽きてきも余程つまらなくならない限りは惰性で新刊を買っていた。買い「続ける」か「やめる」かの極端な二択のせいか、ダラダラと前者を選び続ける傾向があった。まるで、一度辞めると二度と買っちゃいけない呪いにでもかかっているかのように。実際には、一旦やめた漫画でも時を置いて再開したりしている。今年の『ここ俺』や『一歩』がまさにそうで、過去に何度もそういう例はある。「やめる」決断しちゃうと何だか大ごとで、再開するにも勇気がいるような、そんな感じがするので、間を取った選択肢があればいいんじゃないか。そこで「保留」という緩衝地帯を作ってみた。1年あるいは2年ほどして読み返して、あるいは未読が5冊溜まったりとか、完結したとかで結末が気になったら、その時に読んでみる。そういう選択肢である。とりあえず初年で12タイトルを放り込み、そのうち1つが早速完結したので“取り出して”みた。来年以降も上手く運用できたらいいな、と思っている。
 漫画ではないが、漫画とも関連性の深いライトノベルの話題。一昨年の『Re:ゼロ』に始まり、去年から『魔奴愛』、そして今年は『くま』、『イケナイ教』と増やしてしまった。何だかんだで『才女のお世話』も買い続けそうな気配で、気付けば5タイトルに手を出している。ちなみに、『なにかのご縁』も続きが出たら買うつもりなのだが、ここ何年も出ていないので諦めムード。あと、『古典部シリーズ』をライトノベルに含めるべきという意見も……それを言い出すと『キマイラ』や『陰陽師』とかも怪しくなってくるので、あくまで表紙に美少女が出てくる作品をライトノベルと呼んでおこう。小説は漫画に比べて1冊読むのに時間がかかり、シリーズものをたくさん追い掛けていると俗に言う「積ん読」状態になりかねない。だからこれ以上は増やさない!……と高らかに宣言したところで効力も説得力もないが、2021年末の決意として記しておく。



  ――橘雪翼はまだ知らなかった
  ――夏が過ぎた頃『ウォルテニア戦記』にハマり
  ――ラノベ6作品目に手を出すことを

           〜完〜


くそぅ、自分で書いててむっちゃ可能性ありそうなのが悔しいぜ!

(2021-97 12-09)


2021年12月28日

並行処理

 今月割り当て分の漫画も読み終わったので、侃侃諤諤の更新作業……しなきゃいけないのに小説読んだりしてる。『陰陽師』はこの前片付けたので、『キマイラ』を読み始め……そして今月発売された『くま』と『Re:ゼロ』にも手を出した。漫画は読み始めたら、つまらないとかそういう理由を除けば間で別のを読むことはないのだが、小説は1冊読むのに時間をかけてしまうので、媒体の違いとかの理由もあって今回並行処理が入っている。『魔奴愛』も発売されたので、侃侃諤諤の更新がなければ4冊回し読み、なんてことになっていたかもしれない。
 今日は「12月の漫画感想文」の後編だ。11月末に迷文で紹介した「ご新規」の9冊に1冊プラスした合計10冊。おっと、その前に一言お詫びしておこう。「みたいな漫画」と表現したが、全然違うものでした(笑)(確信犯(*1)) 「かもしれない」って言ったし、許してちょ!(反省の色なし)尚、評価の後の矢印は、読む前の期待度から読んだ後の評価がどう変動したかを表している。「↑↑」「↑」「→」「↓」「↓↓」の5段階だ。

*1 間違った意味と知りつつ使いました。つまり「確信犯」と書いたのは確信犯(*1)です。

【姫様“拷問”の時間です】2巻(既刊):☆☆★(→)
 以前からウェブでちょくちょく読んでいた作品。1巻はつい最近も期間限定の無料版があったので、今回は2巻を購入。魔王軍に捕らわれた国王軍の姫様が拷問を受け、国王軍の重大機密を話してしまう、というのが大まかな流れの漫画。拷問が実に極悪非道で、例えばお腹を空かせた姫様の前で香ばしく焼き上げたトーストをおいしそうに食べたり、囚われの身の前で楽しそうにテレビゲームでワイワイ遊んだりとか。さすがは魔王軍、人の心がない! 極悪非道で血も涙もないとはこのこと。姫様が拷問に屈しても仕方がないよね!
 というギャグ漫画。漏らす機密も「それって機密事項なの?」というものがあったり、魔王軍サイドも有用な情報をちょっとした理由で活かさない。が、ツッコミは野暮。本作は結局のところほのぼのギャグ漫画なんだから!

【殺し屋は今日もBBAを殺せない。】1巻(既刊):☆☆☆(↑)
 こちらも以前からウェブで読んでいた。但し、最初の方はもう忘れてしまったし、全部は読めてないはずなのでこちらは順当に1巻から購入。
 野沢マコト77歳。エルフや吸血鬼と言ったファンタジーを除くと、あまり例を見ないご高齢のお婆ちゃんを主人公とする漫画だ(と書いてから思い出したが、じっちゃんばっちゃんが若返る漫画ってのがどこかにあったような)。さて、このBBお婆ちゃん、何故か殺し屋に命を狙われるが圧倒的な強さで返り討ちにする……というのがタイトルまんまだけど本作の内容。端的に言ってギャグ漫画である(少なくとも序盤は)。独特の読み味で、時折クスリと笑える。

【とんがり帽子のアトリエ】1巻(既刊):☆☆★(↓)
 魔法使いにあこがれる少女ココが、あれやこれやで魔法使いに弟子入りして魔法使いを目指す物語。「あれやこれや」の説明をすると長くなるのだが、要は悪い魔法使いに目を付けられて、そうなるように仕向けられたってことでいいのかな?(1巻時点で推測できる範囲) 絵が綺麗で、物語の起点はどうあれほんわか系の作品を期待していたら、魔法使いキーフリーのアトリエ(館)で同室となるアガット(女の子らしくない名前に思えるのは某赤毛のせいか(*2))に意地悪されたり、悪い魔法使い(仮)に狙われていたりで、なかなかハードな物語になりそう。
 ところで、キーフリーの見た目が雪代縁っぽい。雰囲気は圧倒的に柔和だけど(笑)

*2 赤毛のアガット:『英雄伝説 空の軌跡FC』のキャラクター。オラついているように見えて実は後輩思い。後に□リコンと化した。
*3 「悪い魔法使い」という表現も『空の軌跡』(のPV)より拝借。比喩表現なしでの「悪い魔法使い」だけど。

【鉄鍋のジャン!五行クンの楽しい香港生活】1巻(既刊):☆(↓↓)
 名作『鉄鍋のジャン!』のいくつ目になるのか分からないスピンオフ。今回は本編でライバルポジション?にいた五行壊が主人公。麻雀やるよりよっぽど順当な路線で、五行に目を付けたのもいい。が、褒められるのはそこまで。試し読みした1話であまり期待はしていなかったのだが、続く2話3話目でその期待を下回るというとんでもサプライズ! 話に捻りも工夫もない。そのくせ薬効の説明だけがだらだらと長い。ついでに言うと、3話目に五番町葉六というキャラが出てくるが、完全に秋山顔なのも解せない。さすがにこれは「五番町葉六を名乗る秋山爆」だと思いたいが……私が真実を知る日は来ない。2巻以降は買わない、からだ。

【パンゲアの娘 KUNIE】2巻(既刊):☆☆★(→)
 アプリで1巻分を読んだので今回は2巻を購入。1巻の内容がちょっと朧げになりつつある……のでストーリーの紹介は略。『究極超人あ〜る』で有名な……なぬ? 『パトレイバー』の方が有名? ま、とにかくゆうきまさみの20年前の作品。掲載誌は少年サンデーだったらしいが、当時ギリギリ読んでたはずなのに本作の存在は全く知らなかった。
 大まかなジャンルで言うと現代ファンタジーで、ゆうきまさみらしいシリアスとコメディが入り混じったタッチで描かれる。小学生の主人公日向陽と南国の島国カラパオからやってきたクニエを中心とした物語なのだが、カラパオの方でも世界を巻き込んだ異変がおきつつある。日本とカラパオの話が並行して進むあたり、匂わせというか物語の核心へ迫らずもどかしいというか。全5巻なので、『彼方のアストラ』みたいに次の3巻が大きなターニングポイントになるかも?

【吸血鬼すぐ死ぬ】1巻(既刊):☆☆(↓)
 アニメ化もされたのでご存じの方も多いだろう。“無敵”吸血鬼ドラクルと吸血鬼退治人ロナルドの善と悪の壮絶なる戦いの物語……と思わせてその実噂だけが一人歩きしたすぐ死ぬ最弱吸血鬼ドラクルにリズム狂わされまくりのロナルドのギャグ漫画。
 過去に2度ほど期間限定無料の1巻を読んだことがあるはずだが、あまりにも内容を覚えていなさすぎで今回も新鮮な気持ちで読むことが出来た(誉めてるのか貶しているのか)。笑いの方向性としては馬鹿馬鹿しいというか、小学生が喜びそうなネタが多い(決して貶しているわけではない)。テンポの良さと独自センスはこうしたギャグ漫画には欠かせないもので、私も迂闊にも何度か笑ってしまった。なお、アルマジロのジョンがちょっと可愛いと思っている今日この頃。
 冒頭に書いた「1冊プラス」したのがこの作品。3巻までが半額になってたから、半額なら買ってみようかと。予定外もいいところで、11月の怪文書でモロにタイトル使っちゃったよ!

【となりの吸血鬼さん】1巻(既刊):☆☆☆(↑↑)
 普通(?)の女の子天野灯が、「人形の館」の噂に惹かれて森の中を彷徨っていたところ、吸血鬼のソフィー(噂の館の主)に助けられて……以下、灯がやや一方的?にソフィーに好意を押し付ける四コマギャグ漫画。ギャグ漫画は結局のところ波長が合うか合わないかが重要だと思うのだが、本作は割と好み。
 最近は新しい漫画を買う前に試し読みするようにしているのだが、本作を検索していたら……見覚えのある文字列が出て来た。「コミックキューン」――「二次元の嫁」がらみで買ったことのある雑誌だ。どうりで見覚えのあるタイトルだなーと。掲載誌をもうちょっときちんと読んでおくべきだったかな。目当ての作品以外は、ぱらぱらめくるだけで流したからなあ。ちなみにその目当ての作品も今では「圏外」となっている。

【銀の匙 Silver Spoon】2巻(既刊):☆☆☆(→)
 『KUNIE』同様アプリで1巻相当分を読んだので今回は2巻を購入。『鋼錬』ほどではないが、荒川弘の人気作と言っていいだろう。故に作品紹介は省略(サボタージュ)。
 冒頭のピザ美味そう。私は、チーズ嫌いなくせにピザは食べられる。というか結構好き。但し癖が強いチーズが乗ったやつはダメだし、好き嫌いも激しいので具によってはアウト。宅配ピザ頼もうとするとメニューの半分ぐらいにマヨネーズ(ソース)がかかっていて受け付けない。但し、ピザにするとマヨネーズもそんなに味がしなくなるので、一切れ二切れぐらいなら問題なく食べれたりするのだが。って何の話だ。一般家庭でピザを自分で作ろうとしても大概のものを市販品で賄うことになりそうだが、そこは農業高校、ほぼほぼ原材料が揃っていて一から作ってしまう。そんなわけで美味しそうだった。
 後半部分では鹿の解体シーンが出てくるが……思い出すのは何と言っても『山賊ダイアリー』。もう続きでないのかな。期待してるんだけどなあ。

【ウォルテニア戦記】1巻(既刊):☆☆☆(→)
 『魔奴愛』と同じコミックファイアのサイト上で連載されている漫画なのだが、今までずっとスルーしていた。サイトの運営体系が変わった後に気まぐれで読んでみたら結構面白くて、もっと前に目を付けておけば全話読めたのに!と少々悔やんでいる。さらに、現在無料で読める分がちょうど単行本1巻のところまで……しまったぁっ! 2巻買うべきだったのかぁぁっ! 続き読みたかったのに今回全然進まなかったぁぁぁっ!
 話としては「異世界転生もの」。私の知っている異世界転生ものは、転生して最初に会う人が友好的で仲間になったりするものが多いが、本作は主人公がその場に居合わせた人間を「敵」と判断して皆殺しにする。元世界で武芸の達人である祖父に鍛えられた主人公だから可能なことだが、それでも素手で完全武装の騎士複数人を相手に一方的な虐殺がまかり通るのがさすが異世界転生モノと思わせる。ともかく、初っ端からなかなかに飛ばした展開で、「他とは違う」雰囲気を漂い……かけたのだが、城から脱出して街に溶け込んで(?)からは異世界転生ものでよくある話。冒険者になってお金稼いで……さて、奴隷になっていた姉妹を助け出してこのあとどう話が転がって行くか。くそぅ、無料掲載分が1巻丸々とはなあ。そこまで調べんかったわ。

【シャドーハウス】2巻(既刊):☆☆★(↑)
 無料版で1巻を読ん(以下略)。
 顔(というか全身?)が真っ黒なススに覆われたシャドー家に仕える生き人形エミリコ。シャドー家では一人に付き一体の生き人形がいて、顔の見えない主に変わって主の感情を映し出す“顔”となる……という中世の雰囲気漂うファンタジー。シャドー家の人間は服や装飾品を除き全身ベタ塗りなので、読者視点からもその表情を読み取ることはできない。エミリコが仕えるケイトも例外ではないので、読者はケイトが今何を感じてどう思っているのか、エミリコ同様ケイトの仕草と言葉から推測するしかない。こんな設定よく思い付くものだと感心する。
 さて、生き「人形」と言っても読者の目には普通の子にしか見えない。泣き、笑い、悩み、考える……どこにでもいる普通の子どもだ。主のために仕える存在として作り出されたものではあるが、シャドー家側も絶対の能力を持つわけではないようで、その完成度に関しては個性を含め出来不出来があるようである。2巻後半では何組かのシャドーと生き人形が「お披露目」という名の試験?に臨む。これに合格すると、シャドー家の一員として一歩前に進むようだが……ケイト、エミリコ共にまだ幼いが故にシャドー家について知らされていないことが多いよう。この先、段階を踏んで明らかになっていくであろうシャドー家の秘密が楽しみだ。

 予定より増えた10タイトル、続きを買うことにしたのは……『五行クン』と既に3巻まで半額で買ってある『吸血鬼すぐ死ぬ』を除く全て。それぞれを毎月1冊ずつにすると流石に多すぎるので、適当に分散させることにした(読むのは問題ないけど感想文書くのが面倒……いや、今でも面倒になったら省略してるけど)。巻数が多い『銀の匙』と、今回やらかした『ウォルテニア』の2つは4月まで毎月1冊ずつにして、残りをふた月に1冊のペースにする。即ち6タイトルを2つのグループに分けて、それぞれ月替わりで読んで行く。『すぐ死ぬ』はまた別枠で取り扱う。脱落がなければGW期のキャンペーンで続きを買い足すので、来年夏まで概ね毎月7冊を確保できてしまった(『一歩』の2冊を含む)。思いの外“豊作”で、“次回”新規に何か買うかどうか今から悩み始めるレベル。今回爆死したときための緊急補強兼次回用のリストがあるし、新規開拓も常時行っている。まあ、さらなる読んでみたい漫画に出会ってしまったらしょうがない。その時は「侃侃諤諤の手抜き」で対処することにしよう。
 というわけで、新年1月に読む既刊(漏れてたもの含む)は……『はじめの一歩』(2冊)、『怪獣8号』、『うめともものふつうの暮らし』、『銀の匙』、『ウォルテニア戦記』、『とんがり帽子のアトリエ』、『となりの吸血鬼さん』、『殺し屋は今日もBBAを殺せない。』の9冊を予定。



 オマケ(?)。意図的に順番通りにしたんだけど、11月の怪文書の答え合わせをば。

・「剣がしゃべる」ので『転生したら剣でした』〜
→『姫様“拷問”の時間です』
剣がしゃべっているのを見て「ししょー」を思い出さずにはいられなかった(嘘) どう見てもこじつけに過ぎないが、それは11月の怪文書のほとんどに言えることである(開き直り)。

・「私よりかなり年上の女性が主人公」なので『葬送のフリーレン』〜
→『殺し屋は今日もBBAを殺せない。』
「かなり」の解釈次第(笑) 両者で「かなり」の度合いが「かなり」違っている(笑) 11月時点で完結の雰囲気があり、その後無事完結した。1月19日に多分最終の5巻が発売予定となっている。

・「魔法使いと女の子」の作品なので『ハウルと動く城』〜
→『とんがり帽子のアトリエ』
無料で読めたのが1話だけだったので、ネタ出しに苦労した。雰囲気的にそう的外れでもないんじゃないか?と思ってたら、2話目でキャラが増えて別物になってしまった(笑)

・「某料理漫画のスピンオフ」だが特に期待していない。
→『鉄鍋のジャン!五行クンの楽しい香港生活』
侃侃諤諤で既出なのでどういう扱いにするか少し迷った。身も蓋もない表現だが、期待してなかったのだから仕方がない。

・「卵から恐竜を孵す」ので『大長編ドラえもん のび太と恐竜』〜
→『パンゲアの娘 KUNIE』
ドラえもんを連想しない方が難しいレベル。実はこいつがあの“企画”を思いつかせた元凶だったりする。あと、厳密には「恐竜」ではなかったらしい。

・(略)「吸血鬼」の漫画なので『吸血鬼すぐ死ぬ』〜
→『となりの吸血鬼さん』
『魔奴愛』の原作者手島某が『となりの吸血鬼さん』を、コミカライズの板垣某が『吸血鬼すぐ死ぬ』を推していた。結局両方買ってしまったが、11月の怪文書は『となりの』を指していた。先日完結して、昨日最終8巻が発売されたらしい。

・「農業校」が舞台なので『もやしもん』〜
→『銀の匙 Silver Spoon』
これのみ分かった人がいるんじゃないかと。知名度が高いし、「みたいな漫画」という表現がそこまで的外れでもない?

・「召喚されて異世界転生する」ので『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』〜
→『ウォルテニア戦記』
ネタ出しに苦労し、最も出来の悪い怪文書になった。召喚されて異世界転生する漫画なんて山ほどありそう。『Re:ゼロ』だってそうだし。

・「フィギュアのインパクト」でその存在を知ったので『くま クマ 熊 ベアー』〜
→『シャドーハウス』
2人組の女の子の片方が真っ黒という、「くまの着ぐるみ」とは違うベクトルでインパクトのあるフィギュアだった。当初は何故かゲームキャラだと思い込み、原作を特に調べなかった。

(2021-96 12-08)


2021年12月26日

一年を振り返って〜運動・野球編〜

 運動は概ね例年通り。新型コロナウィルス第5波の頃はバッティングセンターに行くのをちょっと控えたりもしたけれど、その分家でひたすらバット振り回していた。バッセンでは、今年ホームランボードに当たったのがたったの3球だけ。いくら何でも少ねえ! いい当たりがボードに当たるとは限らず、フラフラの打球が直撃することもあるので、「“ホームラン”=調子がいい」の図式は成立しないのだが、それにしても3本は……。相変わらず左打席が右に比べてまだまだなのだが、11月に一つポイントが発見できたのが今年の収穫かも。たまーに引っ張り方向にいい打球が飛ぶようになった。投げる方は、肘の状態が完璧とは言えないのでほぼ中止。涼しくなった頃から少し再開してみたのだけれど、力入れて投げるとまだちょっと違和感がある。今は「忘れない」程度に慣らしておくだけ。現状、左投げの方がキレがいいような気がしている。でも球速測ったら全然そんなことない、ってのがこれまでのよくあるパターン。
 長年の目標である「体重65kg以上体脂肪率10%未満」は進展なし。一旦体重を67〜68kgまで増やした後に絞るのが良さそうなのだが、その「一旦」ができない。66kgぐらいが限界で、維持すらできず数日で65kg近くに落ちてくる。その繰り返しの最中に体脂肪率だけ下がってくれたら問題ないんだけど、そちらも増えたり減ったりで横ばい傾向。筋トレしてプロテインも飲んでいるけど、腕が太くなったとかバットのスイングが鋭くなったとかの実感全くなし。体が一定以上の栄養素を吸収するのを拒否してるのかね? 体作りは難しい!
 野球観戦は、阪神ファンをやめたのでヤクルトと西武を応援し始めてみた。けれどイマイチ身が入らず、最終的にプロ野球そのものから距離を置いた……という経緯は既に書いた通り。試合経過及び結果に一喜一憂しない生活は、暇になるかと思っていたらストレスからの解放の方が大きかった。連敗でイライラ、連勝したらしたで逆転優勝の期待をしたりと、そういった去年までの感情の起伏がなくなるのがこんなに効いてくるとは。一応それなりに大まかに経過を眺めたりもしたけど、数日おきに試合結果と順位表を見るぐらい。故にヤクルトが逆転優勝する過程も西武が最下位に転落する顛末もイマイチよく分かっていない。分からないけど特に気にもならない。今思うと各種リソースの無駄遣いだったんだなあ。
 一方で、大谷翔平の活躍を見るのは楽しかった。一時はホームラン王争い首位に立ち、投手としても先発で活躍。ホームラン王は逃し、勝利数も9でストップしたものの大躍進である。満場一致のMVPも獲得も頷ける……いや、実は私はMVPは無理だろうと思っていた。結局ホームラン数は抜かれてしまったし、チーム成績もいいとは言えず、投手成績でタイトルを取ったわけでもない。大いに盛り上がっていたように見えて、それは私が日本にいて日本向けの報道を見ているからだろうな……と。ところが蓋を開けてみるとあの通り。あの熱狂は現地でも本物だったよう。オータニサン最高!

 年齢が40歳代に突入してしまっているので、この先運動がどれだけ続けられるか分からない。幸いにして体力的な衰えは感じていないのだが、ちょっと一ヵ所皮膚がね……ガサガサボロボロなんだよ。そいでもって保湿クリーム的なやつを塗るようにしたら、調子がぜーんぜん違うわけ。話では聞いたことがあるけど、こうして自分の身で体感すると、ああ、これが加齢ってやつなんだろうなあ、と。風呂上がりに、朝起きてペタペタ塗りながら、来年になって体力の衰えを感じたりしてもおかしくないなあ、なんて思うわけだよ。あと数年もすれば、コラーゲンとかなんとかエキス飲んだりする人の気持ちが理解できるようになったり? ま、40年以上生きてきたんだし、ある程度はしょうがなし。でも、できることなら可能な限り抗ってみよう。

(2021-95 12-07)


2021年12月25日

侃侃諤諤を無限に推敲する男

 気が付いたときには月の半分が過ぎていて焦った。年末の更新準備が満足にできてなくてテンパってる。下書きは早めに始めたのだが、書いては直すを繰り返すばかりで、ある一定のところからちっとも前に進んでなかった。最近の傾向ではあるが、何回か書き直してようやくこのレベル。どこまで作文力国語力が低いんだか。そんなわけでここから先は(というか昨日から)、年末までの残り日数を逆算しての締め切りありきの突貫更新です。珍しく年賀状を早く書いたと思ったらコレだからなあ。いやむしろ、年賀状だけでも先に片付けておいてセーフだったのか? ちなみに投函は18日の夜で、記憶にある範囲で橘雪翼最速(*1)記録。ここ数年は真面目に25日までに出しているが、その前は大晦日だったり、何なら「年明けてないのにあけましておめでとうなんて書けるか!」とかいう謎理論で新年を迎えてから年賀状を用意していた。人間歳取ると丸くなるねえ(太ったという意味ではない(*2))。とか無駄なこと書いてるから時間がねーんだよ!!
 というわけで、年末なのでこのタイミングで「月末のいつものやつ」。とりあえず前半です。

*1 「速い」じゃなく「早い」なので「最早」と書くべきかと思ったが、「最早」は日本語では「さいそう」ではなく「もはや」と読むことを思い出して大人しく「最速」にした。
*2 単行本には(まだ)収録されていない『タヌキツ』ネタ。 

【はじめの一歩】111巻(既刊):☆☆☆
【はじめの一歩】112巻(既刊):☆☆☆
 連載?年目にして新事実! 「鷹村守」と書いて「なんでもできる」と読むのか! これは知らなかった! 辞書登録しておこう!
 というわけで、千堂の試合もテンポよく終わっていよいよ我らがWBC王者なんでもできるとWBA王者バイソンによる統一戦が始まる。しかしあれだな、入場の演出で何か爆発させてるけど、マジで火がつくとか絶対後で消防署に怒られるやつだろ。なんでもできるじゃなくても「どうなってるんだ!」って突っ込み入れたくなる。
 バイソンのフリッカーに苦戦するなんでもできるだが、即興のフリッカーで互角以上に渡り合う。するとバイソンがフリッカー破りを見せる。今度はそれを学習して同じ手法でバイソンのフリッカーを破るなんでもできる。流石鷹村守男!
 と、序盤苦戦からの逆襲、王座統一へ向けていい試合運び。しかしながら、突然バイソンの見え見えの左の大振りなパンチをもらいはじめるなんでもできる。ここで思い出すのが例の右目の視力がどうのこうのの話なんだけど、あれって結局解決したんじゃないの? その後のフリッカーには対処できたので、登場人物が総じて混乱するが……もしかして視野狭窄? 左のスウィングがフリッカーよりさらに外から来てるから、とか。でも腕全体が視野の外へ消えるわけじゃあるまいし、それぐらいは認識して欲しいな。次巻以降で何が原因だったのか、納得できる説明があると良いのだが……。

【Helck】12巻(既刊;完結):☆☆★
 完結。ハッピーエンドなのは良かった。
 作品全体を通して感じたのは、ちょっと設定に凝り過ぎかな、と。あるいは設定を物語に反映するにあたっての構成かも。10〜12巻辺りが詰め込みのように思えて、ちょっと惜しい感じがした。読み返したらまた印象変わるかもだけど。

【ブルーピリオド】10巻(既刊):☆☆★
 いつもの私なら兎を中心に話を進めるところだが……この作品に対してそれやるとあまりにもふざけているような気がして自重。
 以前どこかで「芸術と美術の違いが実はよく分かっていない」と書いたが、少し分かった気がする。とりあえず、『ブルーピリオド』でやってるのは「芸術」で、少なくとも今のテーマは自己表現の側面が強いのかな? うん、やっぱり分かるような分かってないような。難しいね!

>本音と建前が同じ
「逆」は既にあってそろそろ使い古されてるけど、「同じ」は新パターンか。

【ト或ル夫婦ノ日乗】3巻(既刊;完結):☆☆
 途中のシリアス展開は何だったんだろう。中途半端な印象を受けた。完結への流れを作るためかと思ったらぜーんぜん関係なかったし。

【タヌキとキツネ】7巻(新刊):☆☆★

【いびってこない義母と義姉】2巻(新刊):☆☆★
 『メイド長・名護さんの業務記録』のオチが秀逸すぎる。冒頭の何気ないワンシーンが最後に繋がって来るとは……というかグングニルいい仕事しすぎでは? 

【ブルーロック】17巻(新刊):☆☆★

【凍牌〜ミナゴロシ篇〜】9巻(既刊):☆☆
【凍牌〜ミナゴロシ篇〜】10巻(既刊;完結):☆☆
 連載期間15年だったらしい……長かったなあ。もっと長い漫画たくさんあるけど。
 決着は紙一重……というか、白翁と組んでいた真木の「本能」が決め手になった。何か前にもこれに近いシーンがあったような気がせんでもないが、最終戦だし、全員を勝負に駆り出すためにはこれしかなかったかな。真木が“使えなくなって”白翁が壊れる。真木が白翁に対して友情のようなものを見せるシーンは良かったが、白翁の壊れ方が唐突だし安っぽく感じた。最強とか言ってる割にはコンビ打ちに頼り切りだったのか? スケール小せえなあ。本作最強と思しき堂島も、石原に叱責されて以下のシーンは「意外に人間だな」と(その後がやっぱり怪物だけど)。「氷のK」の二つ名もかなり前の巻からその面影がなかったし……結局これは「登場人物全員人間でした」ってことでいいのかな?
 最後に本名不明の登場人物のフルネームが判明する。主人公、榊原圭(名字が初出のハズ……あれ? 出てたっけ?)。堂島、安田薫(ひょっとしたらスピンオフで出たのかもしれないが)。堂島の本名が普通なのは作者なりのユーモアか。
 で、新シリーズが始まる……もう始まってる?らしい。これで完結じゃねーのかよ! まあ主人公一新するのかもしれないけど……もう付き合わないからな!

【ご注文はうさぎですか?】10巻(新刊):☆☆☆
エルちゃんに抱っこされてるあんこ可愛い
フユちゃんに抱っこされてるあんこ可愛い
フユちゃんになでなでされてるあんこ可愛い
過去回想でシャロちゃんの頭に落ちてきたあんこ可愛い
過去回想で千夜ちゃんのお顔をもきゅもきゅするあんこ可愛い
千夜ちゃんの頭に乗ってるあんこ可愛い
千夜ちゃんに撫でられてるあんこ可愛い
扉絵でシャンプーハット付けてお風呂入ってるあんこかわ……と思ったらこれノワールじゃねえか!

ノワールも可愛いよ!

扉絵でココアちゃんが抱いてるうさぎのぬいぐるみ可愛い
ココアちゃんに抱っこされてる野良うさぎ可愛い

 というわけで、10巻も可愛いうさぎ堪能できました。
 各キャラクターは、私服はもちろん学校の制服やカフェの制服等いろいろなお洋服を着ている。それを見ていると……欲しくなってきた







  ――あ、いや! 自分で着るんじゃないぞ!?

  ――1/3のが欲しいんだぞ!!

  ――お人形さん用のが欲しいんだぞ!!

一部については既に存在する。アゾンインターナショナルがごちうさキャラの1/3ドールを販売したことがあり、付属衣装が主にカフェの制服だったはず。基本セット売りしかされておらず、唯一チマメ隊の中学の冬服だけ単体販売があった……私もその頃はチェックしてなかったからよく知らないんだけどね。どうして中学制服だけ別売りされたかは……以下推測。チノちゃんのラビットハウス版買った人が、後で発売された制服冬服版を本体ごと買わなくても、マヤちゃんメグちゃんとお揃いで並べられるように、だと思う。その流れで、例えば千夜ちゃんがカフェ・ド・フルールの制服着てたシーンがあったような気がするので、それが再現できるように服だけ分売してくんないかなーと。もちろん私はリリアたん(うちの子)に着せるために欲しいんだけどね!! 出たら多分、ラビットハウス、甘兎庵、カフェ・ド・フルール、各3枚ずつ買うぞ! だから売ってちょ!(と、ここに書くんじゃなくてメーカーに直接要望出せよ)
 神沙家の姉妹の片方の名前がエルなので(もしかして8巻で出てた??)、このネタをやっておかねばと思ったのでやっておく。

 えるしってるか
 ごちうさでいちばんかわいいのは
 こうえんののらうさぎ

※あくまで橘雪翼の感想です

>見様見真似ショット
明神弥彦かな? 核ミサイルなのはいただけない。

 表紙が微妙なところ「最終巻テイスト」で、10巻最後の「Seven sin rabbits〜」が一瞬「7年後」に見えて最終話かと焦ってしまった。この後も無事続くようでひと安心。


 時間ないとかテンパってるとか冒頭で散々書いたくせに『ごちうさ』の感想だけこの熱量(笑) ちなみに一部削ったのにこの文章量になりました(爆) さて、『怪獣8号』4巻と『うめもも』3巻も読む予定だったが、時間ないので新年に回すことに。あと、先月発売された『勇者アバンと獄炎の魔王』3巻を見落としというかチェック自体入れるのを忘れていた。2巻まで読んで続きを買うことに決めたはいいが、その後新刊チェック用のブックマークを作るのを忘れていた。全数チェックもしたはずなのにそちらでも見落とすという大失態。コチラもやはり同じ理由で新年送り。読むだけ読んで感想文だけ後回し、って手もあるんだけど、そこんとこ拘るのが橘雪翼のうるさいところですから(意味不明)。
 新年1月発売の購入予定新刊は4冊。『Dr.STONE』、『MFゴースト』、『あおざくら 防衛大学校物語』、『TSUYOSHI 誰も勝てない、アイツには』。4冊中3冊が紙と、久々に比率が高い。ちなみにこの12月は『タヌキツ』のみが紙だった。4冊と心持ち少ないが、先月今月の積み残しがあるのでちょうどいい、と思っておこう。
 既刊については未決な部分も多いので「後編」にて。

(2021-94 12-06)


2021年12月24日

一年を振り返って〜鉄道模型編〜

 今年も1年を振り返る時期がやってきた。まずは鉄道模型から行ってみよう。
 制作に関しては、比較的順調だった前半と急失速の後半にくっきり分かれる。8月末の時点でのんびりしすぎた自覚があったんだけど、巻けないままズルズルと今に至る。来年は制作速度(≒テンション)の1年を通じての維持を目標に頑張りたいところだが、無理して頑張るのも何か違う。来年春にグリーンマックスから、このタイミングでまさかの新規金型による床下パーツが発売されるから、それを見て自然にやる気が出るのがベスト。にしてもどうしてこのタイミング? いや、嬉しいけどさ、どうしても「どうして?」って思っちゃう。
 主に前半を振り返る。まず1月に久しぶりのような気がする金属キットの「しらさぎ号」を制作。後輩から買い取ったものだが、同じ車両が鉄コレで出ているとは知らなかった。その後輩は「中古屋で安く発見したからとりあえずキープした」そうで、安かった理由は鉄コレの存在なのではないかと。もちろんだが、「金属キットを組む」のが目的だったから鉄コレで出ていても特に問題はない。次の完成はクモニ83とクモユ141が各2両。以前作ったもののバリエーション&作り直しとなるが、私としては短スパンでの制作となった。クモニ83は一回目に「丸窓は無理」と思って避けたのに、後になって「いい方法(?)」を思い付いて試したくなった。クモユ141は一回目の制作途中の時点からプラキットで作り直ししたかった。やる気の源は大切だね! 4月は智頭急行HOT3500。発売当初に買ったが長らく寝かせていたキット。カトーのHOT7000製品化発表に伴いトミーテックが便乗っぽく鉄コレでを出す可能性を考え、その発売後ではやる気が出なさそうなので着手した。2両連結とか塗装違いとかがあるので、鉄コレでの製品化も切に願う。もちろん鉄コレでなくトミックスブランドでも大歓迎! 2年連続となる80系、今年は300番台だ。来年100番台に挑戦すれば3年連続だが、どうしようかな? そして7月に本年最後の完成となる紙製のHOクモハ12。着手したのは7〜8年前? ひょっとしたらもっと前かも。車両としては完全に別物だが、気持ちとしては去年の「10年越し」とか言ってたあの続きである。ここまでは割と計画通りだったが、その後まさかの急失速。旧製品キハ183系をアップデートしたり、1/1カップヌードル作ったり、RGエヴァンゲリオン作ったりしてたが、そんなの大した作業量でもないしなあ。そんなわけで制作途上の旧国大糸線(先月時点での様子はコチラ)は最後のクモハユニ64も箱になって、元日にギリギリ塗装作業に入れなさそうな進度で進行中。ところで、過去ログ見ながらこれを書いていたら甘兎庵とシャロちゃんの豪邸がまだなのを思い出した。ツイッターにココアの実家アップしたような記憶もあるが……うーん、その辺も完成させねば。ちなみにその後、スポンジを発見できたので、真なる完成も夢物語ではなくなった……あ、木の問題が残っているのか?
 完成品は、去年からの傾向でトミックスとカトーの動きが鈍い気がする(グリーンマックスがアレなのはもっと前から、じゃないだろうか)。全体的に再生産や従来品のアップデート若しくはバリエーションモデルが多めで、ぱっとした完全新規品が少ないような。私個人の事情を話すと、模型の保管場所の限界が近付いている。だから、「どうしても欲しい魅力的な新製品」が少なくてホッとしていたりもする。ただ、もしかすると何らかの事情でメーカーが苦しんでいる可能性もあり、複雑な気分である。そんな中で今年印象に残った製品を上げてみると……

・TOMIX 205系京阪神緩行線
地元の電車だから。通勤型としては103系の次に好き。KATOのももちろん悪くないけどね!

・KATO RhB 荷物電源車 DS4223
欲しいけど出ないだろうなあ、と思っていたレーティッシュ鉄道の荷物電源車。2両買ったけど、行きつけの模型屋さんでは3両注文していた猛者もいるらしい。やっぱりあれか、屋根を自作してパンタなし車作ったりするんだろうか。

・KATO HOT7000系 スーパーはくと
今日買って来たばっかりで、マイクロエース製品との見比べはまだなんだけど、ぱっと見の印象ではシャープでカッコいい。ハーフミラーを再現した窓も「これぞ」。

あとは251系とかタリスとか……挙げて行ったら今年買ったもの全部になっちゃうのでこの辺で(笑)

 来年の展望。キット制作は、まずは作りかけの旧国大糸線を“完成”させないことには話が始まらない。次は久しぶりの阪急電車を作りたいと思っていて、さらにその次は岡山の旧国が浮上してきた。クモハユニ64を作り切ってしまおうというプランである。それからプラムの201系(大きい方)もいいねえ。考えてみれば今年は、去年の末に計画していた車両しか完成させられていない気がする。ということは今日ここでたくさん書いておけば来年たくさん完成するかも!? という願掛けで、80系100番台とか70系阪和線色(あるいは阪和線仕様)とか40系原形とか42系原形とか51系原形とか可部線旧国とか宇部線旧国とかとにかく列挙しておこう! って全部旧国じゃねーか!! あ、そうだ、中途半端になってるプラムのペーパーキットも完成しますように!(話が完全に祈願にすり替わっている)
 完成品は……毎年のことだが、トミックスの年度末予定の新製品が酷い。具体的には私の欲しい物リストが多すぎて酷いことになっている。ただ、これも毎年のことだが、どうせ遅れて適当にばらけるので、何だかんだで上手く収まってほぼ全部買っちゃうんだろうなあと(保管スペースの問題から目を背けつつの発言――一度腹括って中古屋へ持って行くしかないかなあ。もういらないや、っていう車両はリストアップしてあるわけだし。
 そんなこんなで、来年も楽しく鉄道模型できるといいなあ。

(2021-93 12-05)


2021年12月19日

0.8と1.2

 最近模型を作っていて、0.8mm径のドリル刃の切れ味が悪いなあと感じていた。意識して力を込めないと穴が開いてくれない。0.8mmだけかと思っていたら、1.2mmも調子が悪いことに気付いた。0.8mm径のドリルは下穴を開けるときに使うだけで、ちょうど0.8mmの穴が欲しいことは少ない。従って0.6mmや0.9mm、1.0mmあたりで代用することもできるが、1.2mmは違う。パンタグラフやベンチレーターの取付穴が1.2mmなので、1.2mmでないと困ることの方が多いのだ。しかも1.2mmのドリルは0.8mm以上に鈍っていた。押そうが引こうが痕が付くだけで穴が開きそうな気配がない。そしてこれまた困ったことに、1.2mmは予備を用意していなかった。0.3mmや0.4mm径のドリルは、気を付けていても折ってしまうことがあるので何本かストックがある。1.2mmぐらいになると折れる心配がまずないので、失くさない限りは一生使えるものだと思っていた。さあどうしよう、とダメ元で雑多にドリル刃を入れているケースを見たら1本発見。予備はなくとも複数径のセットを何回か買ったことがあるので、お陰で何とか作業を続けることが出来た。
 穴を開けながらぼーっと考えていたのだが、原因は4月に完成させた智頭急行HOT3500形にあるような気がしてきた。制作にあたりライトを点灯化させたやつである。キットの前面パーツにはライト穴が開いていなかったので、導光材を通すための穴開けに0.8mmと1.2mmのドリルを使ったような気がする。テールライトは割と楽勝だったのだが、ヘッドライトは肉厚があったせいで苦労した。どちらかというと、穴を拡げる際に丸ヤスリを2本折った方が印象に残っているのだが、気付いてなかっただけでドリル刃もダメにしていたようだ。
 その前面パーツの素材はホワイトメタル。比較的柔らかい金属で、少し力を入れて押せば簡単に曲がる素材だ。その穴開けでドリル刃がダメになるということは……次に同じような作業をすることになったら、何を使えばいいのだろう? ドリル刃にも金工用とプラスチック用があるのだろうか。一方で、ホワイトメタルより硬い真鍮製のエッチング板に0.3mmの穴を開けたことがあるが、その後0.3mmのドリル刃に問題を感じたことはない。すぐ折れる径だからダメになった後折ってしまって、気付いていないだけだろうか? よく分からないが、肉厚のあるホワイトメタルに穴を開ける機会、なんてのはそうそうないから、次にそういう場面に出くわしてから考えることにしよう。

 という文章を用意していたのだが――その後、今作っている車両のパンタグラフがPS13ではなくPS11であることに気付いて穴を開け直すことに。PS13は未だにGM製品を使っているが、PS11はトミックスなので取付穴の位置も違えば径も違う。さて、何ミリだったかな……問題の0.8mmだった。

(2021-92 12-04)


2021年12月17日

ペットの話

 寝る前にペット(ぬいぐるみ)を愛でていて気付いたことがある。現在の私の同居“人”についてだ。

・嫁(二次元)
・娘(ドール)
・ペット(ぬいぐるみ)




――もう何も怖くない(多分)

 さて、この3つのうちの仲間外れはどれでしょう? そうです、答えは「娘(ドール)」です。「娘」だけは現実に存在したことがないのです。
 逆にペットがいたのか、という話になる。侃侃諤諤とその前身である徒然なるままに、では多分この話をしていないはず(*1)。かつて橘家には犬がいた。といっても、私にはほとんど思い出がない。いや、「ほとんど」は言い過ぎか――全くない。私の物心が付いたギリギリの時期に死んでしまったからだ。犬と一口に言ってもいろいろあるが、中型犬になるのだろうか。幼い私には可愛いというより「怖い」存在だったような記憶がある。当然一緒に遊んだり散歩に連れて行ったり、というようなこともなかったはず。死んでしまったときは親がこっそり埋葬して、「鎖が外れて逃げて行った」ということになっていた。これが私にだけなのか、年齢の離れた姉たちにもそう言っていたのかは知らない。その後犬がいたことは忘れていて、もう少し大きくなってから思い出したときに「あれはきっと死んだのを私が知ると悲しむから、逃げたということにしたんだろうな」と一人で納得していた。
 カナリヤを飼っていたこともあった。これまた私の幼い頃の話で、犬と時期が被るのか、死んでから新たに飼い始めたのかも分からない。こちらの最期はよく覚えている。軒下に鳥籠を吊るしていたのだが、夜、激しい物音がした。私は慌てて母親に「猫がカナリヤ襲ってる!」と言いに行ったのだが、時すでに遅し。その頃は文字通りまだ小さかったので、雨戸を一人で開けることが出来なかった。カナリヤは食べられてしまった後で、そして猫ではなくイタチだろう、ということになった。この時に初めて「イタチ」という動物がいることを知り、同時にイタチのことが嫌いになった。しかし大人になってイタチと再会したとき――夜に庭でバットを振っていると、物音がするので目を凝らした(*1)。大きさから言って子猫かと思ったのだが、もっと小さなイタチだった。立ってこっちを見ている姿は何とも可愛らしく、素振りを中止してしばらく眺めていた。飼っていたカナリヤを食べられてしまったことは忘れていないが、別の個体だし、そもそもあの時のイタチに罪があるわけでもない。実を言うとカナリヤも、私が飼っていたというより家で飼っていただけで、あまりお世話したこともなく愛着もなかったのだろう。今振り返るとそんな気がする。
 その後、ペットと言っていいのかどうかは分からないが、2度か3度金魚を飼った。上手くお世話できず、いずれも1年以内……下手をすれば1ヶ月程度で全滅させてしまっている。それ以降、「うちは生き物を飼うのが下手くそだからやめておこう」ということになった。もし今、何か飼うとすれば兎がいいなと思うが、死なせてしまうと可哀そうなのでとてもじゃないけど飼う気にはなれない。そんなわけで橘雪翼は、今日もペット(ぬいぐるみ)のアライグマくんをモフるのであった。

*1 庭でバット振っててイタチに遭遇した話はしたことがあるので、その時にペットのことも書いたかもしれない。

(2021-91 12-03)


2021年12月12日

カメラの話その後

 前に触ったことはあるはずだが、改めて「OM-D E-M5 MarkIII」を見てきた。結論としては「割といい」。「E-M1」は大きいし重いし値段が高すぎる、「E-M10」はエントリー寄り過ぎ、なので今回は目もくれず。時が来たら「E-M5」を買おう……と思ったのだが、値段が問題である。2種類設定されているレンズキットがいずれも15万円前後と、パナソニックの「GX7 MarkII」を買ったときの2倍近くする。ボディもレンズもワンランクは上だから仕方がない、と言われればそれまでなのだが、私の中での立ち位置はそう大きく変わらないので高く感じる(あ、でもレンズは確実に違うか)。節約あるいは温存モード中の私だが、それでなくてもこの値段だとちょっとないかなーと首を捻った。しばらく悩んでいたのだが、ふと気になって「Z 50」がいくらか調べてみた。「Z 50」の方が安いやん(16-50mmのレンズキット)。付属レンズのランクは違うが、本体のセンサーサイズの差があるのでトントンないしは「Z 50」の方が魅力的に映る。さらに、将来FX機を買うつもりのZマウントだし、アダプターでFマウントレンズも使える。同じ金額を出すなら「E-M5」より断然「Z 50」でしょ――という感じで「E-M5」及びマイクロフォーサーズ機の購入計画がまたしても(?)消滅した。
 本体云々の前に「20mmF1.4」の存在が大きかったわけだが、こちらもあれこれ悩んでいるうちに消えてしまった。ここでも立ち塞がったのはニコンだ。あの後、海外サイトに掲載されていた「20mmF1.4」のサンプル写真を見たのだが、ニッコールの「58mmF1.4」と似たようなテイストを感じ取った。「58mmF1.4」は開放だとフワフワした写りで、その辺は開放からシャープとされる「20mmF1.4」とは違うだろう。だけれど同じF1.4でのボケは「58mmF1.4」の方が圧倒的に大きいわけで、少し絞ってF2.8とかF4あたりにしてボケ量を揃えればかなり似た雰囲気になりそう。といったあたりを考慮すると、「20mmF1.4」にわざわざ買い足す程の魅力を感じなくなってしまった。もちろん画角の違いは残るし、何より「58mmF1.4」は主に本体の重量が理由で持ち歩きには適さない。けれど、「58mmF1.4」で撮りたいとイメージする写真は「本気」モードの時にしか撮らない気がするので……ま、要するに、節約あるいは温存モード中の私にとっては「20mmF1.4」を買っている余裕はないってことである。
 「E-M5 III」の購入を前向きに考えたほんの短い期間であるが、レンズキットをどちらにするかも悩みどころだった。「12-45mmF4」のプロレンズにするか、「14-150mm」の高倍率ズームにするか。「E-M5 III」に求める役割を考えると後者しか有り得ないわけだが、「E-M5 III」に搭載された「フォーカス合成」モードも気になるところ。「GX7 II」に期待していて撃沈した機能のオリンパス版で、今はサムヤンのティルト・シフトレンズを買ったために概ね解決している。が、買おうとしているカメラにその機能が搭載されているのであれば試してみたい。ところがオリンパスの場合、レンズに制約がある。ざっくり言ってマクロレンズとプロレンズを使わないと「フォーカス合成」できないのだ。するとレンズキットはプロレンズを選ぶべきで……という具合に、非常に悩ましかった。もちろんだが、一方を買って残る方をレンズ単体で追加するという選択肢は頭になかった。もちろんこの話は、「E-M5」を諦めたことで同時に消滅。模型の完成ペースが鈍いせいで、ティルト・シフトレンズもまだまだ元を取ったとは言い難い。「E-M5」を買って、プロレンズ選んで、フォーカス合成が期待する水準を満たしていたら……晴れて「α77」が引退する予定だった。この場合、先日購入したACアダプターがこれまた元の取れないうちにお蔵入りすることになって泣く羽目に陥っていたのだが、その心配もなくなった。以上、結果的に“三方よし”で丸く収まったわけである。あ、オリンパス改めOMデジタルソリューションズにとっては良くない話だったか(笑)

 「α7 IV」の発売日が決まり、国内での価格も判明した。高い。私が買った「α7 III」より10万円ぐらい高い気がする。しかも「IV」はレンズキットの設定なし? ソニーの考えることはよく分からない。これは逆に「III」に人気が集中するんじゃ……と思ったけど、最近お決まりの「供給不足のお知らせ」があったようだ。みんな買うんだね。お金たくさん持ってて羨ましいなー。ちなみに「III」は「III」で、私が買ったときより1割程度?値上がりしているようである。これがあれか、半導体不足の影響ってやつか。欲しいものは数あれど、今は座して待つのが正解のようだ。

(2021-90 12-02)


2021年12月7日

ライトノベル感想文11〜12月分

 他にも積んでる小説があるんだけど、一ヶ月前に読んだ『くま』の内容を忘れつつあるから取り急ぎ「ライトノベル」3冊を。

【くま クマ 熊 ベアー】17巻
 よっしゃ予想が当たった! やっぱり試練で“自分”と戦うのね。しかし予想を超えてきたのがその続き。枯渇してしまった試しの門の魔力を補うためにユナが魔力を注ぎ込んだところ……試練の内容がくまがらみに。この流れはこの作品に相応しく、面白いオチ(?)だった。
 ドワーフの街編を前半で片付け、後半はいつも?の日常のお話。そしてラストは……そろそろこの国でやることがなくなったのか、舞台は新天地へ? 

【Re:ゼロから始める異世界生活】Ex.5巻
 前半はプリシラの過去。シェルトに聞かせるおとぎ話風、というのがちょっと面白いが、結局最後どうやってプリスカが生き残ったのかはっきりしないのがもやっとする。あとアラキアがどうしてヴィンセント側に寝返ったのかも。
 Ex.4でヴィンセントがプリシラと同じ陽剣を持っていて「おや?」と思ったものだが、その辺の謎は一気に氷解する。本編でも久々にプリシラが登場するので、「Ex.5」がこのタイミングで刊行されるというのは作者のニクい演出とも言えるだろう。本編27巻ラストでは、ヴィンセントのピンチに姉か妹(その時点ではどっちかはっきりしてなかった――血縁者かどうかすらも確定じゃなかったし)颯爽と登場!……だと思っていたが、「Ex.5」後半を読む限りプリシラはヴィンセントの前に姿を現すべきではないんじゃないかとも。28巻がより楽しみに……あーもう! この作者、性格が悪いぜ!(笑)
 後半も過去の話でプリシラも出てくるが……重要なのはアルデバランのほう。プリシラに仕える前、剣奴をやっていた頃の話で……プリシラとの“出会い”の物語になるのかと思ったら顔すら合わせない。最後は相変わらず剣奴のままだし。その辺のエピソードは「Ex.6」以降に持ち越し!? ま、それは実は割とどうでもいい。重要なのは……アルもまた「死に戻り」をしていたということ。剣奴として生き延びることのできた理由もわかるし、5章で大罪司教相手に立ち回ったのもおそらくそれだろう。正直転生者であることは分かっていたのにその先は考えが及ばなかった。銀髪にトラウマ持ってるということは、やはりサテラに呼び寄せられた……と思われるのだが、だとすればスバルとの扱いの違いが気になる。あともう一つ重要な発言と思われるのが、「世界最強の生物は今頃ルグニカ王国でランドセル背負ってる」だ。実際にはランドセルは背負ってないだろうけど、つまりまだ10歳前後の「剣聖」ラインハルト・ヴァン・アストレアが世界最強――なぜ隔離された小島で剣奴をやっているアルがそれを知っているのか。そもそもアルは初めて会ったスバルを「兄弟」と呼び、日本のことに詳しくないとまるで理解できない電車ネタを振っている。会ったこともないラインハルトやスバルのことを“知っていた”わけだが、これは「死に戻り」以外の何らかの能力を与えられていたということなのだろうか。私が考えている1つの可能性は、アルが実はスバルの“未来の姿”であるということ。スバルはどこかで選択肢を間違え、どうしようもなくなった末に過去に飛ばされる。同じ世界の過去であることを知ったスバルは本名ではなく「アルデバラン」を名乗り……という感じ。表紙や挿絵で顔が一切出て来ないのもそれが理由。とは言え、この予想では説明できない部分もある。本編におけるアルの行動は、未来の出来事を知っているにしては手際が良くない。「死に戻り」と合わせてもうちょい上手く立ち回ると思うんだよね。過去には戻ったもののパラレルワールド的なものになってる、とかも考えられるが……分からん。ま、予想しつつ本編で謎が明らかになるのを楽しみにしておきましょうかね。

【才女のお世話】2巻
 はい結局2巻も買っちゃいましたよ。しかもあっという間に読み切っちゃいましたよ。月単位で時間が掛かった『Re:ゼロ』との差は? 同じ「ライト」ノベルでも重さが違うんですよね。『Re:ゼロ』は重めの「ライト」。『くま』はスカスカ、『才女のお世話』は羽が生えてるかのように「ライト」なんです。って何の話やねん。えーっと、タイトルは『イケナイ教』と同じ理由で一部省略。サブタイトル打ち込むの面倒なレベルで長すぎやねん。1巻はちょっとした理由があって2冊買ったけど、今回はさすがに1冊だけ。今回もメ□ン特典版をですね(以下略)。
 2巻はボドゲをしない天王寺さんにスポットライトが当たる(*1)。しかしあれだね、関西人にとってみれば「天王寺」といえばかつて朱色の電車や水色の電車や鶯色の電車が走っていたあの駅を思い浮かべるわけだけど、苗字としても一般的なのかね。私は今のところ漫画か小説の中でしかお目にかかったことがない。
 男湯に“間違えて”入って来る天王寺母。きちんと水着は着ていたようだが……でもフツーに考えて水着着て風呂に入ろうとは思わんよな? 家にプールがあるのかとかはこの作品の富豪だから突っ込んではいけない。つまりここのシーンでの天王寺母は確信犯……というか、作者がバスタオル姿の天王寺さんをみわべさくらに描かせるのが目的だったんじゃないかと思ったり。
 何もせずにスッと自然体モードとお嬢様モードを切り替えられる雛子。これはかなりの上級者! 伊月もモードの切り替えが必要な立場にあるが……難しければまずは、眉間にしわを寄せつつ斜め上を向いて、おでこのあたりを指でトントンと叩いてみるのはいかがかな?(*2)
 さて、この調子で行くと3巻は都島成香の話になりそう。メインヒロインであるはずの雛子が微妙なところ影が薄い気がするが(笑) って、続き買う気満々!? えーい、こうなりゃ開き直ってこのシリーズも買い続けることにするよ!

*1 漫画『天王寺さんはボドゲがしたい』ネタ
*2 漫画『ザ・ファブル』ネタ

(2021-89 12-01)


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