クモニ83とクモユ141

クモニ83とクモユ141の合計4両が完成
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  新潟70系に付随する車両。共に数年前に一度制作したが、クモニ83はバリエーションの追加、クモユはクモユ同士の2両編成がやりたくて、もう1両コンバージョンキットを組むよりGMキットベースに2両新たに作る方を選んだ。

  今回、ホイッスルカバーが付いていないが、これはストックが見当たらなかったためである。前回作ったときの残りがあったように記憶していたのだが、勘違いか失くしてしまったか。また、前回サボっていたスノープラウの取り付けをこの機会に全車まとめて行う予定だったが……手持ちの数が足りなかった。3袋あるから大丈夫と思っていたのだが、1袋4個しか入ってないのを忘れていた。最近になって入り数が10になったので勘違いしていたようだ。というわけで、また補充して作業する予定となっている。

クモニ83802 低屋根と張り上げ屋根が特徴だ
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  クモニ83802。低屋根及び張り上げ屋根の再現がポイント。前面は運転室窓を約1mm下げ、方向幕もやや天地方向が小さいのを再現してみた。屋根は大量に余っていたGMエコノミーキットの111/113/115系用を使用。但し、幅が少々足りなかったので、苦しいやり方で嵩増ししてある。113系用よりさらに低い201系用の屋根を嵩上げする方が手間がかからなかったかもしれない。雨どいはプラ板を張り付けただけ。もうちょっと実感的な表現にしたかったのだが、いい方法が思いつかなかったのと、どうせ他の車両もキットそのままでやや簡易な表現だし、ということで手を抜いた。
  もう一つのポイントが窓隅のR。キットでは普通屋根車でメジャーな長方形の窓となっているが、低屋根車の初期は窓隅にRが付いている。今回はラッカーパテを少量盛り付けて、ドリル刃のお尻側を押し付けてR状に成型。固まってからヤスリを掛けて完成……のつもりだったが、これが歩留まりの悪い工法だった。意外にRが一定しないのと、何よりヤスリ掛けの途中でパテがぽろぽろ取れて何度かやり直しする羽目になった。次にやるときは違う方法にしようと思う。

クモニ83013 窓にRが付いている
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  クモニ83013は、普通屋根車ながらこちらも窓隅にRが付いている。但しRの付いている箇所が800番台初期車とまた違っているという面白さがある。012〜014の3両の特徴のようで、私はインレタの都合で013を選択(多分この3両は大きな形態差はないはず)。他、荷物室扉の保護棒が増設されている。プラ棒で再現してみたが、写真に撮って拡大するとぐちゃぐちゃ感が……。あと、今気付いたけどもう1本(中央のサッシの高さ)あるようだ。後で手直ししておきたい。
  802とこの車両、どちらもトイレ窓がやや高い位置にある。見送っても良かったのだが、完成してから気が変わってもやり直せないので、後悔しないようきちんと作業した。塗り分けが楽になるかと“別パーツ化”したんだけど、やっぱり隙間が目立ってしまう。
  そして写真を撮っている途中で気付いたのだが、下回りのトラブルの調整をミスったようで少し傾いてしまっている(1枚目写真とこの後の5枚目写真参照)。保護棒やり直す時にここも直しておかねば……。

クモユ141 2両で特に差異はないので、代表で動力車を
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  郵便車であるクモユ141。ベースにしたのは、GMのクモユニ82だ。クモユニ82は守備範囲外なので私が間違っているかもしれないのだが、このキットは不思議である。窓配置を見れば低屋根の800番台のはずなのだが、屋根は普通の高さのものが付属している。メーカーが低屋根の金型を作るのをサボった? クモユニ82は実写も不思議で、普通屋根の0番台と低屋根の800番台で側面がまるで違う。確か0番台はクモニ83そっくりの窓配置で、0番台を作るならクモユニ82ではなくクモニ83から作るのが近道だったかと。それはともかく、このキットの一部窓を固定化すれば「ほぼクモユ141」となる。もちろん、前面屋根上はかなり違うので、各社パーツ等を駆使してクモユ141化。前面は、窓下辺を少し嵩上げ(天地サイズがやや小さく、上辺はクモニ82やクモニ83とほぼ同じと判断)。ライト類も全体的に高い位置となるので、キットのモールドを全て削って別パーツを取り付けてある。方向幕も横長だったため、プラ板加工で作成。探せばエッチングパーツがありそうだったが、将来点灯化するかもしれないのでプラ加工しておいた(そういや最近点灯化サボってるなあ)。屋根は前回のと全く同じ。各種配管加工に、クーラーはカトーのAssyパーツ、ベンチレーターはトミックスの113系用、ダクトはタヴァサの157系用。
  計算外に作業量を増やしたのが雨樋位置。クモニ83と連結している写真を見ると、どうもクモユの方が雨樋位置が高く、その分屋根が浅いようである。そういえば前面を見ていても微妙に屋根Rが違う。というわけで、側板を0.5mm高くしてある。屋根はここでも113系用のものを使い、今度は裾部にプラ板を噛ませて高さの調整及び幅を微妙に広げてある。それでも幅は0.2mm程足りなかったが、張り上げ屋根のクモニ83802とは違って境目に雨樋が入るので問題なしとした。もちろん前面も、屋根板に合わせてカーブを調節してある。
  今回目を瞑ることにしたのが郵便室明り取り窓。実車はもう少し天地サイズが大きく、尚且つ雨樋位置が高い分クモユニ82より高い位置にあるようにも見えた。しかしながら加工難易度が上がり過ぎると判断し、このままでも雰囲気は十分と妥協した。

3者三様の顔つき
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  終わってみれば4両中3両で屋根関連で苦労することになった。まず最初に一番楽な83013に手を付けたために、当初は楽観視して2月下旬、遅くとも3月上旬完成を見込んでいた。それでも途中で投げ出さなかったこと、半月遅れ程度で済ませたことを自画自賛しておこう。
  一つ書き忘れていてどこに挟もうか迷った結果この位置になったのだが、前回作ったものを踏襲しつつも一箇所だけ改良した部分がある。荷物室の扉で、キットでは扉の合わせ目が何故か凸モールドになっている。前回時点ではここを修正するのは難しいと判断したのだが、今回はニードルツールを使って掘り込んだところ上手く行った。Maxモデルの錦川鉄道NT3000形を作るために買った工具で、当面使うことはないだろうと思っていたのに早速役に立ってくれた。
  前回のクモニクモユを組み立てたのが2018年で新潟70系が去年2020年、そして今回のクモニクモユ再挑戦と、自分の生まれや育ちに縁もなければ特に思い入れもない新潟の車両が連続気味である(笑) なので、新潟の増結4連も早いところ作りたいが、ここらで一旦離れることにする。他に作りたいものがいっぱいあるからね。それでもペースアップに成功すれば3年後ぐらいには再び新潟のターンが回って来るかも? ちなみに「縁がない」とは書いたものの、クモニ83もクモユ141も関西にいたことがある車両。いつか大鉄版も作りたいなあとは思っているが……乗務員扉に手間がかかるのでしばらくはやりたくない。というか、こういうところこそ3Dプリンターに作らせるべきではないかと途中で気付いた。簡単な形状なので3D-CADの練習にももってこい? 逆転の発想で、3Dプリンターに挑戦する気になったら大鉄版クモニ83とクモユ141を作ってみようかな。

(2021.03.20)

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