6月7日に発表されたW-ZERO3[es](型番:WS007SH、以下[es]と表記)の後継機・Advanced W-ZERO3[es](型番:WS011SH、以下新[es]と表記)の内覧会が6月15日に新宿で行われました。 まだテスト機という話でしたが、実機を触った感想と内覧会の様子をレポートします。 去年の[es]のレポの書式を再利用してるので変な部分があるかもしれません なお内覧会の参加者は約100名、男女比率は9(男):1(女)くらいでスーツ:私服比率は8:2くらいでした。 6/29〜7/1まで行われているタッチ&トライイベントに行ってきたので一部追記・写真の追加・動画の追加を行っています。 |
内覧会会場 |
実機 |
過去の単発レポートたち ■2005年 ■2006年 Wireless Japan 2006に潜入してきました W-ZERO3[es]を触ってきました WS009KS-9(nine)-を触ってきました SoftBank(ホワイトプラン)とWillcomの音声通話定額プランを比較してみるページ ■2007年 SoftBank(ゴールドプラン)とWillcomの音声通話定額プランを比較してみるページ bitwarp用ZERO3を購入してみたのでレポートページ | |
全体的な印象 | ||||
具体的な大きさは既報の通り。横幅・厚みが[es]と比べて若干なくなった分、「よりケータイに近くなった」というのは感じました。[es]で通話するには端末が大きい気がしていたが、新[es]は不自然さを感じない大きさになっており、数字の上での変化以上のものを感じました。長さが変わっていないのは、液晶サイズからすればやむをえない事でもありますが、もう少し小さくして欲しかったです。 [es]と比べて変更された点の1つである大型液晶は、所有するWX310SAの2.4インチと比べるとかなり大きく感じました。 キーボードから最上段の数字のキー配列がなくなってしまったのは使い勝手に影響がありそうですが、慣れればそう不便でもなさそうに感じました。またキーの1つ1つは[es]よりも大きくなっており、タッチしやすさは大きく向上していました。 |
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スタイラスは内蔵からストラップタイプに変更になっています。この方がなくしにくいように感じますし、必要なときにサッと使えそうで便利そうです。 テンキー部分は[es]にあったキーのうち「―」キー(ソフトキー)の2がなくなっています。この2つのキーの機能は「windowsロゴ」キーと「ok」キーの長押しで代用できるようになっています(設定を変えることでソフトキーの役割を長押ししないで動作させることも可能らしい)。 |
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カメラ | ||||
変更点として挙げられている部分の1つであり、撮影モードの追加等で[es]よりも「使えるカメラ」になっているかと思って触ってきました。 去年の[es]のレポートでは『いわゆるケータイカメラを積んだと言うよりも、○年前のデジカメ(130万画素)を積んだと言う方が正しそう。』と書きましたが、今回は撮影シーンの設定や画像編集機能がついたことでケータイカメラにより近くなったと言えそうです。 |
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静止画設定項目(シーン) |
静止画設定項目(画質) |
静止画設定項目(方向) |
静止画設定項目(サイズ) |
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静止画設定項目(タイマー・連写) |
動画設定項目(撮影時間) |
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画質はすべて「高画質」で撮っています。撮影情報は特に付加されない模様。ファイル名は2007-0615193030(西暦-月日時分秒)という規則で付けられます。 |
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接写モードの切り替えはカメラそばのサイドキーっぽいところで変更します。撮影中の切り替えが可能。 動画は今回1つだけ。こちらから(30秒、wmv形式、2MBリンク先ファイル名を間違えてました。すみません。6/19夜に訂正しました)。 アップにしようと被写体を近づけたらノイズが出ましたが、実機(もしくはZERO3)で見ると普通に映っています。 6/30に以下の動画を追加しました。上下が逆さまなのは通常ありえない姿勢で撮った関係です。ご勘弁下さい。 6/30追加分その1(30秒、wmv形式、3MB) 6/30追加分その2(30秒、wmv形式、2MB、時間制限をOFFにすると画質等が荒くなるようです。そのお試しとして) 6/30追加分その3(30秒、wmv形式、3.5MB、上下逆さまです) |
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スクリーンショットから細かな点を... | ||||
ウィルコム・シャープの講演から | ||||
スライドの一部をflickrにアップしてあるので、写真はそちらをご覧下さい。 基本的な内容は8日に行われた発表会と同じようで、すでに雑誌社が書いていることが多かったので、気がついた点(知らなかった点)を箇条書きして簡単に紹介したいと思います。 ・最近、ウィルコムの基地局の増えるペースが上がっている(2003年から5000局程度増えている?) ・数年前から「16万基地局」と聞いている気がするが、本当に16万になったのは2005年っぽい。よってなかなか17万にならない。(flickr) ・デザイナーからのメッセージを聞かせてくれたのが面白かった。女性にも受け入れられるデザインを目指したとか(カラーバリエーションは別の話)。(flickr) ・名刺リーダーの認識力が上がっているという話。例えば「松枝 太郎」という名前の読みは「まつえ たろう」と「まつえだ たろう」の2つが考えられる。名刺のデータに電子メールが書かれていて、名前が含まれている場合にはそちらのデータを参照するようになっているという話。よって電子メールアドレスがmatsueda-tarou@aaa.bbb.co.jpの場合には「まつえだ たろう」と認識する。 ・無線LAN使用時の消費電力が従来よりも抑えられるようになっている。 ・ATOKの予測変換でパスワードを覚えなくできる(詳しく説明していたが[es]を使っていない身では理解できなかった) ・USB『給電』機能搭載(flickr) ・通話中の着信機能(通話中に音声着信・Eメール着信があるとアラート)(flickr) ・発着信履歴の表示画面が変わり、名前と電話番号が同時に表示されるようになった(flickr) ・ZERO3メールがSSL通信に対応したのでGmailも使える(flickr) |
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ウィルコムの講演の一部を動画撮影してきました。 60MBあったのでYou Tubeのチカラを借りることにしました。 |
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質疑応答から | ||||
最後に行われた質疑応答から質問内容と回答内容を理解できたものを。 USB充電は可能か? USB『給電』はできるようになっているが、500mA必要であり、これだけの電流をPCから引くとなるとPC自体に影響が出てしまう可能性もあることから、ActiveSync等のドライバをPCに入れた上でネゴシエーションしないと給電しないようにしてある。また端末が完全に放電した状態ではネゴシエーションできないため給電はできない。データ通信中に音声着信やライトメールが送られるとどうなるか? データ通信を中断し、音声着信・ライトメールの受信を行う。テンキーからも2つキーがなくなっているが? 「ok」キーと「winロゴ」キーの長押しで代用できるようになっている。 WEB中に位置情報取得するにはこれまでの機種では一旦回線を切断する必要があったが今度はどうなのか? 従来どおり。USB転送速度は上がっているのか? 従来通り。無線LAN通信でActiveSync等を使ってmicroSDにファイルを入れることはできるか? サポート外のはず。PCを共有できるようにすれば可能かもしれない。6ヶ月以上の機種変更価格は? 6ヶ月以上10ヶ月未満で45000円程度(ウィルコムストア価格)。割賦販売はない。[es]にあったホームメニューがなくなっているが? 新サービスのW+info等と競合するためホームメニューは採用しなかった。ファームアップによる提供も今のところは予定がない。Xcrawlキーによるスクロールをアプリケーション側で制限できるか? できるようになるかもしれない。音声メディアファイルについて、従来の機種では22kHz以上は出力されていないようだがこの端末はどうか? 定かではないがおそらく同じだと思われる。耐久性(落下試験・キーボードの耐久性)はどうか? 社内基準はクリアしている。カラーバリエーションは増やすのか? ユーザーの意見ももらってから考えたい。WindowMobile6の安定性はどうか? WindowsMobile5.0で確認できている多くの部分は改善してある。発売までにどれだけの数を生産(あるいは出荷?)するのか? 具体的な数はご容赦頂きたい。なお部品は集まっているがまだ量産はしていない。 |
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最後に… | ||||
W-ZERO3のシリーズで日本にスマートフォン市場を創生した自負があるウィルコムから発売になる新[es]。前機種と比較するとサイズが小さくなったり、無線LANを内蔵したり、メモリを増強したりと変更点は多いものの正直言って当たり前の機能が増えたばかりとも思えます。 [es]を使っている人にとって、これらの機能増強はうれしいものの、数万円を出す価値があるかと言えばそう感じない人が多いと思います。 よってこの端末を一番薦められるのは、最近スマートフォンに興味を持っているけどまだ所有していない人や、携帯電話・PHSとPDAを2つ持っていて一本化したい人でしょう。 内覧会については100人に10台の実機という状態で、おそらく誰も『充分に試すことができた!』と思えなかったと思います。 しかし発表から1週間しか経っていない段階であり、実際の生産もまだ始まっていないこと等を考えると、10台用意すると言うのも非常に大変なことだったと思われます。 この場を借りまして主催者・協力スタッフの皆様に厚く御礼申し上げます。 |
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