橘雪翼の、侃侃諤諤喧喧囂囂

平成21年8月上旬分

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平成21年8月10日

詰め将棋と詰め碁

  以前頻繁に書いていた(ネタがないときは詰め将棋の答案を画像で侃侃諤諤にしていた)が、神戸新聞の懸賞詰め将棋、と詰め碁。前に話題にしたのを忘れて同じ話しちゃあいけないな、と思って検索かけてみたら3回も話題にしていた(苦笑) ただ、話の出だしが一緒だったりするだけでギリギリセーフ? どういう話がかぶっているのかというと「神戸新聞の懸賞詰め将棋と詰め碁、応募した人の正答率は詰め将棋は8割〜9割以上なのに、詰め碁は酷いときは10%ぐらいだったりする」なんて話。そしてさらに続く。詰め将棋は相手の王を詰ませればいいのだが、詰め碁は死活にコウの3通りある。問題を見れば相手の石を死なすのと自分が活きるのとは見間違えないだろうが、コウになるかどうかは解いてみないと分からない。そういうところが詰め碁を難しくしているのではないだろうか?と、そういうことを3度も書いてしまっている(苦笑) で、最近気付いたことがある。今過去の侃侃諤諤を見返してみると、その結論に肉薄しているのに気付いていない過去のお馬鹿さんな橘雪翼がいたのである。
  詰め将棋と詰め碁の決定的な違い。それはあるいは詰め将棋と詰め碁の難易度の根本的な差になる、のかもしれないし慣れたら関係ないのかもしれない。詰め将棋は、攻め手は必ず王手でなくてはいけない。「どうして?」と問われればこう答える。「それがルールだから」――そう、詰め将棋はルールで王手しか指してはいけないことになっている。これは非常に楽である。実戦の将棋なら、王手を連続して指すことは珍しい。王手の連続となれば、それは終局を意味することが多い。勝っていて最後の詰めの段階か、負けていてとりあえず闇雲に、という場合か。それが詰め将棋の場合、最初からルールが教えてくれているのだ。王手じゃない手は候補から外していいですよ、と。王手して、そして玉は逃げるなんなりする。その次の手でもルールが保証してくれるのだ。王手じゃない手は考えなくていいですよ、と。実践の将棋なら、王手をかけない手が"正解"のことが多い。むしろその方が多い。仮に一度王手をかけることが最善の選択であっても、その次の手でさらに王手をかけることが"正解"でない場合もある。だが詰め将棋は、ルールでそこに制限がかかっている。ところが、である。詰め碁の場合はそれがない。王手に相当する手は"アタリ"をかける手だろうか。アタリ、というのは、次に相手の石が取れるという状況である。例えば相手の孤立した1つの石の、上下左右のうち3箇所に自分の石を打つ。そうすると次に相手が何もしなければ残りの一箇所に石を打てばその石が取れる。これが"アタリ"という状況である。さて、詰め碁においては「毎回アタリをかけなくてはいけない」というルールはない。もしそういうルールがあれば、おそらく詰め碁なんて囲碁の上達のためには何の練習にもならないだろう。囲碁のアタリと将棋の王手、ここには大きな違いがある。将棋で王手をかけられると必ず防がなくてはいけない(防げなくなったら負けであるし、防がなかった場合もルール違反の負けになる)。しかし囲碁のアタリは必ずしも防がなくてはいけないものではない。石を取られるのはマイナスだが、取られそうになっている石を守ろうとして足掻くとそれ以上のマイナスになることもあるのだ。将棋の王手は致命的なものだが、囲碁のアタリは、場合によっては将棋の捨て駒のように捨て石にすべき場面も多い。そんなわけで、詰め碁にアタリをかけ続けなくてはいけないというルールはない。そして、アタリをかけたからといって相手側がその石を助けようとするかどうかもまた分からない。詰め碁の"戦場"になっているのは、10×10前後のスペースであるが、極端な話石の置いてない全ての目が次の手の候補なのだ。といっても、慣れた人にはある程度絞られて来るんだろうけど。
  さて、詰め将棋のルールで「王手をかけ続けなくてはいけない」と書いた。詰め将棋とは別に、必死問題というのもある。まず必死を――これこそ以前説明しているはずなのだが大昔のことなので再度――説明しよう。某野球選手のヒーローインタビューでの決めセリフ、とは意味合いが違う。必死とは、相手がどう応手してもその次の手からの詰め手順が防げない、という状況である。詰め将棋は、攻め方の手番で相手の玉を詰ませる。が、必死が掛かった場面は玉方の手番である。しかし、そこでどう指そうとも次の攻め方の詰め手順が防げない、のである。つまり、必死を掛ければ勝ちであり、必死を掛けられると負けなのである(必死を掛けたら逆に連続王手でこちらが詰まされた、という場合もあるだろうが、その状況は必死と呼ばないような気もする)。以前将棋雑誌でこんな記事が載っていた。プロ棋士に「長手数の詰みと簡単な必死の両方が見えました。あなたは詰ませにかかりますか? 必死をかけますか?」と。自玉に詰みがなければどちらにせよ勝てるわけである。が、そう思い込んでいるだけで必死を掛けてみると、連続王手で詰まされちゃった……という可能性が残る。というわけで詰ませにかかると、実は見落としがあって詰みませんでした、という可能性もある。どちらにせよ九分九厘勝ってそうなんだけど、一厘の逆転負けの可能性が残る。さて、プロ棋士たちは何と答えたか。詳細はよく覚えていないのだけれど、4人ぐらいの棋士に質問して答えが分かれていた。2人が詰ませにかかり、2人が必死、だったかな。前者の理由の一つとして、「後で『詰みが見えなかった』と思われると癪なので」というのがあった。負けず嫌いな勝負師らしい意見である(笑) 後者はより確実に、という感じの意見だったかなあ?
  ――とまあ、話が横道にそれたので無理やり戻そう
必死問題というのは何か。相手の玉に必死をかけましょう、という問題である。連続王手では詰まないけれど、必死なら掛かりますよ、という状況は実戦の将棋では数多い(と思われる)。ともすれば、詰め将棋よりも棋力アップに役立ちそうなのが必死問題。さて、この必死問題……詰め将棋の「○手詰め」と同じく「○手必死」という具合に手数がかかるものがある。この「○手必死」で○に3以上の数字が入った場合、攻め方は複数の手を指す。最後の手は王手ではない手になるのだが、その前の手は王手じゃないといけないのだろうか? どうも今まで見た問題では、王手、応手、王手、応手、必死! みたいな感じだったのだが、必死問題は詰め将棋みたいなルールを見たことがないのでどうも良く分からない。必死の手前の「詰めろ」という概念がある。必死は相手がどう対応しても次の手から連続王手で詰んでしまうが、詰めろ、の場合は相手の応手が適切であれば詰まない、というものである。例えば必死問題では、詰めろ、応手、王手、応手、必死! でもいいんじゃないかと思う。まあ私が勝手にそう思ってるだけで、必死問題でも王手の連続(最後だけ王手でない手)というルールがあるのかもしれないけれど。そこんところ、どこかできちんと明文化したものが見てみたいものだ。
  さて、もう一つある。詰め将棋や必死問題と比べると馬鹿馬鹿しくて取るに足らない問題である。馬鹿馬鹿しさそのままだけど、「馬鹿詰め将棋」。詰め将棋は攻め方玉方共に最善手の応酬だが、馬鹿詰め将棋は攻め方玉方が協力して最短手順で玉を詰めに追い込む問題である。実戦ではまず起こり得ないシチュエーションなので、こんな問題を一億題解いたところで本将棋の強さには繋がらないと思われる。まあ中には人の盲点を付いた問題もあるようで、頭のトレーニングぐらいにはなるかもね。この馬鹿詰め将棋も先ほどと同様の疑問が。王手の連続じゃないといけないのだろうか? それこそ玉方も協力するわけだから、王手じゃなくてもいいような気がする。のだけれど、近日掲載予定の橘雪翼作の馬鹿詰め将棋は連続王手が前提の問題です(笑)


平成21年8月9日

  『ロード オブ ヴァーミリオンII』に『FF』とか『ロマサガ』とか『Magic:the Gathering』のキャラクターが登場するらしい。

『ロード オブ ヴァーミリオン』とは?
スクエアエニックスの製作する、アーケードカードゲーム。ファンタジー世界のうんたらかんたら(実はよく知らない)。アーケードカードゲームということで、ハマると無尽蔵に金を吸い取られることは火を見るより明らか。よって『Magic:the Gathering』で痛い目に遭った橘雪翼は敬遠した。今度の『II』にも手を出すつもりは毛頭ない。

スクエアニックスが作っているので、『FF』や『ロマサガ』のキャラクターが『LoV』に入るのは自然な流れだが……まさかトレーディングカードゲームの元祖、『MTG』から参戦とは恐れいる(何に?)。『FFV』のリディア、『ロマサガ2』からクジンシーとかいうキャラ(実はロマサガ知らない)、そして『MTG』からは……"セラ"。おそらく『MTG』で最も愛されたクリーチャーカード『セラの天使』のことだと思われる。『セラの天使』は飛べてそれなりの攻撃力と耐久力を持ち、さらに攻撃に参加したあとも防御に回れるという素晴らしい性能のクリーチャーだった(『MTG』世界では、攻撃した場合次の防御ができないのが基本。あと、飛べるのは重要な能力)。言ってみれば歌って踊れて頭も切れるアイドルみたいなもん?(アイドルに頭脳的要素を求める人がいるのかどうかは別として) というわけなのだが……某ゲーム情報サイトでは「セラ」という名前になっている。「セラ」というのは確かに名前は名前なのだが、確か地名だったはず……。ややこしくて面倒だからもう天使の名前にしちゃえ、ってか? しかも画面写真では「ホワイトウィンド(*1)」を使ってるし……。

*1 ホワイトウィンド:『FFV』で初登場かな? モンスターの使う魔法(だったり技だったり)で、自分のヒットポイント分だけ味方を回復する(その代わり自分のHPが減る、とかいうこともない)。

確かに「セラの天使」は白いクリーチャーだったけど、特に回復要素はなかったはずなんだがな。ま、リディアが「ヘイスガ(*2)」使ってる画面写真もあるし、あんまり細かいことは気にしないでおこうか。

*2 ヘイスガ:これも『FFV』で初登場かな? 味方の行動回数を増やす「ヘイスト」の上位版で、『FFV』では味方全員にヘイストをかけることができた。成長後のリディアが使える魔法は黒魔法と召喚魔法の2つ。このどちらかにヘイスガが入っていた作品はなかったような。


平成21年8月8日

  えーっと、とりあえず画像で。
EF500-901 進捗状況その1
という具合に、予定通りEF500-901の製作に取り掛かっとります。
  作ってる途中で思ったんだけど、「ていくわん」の考え方は何というか、塗装のことをあまり考慮に入れてない……? いやまあ、どうか分からないけれど、普通塗装作業を楽にするために塗装後に取り付けるような部品を、組み立て段階の早々でハンダ付けするように指示している。流石にスカートに取り付けるエアーホースはいくらなんでもそりゃないだろ、と1両目の段階から塗装後に取り付けることを決めたが、他にも2つ塗装後の方がいいんではないかと。その2つについては1両目にはくっ付けちゃったんだけど、2両目では塗装後に取り付けることにした。その2つとは、まず前面窓枠、そして解放テコ。解放テコは最初、塗装前に取り付けるということは実車がボディ色の赤で塗られていたんだろうなあ……と解釈していたのだが、実車写真を見るとグレーである。グレーで普通なんだけど、EF500-901が特殊な試作機であるから特殊なのかと思ったよ。で、前面窓枠。これも最初何にも考えてなかったんだけど、説明書の塗装指示のところを読んでいて気付いた。窓枠はその周囲とは別の色で塗らなきゃいけない。当然マスキングの手間が増える。窓枠のグレーを塗ってからマスキングしたいところだが、窓枠は細い部品なのでマスキングテープを貼るときに曲がる恐れあり。これ、後から付けたほうがいいんじゃないか……と思って2両目ではそうするわけである。
  今言った3種類の部品、どれも細かく細く、塗装後に取り付けるとしても接着面積があまり稼げないので接着強度に不安が残る。私が自分で作って自分で扱う分には問題ないのだが……ていくわんは販売側になるので接着強度が出せれば出すことに越したことはなかったのだろう。おそらくそういう考えで、以前発売された完成品は先にハンダ付けしてから色を塗り、客の元へ発送したと思われる。そしてキットにもていくわん製完成品の要領で説明書を作ったのだろう。というわけで、こういったポイントはユーザーが自分で判断して工夫すべき点になるのかな。私が作る2両のうち1両は後輩の元へとドナドナされる予定だが、そういう意味では窓枠、解放テコは先にハンダ付けして強度があった方がいいのかもしれない。とはいうものの、名目上は「私が練習台で組み上げた物を適切な価格にてお譲りする」ことになっているので、私が良ければそれで良いと言う考えで仕上げて構わないのだが。
白兎 「アンタ酷い先輩だな」
雪翼 「おや、知らなかったのかい? 昔からそうだったじゃないか」
白兎 「……納得」

  さて、実は塗装手順の指示も「ていくわん流」が貫かれている。というか普通鉄道模型はこういう順序で塗らないだろう……。以下、説明書から一部要約の上引用(原文はですます調だけど、普通体に変更)。あと、一部を勝手に太字に直しているが、原文は全て同じ字体。
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1:ボディ側面にライトグレーを吹く。側面のルーバーが埋まらないよう注意
2:明り取りの窓枠をやや濃いグレーで筆塗り。
3:側面と屋根をマスキングして、前面の赤を塗装。ワイパーのディティールを消さないよう前面窓枠をマスキング。その後、2で使用したグレーで窓枠を塗装。
4:側面と前面をマスキングして屋根をダークグレーで塗装。
(以下略)
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さて、ポイントがいろいろあるのだけど、まず最初のところから。ルーバーが埋まらないよう、ってそりゃお節介すぎまっせ(笑) ここでルーバーが埋まるような塗装の仕方をしていたら、EF500-901塗る前にもっと他の品物で練習すべき。次に2、この手順は全部塗装を終えてからするものだけど……? やっちゃいけないってことはないけど、普通やらない。3、側面のマスキングはいいのだが、屋根のマスキングをするのはなぜ? この段階で屋根には、1で塗ったライトグレーの飛び散った分の塗料しか乗っておらず、後で別に塗るんだからわざわざマスキングする必要なし。なるべく塗料の層を薄くしたいのかもしれないけれど、次の工程のマスキングの際、赤の塗料の乗った部分ギリギリにマスキングするのが困難。最悪の場合赤く塗ったところと後からダークグレーで塗ったところの間に、塗料が乗ってない金属剥き出しの部位が出来てしまう。ワイパー云々のところは最初に書いたとおり。さらに言うと、窓枠は線が細いところで曲がるのが怖い。なるべくマスキングテープは貼りたくない。4、側面と前面、とあるが、普通は最初の側面マスキングの際、ライトグレーで残す部分だけをマスキングするので新たにマスクするのは前面だけでいい。指示通りやっていると側面と屋根を一緒にマスクしているので、テープを全部剥がしてやり直しになるのかねえ。
  という感じで突っ込みどころ満載の塗装手順。というか、ほとんどのキットの説明書では、車体のどの部位に何色を塗るかだけ指示して塗装手順なんて書いてないことが多いんだけど……。手順説明した方が親切に見えるかもしれないけれど、自分のやり方と違う場合、どこに何色を塗ればいいのか分かりにくい。しかもこの説明書だと、前面の白帯に触れられていない。塗装初心者さんには塗装手順が書いてあった方がいいのかもしれないけれど、この説明書じゃ白を塗るタイミングが分かりません(笑)
  ところで、このEF500-901、色数が非常に多い。色数が多い車両は過去何度も作っているが、ボディ本体だけでこの数は自己最多クラスではないかと。多くの場合、色数が多いと言っても塗装後に接着するパーツに別の色を塗るだけの話である。しかし今回は……ボディ前面側面で4色(白、赤、ライトグレー、ダークグレー)、屋根で2色(ダークグレー:前面側面とは別、グレー)、さらに先ほどの画像で侃侃諤諤をみてもらえれば分かるが、ほとんどの場合別パーツで後付けできるスカート部分までが一体となっている。実はここの部分も塗装手順に説明がなかったのだが、とにかくグレー系の色で塗らないといけない。屋根のダークグレーと一緒でいいのかもしれないけれど……。というわけで6色。単純計算でマスキング5回である。救いは2両でいい、というところかな(苦笑) 1両目の窓枠も後付けにしていればマスキングの手間が1回減ってたんだけど……。ちなみに今、私が考えている手順は以下のとおりである。

下塗り共用でグレーを全体に。スカートと屋根端部をマスキングして、ライトグレー→白→赤→窓枠ダークグレー→屋根ダークグレー。
スカート部は形状の都合上、ここを残してマスキングするより先に塗ってマスキングした方が"決まり"やすい。但し、屋根端部を単体でマスキングするのはエッジ部分に困難を伴うので……手順が増えるけど、最初のグレーはスカートだけ残し、後半に屋根端部のグレーを挟む方がいいかもしれない。窓枠を後付にするんだったら単体で綺麗に覆えるんだけどなあ……。んー、悩めるところ。


平成21年8月7日

裏面照射型CMOS

  何かよく知らないけれど、そういうのがあるらしい。従来型は表面照射型というらしい。ぜーんぜん知らなかった。裏面照射型は、配線による入射光のロスがないとかで、集光効率がいいんだとか。これは想像だけど、従来型は表面から何かを照射していて(何を?)、その照射するための諸々が光を遮っていた。裏面照射型は照射する装置(何を照射するんだ?)が裏側にあるので、光を取り込むに当たって邪魔なものが少ないということなのだろう。じゃあ何でどうして従来型が表から照射していたのか?(だから何を照射しているんだろう) それは裏面照射型CMOSを作るのが難しかったかららしい。で、ソニーが今度、その裏面照射型の量産化に成功し、コンパクトデジタルカメラに搭載するらしい。どうやら画素密度の高い小型CMOSで使った方が有効で、35ミリフルサイズCMOSぐらいになると裏側照射にしてもあんまり差が出ないのだとか。ってことは、まだまだAPS-Cサイズや35ミリフルサイズのCMOSって高密度化による高画素化が可能ってことか? いやまあ、普通に考えたらそうだろうなあ。小さなCMOS使ってるコンパクトデジカメが800万画素とか1000万画素に到達しているのだ。面積で言うと10倍以上?の差があるので、その密度でAPS-Cや35ミリフルサイズのものを作れば1億画素に到達するわけで。もちろんやたらめったら高画素化すればいいってもんじゃないんだけどね。あくまで可能性の話。

  ――で、だ。

それもいいんだが、α700の後継機の話はまだか? とソニーに言いたい。

  能見、8回無失点5奪三振。そして防御率が3点を割った。誰か今年、能見がここまで成長するって予想できた人いる? もっとも、入団の際にはこれぐらいの成績を期待されていたんだが。最近調子はいいけど、まだ6勝7敗と負けのほうが多い。これだけ才能があったにも拘らず、これまでの4年間くすぶり続けてたんだぜ。でもまあ、ひとまず芽が出たから良しとしますか。阪神の選手は期待されるだけ期待されて芽が出ないまま終わる人が少なくないからな……。今季あと何勝上積みできるか分からないけど、できれば10勝8敗ぐらいまでは持っていって欲しいところ? まあ2桁は無理にしても9勝8敗あたり……。そして、だ。来年、さらなる飛躍を見せてもらいたい。去年までの分を取り返す、そんな活躍を。
  関係ないけど、井川が阪神に帰って来て甲子園の先発マウンドに立ってる夢を見ました。


平成21年8月6日

  阪神、中日にわざと負けて巨人の優勝を阻止するもんだと思っていたら……今日は勝ったのでやっぱり真面目に野球しているようですね(爆)

  昨日、雨の中を走っていたら、JR神戸線を走っていくE233系らしき電車を目撃。青かったので京浜東北の1000番台?かな? E233系というのは東京の電車で、関西を走ることはまずない。それがどうしてJR神戸線で目撃できたのかと言うと、多分関西の工場で作って完成したのを回送していたものと思われる。
  で、何故雨の中を走っていたか。傘を持たずに外出して突然の雨に見舞われた、わけではない。母親が買い物に出かけていたのだが、突然降って来たので困っているだろうと傘を持って近くのスーパーまで走っていたのである。ところが母親の姿を見つけることはできず、一人とぼとぼと帰って来た。傘はさしていたものの雨脚は強く、そして行きに走ったので雨と汗でぼとぼとになりながら。後で話を聞くところによると、ミスドにてコーヒーだったかを飲んでいたとのこと。そりゃあ見つからねえよ。スーパーの前で姉と甥っ子を発見したのだが、敢えて無視した(普段は向こうが私を発見するのだが)。それがいけなかったのかもしれない。何故ならば、姉と母親は私が帰路に着いていたその頃にミスドで合流していたらしいのだ。姉に声を掛けておけば、母親が見つからなくてもせっかくここまで来たのだからお茶して帰らない?と誘ってくれていたかもしれない。
  全く無駄足になったわけだが収穫は2つ。E233系を目撃できたこと(あんたは子どもか!)。もう一つ。走って行ったのだが大して息が切れなかった。全力で走ったわけではないんだけどね。体力改善を実感。もしも乗り遅れてはいけない電車の時刻にギリギリになったとしても、走れば何とかなる可能性が高まったわけでもある――この季節にそれをやるのは別の問題が発生するわけが。


平成21年8月5日

  先日、バッティングセンターでの出来事。私が行くところは硬球も打てる。で、その硬球を木のバットで打ってるかなり硬派な人もいる。断っておくが、私は木のバットを使ってはいるが軟派なヤツなので軟球しか打たない。たまには硬球にチャレンジ(もちろん備え付けの金属バットで)しようかなと思っているのだけど、行くたびに忘れてしまう。このトリ頭め。で、たまに見かける木のバットで硬球打ってる左バッターの人がいるのだが、これがまた打球が速い速い。たまに跳弾(*1)が飛び込んでくるので、こういう人がいる時は打席に入り辛い(笑) で別の日、別の人が木のバットで硬球打ってた。どうして別の人だって分かるかって? そりゃあ右打席だったからだよ。
白兎 「スイッチヒッターって知ってる?」
すると、である。鈍い音がしてボール以外の物が飛んでいった。"ボール以外の物"とは何か。ピッチャーこれが飛んできたら怖いだろうなあ。いや、まあ、ボールが飛んできても怖いと思うけど。飛んでいったのは折れたバット。すっぽ抜けたバットではなく、折れたというところがポイント。常々疑問だったのだが、硬球を木のバットで打ってたら流石にやばくないか?と。そりゃまあマシンの投げる球はそんなに速くないけれど、打つ方もプロレベルの技術は備えていない。それにプロ野球でも、120km/hぐらいのスライダーに差し込まれてバットが折れてたりしない? 変な打ち方したら120km/hのボール相手でもバットは折れるってことだよね。というわけで目の前でそれが現実に起きた。"やばい"音がして「カランカランカラン!」と転がっていくバット。その後少し経ってから、打席に客がいないときを見計らって店員さんがバット回収してました。そしてその日から、そのバッティングセンターでは硬球打席では木のバットが禁止に……なっても良さそうなのだが、どうなのか確認していない。少なくとも私が挑戦するときは金属バットにしよう、と改めて心に誓った次第である。

*1 ピッチングマシーンのフレームに当たって打席内にボールが飛び込んでくることがある。一度硬球のお邪魔されたことがある。スピードがかなり死んでいるのであまり怖くないけど。

  引き続きバッセントーク。夏休みに入ってジャ……ではなくお子様の姿も目立つ。子どもだけで来ている子もいれば親子連れもいる。さて、その親子連れ。おとーさんが熱心に子どもを指導している。子どももそれなりの腕前で、それなりにきっちりボールを打ち返している。少なくとも大学生当時の橘雪翼よりは上手い。何より微笑ましいのは、小さな体で必死で重そうにバットを振って、それでもしっかり芯に当てているところ。だがしかし、いつも思う。"指導"しているおとーさん、子どもに「もっとしっかり振れ」だの「重心をもっと後ろに」だの何だの言ってる。しかしそれ、バットが軽く振りぬけるようになってからの話じゃない? 体格がバットに負けていて、どう控えめに見ても振り切るのも無理なら重心を考えて扱えるような段階にまで行っていない。それでもそれなりにバットに当ててきちんとボールが前に飛んでいるのだから大した物だ。成長して体が大きくなって、筋肉も付けば自然とバットのスイングも速く鋭くなるだろう。そうなれば勝手にバットもきっちり振りぬけるようになるだろうし、重心を考える意味も出てくるだろう。まだ小さな体格の段階でしっかり振らせたいなら、まずバットを短く持ってスイングすることを教えてあげたらどうだろう? まあひょっとしたら偉い指導者か何かかもしれないけどさ。


平成21年8月4日

  先日、休眠状態だったニンテンドーDSが『逆転検事』により目覚めた後、『マリオカートDS』に再びハマってしまった。『マリヲカート』のプレイ時期としては、本体と共に買ったとき、その1年半後ぐらい、そして現在の3期に渡る。最初買ったときは友人にボコボコにしてやられた(いや、格闘ゲームじゃないのでボコボコにはならないけど)。その後1〜2ヶ月で隠し要素を全て出現させたような気がする。で、第二期の頃にグランプリモードのランクを全て「☆☆☆」に。その頃"直線ドリフト"をある程度使えるようになったような。DS版からは、タイムアタックモードで「スタッフゴースト」が出現するようになった。これは『マリオカート』スタッフによるタイムアタックの記録で、最初見たときはその速さに軽い絶望感さえ覚えた物だ。第二期の頃に8割方のスタッフゴーストより速いタイムをたたき出した。ただ、一週間ほど前に記録を見ていると、どう考えてもタイムアタックに飽きて、その後グランプリモードのランクのオール「☆☆☆」化を目指したような気がする。第三期の今、先日侃侃諤諤で書いたようにハンデプレイを楽しんでいたのだが、その後ひたすらグランプリモードを攻めるように。そろそろ自分の中で極めの領域に入りつつあり、10回プレイしたら10回とも「☆☆☆」が出そうになってきた。グランプリは8つのカップがあって、DS版コースが4つ、初代、64、GBA、GCの過去作品からの再収録コースで4つの構成になっている。第二期の頃に「全カップ順にプレイして、全てのカップで『☆☆☆』を取る」という、ちょっと子どもじみた挑戦をしていた(笑) 残念ながらその頃は百発百中と行かず、8つのうち2つほどで「☆☆」止まりだった。が、先日ようやく達成。百発百中とは行かなくても、どのカップでも十発十中ぐらいの自信はあった。のだけれど、どうしても最後のツメが甘かったり、トゲゾー→稲妻(転落)→赤甲羅→トゲゾー、のような華麗なコンボを3周目の後半に喰らって2位転落だったりでなかなか上手く行かなかった(4コース中一度でも2位を取ってしまうと、多分「☆☆☆」が出ないようになっている)。目標が達成できたので久々にタイムアタックを見ていると、いくつかスタッフゴーストを抜けてないコースがあるのを思い出した。今なら簡単だろうと思って挑戦。得意なはずのレインボーが意外にもスタッフゴーストより遅い。DS版の最終奥義?とでも言うべき直線ドリフトは、レインボーでは使えない。いや、使えるのかもしれないけれど私には無理。直線ドリフトはある程度の道幅が必要だけど、レインボーは伝統どおりあまり道幅が広くなく、少しでもコースから外れると即転落である。上手い人はカートさえ選べばレインボーでも直線ドリフトかましそうだが。で、予想通りスタッフゴーストを楽勝で乗り越えた。他のコースで、スタッフゴーストより速いことは速いけどコンマ3秒程度、というようなコースも差を1秒以上に広げてみたり。64から再収録の「ヒュードロ池」は元からそれなりに速かったが、数年前の自分の記録と比べて5秒近く縮んだ。一方で同じく64版の「モーモーファーム」はどうやって詰めればいいのか未だに良く分からない(辛うじてスタッフゴーストを下すことはできているのだが)。で、第二期の頃に「これは無理」と思ったのがいくつか。初代(SFC)版の「ドーナツへいや1」「チョコレーとう2」。後者はチョコレートと「島」の「とう」をかけたネーミングのコースだ。前者は攻略は難しくないのだが、何故かスタッフゴーストが速くてなんともならない。後者はコース中央のグリップ力が弱く、途中チョコレートの池がある上に後半小さなジャンプ台のような障害物があって苦手。DS版ではカートごとの特徴が突出していて、カロン(マリオ3の砦でよく出て来た不死身のカメ)は最高速は遅いが悪路での減速率が少ないというメリットがある。ついでに、ミニターボで加速している時間が長いので……これを組み合わせれば、前者の「ドーナツへいや1」ではアイテムなしで大幅なショートカットが可能になる。と、理論的には第二期の頃から知っていた。でも技術が足りなかったので達成できず。今やってみるとかなり楽にスタッフゴーストを下せた。そして後者の「チョコレーとう2」。こちらはコース上のショートカットを使うよりもチョコレート池でキノコを使った方がタイムが縮められそうだったので、そちらの方向性で頑張っていたがどうしてもスタッフゴーストには叶わず。ここでもカロン登場。チョコレート池で減速しないので最高速が遅い以上のメリットが。そしてショートカットのダート部分をそのまま走っても、普通にコース上を走るより速いことが判明した。そこに直線ドリフトを上手いこと被せて……目標の「スタッフゴーストより1秒以上」には届かなかったが、スタッフゴーストより速いタイムは叩き出すことに成功した。カロンの性能恐るべし、である。そう、今まで『マリオカート』の常識は、重くて最高速の速いキャラクターがタイムアタックで最速を叩き出せるキャラクターだった(昔義兄から聞いた話)。しかしDS版では直線ドリフトしやすいカート(キャラクター)が最速なのである。カロンのそのカートも、ミニターボの持続時間が長いので、通常の最高速が遅いというデメリットは直線ドリフトで絶えずミニターボ状態にしていれば関係ない。ある程度ダート部分を無視して最短距離が走れるため、コースによっては凶悪と言える性能だ。
  で、きちんとチェックしてないけれど、おそらくこれでスタッフゴーストを倒せていないコースは残り1つになった。最後の最後、GC版から再収録のヨッシーサーキット。上から見るとヨッシーの形になっているというコースだが、ヨッシーの輪郭をなぞるが故に一部非常に厳しいコーナーが続く。このコースでタイムを出すためには一つの条件が必要になってくる。キノコによる加速でショートカットしないことにはタイムが出ないので、アイテム性能が高いカートでないといけないのだ(Wii版でもそうだが、アイテム性能によって最初に持っているキノコの数が1〜3の間で変化する)。先ほどのカロンのカートはアイテム性能が低いので論外。おそらく候補は2つか3つになると思われるが……。過去のトライでは1秒前後スタッフゴーストに差を付けられていたはず。ちょっといろいろ工夫して今ならなんとか……なるかな? ちなみに、スタッフゴースを抜き去った記録のほとんどでキノコ不使用だったりする。アイテム性能が低いカートを使っているためキノコが1つしかなく、3周のラップタイムが揃わないのが嫌で使わないだけなのだが。キノコ使ってショートカットしないことにはタイムが出ないコースは別だけどね(一通りキノコ不使用で抜けるかどうか試したけど、概ね不可能だった)。
  とまあ、ニンテンドーDSに電源を入れると模型製作が進まなくなってしまうんだけどね(笑)


平成21年8月3日

  数ヶ月前に、囲碁は最大何目差付くか?という話をした。結論は「いくらでも差が付く」だった(数学の言葉遣い)。実はあの日のお話は京都の友人を大いにがっかりさせてしまった。何故かというと、「これは突っ込まねばなるまい!」と思ったのに次の段落で"正しい結論"に私がきちんと気付いていたからだ(笑) その代わり?なのか何なのか良く分からないが、「将棋は最短何手で詰むか」という問題を出された。実はこれの解答はその話の翌日か翌々日ぐらいに出ていて、いつでも侃侃諤諤のネタにすることができた。しかし単純に文字列を並べるだけでは面白くない。これは是非画像で侃侃諤諤にせねば!と思って早3ヶ月は過ぎた。どうせ画像にするのであっても、gifアニメにしようか、とか考えているうちに億劫になって作業してないのである(笑) で、少々関係ないが(いや、あるのか?)、馬鹿詰め将棋のアイディアが出て来た。馬鹿詰め将棋とは何か。「詰め将棋」の頭に「馬鹿」を付けて「馬鹿詰め将棋」である。普通の詰め将棋は、攻め方は最短手順で詰むように、玉方はなるべく詰むまでの手順が長くなるように応手するというルールがある。馬鹿詰め将棋はというと……攻め方玉方が協力してとにかく最短手順で詰むように手を進める。例えば盤面には玉が一枚、5二の位置にぽつんとあるとしよう。攻め方の持ち駒は歩と金。普通の詰め将棋なら絶対詰まない。しかし馬鹿詰め将棋はこう考える。玉の頭に歩を打つ。詰め将棋や普通の将棋なら同玉と取るところだが、馬鹿詰め将棋は5一玉、と歩を取らずに後退。そこで攻め方が5二金と打って詰む三手詰めだ。馬鹿詰め将棋がいくら上達しても、本将棋に何の上達ももたらさないだろう。だから"馬鹿"詰め将棋なのだ。この馬鹿詰め将棋を本将棋に適用したものが先ほどの友人からの課題、「将棋は最短何手で詰むか」である。で、それを考えている最中に馬鹿詰め将棋の手筋を一つ思い出した。まあ本将棋でもごくごく稀に現れるかもしれない手筋?である。
  で、実は今日はその話題に突き進むわけではない。そっちの馬鹿詰め将棋も問題を画像化する予定なので後日をお楽しみに。今日の話題は……詰め将棋の合い駒の話。既にネタにしたかと思ってパソコンの機能で検索かけたけれど、合い駒でファイルは検出されず、「間駒」で一つあるのみ。「あいごま」で変換すると「間駒」と出てくるのだが、「合い駒」が正しいような気がする……。
  高校時代、私が一番将棋に熱を上げていた時期、私を悩ませる問題があった。それは詰め将棋の合い駒問題。詰め将棋にもいろいろなテーマがあって、それは邪魔駒消去であったり打ち歩詰め回避であったり大駒の成らず問題であったり(打ち歩詰め回避の一種)。果てしなく大手数の問題もあるし、もはや芸術の領域に踏み込んでいる煙詰めとか裸玉とか香歩問題("恐怖"とかけている)他諸々。で、そのテーマの一つで合い駒問題というのがある。飛車や角で――詰め将棋では珍しいが原理的には香車でも出来る――玉から離れたところに打って王手する。さて、合い駒に何を打てば最長手数になるでしょうか?という問題だ。高校時代はこの合い駒問題が非常に苦手だった。何で合い駒すれば手数が長くなるか? まず歩だとどうなるのか。次に香車ではどうか。桂馬、銀、金……と順に考えていく。で、当時の私は「そんなまどろっこしいこと考えてられるかー!」と投げ出していた。で、今私は(最近話題にしていないけれど)神戸新聞の懸賞詰め将棋を毎週解いている。そしてその懸賞問題でも度々合い駒問題が出てくる。そして先日、ようやく合い駒問題の考え方が分かったような気がする。神戸新聞の懸賞詰め将棋は、大抵は九手以上で十五手ぐらいまで(稀に七手だったり十七手だったりもするが)。高校当時に解いていた詰め将棋よりも手数が長いので、じっくり考えることに慣れたせいかもしれないし、これを言うと少々アレだが、高校生時代の橘雪翼よりも現在の橘雪翼の方が頭の使い方を知っているせいかもしれない。というわけで本題、合い駒問題はどうやって解けばいいのか。
  実は分かってしまえば非常に簡単。高校生の私は馬鹿だったなーと思ってしまうぐらい(馬鹿詰め将棋はやってなかったけど)。考え方としては数学の場合分けである。当時数学の場合分け苦手ではなかったはずだけどなー(ボヤキ)。玉方の応手、合い駒に何を使うか考える段階で具体的に飛車角金銀と考えず、「合い駒」という暫定的な駒を勝手に作って大駒と玉の間に置いてみるのだ。で、そこからさらに攻め方の手を考える。先ほど王手したその駒でそのまま合い駒を取ってしまう手や、他の攻め方の駒を動員して玉に迫る手のどちらかになる。将棋は取った駒を持ち駒として再利用できるので、合い駒は時に諸刃の剣となる。金は守りの要の駒だが、同時に相手の玉を詰める最後の締めにも重宝する。安易に合い駒に使うと相手に取られてしまい、結果簡単に詰んでしまうということも少なくない。飛車角も同様である。だが、ケチって歩で誤魔化していると、守りに働かずやっぱり簡単に詰んでしまった、なんてことにもなる。取られてもいいように、でも後々守りにも働くように……そのさじ加減が難しい。まあとにかく、今は何か良く分からないけど合い駒が何か打たれているとして次の手を考えていく。その中でいろいろな形で玉を詰ますわけだが、「この手は合い駒が斜めに動けると成立しない」という手順が出てきたりする。斜めに動ける駒というのは銀または角。玉も斜め後ろに動けるけど合い駒には使えないからね(笑) 銀や角であれば斜め後ろに動けるので、合い駒として使った後、さらに手順が進んだ際に守りの駒として働く――そういうことがあるのだ。他の駒であれば斜め後ろには進めないのでその詰め手順が成立する――となれば、その問題での合い駒の正解は銀か角、という具合に絞れて来る。そうしてやっと合い駒が銀の場合と角の場合という具合に分けて考察を進めていく。合い駒の岐路になるのが「斜め後ろに動けること」であったり「横に動けること」であったり「前に進めないこと」であったり、いろいろあるけどそれぞれの場合でかなり絞れてくる。先日の懸賞詰め将棋では、合い駒が横に動けない駒だった場合、合い駒の次の手から数えて三手で詰んだ。合い駒を取ることは考えずに玉を詰ます手順だった。そこで合い駒は金か飛車に絞られた。金の場合はそのまま取って、そこから数えて五手で詰んだ。でも飛車だとなかなか詰まない。正解の合い駒は飛車であった(確か合い駒の次の手から数えて九手だったか十一手だったか、結構難しかったのを覚えている)。
  最初から駒別に分けて考えるのではなく、駒の動きで場合分けするのが合い駒問題のコツだった。高校時代、将棋部の顧問の先生に相談したりもしたのだがあまり芳しい答えは返ってこなかったのを覚えている。先日同窓会総会に参加したとき、その先生にお会いできたら「合い駒問題の考え方がやっとわかりました」と伝えるつもりだったのだが……残念ながらその先生はその日学校にはいらっしゃらなかった。代わりに将棋部の後輩がいたんだけど、そういやそういう話題にはならなかったなあ(笑)


平成21年8月2日

  恒例の読漫画感想文、7月分をお送りします。今回は、一度やろうとしていたランキングに換わり、「☆」による評価システムを導入してみます。最大5つで、「★」は「☆」の半個分。最低評価は「×」(☆0個)。まあまた1ヶ月坊主になるかもしれないけれど。ではでは行ってみよー。

【エンバーミング】2巻(新刊):☆★
  1巻刊行から時間が経っていたので物語にすんなり入っていけなかった。1巻の彼が主人公だと思うのだけれど、2巻ではまた違った人たちが軸となってストーリーが進む。最終的に同じ目的地に向かう彼らだが、とりあえずは敵同士という関係になりそう。そういう展開は面白くなくはないのだが……うーん、どうかなあ……。

【STEEL BALL RUN】18巻(新刊):☆★
  敵ボス・ヴァレンタイン大統領の能力が分かりにくすぎ。要は"パラレルワールド"を行き来する能力なんだろうけど、行きつ戻りつする条件が「挟まれる」ことってなんじゃそりゃ。絵の上でも何が起きているのか分かりにくい。どこぞの新人漫画家じゃあるまいし、もうちょっとすっきりまとめられんかねえ。

【頭文字D】39巻(新刊):☆☆☆★
  最近遅れることが多い頭文字Dだったけど、39巻は予定通り普通に発刊された。そしてこの物語にもようやく話に終点が見えてきたような気がする。まあまだ、あと単行本にして5〜6冊ぐらいはかかるだろうけど。
  神奈川バトル第3ステージ。頭文字D始まってから数度目の雨中のバトルになりそうな雰囲気。相手の車はZ33(ヒルクライム)と、あともう1つは? ハチロクが壊れる伏線が随分前にあったが、とりあえず第3ステージの段階ではそれはなさそう。文太レッサの出番は最終ステージの一番いいところになるのだろうか。
  頭文字Dは完全に純粋にクルマの漫画、と言うわけでもなく、所々登場人物の恋模様も描かれている。39巻では拓海がデートするシーンがある。そして神奈川ステージの裏には、涼介のかつての想い人とライバルの存在がちらつく。一方、啓介は以前に恋人を作るという選択肢を切り捨てているわけだが……。このあたりも物語の最終地点に辿り付く頃にはいろいろ結論が出ているのだろう。

【けいおん!】1、2巻(既刊):☆☆☆★
  何か巷で人気らしいので、ちょっと気になって買ってみた。詳しい後輩によると「アニメは面白いが原作(漫画)はちょっと……」だったのだが、なかなかどうして。4コマのギャグ漫画だが、ストーリー性はある。廃部寸前だった軽音部に新入生がなんとか必要最低限の4人入り、という漫画としてはありがちなスタートライン。軽音部だけど楽器に触れてるコマ数が少ないのもお約束。だけどもちろんそんなことは問題じゃない。登場キャラクターにボケ役ツッコミ役のメリハリがあって、明るくどたばたと時間が過ぎていく。どっちかというと『あずまんが大王』みたいなところがあるかも? とりあえず1巻を買ったが、翌日別の漫画のついでに2巻も購入(笑)

【範馬刃牙】19巻(新刊)
:☆☆★
  ジャック範馬ボロ負け。そしていよいよ刃牙の出番……なのだが前振りが長い……。もっともピクル編が終わったら、いよいよ最終対決、最大の親子喧嘩が始まって、長きに渡る『刃牙』シリーズ完結の時が来るのだろうけど。それが早く来て欲しいのか、それとももっと『刃牙』の世界を楽しみたいのか。悩ましいところだが……。

【あずまんが大王 新装版】2巻(新刊):☆☆
  どうも新たに描き起こされた部分がオリジナル版のころと比べて……。

【史上最強の弟子ケンイチ】34巻(新刊):☆☆
  前巻で新登場の櫛灘千影がメインでストーリーが進むと思ったら意外にもそうでもなく。敵陣営が「我らが日常的に実戦経験を積んでいるのに対し、梁山泊の弟子はそれがない」と指摘した矢先に、兼一と武田の組み手の話が持ち上がる――という超お約束的展開。お互いの師匠の髭剃りマッチにもなってしまったわけだが、この漫画の特性?を考えるとどちらかがヒゲを剃る展開は考えられない。ということで引き分けになるのかな。

【百鬼夜行抄】18巻(新刊):☆★
  本の内容とは関係のない話。これと一緒に『けいおん!』の1巻を購入。『百鬼夜行抄』を購入直後姉に渡してしばらく返って来なかったので、後から発売された『範馬刃牙』とそれと一緒に買った『けいおん!』2巻、さらには『あずまんが』『弟子ケン』の後から読むことになった(笑)
  いつもいつも話が複雑で、一読しただけじゃあ分かりにくいのが『百鬼夜行抄』。だけど今回は比較的素直なストーリーが多かった。契約が切れた青嵐が次巻からどういう振る舞いをするのかが気になる? まああんまり変わらなさそうだけど。

【もやしもん】8巻(新刊):☆
  今月の漫画の中で評価最低。理由は「俺ぁビール飲まんのじゃぁああああ!」というわけであります(笑) せめてもうちょっと菌にしゃべらせてくれよ。ちなみにワインも飲みません(笑)

【数学ガール】下巻(新刊?):☆
  数学ガール、という名前だけで買ってるわけだけど……んー。原作(小説?)があるらしいので、かなり気が向いたら買ってみるかな。

【天体戦士サンレッド】9巻(新刊):☆☆☆☆☆
  7月の月間MVP(プレイヤーじゃなくコミックだからMVCか?)。今年に入ってから買い始めた漫画で、既刊1〜8巻は私の中でかなりの高い評価。で、9巻はそれ以上。☆5つで満点なんだけど、☆7つぐらいでもいいぐらい。実は読むまでちょっと不安だった。あまりにも最新刊に期待しすぎていて、だから却ってつまんなく感じてしまうんじゃないかと。往々にしてそういうことがあるから。でも完璧な杞憂だった。
  9巻ではオチが読める部分が多かった。フロシャイムの面々の願掛けが世界征服&サンレッド抹殺だったり、レッドとヴァンプ将軍以下の対決が流れてしまった理由が風邪によるものだったり。「アニマルソルジャー」の一員?"魔界の狂える牙"ヘルウルフ(愛玩系キャラクター)が迷子に。アニマルソルジャーの3人(匹)の心配は、ヘルウルフは自身をアニマルソルジャーの一員と思ってくれてないのでは、というところにまで及んでしまう。一方でそのヘルウルフは、婦警さんに保護?されて交番へ。名前とか住所とかを書く紙に記入中に婦警さんに言われる。「あ、そこは書かなくていいのよ。へるうるふ君お仕事してないでしょ」と(ヘルウルフが平仮名で「へるうるふ」と書いたので、婦警さんのセリフも平仮名で「へるうるふ君」)。そうこうしているうちに、アニマルソルジャーの3人(匹)がヘルウルフを迎えに交番にやってくる。で、その話の最後のコマ、職業欄には可愛い字で「あにまるそるじゃー」としっかり書かれていた。
  オチが読めても面白い『サンレッド』。一番笑えたのはオチが読めなかった次のストーリー。『サンレッド』初期の頃から登場しているフロシャイムの怪人、タイザ(狼型)。初登場の頃は普通に喋っていたはずだが、途中から頭の足りない人になってしまった。「多分作者の中で設定が固まっていなかったんだろうな」……と思っていたらトンでもない設定が付け加えられた。新月の頃はアホだけど、満月に近づくにつれて知能がアップする。そして満月の日にタイザを見にフロシャイムのアジト(ただの古い一軒家)にやってきたレッド。そこにいたのは……超さわやかな好青年。っていうかアンタ誰? 狼男は満月の日にオオカミに化けるわけだが、狼型怪人タイザは満月の日には好青年に化ける(?)。これは完全に予想の範囲を越えていて、久々に漫画を読んでいて大声で笑わせてもらった。「ね、まるで別人のようでしょ?」と言うヴァンプ将軍に対して最終ページでレッドが「本当に別人じゃないか!」と突っ込みを入れるのだが、その突っ込みは既に読者が2ページ前に入れてるよ(笑)

【ぼのぼの】31巻(新刊):☆☆★
  私の漫画収集の原点であり、そして私が購入している漫画の中では連載年数トップ(『アタゴオル』をシリーズ全体として考えなければ)。四コマ漫画誌に連載している漫画としても異例の長さだろう。年に1〜2冊しか単行本も出ない。かれこれ20年の付き合いになる。かつては一番好きな漫画であり、発売されるのを心待ちにしていた。が……最近は……少しずつ魅力が薄れて来たかなあ。相変わらず動物ギャグ漫画の面をして、中に何とも言いようのない大人の味を秘めた哲学的要素を含んだ作品である。時折ギャグに大笑いしてしまったりもする。
  作品中随一のオトナなキャラクター、スナドリネコのところに友だちがやってくる。ツンドラ山に住むスース(種類としてはレイヨウらしい)。以前ツンドラ山で怪我をしていたスナドリネコを助けたのが縁。森のあちこちを案内するぼのぼのとシマリス、とスナドリネコ。別れ際にぼのぼのがスースに「スナドリネコさんがツンドラ山に来ていた理由を聞くんじゃなかったの?」と言う。それでスースが思い出したようにスナドリネコに訊ねるのだが、スナドリネコは「また今度会ったときにでも教えるさ」と答える。スースも納得して、じゃあまた今度の時に、と言って去って行く。きっとこの2人は、前に会った時にも同じやりとりをしたのだろう。

  今月も"予定外"が発生。チェック漏れの『史上最強の弟子ケンイチ』、『あずまんが大王 新装版』、『数学ガール』の3冊に、新たに買ってみた『けいおん!』(既刊2冊)。本企画もフォーマットが固まっていないが、ちょっと今回はなんとなく「☆」評価システムにしてみた。練習がてら6月の漫画を☆評価してみたのだが……

・バクマン ――☆☆☆☆★
・ストライプブルー ――☆☆☆★
・Q.E.D. ――☆☆☆☆
・C.M.B. ――☆☆☆★
・はじめの一歩 ――☆☆☆☆
・MAJOR ――☆☆☆★
・凍牌 ――☆☆☆★
・アタゴオルは猫の森 ――☆☆☆★
・黒執事 ――☆☆
・仮面レンジャー田中 ――×
・あずまんが大王 新装版 ――☆☆☆
・うちの場合は ――☆☆☆

7月の漫画に「☆」評価システムを入れると決めた時点でテスト的に評価してみたのだが、全体的にやや甘めになった感がある(☆3個以上のものは、7月の評価だと半個〜1個分減るかも)。毎月毎月基準が統一されているわけではないと思って見ていただければ。
  8月は予定では6冊。『バクマン』『エンバーミング』『王様の仕立て屋』『遮那王義経 源平の合戦』『あずまんが大王 新装版』『ぼのぼの』。前に書いたとおり『エンバーミング』と『ぼのぼの』は2ヶ月連続での登場だ。『あずまんが』はおそらく今回が最終巻。オリジナル版では4冊だったが、新装版にあたり3冊(1年生〜3年生という区分け)になるらしい。


平成21年8月1日

  今日からいよいよ8月。なのはいいけれど、梅雨明けはまだ……?
"粗製濫造"モード(6:最終回)〜完成その2〜
……流石にちょっと懲りたかな……。もう二度と19両同時(並行)製作なんてやるもんか、と。意外に苦痛だった作業が、19両分の床板及び床下機器を艶消しブラックに塗るというところ。黒は隠蔽力の強い色ですぐ塗れる、と思ったら大間違い。黒と言えどしっかり塗らないと下地が透けてグラデーションが出来てしまう。ボディを塗る時よりは気楽に塗れる、そう思っていたから延々と単調な作業が続いて気が滅入ってしまった。同じく屋根も、13両自家調色のダークグレーで塗っていて集中力を保つのが大変だった。まあ集中力保たなくても塗れる部品だけど。車体組んでいくのも19両分は大変だし、しかもボディとの取り付けをツメで引っ掛ける方式に加工するのが面倒。車高を下げるべくボルスター部を削るのが大変。新たに台車を支えるための軸を作ったり、床板の端部を切り取ってプラ板を貼り直して一段凹ませたり。そうそう、台車はそのままだと入らなくなるので、軸に合わせて穴を大きく広げてやらないといけない。軸には直径3.2ミリのパイプ材を使ったので、新しく買ってきた3.2ミリのドリル刃で一件落着と思っていた。ところが、そのドリル刃で広げた穴に3.2ミリのパイプ材が通らない。仕方ないので一個一個台車の穴を丸ヤスリで削ったというわけだ。後は何かあったかな……。そうそう、屋根を塗装後の接着にしたのは超が付く大正解。そういう決断をした3週ほど前の自分にMVP賞を贈りたい気分だ。屋根を接着していたら、ボディ塗装後にマスキングして屋根色を塗らないといけないところだった。19両もマスキングする手間を考えるとぞっとするぜ。ああそれから、全ての部品の塗装が終わった後、最終組み立てに入る。これがまた。普段は多くても8両程度なわけだが、それでも1日仕事に近くなってしまう。19両あると? 1日では終わりません。それが昨日、月末7月31日に完成しきらなかった理由。しかも今回は荷物車が多くて。荷物車の窓は保護棒があったりなかったりで結構ややこしい。6両ある「オユ」のうちの4両は「上半分スリガラス、下半分保護棒入り」という初見の指示があって、これまた面倒臭いったらありゃしなかった。そして、旧型客車はのっぺらぼうの屋根にベンチレーターを取り付けるのだけれど、センター出しに寸法出しに結構疲れた。くどいようだけど19両分だからね。自業自得なんだけどなんだか納得行かない。
  そう考えると、明日から楽しい楽しいハンダ付けが待ってるわけで。作る車両の単位も1両ずつ。EF500-901は2両あるけれど、並行では作らない(塗装は一緒にやるけど)。7月はちょっとした休憩のつもりだったのに、"ボスラッシュ"の8月の方が気が休まりそうだ。


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