左:カトー製オハニ36
右:リトルジャパン製キット、スユニ61をグリーンマックスのぶどう色2号で塗った物 |
旧型客車と言えばぶどう色2号と青15号。青15号は以前、クモル145、クル144を作ったときに「色が違う!?」と騒いでいた通りだが、ぶどう色2号も"色が違う"。左は大手完成品メーカーのカトーの作った旧型客車。実車はぶどう色2号の車両だ。で、右がキットを組み立ててグリーンマックスの塗料のぶどう色2号で塗った物。ご覧のとおりぜーんぜん色が違う。どっちが正しいか? 残念ながら分からない。資料を見るとぶどう色2号という色自体はグリーンマックスの塗料が正しいような気がする。しかし実車写真を見るとカトー製品の方が近いような気がする。つまり、ぶどう色2号の本来の姿は右の色だったが、実際には左の色で塗られていた………………んだろうか? という解釈をすることに私は決めた。実は青15号もそうで、定義色としてはグリーンマックスの色だが、実情はもっと別の色だった、と解釈することに。 |
左:トミックス製オハニ61
右:カトー製オハニ36 |
で、大手メーカー同士でも若干違う。ほんと若干だが。旧型客車の時代は、1両1両ばらばらに運用されていて、整備も1両1両ばらばらだったらしく、そして1両1両若干塗装が違った……という話を聞いたことがある。だから模型でもそうするのが正しいんだという意見もあるようだが、模型は所有する個人個人の楽しみ方でいいじゃないか。というわけで極力揃えたいので、大手同士の色を見比べてみたわけだ。ちょっとだけだが、左のトミックス製品の方が色が濃い。トミックスは他にこの色の車両は、旧型国電の72系73型を作っていたが、そちらとも若干色が違うような……。もう微妙過ぎるのでいちいちそんなこと気にしていたらそのうち模型が作れなくなりそうな、そんな差異であるが。 |
左:ワールド工芸製キット、ジハニ6055を自家調色のぶどう色1号?で塗った物
右:トミックス製オハニ61 |
右の車輌に埃が刻銘に写っているけど気にしないで欲しい(苦笑) 最後に比較するのは、これまた以前作ったワールド工芸のキット、ジハニ6055である。実車はぶどう色2号よりも暗いぶどう色1号という色だったらしい。大昔は、蒸気機関車やディーゼルカーばかりが走っていた。煤煙で車両が汚れるわけで、だったら元から暗い色で塗っておけ、という発想だったらしい。そして蒸気機関車の数が減り、煤煙による汚れもさほど気にしなくなってから……やや明るいぶどう色2号という色を新たに定義して塗るようになったと。詳しく調べれば「昭和○○年ごろから」という詳しい時代も分かるのだろうけど、面倒なので調べていない。で、私が調色したぶどう色1号として使った色は……大手完成品メーカーの茶色に近い。それよりはわずかに暗いけどね。果たしてぶどう色1号と2号の差がどの程度のものなのか、今となっては良く分からない。それに「ぶどう色1号はもっと暗かった」と今更言われても、ジハニ6055を再塗装する気力は沸き起こらないだろう。だからあまり気にしないことにした。気にしているのは今作っている19両の車両たちの色だ(茶色はそのうち12両)。 (2009.07.25)
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