鉄道模型制作報告
「“EVO”103系 3連×2」その1
まだ「EVO」って言ってた頃のキット

 現在は「ハイクオリティエコノミーキット」として売られているが、当初は「EVOLUTION」シリーズとして登場した最新設計のグリーンマックス103系キット。発売直後に何セットか買い、そして当時はサハの単品売りがなかったために「クモハ モハ サハ クハ」の4両セットを多数買う羽目になった。そんなわけで「クモハ モハ クハ」の3両が3セット余っていたので、今回はそのうちの2組を作ることにした。実車の、実際の路線や編成に囚われず、好きな車両を自由に組む。

 過去に作ったものはコチラ。
東海道山陽緩行線仕様(後日山手線仕様にコンバート)
大阪環状線仕様
山手線登場時仕様
東海道山陽緩行線仕様(作り直し、ページ後半)



パーツのはめ合わせ

 このキットでは行先方向幕や運行番号窓のガラスが別パーツ化されていて、塗装後に表側からはめ込む形になる。設計が新しいおかげで全体的な部品の合いは悪くないのだが、このガラスパーツはちょっとキツくて奥までしっかり入らない。というわけで車体側をほんの少しだけ削り拡げておく。

ワイパーはタヴァサ製品

 このキットでは前面窓にワイパーの表現がなく、社外製品を使うことが推奨されている。私はタヴァサホビーハウスの品番PX446B、折り曲げて立体的に表現できるエッチングパーツを選んだ。細かすぎて折り曲げ難易度が極めて高いパーツだが、たくさんの失敗を経てようやくそれなりに安定するようになった。

折り曲げに使ったアイテム

 エッチングパーツの折り曲げにはクレオスのエッチングベンダーを使った。先日後輩に相談されてお勧めしようとしたのだが、残念ながら絶版になったようだ。付属のポンチは“太く”て細かいパーツの折り曲げに向かないので、カッターナイフを使った(力加減を誤ってパーツを切断しないように注意が必要)。

パンタグラフはトミックス製品を採用

 これまで4回作ったこのキットだが、これまでずっと純正の「床下台車セット」に入っていたGM製パンタグラフを使っていた。が、最近パンタグラフにも拘りが発生し始めているので今回はトミックス製品を使ってみる。ちょうど手持ちにパーツもあったし。ちなみにこの手持ちパーツ、多分だけど買ったの10〜15年ぐらい前と思われるが、何のために買ったのか全く思い出せない。

床下の加工

 床下機器も新規設計で出来がいいのだが、GM製品の弱点でその配置には妥協が見られる。実車通りにするために床板を加工。上は過去に組んだもの。

床板の遊びをなくす

 床板は前後方向にわずかな遊びがあり、台車マウントのアーノルドカプラーのままであれば大した問題ではないのだが、ボディマウント式TNカプラーを付けると連結面間隔が確保できなくなることがある。そんなわけでプラ板を貼り付けて車体との隙間ができないようにしておく。で、エコノミーキットでもそういうことがあったが、比較的新しい(最新ではない)この床板パーツも前後で微妙に寸法が違っている。そこを考慮に入れた上で前後で「t0.5+0.3」「t0.2」と厚みを変えてある。

塗装に入る

 自分でも戸惑っているのだが、早くも塗装作業に移っていいようだ。最初に書いた通り好きな形に仕上げるので、色はもちろん大好きなスカイブルー。GMの青22号は少し暗い感じがするので(トミックスやカトーもそうなので、多分それが正しい青22号なんだろう)、Mr.カラーのスカイブルーを混ぜて明るい感じにする――というあたりは以前作った東海道山陽緩行線と同じなのだが、今回敢えて調色し直す。前に作った塗料は今後東海道山陽緩行線を作り増しするときのために温存だ。

調色の結果

 といっても目指す方向性は同じで、万が一調色で完全に同じ色が作れたらそれはそれでOKというスタンスで混ぜてみた。左が今回ので右が前回混ぜたもの。今回の方が若干本来の青22号寄りだ。

テスト塗装

 実際にエアブラシで吹き付けてみた。テストピースは余っていたGMの201系キット側板(左)。右は前に作った東海道山陽緩行線仕様だ。これぐらい近い色になったら十分かな。

雨の日に塗装強行した結果……

 「鉄道模型制作報告初の一週目から塗装工程」というのがやりたくて、本日雨で湿度が高い中塗装を強行した。その結果……やはり色被りを起こして白っぽくなってしまった。危険性は感じていたので3連2本のうち1本だけ塗ってチェックしたんだけど、もちろん作業は中止。塗装は天気のいい日にしなくてはならない、ということを実地で学べたのでよしとする。もちろん後日改めて塗装し直します。

(2023.05.07)
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