Stray Cat

Original text:半引退状態


02

アスカがリツコと関係を結んだのは、彼女が技術部員として正式にリツコの下に配属されるより少し前――
二人の間に個人的な師弟関係が築かれつつあった頃だった。
当時、ネルフの再建に打ち込み過ぎたリツコは身体を壊しており、療養のため不本意ながら、技術部長の地位はそのままに一線からは引いた形となっていた。
その代わりを務めたのがリツコの一番弟子であるマヤであり、リツコは一抹の寂しさを感じながらも、これを契機にマヤが成長する様を少し離れながら見守る事としていた。
それで、これまでの激務と打って変わっての余裕ある生活を過ごす事となったのだが、正直リツコには持て余し気味の“ゆとり”だったのだ。

ある朝リツコは、大層不機嫌な様子でその頃のアスカが飲むには不適切な缶飲料を続けざまに空けている姿を見かけてしまい、場の流れで人生相談の真似事のようなものをしてみせたのが全ての契機となった。

相談の内容とは要するに異性問題、シンジとの関係だ。

14の夏に出会った二人は、家族と姉弟の中間のような半年と、憎みあい傷付けあうもう半年を経てどうにかぎこちないキスを交わすようにまでなり、既に一年が経っていた。
高校生といえば、人生を通してでも最も性に対してがむしゃらになる時分のなのだが、シンジとアスカは幾度も試みながらも、中々行為を成功させられずにいたのだった。

「シンジには、覇気ってもんが欠けてるのよ……!」

そう憤慨してみせるアスカに、良い暇つぶしを見つけたと内心ほくそえんでみせたリツコは、確かに葛城ミサトの親友だった。
若い盛りの少女の性への好奇心は旺盛で、それまで聞きかじりの知識を駆使してなんとかシンジをその気にさせようと四苦八苦しているのだが、一向にシンジは自分の処女を奪ってくれそうに無いという。
アスカとしては、シンジの事情が分かるだけにそう強く責められないのだが……

「中途半端に燃え上がっちゃうと、シンジが指でシテくれてもやっぱり辛さが残るのよね」

と、昨晩は一大決心してシンジを口で含んでやったにも関わらず、インサートの直前で萎えてしまったことについにフラストレーションが爆発して、シンジの部屋を後にしてきたのだという。
程よく回ったアルコールに加えて、どうせ監視されているのだしという意識も手伝って、アスカは他の誰にも語れない事を随分とあけすけに愚痴ったものだった。
そのままリツコの執務室で眠りこけたアスカは、夕方、ソファーで目覚めた時には噂されるリツコの性癖を思い出して真っ青になるくらいには、まだ無垢だった。

その日から、二人の付き合いはどこか砕けた雰囲気となり、いつしかリツコはアスカの才能の育成に楽しさを見出し指導を授けるようにもなっていった。
その様子はかつてのマヤとの関係にそっくりだったのだから、やがてアスカが年上の同性との危うい関係に浸るようになるのも、また不思議は無かったのかもしれない。



―― その時、不意にアスカの顔を覗き込んだリツコは、思いも寄らぬほど間近にあったその桜色の唇の、濡れた輝きにオンナを疼かせてしまった。
こんな子供に何をと思いながらも、その小さく形の良い唇から目が離せなかったのだ。

落ち着かない沈黙の中言葉を失ったアスカは、並んでソファーに座る熟れた女が漂わせるジャスミンの香りに、どこか懐かしいものを感じていた。
まるで遠い昔、どこかでいつも傍で包んでくれていたような……
ふと遊離していた意識が表層に立ち返ったその時、アスカの頤(おとがい)はたおやかな指先に囚われてしまっていた。
或いは、経験を積んだ大人の女が漂わせる色香に、飲まれてしまっていたのかもしれない。
そっと首筋を撫ぜ上げられる甘い戦慄に鳥肌を立てても、サファイアの瞳は魅入られたように見開かれたまま。
薄っすらと上気したリツコから顔を背けたりはせず、そのまま唇を奪われる前には、受け入れるように瞼を閉じてしまっていた。

はじめての同性とのキスに長い睫毛を震わせた少女は、一旦は顔を離したリツコに続けざまに濃厚なキスを浴びせられ、熟練の技巧の中に舌を包み取られ絡ませ合い――
ピチャピチャという淫らな水音を立てながらソファーへと押し倒されていった。

「ふふ、可愛いのね。アスカ……」
「あっ、リツコ……だめよ、だめ。こんなのダメよぉ……」
「そう? でも、あなたの唇ってとっても美味しいから……」

本気で嫌がっているわけではないのだと、リツコは組み敷いた幼いの少女の胸を服の上からやわやわと揉みこねながら、その時にはもう、意図せずして始まったこの情事を本格的なレスボスの性戯にまで持ち込んで味わい尽くすのだと、決めていた。

「だからね? あなたのここも、こっちも……」
「あああ……! やぁよ、リツコぉ……」
「きっと、とっても美味しいと思うのよ」

まだ服の上からの愛撫だと言うのに、巧みな技巧に圧倒される少女は細い身体をくねらせながら、嫌悪には程遠い甘ったるい声を洩らすばかり。
クォーターの血がもたらす真っ白な太腿を這い撫でていた手がスカートの下に忍び込んだ時には、軽く立てた膝を開いてリツコを待つ、そんな控えめな媚態すら示してしまっていた。

「ほら、とっても気持ち良いでしょう?」
「あっ、やっ、……くぅん、ン……!」
「あらあら、こんなにクリトリスを硬くして……。本当に欲求不満だったのね、アスカ。もうここもビショビショよ?」
「きゃ、はッ……! ぅあ、凄いのリツコぉ……!」

はだけられた未完成の乳房を揺らして上に下にとソファーの上で絡み合う内に、乙女を象徴する純白のパンティは小さなお尻から抜き取られて。
トロトロと蜜を零すピンクの花園に二本、三本と大人の女の指を差し込まれ、その指のめぐらされるまま良い様に啼かされるのだった。

「あ、ああ……。リツコ、リツコぉ……! アタシ、イっちゃうよ。イっちゃうよぉ……!!」

細い裸体をがくがくと揺らし、それまで経験した事も無いエクスタシーに悦楽の歌声を迸らせたのは、犬のように這ってお尻を突き出したあまりに淫らな姿でだった。



◆ ◆ ◆

リツコとアスカの過激なレッスンは、秘めやかに、そして見る見るうちにエスカレートしていった。
シンジの為にという名目で、その実リツコから贈られた高校生にはあまりに淫らに過ぎる下着姿をリツコの執務室で晒し、幼い嬌声を上げるのと同じだけ、年上の女を満足させる奉仕の術を教え込まされた。
互いの舌を深く絡めて味わい、指とその口で甘い蜜をしとどに零す淫花を舐め合う。
素っ気無い合皮のソファーが愛の巣で、余人を排した密室で二人は抱き合い、赤く興奮の色に染まって汗に濡れた肢体を固く結んで、官能に蠢かせる日々を送るのだった。

やがてアスカが女同士の睦み合いに最早抜けられぬほど耽溺し始めた頃、二人の性愛の儀式をさまざまな性具が彩るようになっていた。

「そうよアスカ……そのままもっと深く、っおお……! おぅふ! ッ、うんんン……。いいわ。ふかく、深く……抉りなさい!!」

秘裂の奥深く、膣襞を抉られる快感を充分に知っているリツコは、少女に自分を愛撫する時は模造のペニスを使うように命じた。
自分の手でずぶずぶと突き立てられたバイブレーターが、熟れきったオンナの中で暴れ回る。
普段は滅多に余裕を崩す事の無いリツコがあられもなくよがり狂う様子に目を丸くしながら、アスカは膣口のぬかるみに軽く埋められたパールローターの振動に敏感な肉芽をしこり立たせ、可愛い悲鳴を上げて絶頂を極めた。

まだ処女を守っているアスカには、続いて更なる官能へのステップだとしてアヌスの開発が行われた。
はじめ、後ろの蕾にまで垂れ流す愛蜜に指先を浸し、浅く抜き差しするだけでも羞恥に泣き叫んでいた少女は、ここでも飲み込みの速さを発揮し、連なった小さな玉を青い菊座からつぷつぷと受け入れるアナルビーズの責めにも、髪を振り乱してよがり声を上げ、禁断の悦楽を堪能できるまで成長した。

その処女でありながら磨きぬかれたテクニックを持ってシンジを圧倒するばかりになりはしても、未だ性愛の初歩中の初歩とも言える恋人とのロストバージンは果たせないでいたのだが、アスカがその不満の解消先を得ていた事で却ってシンジとの精神の結びつきは安定していた。
セックスには至らずとも若い裸身を抱き合って眠る安らぎに価値を見出し、また忍んでリツコの部屋へと通う事で年上の女性の包容力に包まれて、足りない部分を満たしていたのだ。

無邪気に覚え初めた性愛に浸るアスカだったが、少女のそもそもの誤りは、リツコにとっての性愛はアスカが処女らしい夢想でイメージしていた友愛の先に位置する―― 気持ちを通じ合わせる為の儀式ではなく、行為そのものから得られる愉悦を貪るための、ただ手段に過ぎないということだった。
そしていまさらその手段を選ぶリツコではなく、少女の性に熟達する様を、己を更なる官能の高みへと至らせる用意が整いつつあるものと胸を躍らせていたのである。



◆ ◆ ◆

『あはっ、リツコぉ……それ、それなのぉ。アタシのクリトリスもっと舐めてぇ……』

「ふぁ……ッは、……い、いかがです? もうそろそろ食べ頃に育ったと思いませんか?」

広々とした空間は日差しを遮られて暗く、むっとする男と女の匂いが立ち上る中には、大型のスクリーンに映し出された赤毛の少女の責められさえずる嬌声が響いていた。

「んっ、んっ……。もう……あの子は十分にセックスの味を覚えてしまっている……。より以上の快楽に悦びこそすれ、拒否する事など……んぅッ、考えられませんわ」

悠然と足を開いて腰を下ろす男の膝の上、厚い胸板にしがみ付きながら、リツコは熟れた牝壷に咥え込んだ情人の肉棒をリズミカルに擦り立てていた。
白衣も服も脱ぎ捨てて、ガーターベルトで吊ったストッキングもあちこちそれまでのプレイの激しさを物語るようにほつれている。
リツコのたわわに実る豊乳を鷲掴みに揺さぶりながら、ゲンドウはセックスの間でも外さないサングラス越しに、アスカが白人の血が流れる白い肌を欲情の紅に染めて幼軀を躍らせる様を眺めていた。

『ひあああっ! すごいのっ! リツコ、あたしイクッ!! イクのぉッ!!』

幼い顔が快楽に蕩け切り、机の上に寝そべった股間にむしゃぶり付くリツコの頭を、両脚を絡めてもっともっとと押し付けせがむ姿がスクリーンに大写しになっていた。
シンジが見れば卒倒しかねない様子を、脂ぎった中年の眼が舐めるように視姦する。

「セカンドチルドレン……。あいつの恋人を味わう、か……」
「んふふ……。シンジ君の父親に啼かされて、あの子どんな顔を見せてくれのかしら……。ねぇ、司令。素敵な趣向でしょう? あの子はまだバージンですのよ」
「ああ、悪くない」

生贄に差し出された少女の裸体を思うままに蹂躙し貪る様をスクリーンに重ねてか、明らかに興奮を強めた様子でゲンドウは執務机にリツコを押し倒した。

「ああン、司令……」

荒い息遣いに白い腹を波打たせながら、陶然とした表情を浮かべたリツコは膝裏を抱えて両脚を引き付けた。
Mの字に開かれた奥で、濡れそぼった叢に飾られた淫裂がぱっくりと口を開けて男を誘う。

「ふぁ、ああ! 司令ぃ! うぁっ、んああ……! おおぉっ! んぁあああああ―――― !!」

『んあああっ! もうダメっ! 気持ちイイのっ!! アソコぺろぺろされるのもっ、お尻の穴をズポズポされのもイイからぁっ……! アタシ、イッちゃうのぉ―――― !!』

突き込んだ剛直をぐんぐんとスライドさせながら、ゲンドウの視線は艶やかな悲鳴を上げるリツコではなく、エクスタシーのうねりにわななく、アスカの妖精のような肢体へと向けられていた。



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From:「EVA」アスカ&レイのエロエロ統合スレ