Stray Cat
Original text:引き気味
Illust:目黒腹蔵さん
01.5 「modulation」
無言のままショーツを脱がせようとする年上の同性に、アスカはもまた何も返すこと無く、腰をエレベーターの壁から浮かせ協力する。
リツコの執務室の素っ気無いソファーに押し倒されて以来、繰り返され続けている、深く躯を重ねたもの同士の通じ合った呼吸。
19の乙女の若々しい張りの太股の上を、シュル……と微かな衣擦れが降ろされていく。
しなやかな脚線美の前に、シルクのショーツを手に引っ張りながら、ゆっくりと身を屈めていくリツコ。
ショーツの両端を摘んでいるのと同時に、そのスベスベとした美肢の肌理に、指の腹をなぞらせて―― 。
幾度もアスカの背筋に伝い、服の下に忍び込み、そして秘めやかなすべての場所を支配してきたその指先に、少女の肌はゾクゾクと淫靡の記憶を蘇らせてしまう。
「ん……、ぁ……」
やがて、交互に持ち上げられた細い足首と真紅のパンプスをくぐり、抜き取られたアスカの最初の一枚。
実際の時間以上にたっぷりと剥かれる瞬間を意識させてやったその成果を、見上げ覗くリツコは、暴かれた少女の秘苑に確認して―― フッと満足の笑みをこぼした。
「ああっ」
羞恥に身を揉みながらも、アスカはそこを隠さない。
ただ、小刻みの震えだけは抑えられず、じっと身を強張らせて視線を受け止め続けていたアスカだったが、彼女にレスボスの快楽を憶えさせてしまったその眼差しの熱さに耐えかねたように『ああっ……リツコぉ』と漏らし、ねだった。
見詰められるだけで幾筋もに滴る量を増やしていた、彼女の期待の証と共に。
「んぁン! ふあぁああ〜〜〜んんン!」
アスカの薔薇色の唇がわななく。
淫裂の奥へとぬめり踊りながら潜り込んできた軟体の刃は、確かにリツコからの褒美であったのだ。
予感だけでぽってりと充血していたラヴィアを舐め掻き分けて、官能の急所を突き刺し叫ばせる。
股間から爆発する愉悦熱波に、ヒィヒィと軋む背筋。
いつものように散々に焦らしてからではない。
リツコとの性愛の手順に慣れたアスカもまた、望みながらも急を突かれたと言った驚き混じりの歓喜で、ひぃん……! と息を詰まらせる。
「あぅん、そんな……いきなりっ、もうそんな……あ、おくぅぅ、ン、くふぅうンん―― !?」
肉色の唇器官に濃密なキスを見舞い、熱く吹きかけられる熟女の吐息は、アスカの金糸の恥毛を湿らせるほどの熱帯の情熱ぶり。
清楚なショーツに包まれていたおんなが、興奮と共に発情の芳醇な匂いを放つ。
あれほどリツコの指や道具、さらにはリツコ共々の飼い主であるゲンドウのペニスによって貫かれていながら、アスカの秘唇は可憐な佇まいを残していた。
そのぴっちりと狭隘な割れ目を舌先でこじあけて、初々しいピンク色の媚粘膜をグネグネと掻き混ぜる。
「いっ、いあっ! はぁく、リっ、っぁ……お姉さ、まっ……! ッくあぅんぅーんっ、んひゅああンンぅー!」
時に甘噛みに引っ張られてしまう花弁。それさえも、被虐的な快楽に受け止めてしまえるほどに調教されてしまっている。
ビクビクと踊るようにのたうつ腰は、両の手指を絡め捕まえたリツコの腕の内で。嵐の勢いで押し寄せる官能の全てを、華奢な下半身に受け止めさせられるのみ。
それもただ抑え込むばかりでなく、淫らさに貪欲なリツコの手は、鷲掴んだ桃肉のヒップを捏ね楽しみ、さらに真っ赤にマニキュアを塗った爪先を伸ばして尻たぶの谷間をなぞり上げるのだ。
「はぁう……っく、……んぁ、あ……ああ!」
そっとそっと、くすぐって。排泄の秘孔に忍び寄る背徳感で打ち震わせておきながら、触れるかめり込むかの危うい縁を遊びまわる。
処女膣よりも先に挿入感に慣れ、性愛器官としての開発を受けたアスカのアヌスは、やがて深々と沈められるだろうその指先が待ち遠しくもじんわりと緩んでしまう。
その期待を承知でとどめをくれぬのは、一方で激しさを注いでいる秘唇との緩急であったろうか、
「素敵……ぃ、いいンッ、ふ、ふぁ……あ、食べて……お、お姉さま! あ、アタシを……あっ、あーっ!」
「んふっ、ちゅっ、ちゅっ……んぁむ、ム……可愛いわよぉ、アスカ……」
タイトスカートの裾を上へ上へと鼻先でめくり上げるようにしゃぶり付き、愛露にまみれて尖り勃った真珠のようなクリットを転がし責めるリツコの、その蕩々と笑み綻ぶ美貌。
剥き出しの性感神経が集中したウィークポイントを、美しい同性の口付けが執拗に―― そして添えられた指先でも同性ならではのツボを押さえたタッチに愛でるのである。
鮮紅色の濡れ襞を舌蛇が這いずる為の道をと押し拡げ、吹き込まれる熱い吐息と共にくじり悦がらせると、アスカはもう陶然と目を瞑って、夢見心地に漂う風情。
「ひぃい―― !」
稲妻の如き快美感に炙られて、今だ淫手に犯されぬアヌスさえも膣感覚とシンクロするように疼きを増していることは、そのヒクつきが赤裸々に伝える事実であった。
「あふっ、ふっ、ふぁあふ! ふぁ、ぁ、イッちゃいます。お、お姉さま……そんなに、した……ら……ぁああー!」
白衣の肩をガクガクと揺さぶり、感に堪えないといった甘やかな啼き声を漏らし続けるアスカの昂ぶり様。
熟練のレズテクニックを振るうリツコは、手ずから懐かせたペット美少女の急所へと少女自身が望んだ以上の快楽刺激を与えている。
「んぁむっ、んちゅ……。ふふふ、だらしないわね、アスカ。これから司令に可愛がってもらおうと言うのに、そんなにはしたない顔をして行くつもり?」
「ひ、ひゃああぁく! くふっ、ッ、だ、だって……」
下半身の敏感なデルタゾーンを間断の無い愛撫漬けで支配され、最早明瞭な言葉を紡ぐ余裕すら無い。
「ご主人様に飼って頂けるのは、一流のペットだけよ。常に美しい、最高級の牝ネコじゃなくちゃね。アスカは……こんな場所で粗相をするような躾けのなってない娘だったのかしら?」
「そ、そんな……はひ、ひぃあぁあー。あふっ、ふぁっ! あひ、ひぃぃ……!」
ご主人様に捨てられたくなかったら―― 。
容赦なく快楽の果てに持ち上げておきながら、その一言でアスカを必死にさせて、リツコは尚もサディスティックな愉悦でもって、少女愛奴の蜜液湧き零れる泉を貪り続けたのだった。