Beautiful Party 第2話
著者.ナーグル
今も絶えざる悲痛な呻きに混じって、犬が石畳の上を歩くような音が近づいてくる。 鋭く伸ばされたピンクオークの蹄が石畳を引っ掻く音だ。もちろん、初めて聞く音だから、そんなことはアスカ達一同には…正しくはマユミ以外の人間にはわからない。 足音に続いて、がなり立てるようなオークの叫び声が、総毛立ったアスカ達の体をすくませた。 『ヤー!ハー! 探せ、グーデンヤシュ!(人間メスを!)」 『うー、チレド・デンデン・ドゥー(チレド親分、ゴミだらけ、みつけられない)』 族長と共に捜索に加わっている2人のオークは、自分たちがしておきながら瓦礫だらけで歩きにくいことにブーブーと不満を漏らした。それでなくても股間に巨大なふぐり袋をぶら下げていて歩きにくいのだ。それに、他の女達も魅力的だが、甘くそそられる声で拒絶の喘ぎを続け、一層女を匂わせるヒカリに意識が向いて仕方がない。たまたま族長の最も近くにいたために捜索に参加させられたが、元々こらえ性がない彼らはアスカ達の捜索よりも目先のヒカリの凌辱が気になって仕方がないらしい。 『チレド・バウ(チレド親分)、俺、あっち、カシュ(混ざりたい)。生殺し、ルガンタ、エグン(我慢できない)』 『うー、俺もオーク! 俺もあのヤシュ(メス)、やりたいオーク!』 部下のあからさまな反抗に、族長のチレドはブギィと豚そっくりに鼻を鳴らした。普段なら彼がこうして怒りを露わにすれば、姦ってる最中であっても中断して平伏する。だが、発情期になっている彼らは目の前で漂うヒカリの魅力に抵抗しきれないでいるらしい。 「あうん、はぅ、あっ……あっ」 今改めて横目で見れば、オーク共の中に埋もれたヒカリの裸体は艶めかしく濡れ光り、嫌悪と拒絶に甘美な喘ぎで体を揺すっている。たわわに実った二つの胸は重たくゆさゆさと揺れている。その美味しそうな体は勿論、やたらとお堅い貞操観念を無碍に踏みにじる行為は、精巣が空っぽになるまでお相手を願いたい気持ちになる。床にくわえ込まれ、上半身しか見えないところはマネキン人形のようで、どこか倒錯的な雰囲気さえ抱かせる。 胸と口だけに出して、処女を部下に回したのは、確かに勿体なかった。 あとで、壊れていなければ…たっぷりとお相手を願おう。まあ、それはともかく、今は忠実なのか我が儘なのかわからない部下を叱咤するときだ。 『シャグ・ハーック!(全力で探せ!) ヤシュ(メス)、見つけたオーク、最初、ハーック(やる)、許すオーク!』 族長からの破格の提案に、二人のオークは顔を見合わせ、それから薄笑いを浮かべた。族長の言葉を要約すると、次に見つけた女は、出したら場所を譲らないで良い。文字通り、空っぽになるまで、自分だけの占有妻にしても良いと言うことだ。 本当に、と目で確認すると大きく族長は頷いた。この族長は威張り屋で俗物で乱暴で気まぐれだが、約束は守る。だから俺達は最低の男に付いていくのだ。 『ハーッ! どこオーク!? 返事するオーク!』 『ヤデル・ハーック(優しくしてやる)。返事するオーク!』 『ブヒヒヒ、現金なオークどもだオーク。よし、ジェルメ、おまえ、あっちオーク! スブタイ、おまえは俺とこっちオーク』 いつの間にか、順番待ちに焦れた3人のオークが加わり、全部で5人のオークが、不屈の意志でアスカ達の捜索を開始した。 そして、まず最初に彼らの貪欲な目に捕らえられたのは…。 肉欲に濁った目をしてオークが見つめている。底冷えのする恐怖に震えながら、マユミは気丈にオークの目を見返した。 『ヤシュ(メス)、俺が見つけたオーク』 奇妙に耳障りな複数の人間が同時に喋っているような意味不明の呟き…魔法の呪文を耳にした彼は用心しながら声の方を覗き込み、にんまりと顔を歪めた。不満そうな部下達だったが、実際にまずマユミを目にしたのは族長であり、たとえそうでなくとも彼に逆らえるわけもない。渋々引き下がりながらも、一部は情欲に濡れた瞳でマユミを睨め付けている。 『なんで声出したオーク? なにかあるのかオーク?』 たどたどしい共通語の質問に何も答えず、マユミは小さく口の端を吊り上げた。 オークがアスカの方に近寄っているのに気づいたとき、マユミは残った力を振り絞ってアスカに隠蔽幻の魔法を掛けた。ためにアスカは一見して壁に同化した保護色に隠され、そこにいると知っているマユミでもなければ、よほど注意深く見なければわからない。 自分は、そして恐らくレイとマナもここでオークの餌食となるだろう。けれど、アスカさえ無事なら、彼女だけでも無事ならきっと自由になり、私たちを助けてくれる…。 (きっと、きっと…アスカさんは、強いから。だから、きっとあんた達なんか) そう強がるだけで精一杯。強がるだけ。 マユミはオークに捕まった人間を待ち受ける運命を知っている。心とは裏腹に、華奢な体は小刻みに震え、小さく啜り泣き始める。 「う、ぐっ。く、ひっく。言う、ものですか」 ピンクオーク族のもつ特殊能力、オークオーラは非常に限定された対象にだけだが、精神的・肉体的影響を与える。つまり、人間の女性である限りどれだけ強力な力の持ち主であったとしても、抵抗不可能な恐怖とオークへの嫌悪に苛まされる。恐怖は絶望となって対象を束縛し、気絶することも許さない。 マユミの背後にオークは回り込む。体を揺すりながら逃れようとするマユミ。心臓は痛い程高鳴りこめかみは脈打ち、全力疾走でもしたように息は荒くなる。頬は赤く染まり、風邪でもひいたような気怠さに吐き気を覚える。 「く、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ。あうっ、うっ、ううっ」 マユミの背後でカチャカチャと留め具を外す音と、粗末な鎧を脱ぐ衣擦れの音が聞こえる。見えなくても、いや見えないからこそそれが意味することは手に取るようにわかる。 (く、こいつ…。服、脱いで、る。いや、いや、誰か、助けて) 『気持ちよくしてやるオーク』 悔しい…! なまじ勉強したから、片言でもオークが何を言っているかわかってしまう。族長の残酷な宣告の後、マユミはきつく唇を噛みしめ俯く。涎を垂らしながら族長はマユミに近づき、黄ばんだ歯を剥き出しにして溜息のように呟いた。 『どれ…』 「きゃうううぅ―――っ!」 マユミの顔が、唐突に跳ね上がった。 全裸になったオーク族長が、涎を滴らせながら背後からマユミにしがみついてきたのだ。ずしりと重たい腹を密着させ、無造作にマユミのたわわな両乳房を握りしめる。 「………んっ。ふぁ、あぁっ」 『感じてるオーク? まだまだこんな物じゃないオーク』 「いやっ、違う、そんなこと。いやっ、いやぁ…」 (そんな、ああ、嘘…) 思いやりなど一切無い、むしり取るような愛撫だったにもかかわらず、マユミの体はたちまち反応してしまう。ざらついた指先が、羽二重餅のような柔肌を蹂躙していく。アスカやレイ程ではないが、東方人らしからぬ白い肌がゆっくりと桜色に染まっていく。小刻みに震える女体にオークは野卑な笑みを浮かべ、更に弱いところをほじくり出そうと丹念に指先を蠢かせた。 「………あっ、うっ、ふぅ。……ううぅ……んん、くっ。…んんっ。い、いや」 マユミは血が滲む程きつく唇を噛みしめて声が出るのを押さえようとする。素肌に触れてくるオークの体温は熱いほどに熱を伝えてきて、考えがまとまらない。 (これが、オークの…) 魔法学校で学んだピンクオークの持つ特殊能力…。 それは人間の女性に抵抗不可能な恐怖、恐慌、不安を呼び起こすだけではない。人間の男女ともに抵抗不可能な性的官能を呼び起こすのだ。女は相手が親、兄弟、恋人の仇であったとしても、ピンクオークにうなじを撫でられただけで髪の毛の先までも火照らせ、股間を濡らしてしまう。 古人に曰く、「人間の女性への究極の哀しみとはピンクオークに捕らわれること。人間の女性にとって至高の喜びとはピンクオークに犯されること」 それを身をもって体験することになるとは…。 「ああ、はぁ……はぁ、はぁ、はぁ。あぅ、あっ、こんなの、嘘ッ、こんな、いや。ああぅ」 水に浸した干物が柔らかくなるように、徐々にマユミの体が弛緩していくのに比例して、乱暴なだったオークの愛撫は、ゆっくり丁寧な物へと変わっていく。崩さないように、芯までもみほぐすように、丁寧に丁寧に。 指先に力を込めると服の上からでも乳房に沈み込んでいくが、乳房の弾力は指を押し返し、元の形に戻ろうとする。柔らかく、くにくにと形を変え、その度にマユミは体をひくつかせ、拒絶に混じらせて鼻にかかった喘ぎ声を漏らした。 「んっ…ふ、うっ。違う、こんな、私じゃ、ない。私が、私、わたし…あぁ」 『良い感じになってきたオーク』 「んん…っ。く、うぅ…い、いやぁ。いやよぉ。うう、オーク、なんかに。はぅぅ」 愛撫に胸襟が広げられ、ややきつめのブラジャーに包まれた豊乳がこぼれ出すように露わになっている。着衣の拘束が無くなったことで、重力に引かれて普段よりも大きく見える。丸く瑞々しい弾力に溢れている。だが日々の訓練から大胸筋が意外に発達しているため、重力に負けず、乳首を中心に形を維持している。まろびでた乳房の質感に、周囲の子分達が歓声を上げた。 『こんなおっぱい初めて見るオーク。親分の指が羨ましいぜオーク』 『でも見ろ、年寄りの見たいに垂れてるんじゃないオーク。しっかり形を保ってるオーク。生意気に親分の指を跳ね返そうとしてるオーク』 『おまえら見るだけだぞオーク。ぶひひ、良い具合だオーク』 血と脂で汚れた指で直に族長は揉みしだく。オークの汚らしい指先が、双丘の麓から稜線に沿って、先端で息づく控えめな乳首までこね回す。白一色だった下着は灰色に薄汚れていった。 「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、ひっ。ひぅ、うっ…。う、く……んんっ。くぅ、やめ、やめて、やめ…なさい。ああっ。はぁ、あぁぁ」 形を変えられるたびに、乳首は尖り、固さを増していき、芯に残った官能の疼きにマユミの体が跳ねる。ゾワリ、ゾクリと沸き上がる官能と息苦しさにマユミは苦しそうに首を振って喘いだ。対照的にオークはさも楽しそうに口元を歪めて笑った。ねっとりとした脂っぽい涎とすえた臭いの汗がマユミの黒髪に滴り落ちる。 「あああぁっ、あ、ああっ。やめてぇ…あぐっ、胸、うん、ふぁ、ん」 『気持ちいいか人間雌、気持ちいいかオーク?』 「良く、ない。気持ち、悪くて、痛い、だけ。痛いって、言ってる、のに、ああぁぁ、いやぁぁ」 『ぶひひひ。いいかオーク? さっきの雌、でかいおっぱいだったオーク。おまえの方が、全部、俺好みオーク』 「い、ひぐっ、あぅうぅ。気持ち悪い、のに。嫌なのに」 乳首をコリコリと転がされてとうとう堪えきれず、マユミは大きく首を反らせて体を震わせた。眉間に深く皺を寄せ、官能のうねりに耐えながら可愛らしい唇から哀願を繰り返す。その表情にオーク達がますます喜びいさむ。 「あぐぅぅ、ひぐ、ううぅ。はひっ、ひっ、はっ、はっ、はぁ、はぁ、はぅ、うっ」 『おまえ、俺の嫁にしてやる。もっとしてやるオーク』 族長は(わざと)音を立ててブラジャーをむしり取ると、直に乳房を愛撫し始める。ざらざらした族長の手の平は柔らかな素肌に吸い付くように馴染んだ。族長はふくよかな乳房を手の平ですくい上げ、指の間に乳首を挟んで弾力を確かめる。 「ひ、ひぅぅ。うぅ、いや、イヤ、あぁっ」 コリコリとした弾力が族長とマユミの双方に伝わり、絶望と歓喜の対照的な声を漏らして一人と一匹は絡み合った。マユミは逃れようと体をよじるが、手首は柱に、足首は床にくわえ込まれ、オークがしがみついてきてはどうしようもない。 右に左に、指先で摘んで下方に乳首を引っ張られて、唯一自由になる首を仰け反らせてマユミは呻いた。いや、啼きはじめていた。 涙の筋の付いた顔は赤く染まり、炎のように熱い息を漏らし、仰け反った首筋が小さく小刻みに震えている。 「んぐぅ…うぁぁ。ひ、ぐ、ううっ。はぅ、あう…はぁ、はぁ、はっ、はっ……。いやだ、なんで、私まで、オークに…。お母さん、お母さん。んんんっっ」 『そろそろ良いかオーク』 族長は胸同様に豊かなヒップを押さえると、衣を裂くような悲鳴ごと漆黒の布をまくりあげる。 「きゃあああっ! きゃあああっ! いやぁぁぁぁっ!」 豊かなヒップは黒ローブの裾と対照的なまでに白く、うっすらと鳥肌だっており、包み込む汗ばんだショーツとロングソックスをつり下げるガーターベルトの釣り紐がいかにも頼り無い。触れられる度にビクビクする尻たぶを撫でながら、族長は初めて見る下着以外の布きれに口元を歪めた。 『ぶひひ、変わった格好する人間雌オーク。俺を喜ばすための飾り紐かオーク?』 「だ、誰が、あなたなんかを…」 『…やっぱり俺の言葉がわかるのかオーク』 バジリスクのように睨み付けるマユミの視線を、族長は真っ向から見返した。彼が殊更喜んでいるのは、気の強い女は大歓迎だからだ。それを征服する時を想像すると、ますます股間の二物がいきり立つ。若干、魔法使いの意志を秘めた視線にひるみながらも、喘ぎ震えているマユミの様子に自信を取り戻す。 『ふん、強がっても無駄オーク』 その証拠に…と、族長がショーツのクロッチの上からこんもりとした恥丘の膨らみを撫でさすると、きつく目を閉じてマユミは身をよじった。 「ああぅ……あぐっ、ひっ、くぅ…。さわる、なぁ。ああ、あい、ああっ、絶対に、殺して、やるから…」 『死ぬのはおまえオーク。死ぬ死ぬと泣き叫ばせてやるオーク』 憎まれ口を叩きながら、族長はショーツと腰の隙間に指をこじいれる。指が細腰に触れた瞬間、ビクリと大きくマユミの体が震えた。 (お父さん、お母さん…!) マユミはとある都市国家に住む農場経営者の娘だった。羊を育てる農場で、幼なじみ同士だった彼女の両親は、数人の使用人と共に農場を切り盛りしていた。慎ましいが幸せな生活だった。 彼女が4歳の時、その農場がオークに襲われた時、幸せは地獄と変わった。 マユミ達の目の前で母は凌辱された。父親は拷問され、生きたまま手足を切り取られ、妻がオークの族長に犯されるのを、潰されなかった方の目で見せつけられていた。そして、泣いて拒絶していたはずの妻が、ついには我を忘れてオークにしがみつき、嫌がりながらも自分から腰を振るようになるのを瞳に焼き付け、絶命した。使用人達は若い女ならオークに犯され、年寄り、男、子供なら拷問の末に緩慢な死を与えられた。友達が、優しいおじさんが、家族が、可愛がっていた子羊たちが殺されていく。焼き尽くされていく。 母の手で暖炉の灰の中に隠されていたマユミは、為す術もなくそれを見つづけるしかなかった。 1時間後、床に精液の水たまりができるほど射精をされ、ぐったりとしたマユミの母に、片方の耳が欠けたオークが近寄っていく。彼は族長の数多い息子だったが、彼の欲望は族長の手荒な蹴りで報われた。暖炉の方にまで蹴り飛ばされた息子をせせら笑いながら、10年早いとうそぶいて族長は凌辱を再開していた。 族長の息子は苦痛に呻く。その時、息づかいに気づいて潰れた片目を押さえながら灰の中を探ろうとした。そこに騒ぎを聞きつけた警備兵がやってこなかったら、マユミの命運もそこで尽きていた。 だが、母親と他数人いた農場の女性は連れ去られ、どうなったかはわからない。 マユミは親戚中をたらい回しにされ、時として奴隷のような扱いを受けながら育った。14の時に魔法の素養を旅の魔導士…じつは才能を求めて各地を旅している大魔導士に見いだされ、以後魔法を習うようになる。 マユミは滅多に笑わなくなった。 犯されることを思い知らせるように、ゆっくりと屹立した異形のペニスがマユミの秘所をなぞる。マユミの内股は既に溢れた蜜で濡れて湿っていた。たとえオークオーラの影響があったとしても、少々反応が良すぎると言わざるを得ない。淫乱の素質があるのかも知れないな、とほくそ笑みながら族長はひざまずいた。ピンと真っ直ぐに伸ばされた両足がブルブルと震え、剥き出しにされた秘所が寂しそうにひくついている。 『まずは味見してやるオーク』 「や、やめなさい…っ。ひぃっ!?」 強ばった太股を撫でさすりながら、濡れた股間に顎を埋める。ヒカリの秘所を堪能した舌先が、マユミの最も敏感な部分を蹂躙する。 「ひっ、ぎっ…! あぐ、あぐぅぅっ! いぐ、いっ、ぐぁ、あうぅおあぁううぅぅぅ〜〜」 熱いほどの熱と吸い付いてくるドロリとした舌の感触に、親子二代にわたってオークの花嫁にされる定めを負ったマユミは、血走った目を見開き逃れようと拘束された手足を必死に揺さぶった。これだけ揺さぶられて眼鏡が落ちないのが不思議なくらいだ。 じゅぶ、じゅく、じゅる、じゅ、じゅちゅちゅ…ぐちゅぅ。 「ひぃ、ひぃ、ひぃぃぃっ! んっ、んんっ! ぅんっ、んんんっ、おあおおおっ。いやぁぁぁぁ、なにこれ、なんなの、これっ!? はきゅ、きゅひぃぃっ」 舌が縦横に蠢き、淫唇にむしゃぶりつき、割れ目の奥に潜り込んで淫液を舐め、啜り込んでいく。それは同時に、マユミの官能をほじくり、無理矢理に淫乱の肉華を開花させると言うことだ。豊満な胸が揺らされてぶつかり、ペチペチと肉の音を立てている。そんなことにもマユミはマゾヒスティックな快楽を覚える。 「あぁぁぁ、ああぁぁぁ、はぁぁぁ…。ああ、ああああうぅ、んあああぁぁぁっ」 圧倒的な快感に腹の奥底から絞り出すように呻きを漏らす。 ヴァギナを舌先がなぞり、ぷくりと膨らんだクリトリスに舌が絡んで溢れる蜜を啜った。抵抗不能な痛みとも形容できる快楽にマユミは全身を仰け反らせ、血を吐くような叫び声を上げて打ち震えた。無理な姿勢に手足は折れそうな痛みを覚えていたが、それすらも忘れ去る程の快感にマユミは我を忘れて愛撫にむせび泣いている。宿敵に犯される屈辱、それは喩えようもない快感の香辛料となってマユミの身も心も染み渡っていく。 「はぅ、はひっ、ひっ、ひぃっ、う、う、うううぅぅ…ううぅ、あぅ」 『じゅぶ、じゅる、ぶひひ、凄いよがりかただオーク。そんなに俺のクチンポが良いかオーク?』 「う、うううぅ。ち、違う…。いや、こんなの、いやなの。いや、だから…ああぁ」 『体は全然嫌がってないオーク』 立ち上がると、族長は背後からたっぷりとした両乳房をつかんだ。大きく指を開いてもなおこぼれ落ちそうな胸だ。族長は改めてマユミのスタイルの良さに涎を垂らした。官能をほじくり出されて欲情した女の胸は、熱を帯びて情に潤み、男の身体を離すまいと吸い付いてくる。試しに軽く握りしめると、「ん、あぁぁぁ」という逼迫した喘ぎ声と共にマユミは身もだえた。族長はほどよい弾力に、指先が柔肉の隙間に沈み込むような錯覚さえ覚えた。 『準備、出来たみたいだなオーク』 「うううぅぅ、いやぁぁ、やめて、いやです…。こんな、の。オークに、オークが初めてなんて、いや、いやなの。誰か、お願い、誰か、アスカさん、綾波さん、マナさん、ヒカリさん………アスカさん、助けて、誰か、助けて」 頬を伝って流れる涙を舐め取ると、族長は荒い息を吐きながらマユミによりしっかりと体を密着させていく。嫌だ嫌だと泣きじゃくりながらも、他の人間と同様、股間をしとどに濡らしてマユミの体は男の獣を求めている。不愉快なはずのオークの体温と肌触りが、なぜか無性に心地よい。まさか、待ち望んでいる? 自分の考えがマユミは冷たい汗を流した。 (違うわ、私がまさか、オークに。うう、お母さん) 「今すぐにくれてやるオーク」 舌なめずりすると、族長は二本生えたペニスの内、下の方に付いたより太くより長い、豚のと同様に二重螺旋に捻れたペニスを探るように押し当てる。雄の獣欲を感じた瞬間、マユミは絶望と嫌悪の呻きを漏らし、体は歓喜に打ち震えた。 『俺の、太い。だけどおまえ、濡れまくりオーク。これなら壊さないオーク』 「ち、違うわ、感じてない、濡れてなんか、いないわ! だから、お願い、やめて、いれないでぇ。お願い、お願いします、お願いですから」 (こんな、の、入らない、ううん、入るわけ、ない、殺され、る…。殺されちゃう、殺され、なくても…) 「いやぁぁぁぁっ! お母さん、お母さん! 助けて、助けてっ! オークに、犯されるなんて嫌です! ううう…ひっく、えぐっ。ひく、うう、ご、ごめんなさい、ごめんなさい…。お母さんが、命がけで、守ってくれたのに、私、結局、オークに…」 『へっへっへ。すぐにこれなしでいられなくしてやるオーク』 「お母さん…」 悔しさと官能以外の涙…悲しみの涙を流し、マユミはきつく目を閉じた。歯を食いしばり、一方で強ばっていた全身から意識して力を抜こうと大きく、深く深呼吸を繰り返す。ほんの数秒、とはいえ魔法使いであるマユミには充分すぎる時間深呼吸をした後、呻くように呟いた。 「私が、犠牲になっても、きっと、アスカさんが…」 小さな震えが消えたマユミに族長は怪訝な物を覚える。 マユミの長い髪を掴んで無理矢理顔を上げさせると、黄色く濁った瞳がじっと横顔を睨んだ。硬く目を閉じ、苦難も苦しみも内に飲み込んだ顔だ。こういった顔は以前にも見たことがある。 『ん、なんだオーク? うん、ううん? は、ははぁ…』 それがマユミが覚悟を決めた証だと悟った族長は、陰嚢玉を揺さぶりながら笑った。人間雌はいつもこうだ。あれだけ喘いでいたくせに、事が最後の場面になると、人が変わったみたいに自己犠牲の固まりになりやがる。きっと近くに、目に付かないように大切な何かを隠しているのだろう。 当然それは見つけるが、今はそれよりも、聖女顔負けに覚悟を決めたマユミを蹂躙することに暗い欲望を覚える。 『くくっ。ぶひひひ。無駄オーク。すぐ、自分から、ケツを振る雌にしてやるオーク』 そう、オーク族長の妻に相応しく。思い知らせるように殊更ゆっくりと腰をひき、狙い定めて亀頭をピッタリと閉じた秘所に押し当てると、処女である最後の瞬間を名残惜しませるような数秒の停滞の後、柔らかな淫裂にゆぅっくりとペニスをねじこんだ。 敏感な粘膜にごつごつしたペニスが吸い付き、ぞりぞりと男を知らぬ秘所を犯していく―――。 「ひぅ、ひぅん…。うう、うううぅ、うあああぁぁぁぁぁ…。ああぁぁ、うそ、入って、あああぁぁ、お母さん、んん、うあぁぁぁぁ」 『ぶひ、ぶひひ、ぶぎー!』 マユミは必死に下腹に力を入れて侵入を拒もうとする。一瞬の抵抗があったが、充分すぎる程に濡れていたため、葡萄の皮を剥くように、つるりぬるりと亀頭部分がなんの痛痒も抵抗もなく飲み込まれる。マユミは顔を跳ね上げて息を呑んだ。 「いやあああ、いやいや、いやっ、いやっ、いやぁぁ。あっ、あっ、あっ、ああっ、あ、あ、あ、あああああ」 (あああ、なにこれ、なんなの…。いやぁぁ、熱い、ゴツゴツしてる、息苦しい…よぉ) 両者の背筋をゾクリと疼かせる刺激に、マユミは全身を硬直させて小さな悲鳴を漏らし、族長は豚そっくりないななきと共に最初の射精を膣口に迸らせる。 「あっ…!?」 覚悟を決めていたとは言え、想像外の感触と初めての胎内からの異物感にマユミは意味の通じる思考をすることも出来ず、全身を戦慄かせて言葉もない。 「いうぅぅっ、うっ、ううううぅぅぅ。あああぁぁぁぁ」 ず、ずりゅ。 さらに深く挿入された瞬間、焼け付くような閃光がマユミの脳内でスパークする。未経験な彼女でもわかる程に人間の男とは違う熱い感触にマユミは悲鳴を上げることもできなかった。熱が内側から染み伝わり、粘膜が溶け合う。ミチッ、と湿った音を立てて粘膜が擦れる感触と、それによる刺されたような鋭い刺激にマユミは絶望に目の前が真っ暗になっていく。痛みはほとんど感じないが、衝撃と息苦しさに何も目に入らなくなっているようだ。 『まだ半分もはいってないオーク』 耳元で囁くと胸の愛撫を再開する。結合したままの愛撫に、マユミは小さく断続的な悲鳴を漏らし始めた。 「や、やめっ! う、うごか…ないで。胸、触っちゃ、だめ…うぅ」 抱きしめると折れそうな程に細い体に、不釣り合いな程にたわわな胸が、愛撫に応えてブルルンと揺れる。体をよじってマユミは少しでも快感の元から逃げ出そうとするが、族長は左手で髪を、右手で乳房を激しく揉みしだいた。さらさらとした髪は吸い込まれそうな程に黒く、しっとりと汗ばんだ乳房もとても良い感触だと族長は思う。しばし、腰の動きを停止させると、族長は意識を手の平と指先に集中させて感触を楽しんだ。何度も何度も執拗に乳首の硬さを確かめ、器用に胸全体の質量を手の平で楽しむ。 「あうぅぅん。はうぅぅぅっ…。あううっ、うっ、うあっ、いや、いや、いや。うっ、あん、ああん。ひっ、くっ、うううぅっ。あっ…………あん、ぅ、んん―――っ」 数分もそうして愛撫をし続けていると、突然、マユミは苦しげに眉根を寄せ、鼻にかかった呻き声を漏らして全身を震わせる。必死になって快感と戦っている。しかし彼女の体は熱く潤み、族長は亀頭にうっすらと生暖かい湿り気を覚える。腰を揺すると、「くちゅり」と湿った音が室内に響いた。 『雌汁出したかオーク』 「……はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ。ううぅ」 族長の軽口に反論することも出来ず、マユミは涙を流している。力が入らないのでされるがまま、大きく肩で息をして陸にあげられた魚のようだ。力が抜けると、苦しさに強ばり、引きつっていた膣口にほんの僅かな余裕が生まれていた。まるで貪欲に雄の性器を受け入れようとするかのように。 「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ…。あ、ああ…」 ゆっくりとしたストロークで族長は腰を動かした。ほぐれた淫肉は淫靡な水音を響かせ、ペニスとの隙間からピンク色の柔肉をのぞかせている。小ぶりながらもオークの長大な物を受け入れる準備を整え、楚々とした控えめなクリトリスは痛い程に硬く充血している。試しに指の腹で豆を擦る。 「ひっ、ひっ、ひぃっ、あくっ、ひぃん…」 こんな悲鳴を漏らして底なしの噴水となって愛液を垂れ流している。面白がった族長が、半分露出しているクリトリスの包皮を乱暴にめくり、愛液をまぶしてぎゅっと摘む。 「ひぁうぅぅっ。だ、ら、らめぇ」 処女の彼女には感じすぎてしまうのか、悲しみの涙を流し喜悦に目を白黒させ、涎を垂らしながら体を仰け反らせる。 「あ、あ、あ、あ、あああああああっ。うっ、うっ、うっ、うっ、ううっ。し、死んじゃう……ぅ」 『ん? うん? ここが良いかオーク? もっとか、もっとなのかオーク』 マユミは必死になって内から突き上げてくる快感に耐えていた。族長は意地悪に腰を動かし、乳首をこね上げる。 「あああ、あううぅ。んん、いや、やめて、下さい…。あふぅぅ。はっ、はふ、ふっ、あぐぅ」 手綱を引くように髪を後方に引っ張られ、苦しげにマユミは喘いだ。舌を寄せ、マユミの目尻と頬を濡らす涙を舐め取ると族長は耳元で囁いた。 『おお、ぐいぐい締め付けてくるオーク。そろそろ行くぞオーク』 族長の呟きに「ダメ、やめて」と目で訴えるマユミ。勿論、支配者である族長が懇願を聞くわけがない。支配する喜びで打ち震えながら、彼は構わずゆっくりと腰をすすめた。 「きゃひぃぃ」 節くれ立った肉茎にゴリゴリとえぐられ甲高い悲鳴を上げてマユミは身をよじる。反射的に締め付けてくる膣の圧力にめげず、じわじわと捻れた竿がマユミの胎内にさらに沈み込んでいく。心地よい肉の感触がペニスを締め付けていく。 「んん、んんん―――っ。いやよ、やめてぇ。ああ、ああうぅ、くふぁ、あ、あふっ、うあああ、おあああ、あぐっ、くぁぁぁぁ。はぁー、はぁ、はぁ、はっ、はひっ」 途中、一瞬だけペニスに僅かな抵抗ときつめの抵抗が加わったが、マユミの体に耽溺し、奥歯を噛みしめて暴発を堪えているオークの頭では、その変化が意味するところがわからない。もっとも、それが処女膜だとわかったところで、彼の行動が変わることはない。かえって大喜びだろう。 『うぅぅ、おうぅぅ。締め付けるオーク』 「やっ、そこは、これ以上、そんな、ああっ! 抜いて、ぬい…っ!?」 最後に残っていた女の矜持で、マユミは必死に拒絶の言葉を口にする。だが、魔法使いであるマユミの言葉には、何の力もなかった。 「ひ、ぎぃぃい…っ」 既にヌルヌルになっている膣道を押し開き、彼のペニスの形をマユミの胎内に刻み込む。痛みで反射的に跳ね上がろうとするマユミを押さえ込むと、遂に根本までペニスはマユミに打ち込まれた。伸びきったゴムが引きちぎれるような感触が伝わってきた。 「そん……なっ、か、かはっ。はぁ、はぁ、はぁ………ああ、んんんっ。くぅ…」 最後の刹那、マユミは喉を絞められるような切ない悲鳴を漏らした。オークオーラの力で、意図せぬ絶頂がマユミの全身を駆け巡る。うっとりするほどの快感に全神経を犯されながら、マユミは泣いた。涙がとめどなく黒い瞳からあふれ出てくる。オークの新妻は大きく肩で息をし、胸の谷間から虚ろな瞳で股間を見つめた。内股を濡らす愛液はうっすらと赤みを帯び、薄ピンク色の泡まじりの蜜が滴っていた。 (ああ、なくなっちゃった…。お母さん、ごめんなさい。お母さんのしてくれたこと、全部、無駄にしちゃって、ごめんなさい) 「いや、あぅぅ、んん、こんなの…いや、こんな、の。や、だ、もう、いや。か、帰りたい…」 『ぶひひ、ぶひ、ぶひひー!』 その瞬間、マユミの膣はきゅうぅ…とペニス全体を締め付け、あまりの気持ちよさにたまらず族長はドクン、ドクンと再び精液が膣奥の子宮に迸たせた。 「く、きゅん、ん、ふっ…………ふぅ」 大切な物がなくなってしまった。単に処女をなくしてしまっただけでない。これから自分の体に起こること…。それを考えると、心が小さく歪に萎びる。いっそ、快楽に身を任せて、狂える物なら狂ってしまった方が良いのかも知れない。 (死に、たい…) 完全に負けてしまったことを悟り、小さく、囁くような溜息を漏らしてマユミは失神した。 『ん、なんだオーク? 気絶したオーク』 一声呻いてぐったりとしたマユミに族長は眉をひそめる。両手に感じる乳房の重量感にほくそ笑みつつ、あれだけ大口を叩いておいてこれか、とせせら笑う。 『…でもこれはこれで、いいぐあいオーク』 呟きと共にそれまでの優しくゆっくりとした挿入と変わり、強弱を織り交ぜた激しい腰使いで責めたてた。どうせ声を出さないのなら、強い弱いは関係ない。後背位で犬のようにズンズンと激しく腰を突き上げ、処女地を蹂躙する。潤っていても処女のマユミは想像以上に狭い。意識のないまま反射的に締め付けてくるが、それは先程までのように痛い程きつくない。意識を無くして弛緩しきったマユミはほどよく広く、柔らかい。型に押し当てるように、ろくな抵抗もなく族長の形に広がっていく。 「あ………んんっ……ふぅ、ん……くっ」 意識はなくても刺激に反応するのか、ヒクヒク、ビクリと断続的に体を痙攣させてマユミは呻く。意識のない体からとめどなく愛液が溢れ、滴り落ちていく。 「んっ、ふっ………うう、ん。うっ、ふぅ」 『おっ、おっ、おっ、おっ。メスよがりオーク。も、もっとかオーク』 「あぅぅ、うっ、くっ、うっ、ううっ。うんっ、うんっ、んっ、んっ、んっ、んっ、んんっ」 意識のないマユミとの交合はほんのわずか、1分にも満たない時間だろうか。再び沸き上がってきた情欲に耐えきれず、尻たぶにえくぼを作って族長が最奥に突き入れ、限界まで膨れあがった亀頭の先端から灼熱の溶岩精液が再び胎内に噴き出した。 『う、おおおうおうおう……オーク』 呻き声と共にねとつく白濁液を子宮に吐き出したとき、マユミも意識のない体を震わせて、不自由な体で出来る精一杯の官能に全身を突っ張らせた。 「んん、ふぅぅ〜〜〜〜〜っ! うっ…う、んん、あっ、あああぁ」 胎内に新鮮な精液の熱を感じた瞬間、ブルブルと震えていたマユミが目を見開いた。意識が強烈な快感で無理矢理引き戻され、混乱した彼女が最初に感じたのは、手足を拘束する石塊の痛みと、腹が裂けると思う程に圧倒的な存在感を持つオークのペニスの感触、そして得も言われぬ心地よさと共にゆっくりと染み込んでくる精液だった。 「あ、ああっ。な、なに、これ。あっ、そん、なっ、ああ、いやっ」 意識が戻ると、どういうワケか段階を追うように彼女の全身を包む快感が乗数倍になって広がっていく。いつの間にか、ある意味、秘所以上に恥ずかしい箇所である菊座にも、ほっそりとしたオークのペニスが挿入されていた。太さも長さも、人間のよりもずっとほっそりとしているため、それほどの圧迫感があるわけではないが、それでもアナルを犯されていることに変わりはない。 「ひっ……ひぎぃぃぃ……いい、ヒィぃぃ!」 『オオオォォッ! 起きたら、途端に、締め付け…! そんなに気持ちいいのかオーク!』 「ち、がうっ! そんな、こと、ないっ! 気持ち悪い、嫌、嫌、嫌です、イヤぁ!」 『ブヒッヒッヒッ。すぐこれ無しでいられなくしてやるオーク』 ズンと深く突き入れられる。また快感の電流がマユミの全身を走り抜けた。胎内の柔肉越しに、二本のペニスがごりごりと存在感を主張し合っているのを感じる。泣きじゃくりながらマユミは激しく頭を振った。嫌に決まっている。なのに体は貪欲に、もっともっととオークのペニスを求めている。恥辱と屈辱と愉悦に脳を焼かれていく。 全身をピンク色に染め、ヒップを媚びるように振り、淫落の魔法使いは無意識の動作でより深い結合を望んだ。 (あ、ああ、お腹が、熱い…。嫌なのに、お願いだから、私の体、反応しないで…) 気持ちが良いのか、それとも吐きそうなくらいに気持ちが悪いのか。 ワケがわからなくなっている。周囲のことも何もかも。 「あうぅ、うんん、んふぅ…。うっ、うっ、はぅぅ」 そんな弱々しいマユミの様子に嗜虐心と独占欲を刺激されたのか、族長の内にムクムクと粘ついた欲情が溢れだしてくる。本当に、陰嚢袋に溜められた数リットルに及ぶ精液全部をマユミの中に吐き出したい―――。 『おまえ、もっと、出すオーク。いっぱい、いっぱいにしてやるオーク』 「ぐっ、くぅ、んん…いやっ。あ、ああぁ」 両乳房を同時に弄ばれ、人間の性器とは異なった形状のペニスで、喉を突くまで突き上げられる。ストロークは常に変化し続けている。慣れると言うことが決してない。浅く入り口付近をつつき、泡立たせたかと思えば、再び深くゆっくりと突きいれる。僅かに残っている処女喪失の痛みがその時だけ蘇った。屈辱と恍惚感にマユミは息を詰まらせる。 「あふぅ、ううぅ、うん、ううぅ。や、いや、あ、ああぁ。これ以上、ダメ、これ以上は、ダメ」 (私、犯されてるのに、感じてる…感じちゃってる。おかしくなる、私、いや、いや、私…) アスカ達がすぐ側にいるのに、はしたなくも乱れて反応してしまっている。どんなに拒絶しても、意識と体はマゾヒスティックに高揚し、感じてしまっている事実に、マユミはまた涙を流した。 (私が私じゃないみたいに、なってる。なに、これ、なんなの…) 体を揺さぶられるたびに、愛撫されてない方の胸までたわわに揺れる。オークの指に摘まれた乳首は、ほぐれながらも数分前まで処女だったとは思えない程に熱く、堅く凝っている。 『良いか、良いかオーク? 人間雌、良いかオーク!?』 「はぁ、はひぃ、はひぃ。お腹が、胸がぁ、ああ、熔けちゃう、あううう、熔けちゃう」 勢いを増したケダモノのピストン運動に、巻き込まれる淫唇が悲鳴を上げている。意識のないままに一度達した体は、再び燃え上がり始めた。異形の盛り上がりが膣肉を常に予想外の方向と角度で刺激し続け、痛い程にオークのペニスを意識してしまう。その度に下半身に力が入り、望まないままにきつくペニスを締め付ける。それ以外考えられない。 「違う、違うの、違う…。いやぁ。もう嫌です、やめてぇ。こんな、こんな…」 『いおおお、ふおお、あおお。し、締め付けるオーク』 打ち込まれるたびにマユミは啜り泣き、引き抜かれるときに柔肉をほじられるたびに、汗を飛び散らせてマユミは身もだえた。汗と涙を流して狂いよがる美女。なんと言うことか、彼女を犯しているのは醜きオーク。 「あん、あっ、あっ、あん、あん、ああっ、ん、きゅ、あんっ、んっ、んっ、んんっ」 我知らず甘ったるい喘ぎ声を漏らし、喘ぎ声の主が自分であることにも気づかず、マユミの頭の中で思考がグルグルと渦を巻いた。 閃光が瞬き、見開いているのにマユミの目は何も見えなくなった。空気を求めて口を開けてマユミは喘いだ。眼鏡の下の目を見開き、何かを無意識のうちに訴えようとするマユミだっが、喘ぎに邪魔されてそれは意味を持たない。 「い……いい、いや…だめ、んあああぁぁぁ、あ、あ、あ、あ、ああっ。だめぇ。アス…。きりし、ああ、気持ち、良いの。だめ…。 そんな、わたし、わたし、目が、見え、ない…」 苦しそうに太い異形のペニスをくわえこんだ秘所が震えている。ガクガクと苦しそうに彼女の上半身が揺らいだ。族長もまた、きついだけだった膣壁が急速に女のそれに変わっていく感触に我を忘れていた。荒い息を吐き、火照った体を絡み合わせながら、深く強くマユミの全てを求めるようにゆっくり貪欲なストロークで責めたてる。 「うあうぅぅぅ。くぅぅぅ、嫌です、いやぁ。こんなの、目眩が、して、いやぁ、ワケ、わからない、わかりません。なに、これ、なんなのぉ? いや、いやあっ、怖い、怖い、お母さん、私、わ、わたし、いやっ、んんっ」 髪を引っ張られる痛みとオークの汗と精液の臭いに目眩を覚える。灼熱のペニスの感触に下半身が溶けてどこまでも際限なく広がっていく。今のマユミは痛々しい程に肌を赤く染め、呼吸が忙しなくなっている。絶頂を迎えると言うことが、わかっていないながらも、何かが終わる…あるいは始まろうとしていることは理解できるのか、未知の恐怖に快楽による物以外で上ずった悲鳴を上げ始めた。 (こいつも、そろそろイくオーク) さすがに経験豊富な族長はマユミの絶頂が近いことを悟ったのか、深く敏感なところを重点的に刺激するストロークに切り替えた。敏感な部分を執拗に突かれ、擦られてマユミの膣はきつく激しく、食いちぎらんばかりにペニスを締め付けていた。瞳に涙を浮かべ、涎を口元に垂らし、左の艶黒子を濡らしながらマユミは首を振って喘いだ。 「はっ、ひぃ…く、来る、来ちゃう…あああ、ダメ、ダメぇ!」 『お、おおおっ。出すオーク!』 「それは…! さ、3回以上は、だ、ダメ! 呪いが、お願い、いやっ! や、やだ、いや、やっ、ひぃぃ…。あひぃぃぃ―――っ!!」 彼女も生まれて初めて出すような甲高い悲痛な絶叫が室内に大きく木霊し、マユミの懇願は聞き入れられなかったことを雄弁に物語る。一際大きく膨らんだ亀頭の先端から、ぶじゅるぶじゅるとチューブの内容物を絞り出すように、ゼリー状の黄色がかった精液がマユミの胎内に子を宿すために噴き出されていた。 「いやぁぁぁぁ――――――――っっ!!」 (熱い、熱い、熱い! 気持ちいい、気持ちいい、気持ちいいです! お腹が焼ける、焼けちゃう、ううん、熔けちゃう!) 滾る精液が、灰色ウーズのようにマユミの胎内に注ぎ込まれた。マグマのように逆流した精液がきつきつの結合部を押し開け、音を立てて噴き出てくる。内股を濡らして足首まで精液が伝い落ちていく。 同時にマユミの忍従も儚く、彼女の肉体も官能の喜びに歓喜の涙を流した。無意識のうちに小さくオークの醜悪な腰使いに合わせて腰を揺すらせる。 ヒクヒクと小さく震えたかと思うと、全身がのぼせたようにカッと熱くなり、次いで快感に彼女の全身は戦慄いた。 「あああぁぁ、ああぁぁぁ、うあぁぁぁ、うううぅぅぅ」 アクメの恍惚感に満たされた体はとめどなく愛液を漏らし、オークの精液と混ざって幾筋も白濁した滴りで水たまりを作っていく。いや、それだけではすまない。族長はまだ満足が出来ないのか、絶頂を迎えて痙攣しているマユミを更に執拗にピストン運動で突き上げ続けている。本当に、全ての精液を使い切るまでマユミを犯し続けるつもりなのだろうか。 「ああぁ…あぐっ、うっ、ううっ、い、いやぁ。やぁ、もう、嫌です、死ぬ、死んじゃう…」 終わることのない連続絶頂と連続射精。あまりの刺激の強さに正気を失った目をして、マユミは断末魔じみた痙攣をする。絶頂の間隔は次第に短くなっていく。そのうち、山と谷の間の時間がゼロになる。その時、自分は自分のままでいられるのか…。いや、いっそ狂えるなら狂ってしまいたい。 (おかあさん、おかあさん、こんな、すごいの…) 愉悦に意識が焼き切れる寸前、マユミは母親のことを思いだしていた。 「ひ、ひぁん、あん、ああん、あん。いや、やぁ」 『まだまだこれからが本番オーク。いい加減、諦めて、一緒に気持ちよくなった方が、おまえのためオーク』 「いや、いや、あああぅ。んん、また、また、ああ、また中に出してる…。いやよ、いやぁ、誰か、誰かぁ…あああ。また、また、わたし」 言葉では拒絶しながらも甘く喘いで腰をくねらせるマユミを荒い息で犯しながら、族長も過去を思い出していた。 まだ若いヒヨッコだった頃に初めて見た人間の雌の顔が鮮明に脳裏に浮かぶ。 一目惚れ…そう、人で言う一目惚れをした彼はその女を手に入れようと強く誓ったが、その女は当時の族長の妻とされたため、指一本触れることが出来なかった。その1年後、子供を、つまりは彼の弟を一人産んだ後、彼の手によって族長は殺され、その女は彼の妻となった。だが、彼が下克上を成し遂げた1週間後に彼の群れは人間の襲撃を受け、数人を除いて壊滅した。 女も奪い取られてしまった。その後、彼女がどうなったかは知らない。 (そうだオーク。こいつ、あの時の人間雌に似てるオーク) あの女は全然、犯したりていない。まだだ、もっともっとだ。 そう、この女で、マユミであの時の飢えを満たさなければ…。 初出2007/10/07 改訂2007/10/15
|