橘雪翼の、侃侃諤諤喧喧囂囂

平成25年5月下旬分

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平成25年5月31日

5月の漫画感想文

  いつもの。今月は全体的に辛口。

【バクト】2巻(既刊):☆☆★
  何かイマイチ。主人公追い詰められすぎ。対戦相手は主人公たちにお金貸しすぎ。担保の概念がちょっとおかしくないか? それから、相手の賭博の実力?を日本刀に喩えたりするシーン。「日本刀で斬られる」という主人公の精神世界の描写がある。その後、相手のイカサマを見破り、「拳で日本刀は砕けないが、竹光ならやれる!」というシーンが入る。相手の得物が見せ掛けの竹光だったのなら、さっき斬られてた日本刀は何だったの?って話になる(細かい突っ込みだが)。そのイメージシーンが長くて、博打漫画でそこまで比重を置く必要があるのかどうか疑問。疑問というか、きっぱり書くと不要。まああれだ、続きは買わない。

【遮那王義経 源平の合戦】23巻(新刊):☆☆☆
  継信、死す。史実通りに話を進めようとしてるんだけど、継信の死に場を作るためとは言え義経ちょっとぼんやりしすぎてないか? 自分が直接戦ってないとは言え、相手は教経だぞ。隙あらば大将狙ってくるのは計算に入れとかなきゃ。「忠信の陰になって矢を射る瞬間が見えませんでした」じゃ言い訳にならないよ。今まで何度も絶体絶命のピンチを切り抜けて来たというのに、今巻のがダメなら今までのは何だったんだって突っ込みいれたくなる。

【はじめの一歩】103巻(新刊):☆☆★
  審判が買収されているあたりが「はぁ?」だし、その審判の八百長行為もあからさま過ぎて「はぁ?」だし、何より一発で逆転しすぎな試合展開が「はぁ?」。いや、『はじめの一歩』は原則一発逆転なんですがね。それでも今回はやりすぎ感が強い。野球で例えれば、6回ぐらいまで7−2で負けているところを、終盤ちょっとずつ返して行って最後に逆転、なら構わない。しかし今回のは、10-0で負けている9回裏2アウトから逆転するような展開。実際の野球でそれが起きるとなかなか熱い展開だが、作り話では面白くない。ヴォルグがぼこぼこに殴られっぱなしで、相手はほとんどノーダメージ。いくら相手の油断したところをフルパワーで殴ったからって、1発でそこまでダメージ与えられるものなのか? そんなんだったらヴォルグは相手のパンチで既にノックアウトされてなきゃおかしいだろ。まあ、一歩の世界では今に始まったことじゃないんだけどね……。加えて、せっかく一歩が世界に行く気になっているのに、鷹村と千堂が「一歩は弱くなった」と言いながら103巻が終わる。展開に水を差しすぎ。もうちょっとこう、楽しみな話の繋ぎ方できないかねえ。最近ギャグパートも弱いし。

【ムダヅモ無き改革】10巻(新刊):☆☆★
  残念ながらそろそろ飽きてきた。潮時かね。あと、「国士無双に限り暗カンに対して槍カン和了できる」ってルールは嫌いだな。

【さよならソルシエ】1巻(新刊):☆☆☆
  某サイトで紹介されていて、ちょっと気になったので買ってみた。とは言え、作者の名前が「穂積」じゃなかったらおそらく見送っていたような気がする。
  それはさておき、小学館「フラワーコミックス」――少女漫画ということになる。ゴッホ(絵描きのゴッホだ)をテーマとした、結構重めのお話。実際にいたのかどうかは知らないが、ゴッホの弟が主人公。当時のパリのお高くとまった芸術界に、端的に言えば反旗を翻すという内容で続いていくのだろう。
  テーマとしては面白いし、漫画の構成も上手いしで文句はないのだが、何かもう一つ足りないというか。ストーリー面でちょっとありがちかなー。もうちょっと何か新鮮味か驚きが欲しかったところ。

【パタリロ!】90巻(新刊):☆
  よく40〜70巻あたりを読み返すのだが、あの頃の輝きはもう戻ってこないのかね。

【番外編】
  『サバンナゲーム』という漫画が気になって、ネットで検索。試し読みできる場所を発見したので読んでみた……ところ、かなりの分量が読める。試し読みでこんなに読めていいのか?って疑問に感じたけど、これ、試し読みじゃなくてウェブ連載? 面白いのは面白いのだが、一度読んだらもういいや、ってタイプの面白さ。単行本買うことはないかな。そして、ウェブで全部?読めてしまうのは単行本が致命的に売れない原因になるんじゃないかと余計な心配。

  5月はこんな感じでハズレだったかな。こういう月があるとそろそろ漫画は卒業しなきゃって思っちゃう。
  何ていいながら6月は4冊予定。『Q.E.D.証明終了』『C.M.B.森羅博物館の事件目録』『牌王伝説ライオン』『げんしけん 二代目』の4冊。5月と違って期待できるラインナップ、のはず。新刊のチェック中、『ラストイニング』が一瞬「ライトニング」(FFXIII主人公)に見えたのは秘密だ。あと、気が向いたら『暗殺教室』買うかもしれない。


平成25年5月30日

阪堺161形雲塗装(青)完成

  昨日のは速報版?で、今日が正式版。
レールクラフト阿波座 阪堺161形雲塗装(青)完成

  これでようやく今年に入って2両目。一時期であれば月間制作両数であってもため息が出るぐらい少ない数だったのに、今年は5ヶ月もかかってようやく2両。あと1週間もすれば3両目が完成する(といいな)のだが、それでも3両か(遠い目)。去年ですら1月が終わる頃には軽くクリアしていた両数なんだよね(5両作って、その後余裕かまして「サツキとメイの家」を作っていたようである)。もっとも、去年はその後の失速が著しかったのだが……。これは果たして一時的なものなのか、それともモチベーションの衰えなのか。さしあたって、金属キットからはしばらく離れてみよう。


平成25年5月29日

α77記念日

  1年前の5月29日、私はα77を買った。欲しいと思ってから1週間も経たずに購入した。私の中では衝動買いと表現して差し支えのないぐらいの即断だった。もちろん後悔はしていない。買って良かったと思っている。発売後半年もこのカメラのことを無視していたのは愚かだった。というぐらいα77は気に入っている(α-9とOM-3Ti、4Tiの次ぐらいに)。そんなカメラの記念すべき日に相応しい被写体が存在するのは素晴らしいことだと思わないか?(103系じゃないのがちょっと惜しいかな) 

  えっ? タイガース?

  ……「観戦試合連続イニング無得点記録」?



  ナンノコトやらサッパリワカリマセンね

  無様な負け方したプロ野球チームは記念日に相応しい被写体とは言い難いな。

  で、撮影した画像ファイルに振られたナンバーを見ると、この1年で6580枚撮影したようである(今日コウシエンキュージョーで撮影する前の時点では6167枚)。多分動画も通しのナンバーだと思うのだが、動画も1枚と数えて6580枚ということにしておく。そして、先代?のα350は4年と少しで5745枚だった。連写で遊んだ分は差し引く必要があるかもしれないが、単純計算では1年でα350の4年分を超えてしまった……もう何かかなり元が取れた気分。いつ壊れてもいいぜ!とはならないけどね……壊れると物凄く困ります(笑) また次に衝動買いしたくなるほどのカメラが現れるまで、しっかりと働いてもらわなきゃいけないからね!


平成25年5月27日

重症

  今月発売の鉄道模型雑誌を読んでいて、こりゃ重症だと思った次第。新製品紹介ページのワールド工芸のキットなんかを見ていて……普段だと実際に買う、買わないは別にして、「組み立てるのが楽しそう!」と思うことが多いのだが、今回は何だかあんまり心躍らない。現在制作ペースがガタ落ちで、やろうと思っている工作が溜まりに溜まっているから新しいキットを買っている場合ではない、という意識が心のどこかに働いているのだろうか。だとすればまだマシなのだが、モチベーションが下がって、それで制作が進まないのであれば私のアイデンティティにも関わってくる大問題だ――ってそんな大袈裟な話か?(笑) 去年今年とほぼ金属キットしか組み立ててないので……ちょっくら”金属アレルギー”が出ているのかもしれない。旧国の制作(プラスチック)に戻ればまた元気出てくるだろうか? 来月には103系の新しいキットも発売されるし。
  ちなみに、数日前にお見せした阪堺161形は、ボディの塗装が完了。デカールを貼り損なって、お店(レールクラフト阿波座)に分売してもらおうかと思ったのだけれど、自作したほうが早そう&良さそうなので、今日さっきまでその作業をしていた。デカールといえばMDプリンタ、というわけで久々にアルプス電気のMD-5500を動かした。あまりにも久々で、パソコンが新しくなってからは初稼動……だと思ってドライバーをインストールしようとしたら既に入ってた。どうやら前に一度使ったようだが、どこで使ったか覚えていない(あまりにも久々だから)。久々に使ったから壊れてないかと心配したが、無事目的のものは印刷できた。まだインクリボンって市場に在庫残ってるのかな? 今後もちょくちょくお世話になりそうだから、一通りストックを持っておいたほうがいいかもしれない。


平成25年5月26日

鉄道模型とは

  とある後輩もそう言っていたのだが、「鉄道模型は走ってこそ」。雑誌を見ていても度々目にする言葉なのだが……私の意見とはかなり食い違う。「走らない鉄道模型があってもいいんじゃない?」と私は常々考えている。現在のNゲージやHOゲージのほとんどは、走らせるために外観上犠牲になっている部分がいくつかある。特に日本の鉄道模型の場合、世界規格に無理矢理合わせた関係で縮尺と線路幅が合わないものがほとんど。そこを何とかするための規格も誕生しているが、今のところ普及しているとはとても言えない状況。だから私は、「走らないけれど、その分出来る限りリアルに作った鉄道模型」が存在してもいいと考えているし、それが納得の出来る値段で、尚且つ好きな形式の車両の模型がそうしたコンセプトの元発売されたら欲しいと思う。
  とまあ一時期考えていたのだが、最近こうした(鉄道模型界の)世間と私との見解の相違ってのは、実は私の思い違いなんじゃないかと思い始めている。後輩や鉄道模型雑誌で見る「鉄道模型は走ってナンボ」は――「NゲージやHOゲージは走ってナンボ」という意味なのではないかと。「鉄道模型」と「Nゲージ」「HOゲージ」という言葉の意味をどう捉えているのか、それが(鉄道模型界の)世間と私とでは違うのかなーと。私の考え方では、

「Nゲージ」、「HOゲージ」⊂「鉄道模型」

もうちょっと丁寧に書くと、

「Nゲージ」、「HOゲージ」⊂「走行可能な鉄道模型」⊂「鉄道模型」

そして今日の場合、「⊂」の左側は真部分集合だと思って欲しい。つまり、鉄道模型の全てが走行可能ではない。走行可能ではない鉄道模型も、この世には存在する。そして、NゲージやHOゲージ鉄道模型というのは、鉄道模型の中でもある規格の下で走行させることが前提のものを指す。当然だが、「Nゲージ」や「HOゲージ」は「走ってナンボ」である。走らないNゲージなどNゲージではない。そして、走行性の低い車両があったとすれば、それはあまりいい品質とは言えず、走らせて楽しむNゲージの理念からはやや外れたものと言わざるを得ないだろう。そうした意味では「走ってナンボ」という意見には諸手を挙げて賛同する。
  といったあたりで、「走らない鉄道模型」は「鉄道模型」として(鉄道模型界において)市民権を得てないのかなあーと。事実、走らない鉄道模型の製品というのは極めて少ない。辛うじてBトレインショーティーや鉄道コレクションが存在するが、どちらも手軽に動力化することができ、どちらかと言うとNゲージの仲間として認識されている(今確認したら、鉄コレの箱には思いっきり「N GAUGE」って書いてあるし――やっぱりちょっと認識がずれてるな)。バンダイが数年前に、Oスケール相当のC62型蒸気機関車のプラモデルを開発していたが、発売される前に計画が中止された。理由は不明だが、反響が弱かったのではないかと私は推測する。(値段にもよるが)発売されたら是非欲しいと思っていたのだが。やはり走らない鉄道模型は人気がないのか。


平成25年5月25日

『QED 出雲神伝説』の感想

  そういや読み終わったのに書くのすっかり忘れてた(汗)
  出雲神流という怪しげな流派が出てくる。亀甲型の紋が殺人事件の現場に残されていて、忍者の末裔か?という話になってくる。その亀甲紋には文字が隠されていて、「出雲神流」の「出」「云(雲)」を表しているのではないか、と毎度おなじみタタルさんが指摘する。果ては紋の2つ使い3つ使いで「神」「流」まで。「おお、すげえ!」って思って感心していたのだが、ラストの謎解き部分でカタカナまで出てきてちょっと冷めてしまった。カタカナありにしてしまうと、「何でもあり」になってしまって面白くない。少し考えてみたのだが「アイウエオ」「カキクケコ」までは全て入っている(クがやや強引だが)。「サ」がちょっと無理で、「シスセソ」と続き、「タ」がク同様に強引で、「チツテト」「ナニヌネノ」。「ハ」行が少し穴で、「ハ」「ヘ」「ホ」あたりが作れない……という具合に、かなりの文字数を網羅してしまうのだ。もはやダイイングメッセージ(及び偽装)の解読と言ってもこじつけとさしたる変わりはないのでは? でもまあ、「出雲神流」が作れるだけでも面白いと思っておこうか。
  出雲、といえば山陰地方を思い浮かべる人がほとんどだろう。だがしかし、『QED』のこの巻の舞台は奈良。何で? それは、出雲とはもともと奈良の地名だから……というお話なのだ。一時期奈良に住んでいたが、奈良に出雲という地名があるとは知らなかった。そして山陰地方の出雲は、奈良の出雲と関係があるらしいのだが……気になる人は是非本書を手に取ってもらったほうが話が早いだろう。と、広告じみた一文で今日の侃侃諤諤を閉じる――おっと、「八」って本来は縁起が悪いらしい。「八」に「刀」で「分」かれる、という漢字になるし、「壱」「弐」の続きでは「八」は「捌」と書き、これまた「別れる」という字が入ってくる。末広がりで縁起がいい、というのは後世のこじつけだそうで。でも私は数字に縁起がいいも何もないと感じるタイプ(笑) あるとすれば、「八」は「赤い」という色のイメージかなあ(意味不明)。


平成25年5月23日

発売延期

  私が鉄道模型という趣味を始めたのは大まかに言って中学に入った頃。カタログに記載されている製品の大半が市場に在庫がない、というのにもびっくりしたが、もう一つ新製品が発表された当初の発売予定時期には発売されない、というのもカルチャーショック?であった。1ヶ月や2ヶ月遅れて発売されたら上出来。半年遅れても驚かない。そういう世界だったのである。最近は全体的に改善されているような気はするが、それでも1〜2ヶ月遅れるのは日常茶飯事である。でもまあ、1〜2ヶ月程度の遅れは何とも思わない。必需品じゃないから、待つのも楽しみのうちだろう。
  今、欧州型の鉄道模型にハマっているが、そのきっかけとなったのがスイスのIC2000という車両。鉄道雑誌で見て一目惚れ?して、ちょうどその時期にNゲージで発売されるとあって運命めいたものを感じたものだ。そのIC2000の模型は、実はかなり発売が延期されていたらしい。延期されて発売されたのが私が目覚めた直後ぐらいだったので、これまた運命のいたずらと言えなくもない。もっとも、私が買おうとした時点では既に近隣の店や目ぼしいインターネット通販店では概ね予約完売。何とか頑張って欲しいだけ数を揃えたけど、運命を感じるほどタイミングが良かったのかと言うとそうでもないかな。で、去年、同じメーカーから同じIC2000が、ちょっとした仕様違いでまた発売されることになった。発表時点では確か9月――2012年の、である――だったような気がするのだが、発売が近付くと逃げ水の如く発売予定がどんどんずれていく。今年の1月、3月、5月とずれていき……いい加減そろそろ発売されるかなーと思っていざ5月を迎えると、今度は一気に9月まで延期されてしまった(笑) 細かいことは私の記憶違いかもしれないのだが、多分これで丸一年遅れということになる。欧州の鉄道模型メーカーが全てこんな感じなのかというと、そうでもない。律儀なところもあるし、いい加減なところもある、そういう感じのようだ。そして、いい加減なところは……ひたすらいい加減のようで、1年2年遅れても平気な顔をしているようである(いや、実際に顔を見たわけじゃないけど)。去年、同じメーカーのrailjetを買ったが、それも噂によれば結構遅れての発売だったらしい。今年発売予定の、同じrailjetのオーストリア連邦鉄道175周年記念塗装バージョンも……早くて来年末ぐらいだったりするのかなあ。
  ちなみに、普通の欧州の鉄道模型メーカーは「○月発売予定」なんていう告知はしないようである。なぜIC2000がこんなに細かく遅れているのが分かるのかというと……日本での正規代理店?がホビーセンターカトーだから。多分ホビーセンターカトーが、ホビートレイン(向こうのメーカー)に発売予定を伝えるようにせっついているんじゃないかと。その割に一向に発売されないところを見ると、ホビートレインは遅らせることを全く気にしてなくて、ホビーセンターカトーの催促を「日本人は言うことが細かくてうるさいなー」ぐらいにしか思ってないのかも。にしても、新たに型を起こして作っているならともかく、一昨年発売したものの色違いなだけなのにどうしてこんなに遅れるのかねえ。まったく不思議な業界である。


平成25年5月22日

『ますらお』

  (他にネタがないので)漫画のお話。先日ちょっと部屋の漫画を整理――読み飽きたのとか買って失敗だったとか思うものを処分した。主に高校生〜大学生の頃に買ったものを、100冊単位?で。捨てようと思ったけど、念のため1巻読み返したら結構面白くて残留したのとかもある。で、もう一度読んでから処分しようと思った漫画が『ますらお』。北崎拓という作者で……あんまり有名ではないかな。今調べたら兵庫県芦屋市出身らしい。近くじゃん。で、著作を見ると……あんまりヒットしてそうなのがない。うん、ちょっと残念。
  で、『ますらお』は源義経を題材とした漫画だ。確か高校時代に連載されていた漫画だが……驚くほどに全く内容を覚えていなかった(笑) 鞍馬山の遮那王時代からスタートして、いきなり脱走しようとしている義経(当時遮那王)。ここで結構ページ数が割かれる。『遮那王義経』の義経(当時遮那王)のように「平家を倒すんだ!」と言う感じで脱出するのではなく、単に寺に閉じ込められているのが嫌で、自由を求めて外へ出ようとする。その後ひと悶着してから奥州へ行く(というか連れ去られる)が、奥州での話はさくっと省略されていて、すぐに源平の戦いへと突入する。でもって、一の谷の戦いが終わったあたりで中途半端に連載も終了、全8巻となる。以前、『遮那王義経』の後書きで「義経モノは一の谷が終わったあたりが鬼門」というような記述を見た。『ますらお』はまさにこの例に当てはまるのだろう。
  『遮那王義経』の義経(実は赤の他人)は天才肌のよく出来た人物だが、『ますらお』の義経はちょっと泥臭いというか、俗っぽいというか。その他の人物についてもそうで、『遮那王義経』での聖人君子のバーゲンセールを見た後では『ますらお』の人間臭い人間らしい人物に親近感が沸く。というあたりも含め、『ますらお』の方が大人向けの漫画になっていると感じる。だから少年誌では人気を取るのが難しかったんだろうなあ――だから途中で終わったんだろうなあ。むしろこれを少年誌でやらせようとした編集部の失態か。
  今回は一応残しておこうと思うけど、次の大整理の時に生き残るかどうかは微妙なところかな。


平成25年5月21日

完全新作……?

  格闘ゲーム『ギルティギア』の最新作が発表されたらしい。タイトルは『Guity Gear Xrd』で、どうやら完全新作になる模様? 『ギルティギア』シリーズは『X』(ゼクス)の次の『XX』(イグゼクス)から今まで、ずっとタイトルに『XX』が付きっ放しだった。これがどういうことかというと、ずっとマイナーチェンジで新作を売ってきた、ということである。『ストリートファイターIV』の『スーパー』とか『アーケードエディション』とか……よりは変わってるけど、でもまあマイナーチェンジの域は出てなかった。『X』から『XX』の変化量を5とすると、『XX』シリーズ内での変化は最大でも3ぐらい?(あくまで私の体感) そんな時代もこれで終わり(だといいなあ)。遂に新しい新作が出る(ってことになればいいなあ)。
  さて、最新作では……グラフィックが3Dになるようだ。と言っても『鉄拳』や『バーチャファイター』みたいなのではなくて、『ストIV』的な3D。即ち、ゲームとしては2D格ゲーで、一部の技やゲーム前後の演出時に3Dが活かされる……? そこんところはまだ未公表だけど、多分そうなるんじゃないかと。デモムービーのソル対カイを見ていると、コンボの内容が変わってなくて、そこんところは心配。タイトルが一新されて3Dになっても、コンボの中身が一緒じゃ「結局マイナーチェンジじゃないか」ということになる。ギルティっぽさは残しつつ、コンボの内容はがらっと変えて欲しいところ。今回公開されたのはあくまで発表用のデモムービーということで、本製品では変わってくれていることを期待している。
  『XX』から『Xrd』の間に(物語としての)時間の経過があったようで、主人公ソルの雰囲気はあまり変わってないのだが、準主人公のカイの髪が伸びた。その伸びた髪は後ろで束ねられていて、『るろうに剣心』の緋村剣心を連想した。

「剣心とは括ってる位置が違うだろ!」

と突っ込んでくれた方はありがとうございます。抜刀斎時代の緋村剣心、と言った方が良いですね(こんなマニアックなことしゃべってて分かる人が果たして何人いるのやら)。まあ、こういう髪型が(ゲームとか漫画とかアニメの世界では)ありがちってことなんだろうけど。そして、ありがちで溢れているはずなのに「剣心(抜刀斎時代)」しか思い出せない私(笑) というか、普通ポニーテールって女性の髪形だろう……ああそうか。「ポニーテール」「男性」「剣士」という条件を満たすと途端に数が少なくなる、ということか。
  そんなわけで、『ギルティギア』の完全新作に期待。テスタメントが削られてないかちょっと心配。「人気がなかったので登場を見合わせました」とか言われたら、泣く。


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