iPod classicのトラブル
メインPCとの不協和音
しばらくCDを買っていなかったので、iPod classicをパソコンに繋いだのは7〜8ヵ月ぶりのことだっただろうか。多分、メイン機がWindows11になってからは初めてのことだった。するとiPodにエラーが出て修復しろというメッセージが出た。まあそんなこともあるのかな、と修復を実行したのだが、その後iTunesがclassicを認識しない。繋ぎ直したりiTunesを起動させ直したりしたが、classicを繋ぐとiTunesが落ち、classicを繋いだままではiTunesが立ち上がらない。原因を探るため、iPod touchを繋いでみた。そちらは普通に認識し、同期も出来た。よって私は、classicの故障と判断した。
iPod classicは買ってからそろそろ15年経つ。初めて買ったiPodが割とすぐに使用不能になったことを考えれば、かなりの長寿命だったと言える。最近では起動中にノイズのような変な音が聞こえてくるし、一部の楽曲が上手くコピーできないというトラブルもあった。未練はあるが納得は出来る。グッバイiPod classic――するつもりだったがやっぱり諦めきれない。去年、iPodの販売が終了したため、今から新しいiPodを手に入れるのは難しい。こんなことならtouchの2台目を手に入れておくべきだったのだが、まさかiPodそのものがなくなるなんて予想外もいいところだ。一応販売終了の報せを聞いたときすぐに動いたのだが、その情報の入手自体が遅く、その時点で既に各所で売り切れていた。
classicの穴を埋めるために、Walkmanやその他のMP3プレーヤー、古いスマホでのお茶濁しも考えたが、結局やっぱりiPodが一番使いやすい。それも出来ればtouchよりもclassicの方がいい。そうやって悩んでいて、ダメ元でSuraface Pro 6(以下SP6)に繋いでみることを思い付いた。
Windows11との相性が悪い?
結論から言うと、上手く行った。SP6はWindows11へはアップグレードしておらず、Windows10のままで運用している。たまたまメインPCとclassicの間に何かあった可能性もあるが、どちらかと言えばWindows11との相性が悪いんじゃないかと思っている。ともかく、classicが壊れた思ったのは早合点だったようである。多少面倒ではあるが、CDを買ったらメインPCで読み込んだ後、SP6経由でclassicへ転送することになった。ところが一度実行したものの、別の問題が気になった。今メインPCにある音楽ファイルを全てSP6にコピーすると、SP6の本体ストレージに余裕がなくなってしまう。カツカツではないものの残り20%台に突入する。こうしたメモリーは残り容量の少ない状態で使うとあっという間に寿命が来ると聞いたことがある。iPod classicは重要なデバイスだが、Suraface Pro 6にもまだまだ頑張ってもらいたい。そもそもSP6が使用不能になってしまうと同時にclassicの更新も出来なくなってしまう。仮に新しいSurface Proシリーズを買っても、OSがWindows11なのでclassicと接続できないことが考えられる。microSDカードを使うことも考えたが、プレイリストが全部作り直しになるので却下した。
最後の手段、サブPC
ここから前回のPCトラブルの話に繋がって来る。
classicを運用し続けるため、先代機、今のサブ機が役に立つときが来た。前回の話のように最終的にWindows8.1で復活させ、無事iPod classicとの同期が取れることも確認。あとはメイン機から楽曲ファイルや管理ファイルをコピーしてくるだけ。
ところがここでやらかしてしまった。正確にはどのファイルか知らないのだが、プレイリストやら何やらを記録している4つのファイルを8.1へ上書きコピーしてしまった。まさかiTunesのバージョンによってはこれらのファイルに互換性がないとは思わずに。メインPCを組み上げた時は、サブPCのSSDを外付けとして繋いでこれらのファイルをそのままコピーしたのだが、その時のノリでやってしまった。iTunesを立ち上げると、一部のファイルが「最新バージョンのiTunesで作られたファイルなので読み込めない」というエラーメッセージが出て強制終了してしまった。いついかなる時でもバックアップはしっかりとっておかねばならないことを、どうしてこういう時に失念するかな。ちなみに、iTunes自体はこれらのファイルを一旦消すことで立ち上げ可能だった(なかった場合は自動的に生成される)。もちろんプレイリスト他は完全に初期状態に戻ってしまっている。ここで仕方がなく、ちょっと危険だがiTunesを更新する間だけ8.1をネットに繋ぐ。ところがこれでも上手く行かなかった。OSが8.1では最新版のiTunesにはできないらしい。少しだけ新しくなったものの、やっぱり管理ファイルに互換性のないバージョンになっただけだった。
結局プレイリストは作り直し
楽曲ファイルはコピーできているし、classicへの転送もできる。問題はプレイリストだけ――仕方がないので全部作り直した。ただ、ここで少し研究すると、iTunesはプレイリストの書き出しが出来て、メインPCでやってみるとシンプルなテキストファイルになった。もしここでもiTunesのバージョンが関係していたらお手上げで、そうなったら完全に一からの作り直しになる。だったらSP6に差してあるmicroSDカードの出番かなあ、と思ったが、幸いメインPCで書き出したプレイリストはそのままサブPCで読み込むことができた。ずいぶん楽にはなったが、それでもiTunesの仕様で書き出し、読み込みともに1つずつ。まとめてドラッグ&ドロップみたいなのが……どうして出来ないんですかねえ!? 以前「iTunesは使いやすい」みたいなことを言ったが、こういうあたりは使いにくい!(俗に言う掌返し) 私が高く評価しているプレイリストのフォルダ分け機能に関しても、フォルダ間の移動は一度に複数の操作は受け付けておらず、ここでも1つずつ地道にやるしかなかった。
疲れる作業だったが、一度はダメだと思ったiPod classicが無事復活したので良しとする。怪我の功名で、以前同期の際に不具合が出ていた楽曲も問題なくコピーできた。尤も、ここまでやってもclassicの残り寿命は短いことが考えられる。冒頭に書いた変な鳴きはHDDの異常と考えるべきで、そこにガタが来るともうどうしようもない。HDDの異音っぽい音ではないのだが、HDD以外に変な音のする場所が考えられない。今私が願っているのは、私のclassicが動いている間にアップル社がiPodシリーズを復活させること。可能性の低い話なのは重々承知の上で、希望は捨てないでおく。
(2023.08.15)
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