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ご主人様の身体から泡を洗い流していく。
肩、胸、お腹。
細い……けど、引き締まったその肌を掌に感じ堪能しながら手を下ろしていく。
「は……ぁ」
そして股間。
泡に包まれたペニスが反り返っているのを、なおさら丁寧に流す。
ちょっと名残惜しいけど足へ。
太股に手を滑らせると、感じるのか肌とペニスをピクンって震わせてくれた。
「♪」
抱き着くみたいに腕を回して膝、脛。
と、足を流す為にしゃがんでいるアタシの両手を掴まれて引き上げられた。
アタシの手首を痣が残らないくらいにそっと、でも何があっても逃がさないと感じさせるくらいにしっかりと掴んでいる。
逃れようも、逃れるつもりも無いままに引き寄せられ、アタシの目の前にご主人様のたくましいペニスが示された。
そのままその先端に想いを込めてキスをする。
「んっ……」
アタシをこんなにも淫らな性奴に調教していながら、ご主人様は未だに敏感に反応してくれる。
今も、そっとキスを繰り返し、離れる度にちゅっ、ちゅ、と軽く吸い付いて刺激して上げるだけでじんわりとした雫をにじませ、背筋を震わせて答えてくれる。
快感に霞んでいながら、それでもアタシのことを見つめ続ける優しい視線を感じる。
そっと上目遣いにすると、視線があった途端に頬が赤く染まった。
ペニスも少し熱くなったみたい……コレも、良いのね。
「んふぅ(ちゅう)んふ、んんっ♪」
嬉しくなったアタシは、そのまま視線を合わせたままで鼻息を漏らしながらさらなる奉仕に没頭する。
興奮でぬめりを増した唾液を舌に乗せ、塗り付けるようにして幹の部分に舌を這わせる。
「ふぅ……っ」
アタシの唾が伝い落ちるのも刺激になっているみたい。
ゾクゾクと背筋を震わせてる。
それを追いかけるようにちゅうちゅうと吸い付きながらペニスを下り、袋の部分に鼻先を埋めるようにする。
ご主人様の濃い匂いがアタシの脳に染み込み、アタシは発情しきった淫らなメスに変わっていく。
袋の中のころころとした球を舌で絡めて丹念にしゃぶる。
「うぁ……アスカ、すご……そんな、とこま……うぅっ!」
もっと、すごくしてあげます。
たっぷり詰まっているだろうご主人様の精液に思いをはせつつ、名残惜しく舌を更に下へ。
会陰を伝って可愛くすぼまったアヌスへ。
もちろんその間中顔は押し付けたまま、だからアタシの顔はご主人様の性器に塗り付けられたやらしいアタシの涎でべとべとになるの。
「んふぅ……(ぺちゃ)んみゅ、ふむん……」
そうやって汚れていく事にゾクゾクと背筋を震わせながら、舌先ですぼまりをちろちろとくすぐり、ほじるようにして奉仕する。
アタシの動きに感じるたびに、ご主人様のアヌスがキュッ、と舌を締め付ける。
そうやって一心に快感を生み出していると、ぽたり、と額に雫が落ちてきた。
「んぅ?」
たくさん感じてくれている証拠の、先走りの雫が零れはじめている。
気づけば確かに、吸い込む空気にご主人様の濃い欲情の匂いが。
息をするたびにその分子がアタシの肺から全身に回り、アタシの性感を狂わせていく。
ズクン
ご主人様のこの匂いは、アタシにとっては強烈な媚薬そのもの。
疼き、ぱくぱくと物欲しげに口を開いている欲張りなあそこがはっきりと判る。
「ふぁ……はむ、ん(チュル)ンンッ、んんんっ!(ちゅく、ヂュル)」
同じように疼いてジンジン痺れる唇を鎮めようと、ご主人様のペニスを横咥えにする。
そうして、性器と同じように感じられる唇をこすり付けるように何度も往復……もちろん、軽く甘咬みしたり舌をぬめらせたりしての奉仕を優先しながら。
それでも、唇を擦りたてる事で得られる快感でピンク色に脳を霞ませていても、ううん、それだからこそアタシの女の部分が上げる甘い悲鳴はますます酷くなる。
「んふぅ……ふぅ、ん、(ヂュ)んんぅっ、くぅっ!」
と、アタシの切なげな鼻息に気づいたのか、ご主人様が両手を解放してくれた。
早速アタシは許可された行為を、自慰を行う。
膝を開いて、どろどろにとろけたヴァギナに両手を伸ばす……けど、口にはご主人様のペニスを咥えたまま。
ぢゅ……ぷ
疼く襞をかき分けくじると、甘く熱い塊が突き上げてくる。
既に太股はおろかしゃがんだタイルにまで滴っている愛液を塗り広げるように、充血し敏感になったラヴィアをぐちゅぐちゅと捏ね回す。
もう一方の手で固く膨れたクリトリスを捻ると、脳の底で何かが弾ける。
と。
「アスカ……」
寂しげな、物足りなそうな声と一緒に頬を突つかれる。
「あ……も、申し訳ありません……」
熱い欲望を上回る感情に体が震える。
「いいから……ちゃんと、続けて」
赦しが与えられる。
だから、アタシは償う為にいっそう淫らな行為に出る。
「んんっ……んっ」
クチュ……
零れ出る愛液を滑った音とともに掌に掬い取り、淫らな粘液をご主人様のペニスに擦り付け、先走りと一緒に啜る……救いようが無いほど卑猥な行為。
でもそれだからこそアタシはますます昂ぶる……だって、こんな事をするのはご主人様だけ、アタシの全てはご主人様の為にあるのだもの。
だから、何度も掬い取っては繰り返す。
頭にたっぷり塗り付け、蜜にまみれた飴玉のようにしてから舌でぺろぺろと舐め取り、
「ぅあ……く」
愛液をローションにしてペニスを扱きたて、指先から滴る粘液に舌を絡めるように指ごと胴を舐め上げ、
「ふぅ……すご、いよ、アスカ……すごく、いやらし、い……っ!」
快感で霞む瞳を見詰め返しながら、アタシの唾液と愛液、そしてご主人様の先走りがカクテルになった性液を啜りつつ袋と陰嚢をしゃぶりたてる。
「うぁ……は、はぁ……っ!うぅ……っ!」
そうするうちに、ご主人様のペニスがぴくぴくとしゃくりあげはじめた。
もうすぐ、なんですね……。
アタシの奉仕が生む結果を心待ちに、更なる高みへと誘うためにアタシは口腔にペニスを導いた。
舌に馴染んだ先端の肉の実を乗せ、たっぷりの唾液を絡ませるようにぬるぬるとしゃぶり回す。
「ふぁ……く、アスカ、いい……はっ!」
ご主人様の心地良いよがり声を聞きながら、唇をすぼめて熱い胴をしごく……ううん、むしろじんじん痺れてこすれるだけでいやらしく快感を産んでしまう唇をすりつけるようにする。
だから、アタシは今フェラチオをしているのではなく、唇と舌とでご主人様のペニスといやらしくセックスしているの。
「あ……っは、うぅ……すご、い……っ!」
たまらず、という感じにアタシの髪にご主人様の手が滑り込む。
そうやって梳かれるようにされることでもアタシはしっとりとした快感と幸福感を感じられる。
頭の芯が至福感で痺れる……だから、添えられているだけの手の命令に従ってアタシは熱いペニスを喉まで飲み込む。
喉で締め付け、一心に吸い上げ、舌全体をうごめかせながら掌で玉をコロコロとたなごごろにし、左の指先で唾液を会陰に塗り伸ばしてさし上げる。
「うぁぁっ!そ、きつっ……あああっ!!」
どくんっ!
喉をのけぞらせて甲高い嬌声をあげ、熱い精液を喉にたたきつけてくるるご主人様。
アタシは教えられた動きに従って、えずきそうな反射反応を押さえつつ舌を絡ませながら引き抜いていく。
同時に吸い込むようにして圧を掛けて射精を長引かせてさしあげる。
「あぁっ、は、まだ……あ、ああぁ……っ!!」
可愛い。
女の子みたいなよがり声を上げながら、アタシの奉仕で与えられた快感にガクガクと身を震わせ、それでもアタシを気遣うように腕に力を込めまいとしてくれる。
……大好きです、ご主人様……。
そんな言葉をぼんやり思いながら、熱く粘り着くザーメンを喉を鳴らしてのみほす。
その間もまだ萎えないご主人様のペニスに、これから味あわせてもらえるオーガズムを想像しながら、アタシは最初の軽いアクメを味わっていた。