ヒカリ日記・朝〜夕方
昨夜のショーツはすっかりゴムが伸びてしまっていた。
近所の量販店で姉妹の分をまとめ買いしてきたような安物で、大してお気に入りというわけではなかったけれど、べっとりと情交の汁液が染み付いて一晩の内に変色してしまっているのを見ると、
(もう、だめね。これ)
これも何度目になるか。ヒカリはそっと溜息を吐いて取り置きのビニル袋を探した。
ショーツはどう見てももう履けそうには無い。ゴミに出してしまうしかないだろうが、まさか父親一人、女の姉妹ばかり三人の家庭で出すゴミ袋に無造作に入れておくわけにもいかない。
買い物のついでに取っておいた色付きのビニル袋に隠して、そして他のゴミに埋めて捨てる。
それでもなるべく他に人もいない時間に捨ててしまいたいと、慌ててゴミ袋の口を閉じ、シャワーを浴びた髪も乾かさないまま玄関に行ったところで、ちょうど起き出して来たばかりらしい妹の大声が聞こえてきた。
『やだあっ。おとうさん、もう不潔ーっ!』
またトランクス一枚で洗面所をうろついていたのだろう。
「……はぁっ」
幸せが逃げていく。そんな言葉もあったかと思い出したけれど、今更だと腹が立った。
妹もそろそろ思春期だと言うのに、お願いだからだらしない真似は止して欲しい。
姉の自分達にそうしているようにはしないで、せめて自分にまだ隠していた時のように気を遣って―― 男親が娘に接する時のデリカシーを保っていて欲しいのだ。
そうやってノブに手を掛けたまま少しだけ注意深く耳を済ませていても、それ以上の騒ぎが起きる気配は無かった。
ただ、
「……ぁ、おねえちゃん……」
「あ。あー、おはようね。ヒカリ」
部屋から頭だけ出して、同じように様子を窺っていたらしい姉とは廊下越しに顔を見合わせる羽目になってしまった。
「もうっ、お姉ちゃんもいつまでも寝てないで。受験生なんだからさっさと準備したら!」
ドアの音が少し乱暴になってしまったのは、だからかもしれない。
◆ ◆ ◆ ―― 夕方。
帰宅する途中に見た収集所のボックスは、とっくに回収の時間を過ぎたというのにまだ投げ込まれ続けるゴミ袋で、無秩序に蓋を開いてしまっている。
ふとその中にまだ朝のショーツが残っているような気がして、ヒカリは落ち着きが悪くなった。
「みんなルールを守らないんだから……!」
蓋の閉まる邪魔になっている分を奥に崩し、ボックスに掛けておくべきなのが無秩序に絡まってしまったネットを引っ張り出そうと―― カラスなんてとっくに姿を消してしまっているのに、その対策用の網自体はまだ無意味に残っている―― 悪戦苦闘していると、
「ヒカリは相変わらず生真面目だな」
ひょいと脇から出された大きな手が、それを代わりにやってのけてしまった。
「……お父さん?」
「ああ、近くまで出て来たからな。ついでに着替えを取ってこようと思ってね」
膨らんだカバンを抱えた父親と何とはなしに並んで歩く家路は、普通のサラリーマンならこのまま帰宅して当たり前の、とっぷりと夕闇が降りてきている時間。
街路灯がポツポツとちらついて、もう仕事の時間かと眠たげに目を瞬かせているようだった。
「また泊り込みが続くの……?」
「すまないが家の事はヒカリに頼む。コダマにも言っといてくれ」
父親は『ヒカリの方がお母さんだからなぁ』と笑った。
この父親が口にするには、いっそのこと能天気過ぎる程の口調で笑っていた。
―― 一家の母親役。それは父親の妻代わりと一緒でなければいけないのか。
否応無しに脳裏を過ぎった俯きの思い。
口篭るヒカリに、父親は続けて言った。
「ヒカリは母さんに似てるよ。後姿をさっき見た時は、はっとした」
振り返った手が、ヒカリの持っていたスーパーの袋を自然に取り上げてしまった。
ヒカリがそれなりに重く感じていた夕食の材料を、まるで軽々と。
男のひとなんだもの……と、開放された手の平の軽さが、さっきは力仕事を変わってくれた腕の逞しさを余計に感じさせる。
「逆にコダマは父親似だな」
一言一言が有り触れた親子の会話のようでいて、ヒカリ達にとっては危うい方向へと兆しを見せ始めていた。
「あのずぼらな性格じゃあ、ヒカリがしっかりしてくるのも仕方が無いか」
……でも、お姉ちゃんもずっと母親の役を務めていたのよ。お父さんがそうさせていたんでしょう?
(なのにどうして、そんな―― )
ヒカリがもの問いたげにしても、父親は何の気も無しの口調を続けるだけ。
地面には長く伸びた影法師が二つゆらゆらと、一対の黒い生き物のように親子の足音の先で身をくねらせていた。
路地を曲がる度に照らされる角度を変えて、一瞬、それらは重なり合う。
言葉も交わさずに身を重ね、またさっと分かれては、大きい影が小さい影にちょっかいを掛けているようでもある。
無口に足を動かすヒカリは、あれこれと好きに喋っている父親の声を殆ど聞き流しながら、ただ目の前の影法師を見詰めていた。
影法師には薄ぼけた輪郭しか無く、ヒカリのかたちも父親のかたちもしていないのに。ゆらゆら、ゆらゆらと絡み、くっ付き、それでも何故か男と女とだけは分かるのだ。
数本おきの電柱ごとに据え付けられた灯りの間隔が広くなっていくと、もう住宅地も奥まった我が家。
人気は完全に失せていた。
「……ただいま」
影法師達はヒカリの家の前で夜闇に沈んだ。
迎えの明かりさえ付けていなかったドアにがちゃりと鍵を掛け直して、先に廊下を行く娘の後に、父親も靴を脱いで玄関を上がる。
「お仕事……、良いの?」
「ノゾミは塾だったな。コダマは遅いのか?」
『受験生だから』とだけ答えてテーブルに買い物を並べていても、ヒカリは近頃とみに顔を合わせ辛そうにしている姉が、今日も相当に居残り自習を粘るのだろうなと当たりを付けていた。
「着替えを取りに戻ったんでしょう?」
後ろに立った父親の手はもううなじの横に伸びて、ベストのようになったジャンパースカートの肩をずらそうとしている。
「夕食を食べて戻るくらいは良いさ」
「……すぐには作れないから。食べるんだったら……買ってきた方が早いわ」
「そうだな」
応えつつも意識は他所にか、会話は噛み合わない。
スル……とスカートが台所の床に落とされた。
首の前に回ってきた手がリボンタイを解き、ボタンを外そうとする一方でブラウスごと気忙しげにヒカリの胸を揉みしだいている。
「んっ、ご飯だけ炊いておかないと……。待って、洗って……っ、タイマーを……」
構わずにゆっくりと圧し掛かってくる体重をテーブルに手を付いて支えようとするヒカリは、結局は父親の成すがままでしかいられなかった。
◆ ◆ ◆ 男が抱き締めるヒカリの背丈は、比べれば胸までの高さしかない。
力を無理に込めれば壊れてしまいそうな―― 中年に差し掛かった男がセックスの相手にするには、まだまだ子供過ぎる体つきだ。
家族の目を盗むように抱かれるようになって発育著しいとは言え、制服とブラの感触を越えて掴まえる胸の膨らみも、すんなり男の掌に収まってしまう小振りのサイズ。
「……痛いよ、おとうさん」
成長期特有の青硬な果実を揉みしだかれると、少女は掠れた声を上げた。
それでも聞き入れることなくブラウスの胸元を皺くちゃにまさぐる指は、ヒカリの小さな蕾を探り出して指の腹に摘み込む。
「あっ、く……。あ、あっ」
いじめられた乳首は慣れた刺激だとツンと悦び尖ってしまう。
『ムズ……』とおなかの底にも熱っぽく感じるものが集まり出し、無意識にヒカリはぴったり閉じた太股をもじもじとさせていた。
ジャンパースカートを脱がされ、ほっそりとした両脚の付け根をショーツだけで覆う下半身が露わにされていたが、そのショーツの尾てい骨の辺りには、スボンの股間を膨らませた生堅さがしきりに当たる。
(……いやだっ。お父さん、もうこんな大きくして……)
帰宅の道すがらから既に牡の欲情を募らせていた証だ。
上機嫌に話しかけていた父親がそんな目の色をして見て来ていたことを、敏感に感じ取っていたヒカリではある。
それは決して世間では許されない、親が娘に向けるべきではないものだったけれども、いつの頃からか、男やもめの父親が自分達姉妹の―― 特に真っ先に女らしさを備えようとしていた姉のコダマの薄い普段着の隙間などにチラチラと同じ視線を向けていたこと、かつてのヒカリも気付いてはいたのだ。
不潔だと感じたが、それが父親であったが為にヒカリはいつも口を噤んでいた。
これがクラスの男子であったなら、潔癖症の許せなさで見咎めた瞬間に柳眉を逆立てていただろうが、だが父親だったのだ。その、いやらしい目をしていたのは。
ヒカリは戸惑った。
何しろ、男手一人で自分達三人を育ててくれた父親である。
姉妹たちがどうにか家の手伝いが出来るようになり、そしてまずコダマが家事一切を取り仕切る役についた事でその苦労を軽減させてあげられたと信じてはいたけれども、それでもずっと仕事と自分たちの世話とを両方こなしてきてくれたのだ。
養ってきてくれて、何より優しかった。
親子としての庇護が無意識に染み付かせた上下の意識も口を重たくさせた。
その時まだ小学生だったヒカリは、非難してしまうことで穏やかな関係が崩れてしまうことを怖れた。
―― お母さんがいなくて、お父さんも寂しいのよ……。
そう物分りの良いふりをしようとしていたこと、それが実のところ単に目を背けていただけに過ぎなかったと、やがて思い知らされた時が訪れたのは、当たり前のことだったかもしれない。
『おとうさ……っッ!? お姉ちゃん―― !!』
まさかまさかと唱えながら、深夜に恐る恐るドアの隙間に覗いた姉の部屋で行われていた光景を、ヒカリは決して忘れられない。
ベッドで姉の白い裸体を組み敷いていた父親の、やはり服もまとわぬ汗にまみれた背中。
ボーイッシュなショートカットでいつも颯爽としている姉が、見違える艶めいた表情で父親と唇を貪り合っていた。
濃密な呻きが交錯していた。
動揺を抑えきれず何故と叫んだヒカリに、驚愕を貼り付けて振り返った顔と顔。
父は秘密を守る為にヒカリを巻き込むことを選び、姉はその父親の味方であることを選択した。
激震が産む筈だった家族の亀裂が歪にでも繋ぎ止められたのだと考えることで、ヒカリもまた、父親の二人目の愛人として扱われる生活を受け入れたのだった。
その結果が、今では実の娘を欲情の対象にして隠さない父であり、夕食の支度も前にキッチンで自分を犯そうとしていても、強く抗えない事情である。
「やぁあ、ああ……」
室内に淫湿さを増す一方の性交の気配だ。ピリピリと感覚が張り詰めた状態で、乙女の項(うなじ)にれろと舌を這わされ、耳へ直接熱っぽい興奮の呼吸を吹き込まれる。
そして、10本の太い指にもてあそばれ続ける未完成の乳房を発生源にした、リズミカルな波状愉悦。
それらは否応無しに、生真面目なクラス委員長の仮面で覆っていた筈のヒカリから、感覚を熱い肉交の時間に適応したものへとスイッチを変えてしまう。
抱かれる、きっと着いたら押し倒されて抱かれてしまうのだと予感しながら、そのゴールたる自宅へ足を進めていた少女だった。
一歩ごとに鋭く引き絞っていた“いやらしいこと”をする時の感覚とはつまり、スカートの裏で下腹に篭らせていた密かな疼きであり、父親の愛撫に容易く喘ぎをこみ上げさせる、肌の異様なセンシティブさであった。
「ヒカリは感じやすい躯をしているな。乳首をこんなに硬くして……」
「あっ、ンンッ」
「父さん嬉しいぞ。もうすっかり大人だな」
「う、うそっ……」
テーブルに俯せるヒカリの声はくぐもってか細い。
「嘘かどうか、今からたっぷりオマ×コして確かめてあげるよ」
将来性を感じさせる胸肉の弾みをねちっこく揉み込まれ、その度『あうっ、はぁうっ』と詰まる呼吸の差し迫り方は、淫獣と化した父親に愛娘の昂ぶりようを伝えるも同然。
その気のない態度を取っていても……と、やにさがる表情の父親に、
「ま、待って! 下着っ……汚したくないの。お、お父さん、お願い!」
ヒカリは意識が蕩々と弱められていきそうになる、その切なさにお下げ髪を振って抗っていた。
「ね、お願いだから、下着だけ……下着だけ脱ぐのを待ってて」
シャフトの膨らみをショーツの包んだお尻の丸みに押し当てられている今の格好では、そのまま少し腰を持ち上げられれば直ぐに挿入されてしまう。
それか、体を裏返されてテーブルの上で開脚ポーズを取らされるか。いずれにせよ、そんな床に足が届かない体勢に持ち込まれてしまっては、後は何も出来ずに思うさま貪られてしまうだけだ。
一日の内に二枚も駄目にされてしまってはと、さすがに嫌がる娘の懇願を受けまさぐる手を止めた父親だったが、下を向いてヒカリのそのショーツの様子を目に留めると、『―― おや』と唇の端を吊り上げさせた。
「なんだヒカリ。もうとっくに濡らしてるじゃないか」
『そんなっ……!』と、即座に否定する声。伏せたままの首筋は真っ赤に染まっている。
「ま、まだよ。まだ……そんな……」
確かにそのショーツのクロッチ部分に細長く浮いた羞恥のシミは、父親がにやにやと揶揄する程の大きさではなかったが、
「じゃあ、たっぷり濡らしておかないとな。準備が出来ていないと、父さんのは辛いだろう?」
ついと無造作にそこに突き刺してしまった人差し指でぐりぐり上下になぞられてしまう内、吐液する愛液がジュクジュクと塗り広げられ、白いコットン生地には少女の一番恥ずかしいワレメがくっきりと浮かび上がってしまう。
「やぁぁ、やぁあよぉぉ……」
股布の底部を揉むタッチに、あからさまに水気を含んだ音が秘所で鳴り響く。
自分でも分かるくらいの浅ましい有様に、身を捩じらせて哀れっぽく羞恥に苛まれるヒカリだ。
『いや、いや……ぁ』と熟した顔を両手で覆ってしまって涙声を洩らす。
幼い娘を泣かせてしまい、却って興奮を高めた父親の指は、一層しつこく恥裂を往復した。
「だめぇっ。下着、ダメになっちゃうからぁ……」
「構わないさ。もっと良いやつを買ってあげるから。……そら! ヒカリの可愛いお豆だ」
「ひゃふっ! あーっ!」
もはやたっぷりと蜜を吸って透け透けの薄布一枚を通し、父の巧みな攻撃は、秘粘膜の浅瀬から陰核までを好きに選んで責める事が出来る。
充血し、花開いた姿を見せる幼い花弁をなぞり回され、過敏にそそり立たせたクリトリスを連続して突付かれたヒカリは、小鳥が囀るように甲高い悲鳴を上げて絶頂を昇り詰めた。
◆ ◆ ◆ 「はあっ、ああふ……」
ぐったりと弛緩したお尻を持ち上げられ、父親の手でショーツを膝まで剥き下ろされると、すぐにヒカリの体内にペニスの脈動が埋められた。
中二の少女の膣腔は未だ小さく硬いが、一度指戯でエクスタシーを極めさせられたスリットは、ぬるんと容易く挿入を受け入れる。
「うーむ……」
奥に突き刺すほどきつくなる締め付けが、近親禁忌を犯す父親にとっては素晴らしい快感だ。
早朝に至るまで一晩じっくりと精を吐き出したばかりの男には、がつがつと貪らずに済む余裕がある。
ゆるゆると腰を巡らしてヒカリの性感帯を掘り起こしていく肉棒の動きに、朦朧としていた意識はあえなく早熟の官能を燃え上がらせた。
「いんっ、うんぅんンン―― 。はぁ、あぅうう〜〜んンン……」
わななく喉が、おんなの声を父親に聞かせ始める。
(わたしっ、またこんな……。い、いやらしい……っ)
そうすれば浅ましい自分は消えてくれるかとでもの仕草でいやいやと首を振ったが、一旦陥落した肉体は、ヒカリをいつもと同じ夢現の世界へ引きずり込もうとしている。
いつからだっただろう? 引き裂かれる苦痛の代わりに、脚の付け根を突き込まれることを心待ちにさえさせる悦びを覚え始めたのは。
(わたし……堕落しちゃったんだ)
顎を突いたテーブルに『あぁ……、あぁ……ぁ』とだらしなく涎を垂らしながら、ヒカリはぼんやり考える。
自分をこの世に生み出してくれたのと同じ男性器で犯されるのは、禁忌感が死にたくなる程だったはじめの頃から随分磨耗した分、素直に気持ち良かった。
唯一、ヒカリの身を覆うブラウスの裾を腰までまくり上げて、むき出しになった白いヒップ。その丸い尻たぶを捕まえて腰を振っている父親の姿は、さぞかし格好の悪いことだろう。
そしてキッチンのテーブルに上半身を預けて、裸のお尻を突き出し悦がり声を上げている自分もだ。
とてもノゾミには見せられない。
きっと軽蔑する。顔を真っ赤に染めて、自分にも父親にも似通った顔立ちを怒りと侮蔑でいっぱいにして、弾劾するのだ。
―― 不潔よっ、て。
でも、と。
(気持ち良いの……)
この気持ちは誰にも分かって貰えない。
父親にセックスを教えられ、『イク……!』と、そう高く叫んで意識を吹き飛ばしてしまえるほど慣れてしまった自分の気持ちは、クラスメイトの誰にも、親友のアスカにも、決して理解しては貰えないだろう。
(ああっ、あん……。わたしっ、学級……委員長、なのに……)
いけないことだと分かってはいる。
しかし、抗い難く、抜け出し難く―― まるで麻薬にも似た、それがどれだけ強固に心を縛って放してくれないのか。
分かり合えるのは姉のコダマとだけだ。
「……い、いいっ」
そっとだけ恥ずかしさを堪えて呟いてみる。
「いいのぉっ! お父さん……!」
いつかの姉を真似して、淫らに叫んでみた。とびっきりふしだらにお尻をくねらせて、悦がってみせた。
あまりの自分のはしたなさにカッと脳裏が灼熱したが、背筋を貫く快感は一気に跳ね上がり、爆発した。
「あッ……あうううッ!」
それこそが今や、真面目な優等生というつまらない殻を破って、ヒカリが心の奥底で望んでいた開放をもたらすと見付けた鍵なのだった。
「うっ、ッ、また締め付けが……。堪らん。お前は最高だ! ヒカリ!」
「あはっ、あっ、お父さん! お父さんのオチンチンも……すっ、素敵!」
血の繋がった秘肉を、だからこその興奮でビンと反り返った勃起で抉り抜く父親だ。
堰を切ってあられもなく啼き声を張り上げ出した娘が、嬉々として身をくねらせる度、包み込む柔粘膜がギュッと収縮を増す。
「うっ、ううっ、あぉぉ……んン……」
純朴な面差しの少女が聞かせるとは信じられぬ艶かしい呻きと悶え。
これも、サイズオーバーの肉柱が陥没して無残にほころびた媚唇の有様に痛いと耐えてというよりも、寧ろ快楽を訴えるものであるのだと分かる、甘ったるい旋律である。
「ンッ、んふん。深いの……感じちゃうのっ」
チュグチュグと父親が腰を引く度、褐色の肉棒に初々しいピンクの膣襞が引きずり出されそうになると、少女はうっとりと耽溺の表情を見せた。
男を喜ばせるヒカリの反応に、牡の獣欲も滾りを増す一方だ。
血肉を分けた粘膜の感触を欲して止まないリビドーは、もっと深く怒張に味わせるべく、ありありと発情した様相へと花開いた肉の挿し込み口の左右を、すべらかなヒップに爪が食い込むほど強く掴んで割り開く。
「ああん!」
ヒカリの背骨から尾てい骨に繋がって伸びたライン、かぼそい手足の割りに魅惑的な丸みを帯びた尻肉の谷間は、ひっそりと隠されていた可憐なアヌスのすぼまりさえ曝され、視姦視線を逃れえずにヒクヒクと慄えていた。
そこに深々と突き刺さる己の肉杭は、この世で最も愛すべき少女を牡として征服しているのだと、父親にインモラルな達成を実感させる。
「どうだ? 父さんのチンポは嬉しいかい? オマ×コ気持ち良いと言ってごらん」
「う、うんっ。お父さんの、オチ×チンっ、おっき……っッ! わたしっ、オマ×コいっぱい……! いっぱいで気持ち良い!」
「よしよし。そうかい、そうかい……ふふふ」
妻にすらこうも愛おしさを覚えたことはあったろうか。自分がオシメを取り替えてやり、よちよち歩きの無邪気な笑い顔の時分から、こうやって雌猫のしなりに背を仰け反らせ、悩ましく身悶えるまでに成長した娘を味わうのである。
「もっとだ……! もっと悦がらせてやる。ヒカリ、お前もケツを振るんだ!」
「うん! うん……!」
まともな神経では絶対口に出来ない命令だというのに、愛らしい瞳の輝きも失せ、ドロドロとした近親愛欲の世界に浸っているヒカリは、従順に頷いてしまう。
大人相手の結合に腰を高く持ち上げられているため、年端も行かない少女はつま先がやっと床を引っかく程度。
その分、不安定な上半身を食卓に擦り付けるようにして華奢なウェストを振りたくる。
乳房の先端で乳首が冷たいテーブルにくりゅくりゅと潰れる刺激は、更に彼女を心地良く狂わせた。
「あ……ああ……、おとうさん……」
肉の叩き付け合う音が、二人だけの洞木家の台所にパンパンと響いている。
テーブルに顔を擦り付けて咽ぶ甘やかな啜り泣きは、見る間に舌を突き出して吹きこぼす、あられもない悩乱に変わって行った。
「はぁっ、あっ……。わ、わたし……知ってるのよ。ほんとはっ……こんなこと、絶対いけないことだって」
可憐な唇からツゥ―― と引く涎の筋。
乱れきってハァハァ喘ぐ娘を見下ろして、父親は遮二無二ピストンを送り込む。
盛んに床とで脚をガタつかせているテーブルの振動が、そのまま男の張り切りぶりだった。
その分、バックスタイルで犯されているヒカリは陶酔の極致をさまよう。
そばかすを気にする清純な少女の貌が今や、悩ましく眉根を寄せてうっとりと口を半開きで蕩けてしまっている。
「おと……さっと、せっくす……うっ、するなんっ、って……ぇ、校則いはん、なのよっ」
息も絶え絶えな言葉など、碌に呂律の回らぬ始末だ。
揉みくちゃになったブラウスの背には、ブラジャーの線がはっきりするまでにセックス運動に励む汗ばみ。
「……そうだな。神様だって許しちゃくれない、かもなっ」
「地獄に……。ああっ、わたしたち、地獄に落ちるわ……ぁ、ああっ!」
慄くように閉じられた瞼から涙が流れたが、蜜汁に溢れる膣肉は、寧ろ激しく求めて締め付けを増した。
この父親に貫かれるために生まれてきたと思えるまでに、ヌルヌルに摩擦される肉と肉の連結部がぴったり噛み合っている。
親子だから特別なのだろうか?
その答えを、父親だけしか男を知らないヒカリは持ち合わせない。
だが、
(おとうさんなのっ! ……おとうさんなのよっ! わたしの……オマ×コ刺してる、オチ×チンっ!!)
親子だからと思えば思うほど、禁忌の実感がゾクゾクと悦楽を大きくさせる。それは事実だった。
だからもっとと、淫らにクネクネとヒップを動していったヒカリは、
「イクわっ、イク……ぅ、う゛ーっ! イッちゃっの―― ッ、おとうさ……おとうさぁぁぁあんンン!!」
「父さんもっ、うおっ、ヒカリぃッ……!!」
熱い粘液の噴射を子宮口に浴びせ掛けられながら弓なりに背骨を軋ませ、深いエクスタシーの底に沈んでいったのだった。
◆ ◆ ◆ 台所に篭った淫臭を散らしに、換気扇が『ブン……』と音を立てる。
一刻も早く痕跡を消そうと流しに面した窓も開け放ちたかったヒカリだったが、まだ充分な警戒が要ると分かる状況では危険過ぎた。
(近所に声が聞こえでもしたら……お終いだわ)
二度も気をやらされた後、いい加減に準備しておかなければ帰ってきた姉妹に食べさせるご飯が無いと身を起こしたヒカリを、父親は犯されたばかりのその格好のままでいさせている。
お米を洗いながらも、下着も着けていないブラウス一枚の背中に絡み付く父親の視線が意識を離れない。
じっとりと、ヒカリの剥き身の卵のような尻肉の揺れる様を、目を欲情に濁らせて見詰めていると感じるのだ。
また始まってしまえば自分は声を抑えられないだろうと考えるヒカリは、その思考の裏側に、三度目が始まることをどこか当然視している己に気付いていなかった。
「あっ……」
研ぎ終えたお米を炊飯器にセットしようとした時だった。
軽くハンカチで拭っただけのピンク肉の裂け目からどろっと、父親に注がれたザーメンが流れ落ちる感覚があった。
咄嗟に太股を閉じようとしたが、気だるさの残る下肢が言う事を聞く前に、糸引く樹液は床に垂れた。
「……っッ」
一部始終を見られてしまった羞じらいに身を揉む彼女は、いくら実父の欲望を受け入れ慣れていても、まだほんの14歳の乙女なのだ。
(や、やだ。お父さんが、あんなに出すから……!)
それもそれも父親のせいだと、恨めしさにキュツと唇を噛んでしまうヒカリに、また椅子から立ち上がって近付く気配が。
思わず息を呑んでしまうヒカリ。
カタカタと指がもつれて、洗い立てをまな板に並べて置いてあったニンジンやジャガイモを流しに転がり落ちる。
ステンレスを叩いた音に、震えながら拾おうと伸ばした細い腕は、両肩を捕まえた父親に引き戻された。
「だめっ、もうだめだったら……ぁ、ンムぅッ」
唇を奪われた。
舌を差し込まれ、すぐの内は拒絶するように強張っていたヒカリの舌もまた、やがておずおずと歓迎に変わり、咥内での接触を自分からもごもごと絡ませはじめてしまう。
「あん……ン。お父さん、だめ。ゆかを……床を拭いたばかりよ」
ようやく離された唇から喘ぎ喘ぎ哀願したが、胸を、ウェストをと撫で回して行く手は、どうせ本気で嫌がっているわけじゃあるまいと見透かしきっている。
あれだけの痴態を見せた後なのだ。男の身を引き離そうとする手も、がっしりとした中年男の体格の前では無力、それ以下に弱々しかった。
「どうして……。ああっ、もう……もう、ヒカリの体、楽しんだでしょう?」
「ヒカリがいけないのさ。こんなにいやらしいお尻を振って、父さんを誘惑していたんだろう?」
「や、やぁぁ……。ぁ、はぁーっ……!」
若鮎のようにピチピチとした下半身が跳ねる。
可憐な震えを帯びた肢体を捕まえた手が、少女のナイーブな部分が一番恥ずかしい姿になってしまっているのをゆっくり確かめていた。
下腹の悩ましい丘をさすって、男の精と自分の愛液に汚れた蜜壷の口へ、中指、人指し指、小指と順に潜らせていく。
「床を汚しちゃいけないんだろう? ノゾミに知られたら大変なのにな。……こんなにヌルヌルと垂れ流して―― 」
「それは……、あっ、おとうさんが……」
「ヒカリは父さんに嘘を吐くのかい?」
『こんなに濡らしてしまってるのは……、ヒカリなのにな』と、ただでさえ敏感な内側に侵入され追い詰められている娘に、愛露に濡れそぼつ恥毛を掻き分け探り出したクリトリスを、ギュッギュッと親指で容赦せずに圧迫する父親。
テーブルの上で犯された残り火も鎮まらずにいたヒカリはひとたまりも無い。
「きゃふッ、ン! ひぃぃ〜〜ん!!」
恨みがましく向けていた黒瞳もカッと見開いて、悶え震えた。
過敏な器官から腰の奥に直接響く、肉も骨もみんな溶け出してしまいそうな官能の燃え盛りだ。快美感も子宮に一気に迸る。
たちまち腰砕けに、クナクナと流しにもたれかかってしまう。
「ほら、正直に言いなさい。さっきからお漏らししたみたいにヨダレを流して……。これはみんな、ヒカリがいやらしい証拠だぞ?」
自分で散々、愛欲の味を仕込んでおきながら、言い掛かりも甚だしい口ぶりだったが、父親の精液を希釈する勢いで滾々と溢れ出し、淫唇をまさぐる指を濡らしている蜜汁は、だからと言って否定出来るものではなかった。
こうなると切っ掛けとなって零れ落ちた一垂れも疑わしいぞと、男は下卑た笑みをヒカリに向けて言い募る。
「父さんのチ×ポがまた欲しくなって、股を濡らしていたんだろう?」
「そ、そんなっ……おとうさん……ンぅッ」
実の娘を口汚く責める嗜虐の快感に、父親が一旦はスラックスの中に収めた肉棒もこんもりとテントを立てて、準備完了の状態なのである。
美しく育った下半身ヌードにまた欲望を掻き立てられ―― 何より、自分が散らした純潔の場所が今ではどれほど淫らに花開いているのか。
40も過ぎた中年男は身を屈め、飢えた若者のようにギラギラとした目で、その濡れたピンク珊瑚の色を輝かせる美しい粘膜器官を覗き込むのだった。
(やだぁっ! そんな……見ないでお父さん……!!)
羞恥の源泉を晒すあまりの恥辱感に、ヒカリの顔は火を噴いた紅に染まる。
ネチネチと嬲られた花弁がすっかり充血して綻び、無垢なピンクを保つ内奥への入り口粘膜がべったりと白濁の粘液にまみれている。
元々潔癖な性格をしていたこの少女には、男に踏み荒らされたばかりの名残を見られることは辛くてならない。
うっうっと噛み殺した嗚咽が零れて、やるせなく流しの端を掴んだ手に力が込められていたが、もう片手は諦めを乗せ、最後に炊飯器のタイマーを入れていた。
それはつまり、後はもう好きにされて良いというサインだった。
―― なんだかんだと言って、この子も俺に犯して欲しくって堪らないのだ。
顔を背け、胸を喘がせ、『くっ……』と瞳を閉じて健気にも父親が挑みかかるのを待つ娘を、その股間から見上げて。
しっとりと汗が浮いた首筋に幾本もほつれ毛が張り付いているのを発見した父親は、邪な満足感を膨らませながら、もっとこの愛らしい顔立ちを官能に乱してやりたいと考えていた。
狂ったように自分を求め、叫ばせたいとの欲求が、不意に、ぐつぐつと湧き上がるのを感じていた。
「な、何をするのっ? お父さん―― !?」
流し台の上から何物か取り上げた手の動きに気付いて目を開いたヒカリは、その父親が自分の股間で構えている赤いニンジンに目を剥いた。
父親がいつも突き入れる前そうしているのとそっくりに、繊毛に飾られた泉の浅瀬で擦り付けている尖った切っ先の様子は、どう見てもそれをペニスの代わりに使おうとしているとしか見えない。
「や、やだっ……!」
「ヒカリがエッチな汁で床を汚してしまうからな。栓をしなくちゃいけない」
「嘘っ、な、なにを考えてるの……! ヒッ、ひあっ、やめてよぉ……!」
くちゅりと、嫌がっているのに浅く沈められる。
尖った先端が花弁を突っ突き、奥への入り口を探している。
(い、入れられちゃう……!)
藻掻く腰もしっかり押さえられ、哀れな眺めを瞼に焼き付けようという父親の頭が秘部にかぶり付きに。
「いやぁ……ぁ、許して……ゆるして!」
その髪に突っ張って剥がそうとする両腕も、あえなくズブズブと沈み込み、半ばまで埋まってしまった異物挿入に、ガックリと折れ項垂れた。
女の子の最も恥ずかしい場所に、しっかりと入れられてしまっている。
自分は、ニンジンに犯されているのだ……!
「ああっ、ひ、酷い……ひどいわ、おとうさん―― !」
それでも猛烈な興奮を覚え、こんなことされたくない、今すぐ止めて欲しいと意識の表面で泣き咽ぶのとは裏腹に、紛い物の感触にぐちゅぐちゅと掻き混ぜられて喘いでいる自分。
奥まで貫かれた刹那、確かに膨れ上がったおぞましい悦びと、そしてショックに。流し台に背を預けたままぐったりと床に崩れ落ちていく途中も、抜き差しを操る父親の手を邪魔せぬよう、両脚を開きながらの自分。
「うぁっ、く、ぅう……。あうう……ぅ。抜いて。お、お願い……」
言ってはみせても、赤い野菜を飲み込んだ腰が淫らにくねっている。
耳を塞ぎたいような粘音を立てているのは、性的な興奮と共に分泌される芳しい体液に間違いなかった。
『ウフン、フン』と鼻から抜けて上擦らせている、その同じ声で止めてなどと、自分を知り尽くした父親相手で無くても誰も額面通りには受け取らないだろう。
「ふふっ、ノゾミに知られても良いのかい? それともあの子もそろそろ仲間に入れてあげようか? 帰ってきたらこのいやらしい匂いとヌルヌルした床で、しっかりもののお姉ちゃんがニンジンを咥えてヒィヒィ言ってたんだよって教えてあげようか?」
「だ、だめぇっ。ノゾミに酷いことしないで。あの子は……あっ、あの子はまだ本当に子供なのよ……!」
ニンジンを掴んだ手を前後させつつ、酷く興奮した面持ちで提案してみせる父親に、ヒカリは目の前が真っ暗になった。
あの頃やっと中学に上がったばかりだった姉を夜な夜なのセックスパートナーに仕立ててしまっていたばかりか、小学生だった自分さえ犯した父親である。
やると言えば、たとえノゾミがどんなに幼く未熟でも、躊躇わずに摘み取るだろう。
それはいつまでもとは諦めていたことだったが、秘密を保てなくなり、純真な妹までも肉欲の泥濘に沈めてしまうのは、可能な限り先の話であって欲しかった。
「だ、だめっ……おとうさんには……お父さんには私がいるでしょう? ちゃんと、ちゃんとお母さんの代わりをするから……っ!」
今やせめての抵抗で自分の心を守る事も許されず、少女には正視し辛い己の中の堕落した性を曝け出しにして、ヒカリは全力で父親を誘惑しなければならないのだった。
妹にまでも触手を伸ばすことの無いよう、自分の体で欲望を満足させねばならない。
「い、言うわ……正直に言うから……」
ああとやるせなく涙を流して、ヒカリは自分で膝を引き付け開いた。
浅ましいM字に開脚し、赤い異物に串刺しにされる腰を突き出して、父親の目を淫らに惹き付けようとした。
「ヒカリのオマ×コ……お父さんの言う通りエッチなお汁で濡れてしまって、し、仕方が無いの」
「ふふふ。父さんのチ×ポが欲しいんだな?」
「そう……ううっ、そうなの。お、お願い……お父さんのオチ×チンで……ヒカリにっ、ヒカリにセックスして―― !」
売春婦のような惨めなセリフに胸が潰れてしまいそうな気持ちのヒカリだったが、同時にそうやって自分はまさしく“正直に”なったのだと、真逆の晴れ晴れとした悦びをも覚えていた。
(ああ……!)
不潔な淫猥さにまみれ、汚辱を変態的に喜悦へと変換した―― 哀れな開放感だった。
こんな中学生の女の子が他にどこに居るだろう?
キッチンの床に四つん這いの姿勢を取らされ、激しく犯されはじめたヒカリは思う。
「あぉっ、はっ、はひゃふっ! イイの……、オチ×チン、気持ち良いわっ!!」
学校では真面目そうな顔をして、クラス委員までしているのに。
「お腹の中、深いのっ、っぉッ、ン! ゴリゴリして……いっぱい、いっぱい!」
不潔だといかがわしい本を持ち込む男子を怒る、自分が本当は一番不潔なのだ。
(家族のお母さん代わり……ううん、そんな立派なものじゃないのよ。アスカ)
しきりに感心して見せてくれた親友も、こうやって家で裸にされてはいやらしいことばかりしている、それで股の間に親のいきり立たせた陰茎を入れられてオッパイを揉まれ、気違いのように喜んでいる自分を見たら、
(ケダモノって……どうぶつよって、ぇ、え……)
『あはぁぁ!』とたおやかな背をピストンの動きにしならせ、ヒカリは歓喜を叫んだ。叫び続けた。
大人の肉棒に比べればコンパクトな作りの膣を入り口から奥までぱんぱんに充填され、発達したペニスのエラで掻きこそがれる。
その度にもう、声を抑えることなく悦がり啼いた。
「おとうさん! おとうさん……!!」
「ヒカリっ、ヒカリ、ヒカリ……!」
禁じられた近親相姦の悦びを全身に享受し、ヨダレを散らし、お下げ髪を振り回して、父親との結合部からはポタポタと混合した汁液を滴らせ、心底の狂乱に身を委ねて。
めくるめくる快楽にブラウス一枚きりの痩身を揺さぶり、ヒカリはクライマックスまでを雌犬のポーズで駆け上っていく。
「あはっ、あっ、気持ちよすぎる……へんになっちゃうのっ! わ、わたし……!!」
その時、全身が内側からやるせなく弾け飛びそうな爆発感覚に、意識は宙を舞った。
「くるっ、くるのぉッ! おっ、ぁ……はぁあ! ッァ、ぁあああ……あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛―――― っ!!」
快楽の極みを味わう四肢の痙攣が収まると、息も荒いまま脱力しきって崩れ落ちる。
夕方の台所で始められた情事の、三度目の絶頂だった。
◆ ◆ ◆ ブラウスの裾から見える素肌の背を全てピンクに染めて、ぐったりと倒れ伏したヒカリは、親子の交歓の真下に出来ていた濁り蜜の水溜りを、自分の舌で舐め取らされていた。
窓の外はとっぷりと暮れている。帰宅直後からもう二時間近くになるだろう。
その間に父親はヒカリの膣内に二回の射精を行い、口にも一度飲ませている。
ヒカリの数えたアクメはそれ以上の回数だ。
最初に脱がされたジャンパースカートは椅子の背で無事だったし、ブラウスを脱がないままホックを外されたブラジャーも汗を吸っただけでマシな状態だったが、ショーツはやはりもう履けるものではなく、汚れて伸びきったまま肢体の横たわった傍に落ちている。
「ノゾミが帰ってくる前に綺麗にしておかないとな。そうだろう? ヒカリ」
足元でピチュピチュと猫がミルクを舐めるようにしている半裸の娘の、朦朧とした瞳を覗き込んで父親は尋ねた。
自分と父の垂れ流したもののミックスジュースだ。美味しいか? と。
「うん……ぅ。おとうさんの味ぃ、だいすきなのぉ……」
そうやって何かが欠けた虚ろさで微笑む愛くるしい顔の上に、ピッ、ピッと、男が尿道から最後までしごき散らすスペルマが、白く点々と散らされていた。
Original text:引き気味
Illust:目黒腹蔵さん
From:【妄想炸裂】思いつきネタスレ2nd【猥文投下】