Back Seat
Original text:引き気味
Illust:目黒腹蔵さん
16
幾度目かの意識喪失からヒカリを引き上げたものは、耳に馴染んだものとなって随分になる彼女の親友の濡れた悲鳴だった。
裸身を横たえた素肌で感じる、金属床の冷やっとした感触。
「ケイジ」と呼ばれているらしいそこはネルフの持つ巨大ロボットの格納庫で、何の因果か、一般人どころかマスコミにさえ滅多に立ち入りを許されないその場所を、ヒカリは床に寝そべらされるその硬さ、心地の悪さから、硬い手すりを噛み締めて悲鳴を押し殺す味さえも体で知り覚えてしまっている。
顔面で受け止めさせられた白濁粘液にぬらつく瞼を薄く開いて見通すと、嬌声のアスカはやはり老人にバックから犯されている真っ最中だった。
その美しい肢体にはヒカリと同様、皮製の大型犬用首輪しか身に付けていない。
「あっ、あ、あ……あぁあ〜〜っ!」
ロボットが肩まで身を浸す赤いプールの中央、橋のように作られた上で、手すりにしがみ付いて背後へと突き出したお尻にピストンを見舞われている。
ヒカリ自身と並んでバイブレーターを股間に刺された四つん這いのまま通路を追い立てられ、ついにケイジに辿り着き、橋をヒィヒィと這いずり渡ろうとした辺りで共に盛大にオルガスムスを迎えた―― それから暫くも経ってはいない筈だが、
「ゆっ、許して下さい。もうだめ……だめよっ、うぁああっ! あっ、許して……許して、ママぁーっ!」
手すりの上に年齢以上に良く発達した乳房を預けるようにしてぐったりと喘いでいるアスカは、もう身も世もない哀れ声で寛恕を請うていた。
「こんなのっ……ッ」
「どうしたね、うん? 欲張りな君にしては随分と音を上げるのが早いじゃないか」
「死んじゃっ、ッ……死んじゃうぅ、のぉお……。おぁっ、あっ、こんな―― されてたら! あ、あ、イヤよっ、嫌よぉ〜〜! マ、ママー!!」
「おやおや。アスカ君はまだ親離れの出来ない歳だったかな? 体はこうもいやらしく育ったというのにねえ」
『クッ、クククッ』と喉を引き攣らせた笑いを立てる老人。
その萎びた手が押さえ付けていたアスカの細腰から離れ、手すりで押し潰されて変形したバストをまさぐり回す。
将来性豊かに膨らんだ15歳の乳房を揉みくちゃに絞り立てて、前方へ―― アスカの専用機だと自慢されていた、真っ赤なロボットの顔へと引き伸ばして見せる。
両の頂で尖った赤い乳首を指先で摘み引っ張り、コリコリと転がしながら。まるでロボットの目に見せ付けるかのように。
「うっ、うぅあぁ……。は、恥ずかしい……! あ、アタシ……こんなのっ、ママの……ママの前でっ、えっ、恥ずかしくて死んじゃ―― ぁ、ああっ! ああ〜!!」
(イッた……)
随分と感じ易くなっているのねと、むしろヒカリが呆れるほどにアスカはまた呆気なく声を裏返させる。
「まだだ。まだだぞ、アスカ君。ワシはまだ、まるで満足しておらんからなあ」
「うぁ、あ……許して下さい……」
だらんと首輪を巻かれた首を垂らして呻くのも、勿論聞き入れられるわけがない。
「そらっ、尻をもっと高く寄越さんか。胎の底までよっく突き解してやろうからな、有難く腰を振って応えるのが君の勤めというものだろう?」
「ひうっ! 奥ぅっ、キツっ……うン、ん―― !」
「ふふ、気をやった直後でまた随分と浅ましく食い締めてくれるものよ。念入りに仕込んでやった淫乱な躰では仕方あるまいが……」
「はぁうっ、だめっ、アスカ……ぁ、感じちゃっ、はぁあ……!!」
「ほれほれ、忘れてはおらんかね? 自分でよがっておらんで、ワシのために踊ってみせんか。今の君は何だったね?」
「そんな……。ああ、許して……」
肉付きの薄い少女のヒップへと下腹を密着させ、老人は根元まで突き入れた剛直をぐりぐりと攪拌する動きで揺さぶる。
そんな主人に向かい、美貌を青褪めさせて口篭るアスカの態度は、彼女やヒカリのような身分には決して許されないものだ。
散々に躊躇いを見せて、ぴったりと背中から覆い包まれた老人の胸の中、濃厚な脅迫愛撫を施される形で漸く、
「あ、アタシはっ……。うっ、ううっ……、冬月さまの、冬月さまの奴隷です! オッパイも……オマ×コも、みんなご主人様に使って頂いてっ、ご奉仕させて頂くためだけの……ううぅ、うっ、それだけで幸せな、ヘンタイの……マゾ奴隷なんです! ―― っ、うっ、うああっ……」
真っ赤に腫らした瞳から涙をぽろぽろと、およそらしからぬ、つっかえつっかえの言葉でもって、彼女は分かりきった事実を口にしたのであった。
自分よりも老人の性奴隷として先輩の、更には自分を導き引き擦り込んで、淫欲まみれに堕落させさえしたアスカが今更何を恥らうのか?
ロボットの赤い頭部に向けて放尿するように、抱きかかえられたM字開脚で絶頂の飛沫を吹き上げるアスカが、私は、惣流・アスカ・ラングレーは、冬月さまの専属ペットである―― と、何度も叫ばされている。その、とうに諦めを受け入れた筈の彼女が嗚咽を噴き零す有様を、ヒカリは冷めた気分でしか見ることは出来なかった。
それよりも、と。
(なんだか……怖い……)
見上げるヒカリの目に、四つの眼を備えたその鬼顔は、近寄るだけで祟り殺されるような威圧を感じさせるものだった。
意思など宿らぬ機械の塊に過ぎない筈が、怒れる神を思わせる圧迫の気配。
この、「ケイジ」に入っただけで全身が総毛立つ。長く見つめ続けていれば、わけも分からぬ恐ろしさに気が触れてしまいそうなと思える程なのに。
彼女だけがこのロボットと関わりのなかった一般人であるが故の慣れなさか。老人は大して気にも留めず淫行に耽り続け―― いや、余計に興奮を高めてさえ見えて、それだからか、ここ暫く定番のスポットとして活用してさえいる。
「見ないで……ああ、見ないで……。見ちゃいや、いやぁあ……」
アスカのあの生娘に戻ったかのような恥じらいようも、それが自分の誇りとしていた乗機であればこそなのだろう。
はじめ、その眼前で浅ましく汚辱の行為を晒して見せることに一番の抵抗を示していたが、今はその躾を極めさせられたマゾ性を刺激されずにはいられないらしく、嫌がりながらも激しく燃えるという倒錯の官能に呑まれている。
「あ、熱っ、つぅい……の、出て……。アタシの胎っ、あ、ああん……中はだめ、だめなのぉ……」
濡れそぼつ秘唇に立位で繋がったまま、それこそ姿勢だけは幼く老人の胸に抱かれる、アスカの小さなヌードボディ。
陶磁器のように白いすべらかな少女肌と、蜘蛛の手足のように絡み付く皺びた皮膚が一体となって巨像の前に立つ。
ひざの裏側を持ち上げられ、はしたなく突き出した陰部では、ぱんぱんに腫れ上がったラビアの隙間からポタポタと糸引いて、愛液と精液のカクテルソースが赤い水面に波紋を広げていた。
「はぁん、ン……」
決して己が乗機と目を合わすまいと瞼を瞑る紅潮の面差しは、老人がぐちゅりと剛棒を引き抜いたそれで内側を掻かれたのが良かったのだと、長い睫毛を震わせる熱い吐息。
床へ下ろされたそのままに、足元にくたりとしどけない身を預けてしまう。
『はっ、はっ、はっ』と激しさの余韻を忙しない息に繰り返して、最早、躰に染み付いた作法をと、名残に汚れた陰茎へ寄せていく薔薇色の唇なのだった。
「どうだね、君の弐号機の前でワシに精を注がれる気分は」
「んっ、んむン……ぅ。い、言わないで……」
「折角だ。ほれ、左手が空いているだろう。よく分かるようにな、君のその小さな花びらを開いて見せてやるが良い」
「ああ、そんな……」
「そら、天国に……くくっ、天国に居る君のママにも見えるようになぁ? 私はもうこんなに大きく成長しましたと。くっ、ははは……!」
ありありとアスカに羞恥と苦悩を表情に浮かばせたその会話が、言葉以上に深いやり取りがあってのものだとは、ヒカリの想像の及ぶものではない。
ただ、毒々しい赤紫をした亀頭に唇を被せ、何者かから逃れるようにくぐもった舌音を立て始めたアスカの後ろ、くちくちと粘液性の濡れ音をまとってアスカが自らいじくりだした秘部を、更にと指先を伸ばした菊孔を、しゃがんだお尻の下から見せられる格好になっていた―― その人造の神像が、一層怒気を漲らせたようなと、一人、慄いていた。
「ふぁ、ぁ……あ、ご主人さまの……オチ×ポ様、セーエキの味っ。あ、アタシは……ぁ、はぁああ……」
「そうだ、旨かろう。最後まで……おぅ、そうやって吸い出してな、大切に飲みたまえよ」
「ふぁ、ふぁぁい」
「いつになるか、これで君にワシの子を仕込んでやるのだからね。くくく、薬を飲んでいなかったなら、今日まで何度その華奢な躰で孕んだか分からんがなぁ」
老人がそう言って笑った時だ。
ミシリ―― と、巨大なその甲冑の隙間に、巨人が身を震わせた軋みが走ったようにヒカリが思ったのは。
(あ、ああ……、ま、また……。怖いわ、お、おじいさま、アスカ……!)
上機嫌に声を漏らし、アスカの美唇を味わっている老人は、まるで心配していないのだろう。
ヒカリも、馬鹿な妄想に取り憑かれていると自分を落ち着かせようとしている。
人も乗らずに動く筈がないのだし、それに、彼女にとっては絶対である老人が言っていたことだ。あのロボットの身を戒める拘束機構は恐ろしく丈夫に作ってあり、どんなに暴れたとしても壊せるものではない。だから、たとえ自らのパイロットを救おうと―― 泣けるような主人思い、或いは愛情を振り絞ってかでねと老人は意味深に笑っていたが―― 動き出したとしても、それは只の徒労で終わるだろうと。
だから、大丈夫。
青褪めた顔でカラカラに乾いた喉を喘がせるヒカリは、ぶるっと身震いをしたのを振り払うように、自分を置いて愉しんでいる先輩奴隷の傍らへと這い寄って行った。
「アスカっ、一人だけ可愛がってもらって……ずるいわよ。おじいさま! わ、わたしにも……!」
「ふふふ、よかろう。顔を向けたまえ。その可愛い顔をワシの精で飾ってやろう」
「んあはぁ……ぁ、おじいさまぁ〜」
そうして瞬く内に、親友との顔の間に屹立する肉槍へと没頭してゆく。
◆ ◆ ◆ (ふっ、くくく……。いい様じゃないかね、キョウコ君)
かつて戦鬼と勇ましく駆った弐号機を前に、陵辱の痕跡も生々しい尻を犬這いに振って口唇奉仕を捧げているアスカと、その彼女が不遇の思春期を通して唯一、友だと見出すことの出来た純朴な少女。
全てを見下ろす老人には、それはそれは愉快な光景であったのだ。
特に、事情を知らぬ、そしてアスカが語るわけにはとてもゆかぬだろうヒカリの存在が喜劇の引き立てだ。
(まさか言い出せはしまいが、母が見ている前でよくも振舞えるものだ。大切な友人と並んでなぁ)
人造人間に宿り、その繰り手に力を与える母たる存在。惣流キョウコよ、呪わしく思うならワシをその鋼の手で捻り殺すが良い。
冬月はあざ笑う。
一度は戰いの最中覚醒し、娘を守った彼女である。この愛し子の悲鳴が聞こえぬ等と、そんなことはあるまいと踏んでいたし、感じている。こうして眼前で娘を嬲ることによって高まる、憤激と悲哀を。
その怨念が呼び水となれば良い。
一万二千に重ね着せた戒めを振り解き、擬神の鎧の向こうから、生々しさのヒトの息吹を取り戻して劈け(つんざけ)ば良いのだ。
移ろう事無き不変不朽の魂の座から人の世界に引き摺り下ろせるのなら、それ以上の結果は無かった。
(なぁ、そうは思わないかね。ユイ君……)
遠く、分厚いケイジの壁を通す視線で振り向き、思い巡らせた。
Cage−01から07まで並んで作られたそこには、回収されたもう一体の人造の神が安置されている。眠る魂は薄情な女のそれだ。
死に瀕するよりも尚、苦痛に満ちた最期を迎えようとする息子にさえも何の声も掛けてはやらぬ、自分だけの安寧に閉じ篭った母性。
ふと戯れと、紫と赤と、二対の巨人に揃って報いを打ち振るわれる己の末路を脳裏に描いてみる。
堪えきれぬ笑いが湧いた。
(どの道、目覚めようと、暴走しようと、その拘束具はエヴァの出せる出力ではヒビ一つ入ることはないように作ってあるがね? ……ふふ、ワシも命は惜しいよ。君らが子供たちに残した「今」、ワシに作ってくれた「天国」だからねぇ)
たっぷりと堪能させてもらうさと嗄れた笑い声がいや増し響く。
びくりと怯えたように二人の少女が見上げていた。にやりとかつての盟友のように口元を歪めて見せると、彼女たちは慌て、おもねるように逸物へといじましい舌技を絡めさせる。
その愉悦感が堪らずに、呻き、噴出させた。
両手で金と黒と二つの頭を押さえ付けてたっぷりと浴びせ、眉から瞼からべとべとに白濁に汚れた幼い顔にまた嗤う。
この年老いた自分を相手に躯を開こうなどと、それまでは微塵も考えたはずの無かった乙女たち―― 。
夢見望んだ少年でもない老人に純潔から全てを穢し尽され、そして恍惚としてみせるアスカという美しい少女の貌だ。
恋に恋し頬染める年頃が、輪郭すら定かにも思えぬ筈の性という泥濘へ深く沈められて、その果てに歓喜を浮かべたヒカリという愛らしい少女の貌だ。
「くふふ……。いやまったく、生きていればどこでだって天国を見つけ出すものよな。人とは逞しい、逞しい……」
どれと一声。
「次はどちらに天国を見せてやろうものか。アスカ君、ヒカリ君、ワシをその気にさせて見せたまえよ」
「は、はいっ」
競うように、奴隷少女たちがアンバランスに熟した少女裸身を冬月の目に捧げてゆく。
「おじいさま、わ、わたしに……今度はわたしの番です。もう、ここっ、じゅくじゅく熱くって、せつないんです! わたしが一杯ご奉仕して差し上げますから!」
「んあン、あたしだって。ほらあっ、ご覧になって! アタシのお尻っ、お尻もご主人様に愛して欲しいって……きっと満足して頂けますわ―― !」
寝そべった下肢の付け根、膝を大きく開き掲げたツルツルの恥丘に指を這わせ、ぴらと肉花弁を開いてヒカリが誘う。
日焼けしたことのない白い肌に赤くぬめる秘洞の純色粘膜。二本の指で晒して見せて挿入をと、そのソバカスの残るあどけない顔を真っ赤にさせている。
かと思えば、肩で押し退けられて『ああ』とむずがるように鼻を鳴らしたアスカが、その友の裸身を横から両手足で跨ぎヒップを向けるのである。
ヒカリの秘部の真上に自らの濁汁に濡れ綻んだスリットを重ね置いて、誘惑の媚花を自らの花唇で覆い隠す、淫欲に必死なささやかな卑怯。
ずるいわとヒカリが膨れると、アスカはだってと甘え声を漏らして腰を揺らめかせた。
自らを先に満たした粘つく潤みを分け与えるようにすりすりと、少しだけ髪と同じ色の飾り毛の生えたデルタゾーンを擦り付け、貝合わせの擬似性交に誤魔化すつもりなのか。
「んぁ、あっ、ダメだったら……わたしの順番よ、アスカぁ」
「うんっ、ねぇ……ヒカリもあたしが気持ち良くして上げるから、ね? ね、キスしましょう。ヒカリ……」
「んっ、だめよ。そんなのじゃ誤魔化されないんだろから……、んン! んっ……」
「んむっ、ふんぅ……」
幼いクリトリス同士を角突き合せて、ウェストをくねくねと。唇を貪りあう口の端から涎と一緒にこぼれさせる、淫情あふれた交歓図だ。
上に下に機先を争いながらも、四つのまろやかな乳房を重ね潰し合って、しこる敏感突起で快楽を分かち合う。息の合った親友レズ。
それも含羞の横目遣いにちらちらと意識するのを忘れない、彼女たちセックスペットの飼い主への媚態に他ならない。
その魅惑と、美少女たちの狭隘な膣穴を犯す快楽を思えば、もはや無力な背景に過ぎぬ弐号機の怒りなど、気にはならなかった。
どれほど猛ろうとも、所詮、強固な拘束具に阻まれ、行き所無く渦巻くしかない力だ。流れ込む先を持たぬ、具現化する術を持たぬ無意味な憤激だ。
黙ってそのまま見ていれば良い。
それはかつての自分が抱いていた想いと同じに、無視されるだけの無為に終わり、打ち捨てられていくしかないものなのだから。
「―― おうおう、つくづくと淫乱な娘だな、アスカ君。尻穴も自分でいじくって準備していたのかね。旨そうにほぐれておるが……」
どうせならと、冬月は少女達の濃い蜜を溢れさせる部分をいやらしく眺めた。
「お前のきつい穴に入れてやるのだ。潤滑油は念入りに塗しておかねばなぁ?」
「ああ……ご主人さま……。いらして……」
じりじりと火傷するほど、己が羞恥ゾーンへの視姦注目を感じているアスカの、期待に震える声。
二人いっぺんに―― 。
ふたつ重ねの未熟性器の隙間にヌルヌルと愛液が満ちている。そこへ覆いかぶさってペニスを刺し込んだ老人のピストンが、挿入ほどには満たずとも、アスカとヒカリの全身をこみ上げる摩擦快感に満たしていく。
そうして、カクテルされた蜜液を充分過ぎるローション代わりに。真っ白な尻たぶを掻き分け押し当てた陵辱器官がミシリとめり込む抵抗を感じさせたのも、最初のカリ首がアスカの後ろの入り口をくぐるまでのこと。
きゅっと寄せ耐えていた眉も次にはうっとりと解け、甘やかな嬌声に息を切らせるばかりとなっていた。
ぐりゅぐりゅと打ち沈められ、きつく締め付ける腸壁ごと引き出されるような重低音の性愛リズムがアスカを蕩かせる。
「あはぁ、あはぁぁ〜〜。いっ、良い……ん、ンン! アタシのっ、アスカのアナルっ、ご主人様に犯して頂いて……ぇ、おチ×ポさまっ、太いのぉぉ―― !!」
少女の慎ましやかな秘孔は、本来そんな規格外の剛棒に掻き回されるための器官ではない。それが細かく寄った皺が伸びるまでに拡張され、深々と貫かれているのだ。
熱気に喘ぐ犬のようにだらしなく舌を突き出したよがり顔にと、平素は西洋の高貴ささえ漂う美貌が歪んでいる。
『おぅあおう、あおおぅ……!』と、可憐さには簿程遠い獣の潰れた唸り声。
その中に彼女が老人のペニスから受け取る深い官能を計りとってしまうヒカリは、『……ずるいわ』と小さく呟く。
「良いぞ、アスカ君の尻穴ときたら……たまらん締め付けだ!」
「ありがとう……ございまふぅ、う〜〜っ! いぅぐ、あぅう―― !!」
すでにひじと膝で体を支えることも出来なくなって、アスカはヒカリの上にぐったりと抱き付いて喉を震わせている状態。
四つん這いだったお尻から老人に突き潰されている格好は、プライドの高いアスカが人に見せるとは思えぬ、交尾中の蛙のような姿勢だ。
不恰好さに唇を噛んで耐える―― それすら無く、
「あォオ……ぉっ……おぁは、はおぉぅ……!」
串刺しにされた尻肉を不恰好に老人の腰使いでがくがくと操られているだけが、もう精一杯なのだと身を揉み喘いでいる。
裏門から胎の底を大蛇のペニスに蹂躙される容赦無い衝撃が、美少女の気位をねじ伏せていたのだった。
「お゛っ、んぉお゛、んォオオ……!」
あられもなく唇をOの字に。麗しい横顔が喉から搾り出して哭く、アナル快美の過剰懊悩。
ムン……と、おんなの艶が、汗みずくのアスカから濃厚に匂い立った。
白い額にも、しなやかな曲線を描く背筋にも、びっしりと玉の汗粒が浮かぶ。
大人の体になり切らぬアスカには、拷問寸前のハードエクスタシーなのだ。
「どうかねっ、ワシに……尻を使われる気分はっ」
「あぉひ、ひっ、最高っ、最高なぁっ、ですぅっ! もっと、もっと……ぉ、犯してくらっ、ひぁああいぃ!!」
髪を振り乱し、恥しらずに叫んで、喜悦の涙にくれる瞳は淀んで宙にさまようばかり。
今にもその悦楽の果てへとぐるりと裏返って、白目を剥きそうな勢いである。
更に無慈悲に、老人は重なった少女達の顔の横に両手を突いて、歳からは思いも寄らぬバネの効いた腰遣りでグイグイと獲物を追い詰める。
「いっ、イグわっ! ひんじゃうぅう! あらしぃいい……いひっ、ひぃい゛い゛〜〜!!」
裏側から深く子宮を刺激されるアスカは、何度もかたち良く尖った顎を跳ね上げては、汗と唾を撒き散らし喚くのだ。
「ずるい、アスカはずるいわよ……」
そうまでの狂態を目の当たりにしつつも、燃える躯を捨て置かれているヒカリ。
目の前で弾み揺れているアスカの細首の首輪リングを見上げながら、嫉妬の表情でいるしかない。
この祖父と孫ほども歳の離れた異常性交の仲に割って入りたいと、自分があの黒光りするペニスを膣で受け止めたいのだと唇を尖らせていた。
そんな15の少女には不似合いに女の顔を覗かせて、仕方なく彼女は下からアスカに身を抱き合わせた。
両脚を巻き付けるようにアスカの腰に。腕で背中を固く抱きしめて。
それでアナル抽送を受けるアスカの秘唇がヒカリの火口に密着して、尖り勃った淫核は、先輩奴隷の彼女ほどに複雑な形には発達していない媚粘膜を突き回すかたちになる。
「んっ、うんン……」
じんわりと下半身に濡れて広がるのは、ひぃと声を張り上げているアスカが、嘘のように大量に溢れさせている淫汁の生暖かさだ。
(おじいさまのおちんちんには全然足りないけれど……)
次はもう隙を見せない。妥協した微悦の小波を精一杯集め取る一方で、注意深くその時を待つ。
―― ほどなく、アスカはきつく抱きすくめるヒカリの腕を振り解かん勢いの仰け反りに絶叫して、肛交オーガズムを炸裂させた。
そうして本当に白目剥いて意識を果てさせた醜態を無様に思いつつも、屈託の無い悦びを宿したアスカの表情は、同性であっても―― そして、今日まで幾度と無く躰を重ね合い、その混血ヌードを目にすることを欲情のスイッチにまでしたヒカリには、思わず妖しい気持ちを揺らめかされる魅惑性を備えたものだったのだ。
「アスカ、可愛い……」
本末転倒にも感じられる胸の高鳴りを、この背徳の舞台で抑えるものはない。親友に抱いた劣欲さえも罪ではない。
躊躇無くその半開きの唇を奪い、舌をすべり込ませ、甘い唾液をすする。
「うン、ン―― !」
そのまま老人の強張りが股の間に分け入ってきた呻きも、友の喉へと送り込む。
どちらからとも知れず、そのキスが相互に舌を艶かしく蠢かせるものになっていた時、嫉妬を織り交ぜたレズ求愛を熱烈に受けているのは、ヒカリの側となっていた。
飽くこと無く注ぎ込まれる老人の淫欲に白くデコレートされた裸と裸を絡め、痛々しく充血した乳首を、または秘部を吸引し合う。
そんな、揃いの首輪を嵌めた愛奴スタイルが表すような濃密な時間に囚われた少女たちの姿を、ただ、低い軋みを立てて見下ろすだけの弐号機が、四つのレンズ・アイに映していた。