INNOCENT TABOO, case Asuka & Rei

Original text:引き気味


『 淫獄昼夜 〜たとえ家に帰ろうと〜 』


 とさり。革の通学鞄が足下の絨毯に。
 ひゅっ、という呆然自失の一呼吸から瞬く間に、ドアを開いた先で展開されていたシーンを把握、理解。
 アスカの視界は怒りに、そして羞恥に染まった。
 靴を脱いで、そこに居るはずの母親に玄関から帰宅を告げたばかり。今からさて、リビングでおやつでも摘んで寛ごうとか―― と平和なことを考えていた顔が険しく真っ赤に引き攣りきるまでも、ほんのわずかの間で。
 それにつれ、思わず荷物を手放してしまった手のひらがわなわなと震えながら、固く拳を握り込んでいく。
「もうっ、信じらんない!」
 苦々しさも極まれりといった歯ぎしりと共に、アスカは吐き捨てていた。

「なはっ、は、はははっ。お、お邪魔しとるで」
「よ、よぉ惣流。その、タイミング悪くて、済まないな……」
 さすがに体裁悪そうに、戸口に首をねじって次々に声を掛けて来る二人。アスカの良く知っている顔と顔。クラスメイトの鈴原トウジと相田ケンスケは、裸の尻を向けっ放し。
 それだけでもレディに対して礼を欠くこと甚だしいものを、アスカが身構えもせずにドアを開け放ってしまった瞬間まで夢中で振りたくっていた腰つきは、まだ中途半端に止めきれずでいる。
 二人の間に挟まれているのが見えたのが、セットがすっかり崩れざんばらになった髪で顔の隠れた、成熟した裸身。下を向いて揺れる、陶磁器のように白い双乳。
 それが誰かは確かめる必要も無い。
 アスカが生まれてから一番に見慣れている明るい金の色をしたロングソバージュが振り乱されるのを、改めて見直すまでもない。
 ここは『惣流』の表札が掛かった、アスカの家だ。アスカと母親の二人が、父親と別居して暮らしている家だ。
 アスカでなければ、母しかいない。
 母親として彼女に半分ずつドイツの血と日本の血を、美貌と共に受け継がせた惣流・キョウコ・ツェッペリンしかいない。
 「あんた達ぃ……」
 つまりトウジ達はこの状況下で、同級生の女の子であり、この家の娘であるアスカに目撃されてしまった真ん前で。なおまだ緩くスローモーに、一応は視線を気にしつつかへこへこと、日本の平均的な家庭のリビングに見いだせるぎりぎり大人一人子供二人寝転がれるスペース―― 応接用と家族の食事用を兼ねたテーブルと、部屋の角に置かれたテレビとの間にある狭い空間―― に這わせたオールヌードの熟女、アスカの若い母親に、前から後ろからいきり立った剛直を埋めては抜くピストン作業を、未練がましく続けているのであって。
(猿じゃないのよ、まるっきりっ)
 その図々しさに、アスカは唾を吐き捨てたい気分なのだった。



◆ ◆ ◆

「ふぅ……ン、んんっ……ンンゥン――
 ふいごの如き荒い鼻息に混じる、女のくぐもった呻き声。
 甘い響きの、呻き声。
 その唇はケンスケが堪能している真っ最中。濃密な口舌奉仕に塞がっている。
 為に、いかに下の毛が生えそろった程度の少年達といえど侮れない二人掛かりのハードな責めで嬲られている悦楽を、彼女は喉奥で喘いでいるのだった。

(……やだもう、ママっ。こんな奴ら相手に、夢中になって……!)
 立ち尽くすアスカも、見ていればそれで分かった。
 息苦しければ一旦吐き出せば良いだろうに。犬這いのポーズから殆ど垂直に首をもたげ飲み込んでいるこの人は、ひたすらにOの字にした唇で咥えつつ、一瞬たりとも放さぬ勢い。
 代わりに、息苦しさへの対処は懸命に鼻孔へ息を吸い、吹き出させてで。
「んぁぁむ、ふぅン……ン、ンン……」
 ふぅふぅと膨らんだ小鼻も、いっぱいに開いた顎の分くぼんでしまった頬がもごもごと動くのも、どちらも知的で淑やかな横顔にはおよそ似つかわしくなかった。
 普段の穏やかな物腰からは考えられない激しさ、がむしゃらさで占められている。
 血眼なようにすら、映ってしまう。
 相手をしているのは、彼女の半分ばかりの年齢の子供たちに過ぎなくて。余裕たっぷりにあしらってみせてこそ、まだしもこの家の美しき女主人のイメージには相応しかったろうに。
 いやそもそも、学校でも入学式の日から美人ママ、嘘みたいに若くて綺麗な外人さんの―― と評判だったこのドイツ帰りの高給取り、惣流・キョウコ・チェッペリン女史が、だ。冴えないニキビ面の男の子の股間にむしゃぶりついている今の構図自体、彼女を知る者にとっては目を疑うものに他ならない。正気をまず疑うに決まってる。
 だが、
「んぅっ、ふ、むぅふぅーっ、ンッ、んちゅっ。ンゥウウッ」
「ちょ、わ……わわ、キョウコさん、今はマズいって……っあ、あー」
 アスカを気にして止めようとするケンスケを置いて、顔を横に斜めに。淫蕩な面持ちでうっとりとするブロンド美人は、音を立てて吸いしゃぶる。
 大人顔負けのプレイをさせていても、色つやはまだまだ年相応。まだまだドス黒い獣器にはなりきらない14歳ペニスへ、さすが年季の入った熱烈技巧でフェラチオ奉仕。
 先走りの液がだらだらと垂れ、先に放ったと思しき白濁もまといつく生臭い屹立を、甘露を固めたキャンディバーか何かのように美味しそうに味わい続ける淫乱な熟女が、そこにいた。
 やめてよ、ママ、と。自分の母親のあまりに“おんな”でありすぎるシーンを見せ付けられるアスカの頬を、熱く熱くさせてしまう。
 それは身内であるだけに「気恥ずかしい」などいう程度で済むものではなく。同時に、限度を越えてエロティック過ぎて。アスカが仮に男の子であったとしたら、思わず腰を引いた変な立ち方になっていただろうところ。
 アスカだって生娘ではない。もう立派に、愛しい少年の性器を口で気持ちよくさせてあげる恍惚は経験済みなのである。

「出っ、出ちゃさすがにって。うわわ、すげえ舌が。そこ裏筋のとこのぉ……っ、っッ。待った、待ったですよキョウコさん。ほら、娘さんが見てるからっ。ね?」
 嬉しげな悲鳴が聞こえている筈なのに、気にした様子は少しばかりも無いキョウコ夫人。
 ああむと根本まで咥え直す唇の間には、若茎に情熱的に絡みついて踊る赤い舌がちらちらと。
「ンッ、うぅンっ、ンッ、ンッ、ンンゥッ……」
 苦しげでありながら、甘やかにも洩らされる呻きに完璧にシンクロして、セクシーな腰回りもゆらゆら、三人一体になったリズムでくねりたくる。
 正気かどうかはとにもかくにも。大人げなくも彼女が、まだまるで子供のケンスケらとのセックスを積極的に貪っていることは疑いない。
 いっそ凄絶なと言える妖艶さを、天才美少女で鳴らすアスカのルーツとなった彫り深い顔立ちに、浮かべているのだった。

 そんな淫乱熟女の、背後から。
 半ばを過ぎた三十路にあって尚、無駄な贅肉とは完全に無縁な―― わりに、アスカの細い躯などではまだまだ持ち得ぬ色香をむっちりまとったヒップ。股間を若牡の肉棒に串刺しにされつつ、ふりふりと蠱惑的に振りたくられる桃尻を、左右それぞれの五指で鷲掴みに揉みしだきながら、
「な、なんちゅーか……」
 さすがに知らんぷりでい続けるのにはアスカの苛烈な視線が痛くなりすぎたのか、トウジが誤魔化すようなセリフを口にしていた。
「二重の意味でお邪魔しとりますって感じで、えらいすまんの……」
「ば、バカっ、トウジっ」
 デリカシーの欠け方では相棒よりも度が酷かったらしいトウジに、ケンスケが顔を引き攣らせる。
 確かに、同級生の留守中に上がり込んだついで、その母親の媚肉まで踏み荒らして“頂いてしまっている”現状の形容としては、トウジらしからぬ上手い喩え方であったが。それ以前に、あまり仲の宜しくない女の子相手に飛ばすような冗談とは違う。
「やばっ」
 俯いて、静かに髪をざわめかせているようなアスカの姿。
 学校でもよく見られる、激発の前触れだ。
 主に共通の友人のシンジが、次いでトウジとケンスケ達自身が、解き放たれた暴力の生け贄にされている。
 なにしろ、彼らがまさに一戦交えている真っ最中なのは、この惣流家の美夫人、惣流・キョウコ・ツェッペリン。
 中学の娘がいるとは信じられぬ二十代の容姿を保ったブロンド美女であるが、間違い無くアスカの実の母親。顔かたちの雰囲気も、酷く似通っている。
 彼らの美しいクラスメイトが大人になったならこんな感じだろうかと、興奮しつつキスを要求したことは一度ならずのことだった。
 その豊かなバストの、中学生の手に余るボリューム感に鼻の下を伸ばしながら、未だ知らぬ娘の方の揉み心地に思い巡らせたりもしていたのだ。
 魅惑の金髪美人である人妻「キョウコさん」と、クラスメイトの高飛車外人女「惣流」は母娘であると、百も承知で―― かえって愉しんでいる、この爛れた関係。
 学校で娘の方に手酷くやり込められ、男の沽券をズタズタにされた直後などは、だからこそ余計に燃えた。
 酷い娘だ、親の躾がなってない所為じゃないのか、等と因縁付けがましく責め嬲って、そしてご免なさいと跪いてもらうプレイは、二人ともの大のお気に入り。
 しかし逆に、その高飛車クラスメイトの方からすればどうだろう? 親がこんなことをしているなど、憤懣やるかたないに違いない。
 誰だって自分の母親が、それも同級生の男子達二人相手に3Pプレイに耽っている場面など、見たくはない。
 いい大人が中学生の命令するまま四つん這いにされて、バックスタイルでの挿入を受け入れたり、更に喉深くを使ったフェラチオ奉仕をさせられているシーンなんて、目撃してしまいたくないだろう。

「や、そのっ、落ち着けよな? 惣流」
「……あんたらねぇ」
「て、てっきり今日はお前、碇のとこで遅くなるって思ってたからさ。そ、それに」
 殺されるっ、と青ざめたケンスケが、言葉を選ぶように目を泳がせつつ、言った。
「お前のママの、キョウコさんと俺たちがこうだって……もう前々から今更のことじゃないか!」
「そ、そやっ」
 トウジも慌てて頷いてみせる。
「キョウコはんだって、ワシらやって、一人の女と一人の男同士や。お互い納得して大人の関係っちゅーやつになっとるんやから、いくら娘だからいうたって、とやかく言われる筋合いは無いで? 自分かて、ユイ先生に言われとんのやろ?」
 一人前の男の態度、というよりは、現場を押さえられた間男のようにみっともなく焦って言い訳を続ける二人に、アスカは胸の前に固めた拳を震わせつつ、何も答えない。
 そのだんまりが、やはり噴火前の火山を思わせる。
 いよいよマズいかと、さすがに年上の愛人を犯す腰遣いも止まってしまったトウジ達だったが、そこで気付いた。
「ぉえ……?」
 むぅぅっ……と、喉まで突っ込まれた形に止まっていたケンスケのペニスに難儀しつつ。その見事なブロンドの頭をご主人様ぶって固定する腕を叩いて、キョウコがケンスケに合図を送っていた。
「す、すんません、ちょっと気付かなかったもんで」
 慌てて腰を引き抜くケンスケだ。
 トウジも今更思い出したようにはっとして、美夫人の肢体から離れた。少年との結合が解かれたキョウコの部分から、その拍子にどろりと二人分注がれていた精液が垂れ出していく。
 充血して爛れた肉唇はぽっかり口を開けっ放しで、粘ついたお漏らしを止めることは出来ない。
「あら、やだわ」
 絨毯に落ちたそれが染みを作るのを目にとめて、けほけほと軽くえづいていたキョウコが目を瞬かせた。
 タオルなりの敷物も用意せずにもつれ込んだセックスの残したもの。
 それほどに性急に求め、応じたという証だった。
 失敗したわ、という目で困ったように中学生達との情事の痕跡を見やる母親に。その母親にこそ。そうじゃないでしょと、アスカは嘆いたのだった。



◆ ◆ ◆

「んー、なんて言うか、さすがにこの歳になってと思うと恥ずかしいのだけれど」
 でも、と。
「アスカちゃんぐらいの男の子達にこう、跪けー、股を開けーって言われてね、はいって答えながらお仕えしてあげるのって、胸にきゅんって来ちゃうのよ」
 むっちりした腰回りをもじもじと、乙女さながらに恥じらってみせながら、母が言った。
 今はソファの向こう側に回って、背もたれに裸の下半身を隠してしまっているが。その、アスカよりももっと秋の稲穂に近い色の恥毛をべったりと汚していたのと同じ―― 白濁は、彼女の口元から乳房にもまだしっかり残っている。
 一度や二度で噴出される量ではない。
 母の事だから避妊はしっかりしているのだろうが、でなければたちまち今日で妊娠させられたろうと思える程。
 さぞやたっぷり注ぎ込まれて、たっぷり飲まされもしたのだろう。
 自分が受ける「レッスン」での経験と照らし合わせれば、アスカには容易に察しを付けることが出来た。
(って言うか)
 跪け、股を開け、じゃないわよと。ギロリ、不届き者達を睨む。
 まだ勃起の収まらない股間をぶらりぶらりとさせつつ、絨毯やテーブル、そこらに飛び散った染みを濡れタオルで始末している二人は、決して目を合わせないようにしつつ、だ。
「アスカちゃんは……こんなママ、おかしいって思う?」
 恐る恐る尋ねられれば、即座に頷いてしまいたいのがアスカの本音だったのだけれども。
 けれど、思いに反し、詰まってしまって咄嗟に応えられない自分がいるのだった。
 
(今更、アタシだって……)
 先ほどケンスケたちは口にした。アスカもとっくに知っていただろう? と。
 中2の少年二人が、級友の母親の愛人に収まっている。誰だって知れば認めるわけがない、異常な肉体関係。
 それをケンスケ達は、お前は承認済みだった筈と言い募ることが出来る。
 理由は、異常な価値観を共有する中にアスカも居ると、承知すればこそだった。

「…………」
 夕に傾いた陽が茜色に照らすそこは、ありふれた家庭の団らんがあるべきリビング。
 けれど、母である人は肩口にかかる髪を汗やねばつく液で張り付かせ、胸の先に乳首を卑猥にしこらせたまま、服も着けず佇んでいる。
 日本人とは違う白さの肌は、それだけに激しいセックスで紅潮した様子が目立ちやすい。
 その裸身を中心にした位置に控えるのは、男同士の目にだって躊躇われよう股間のそそり立ちを隠そうとせず、平然の顔の級友男子、二名。
 ―― デジャブ。
 アスカには母親の姿がだぶって見えた。
 彼女の大切な幼馴染みの母である、ユイの姿に。
 自宅で子供達相手の英会話教室を開く一方、そのレッスンの舞台にしている自宅で殆ど全裸に過ごし、ヌーディスト主義、奔放なフリーセックス主義を説く。
 生徒のムサシだケイタだといった少年らはその実、あまりに歳の離れた愛人でもあって。始終まとわりつき擦り付ける発達しすぎのペニスを、気軽に受け入れる。
 そうして楽しげに、おんなの啼き声を上げ聞かす。
 既に見慣れた風景。
 それも、アスカ自身が事実上の愛人の一人として、レズペットとして調教を受けている空間の、景色だった。
 キャスティングを変えただけでうり二つの展開が、母キョウコを中心にアスカの自宅で繰り広げられているのだ。
 ぐらりと目眩が、アスカを襲っていた。

 トウジの、ケンスケの視線を感じる。
 不躾にアスカの制服の胸元へ注がれる、露骨な眼差し。
(ううぅっ)
 怖気にたじろいだが、咎めることは出来なかった。
 淫母ユイを伝道師に頂いた彼女ら彼ら“生徒達”の間では、世間と異なる倫理が働いているからだ。
(まだ、これが学校でならっ)
 動揺を顔に出さぬよう虚勢を張りつつ、歯がみする。
 他者、同志ならざる者の目がありさえすれば―― 怪しまれないように振る舞わなくてはとの理屈で、かつて通り、見るな変態と罵ることも出来たものの。逆に共犯者しかいないこの場では、平然と受け止められないアスカの方がみっともないのだと、笑われることになる。
 今更じゃないかと、またの弱みを突かれて。
 
 ―― 同じ、ユイ先生の生徒同士じゃないか。
 
 知ってからのトウジたちの目は、常にそうアスカに言っているような気がするのだ。
 彼らがユイの弟子になっていたのと殆ど時期を重ねるようにして、アスカもこれまたユイの淫らな教えを受ける身になっていたのだと、知られてからは。
 その内一緒にレッスン受けようぜと、誘われ、からかわれるようになった。
 学校全体でも指折りの美少女ながら、プライドの高さそのままに強気で振る舞い、男子に敬遠されていたアスカに、堂々と欲望を向けてくるようになった。
 いつかお前も抱いてやる、お前のママのようにその躰味わってやると、意思表示を見せているのだった。
 
「キョウコさん、心配しなくっても」
 問いに答えられずにいる娘を待つキョウコの横から、ケンスケが口を出す。
「彼女だって、ユイ先生のレッスンに何だかんだで付いてきてるんですよ」
「そやなぁ。ムサシやケイタ坊主なんかに、えらい粘っこく仕込まれて悦んどるっちゅう話でっせ?」
「やめなさいよ、ママの前で―― !」
 刹那、そのムサシ達に受ける調教の恥辱と恍惚を思い出してしまい、カッと赤面したアスカが怒鳴りかけるも、被せるようにケンスケが言った『勿論、シンジにも』という一言で、続きを口ごもらせてしまう。
「ほんま、うらやましい話ですわ。ワシらが声かけても、惣流も綾波も全然うんて言うてくれんもんなぁ」
 今度は俯いてしまうのは、アスカの番だった。



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From:【母子相姦】淫乱美母ユイ3【寝取られ風味】