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 正気か?


 …正気なようだな。


「きみ、なにを?」

 身構えた君の様子に、ただごとではない気配を感じ取り、警官もまた身構えて慎重に君に近づいていく。直前まで何気ない様子でいたのに、突然雰囲気が変わったことにかなり戸惑っているようだ。


「どうしたんだ、気分でも悪いのかね?」

 恐る恐る君の肩に手を乗せ、それから心配そうに君の顔をのぞき込む。元々、人のよい性格をしているのだろう。たとえ相手が不審者であっても、その相手を心配せずにはいられない。

 だが今はその親切心が彼の仇となった。

「ひぃぃぃ!」

 君は突然奇声を上げると警官に飛びかかった。今、君の脳裏にはかつて見た紫色の巨人の暴走する姿が浮かび上がっている。
 俺は虎だ! もといエヴァだ、エヴァになるんだ!
 後先考えず、思いっきり警官の顎を蹴り上げる。鮮血が飛び散り、割れた老眼鏡が宙を舞った。

「うぎゃあっ!」
「キョー! キョッキョッキョッ」

 警官は君の様子と思わぬ攻撃に怯んでしまい、すっかり腰砕けになっている。銃や警棒を使うことも忘れている。大チャンスだ。

おびえた警官
技術点: 体力点:

 しかし、ここで大きな問題がある。もし君が武器を持たないのなら、君はダメージを1点しか与えられないのだ。たとえ運試しに成功しても2点のダメージにしかならない。対する警官は空手の有段者と言うこともあり、素手でも2点のダメージを君に与えてくる。
 望遠カメラを使えば、君もダメージを2点与えることができるようになるが、カメラは壊れて失われてしまう。





 カメラを武器に使う、使わないはともかく勝ったら…こちらへ

 負けたらどこに行けばいいかわかっているな?
 なに? わからない?
 ここだよ、ここ






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