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 その写真には下着姿のマユミが写っていた。
 寝るときは寝間着を着ないのか、それとも脱いでしまった後なのか。ともあれ、服を着ている状態からはわかりにくい豊かでありながら張りのある双乳が、無駄な贅肉のないくびれた細腰、健康な子供を産めそうなたっぷりとしたヒップが、透けて見えそうな薄いブラとショーツだけに包まれている。

 グビリ。

 と君は大きく喉を鳴らして唾を飲み込んだ。
 早く、この体を思い通りにしたい。

 それにしても、これは何という僥倖か。
 光の角度から考えてかなり上の方の階に住んでいるのだろうが、だからこそうっかり無防備になってしまった。君にとっては大変好都合だ。

「え、彼女が気に入ったの? へへへ、美人だよね。あと15歳くらい若かったら僕も…ひぃっ」

 愛想笑いを浮かべた男の言葉に、君は彼の鼻を蹴りつけることで答えた。
 まったく気味の悪い下衆な男だ。しかも男の言葉は君を不快にする。
 一時とは言え、こいつは君の物であるはずのマユミのセミヌードを見ていたのだ。しかも言うに事欠いて、彼女が趣味で無いという。
 自分の趣味を否定されたような気がして、君は更に男を殴りつけることで憂さを晴らした。

「も、もう殴らないでくれよぉ。助けてくれぇ…ママぁ」

 ふん、と鼻で笑いながら君は次の写真をめくる。
 途端に君はぎょっとした目で写真をまじまじと見つめた。
 その写真では、怯えた目をしたマユミが両手で胸を隠し、部屋の奥へ後ずさっている姿が写っている。

(……勘のいい女だ)

 これも人の視線に敏感な彼女ならではと言うことか。君は内心呆れると同時に、獲物の手強さに闘志を掻き立てられていた。


 君はマユミの写真を手に入れた。

 さて、もうここには用がないだろう。
 こんな男がいるようでは、しかもマユミに気づかれている様子では、君が覗きを引き継いだとしても良い写真が撮れるとは思えない。
 それに、なんだか嫌な予感がする。

 さて、どうする?



 覗きを行う。

 この場から離れる。






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