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「ひぎゃああっ!?」 ブン…ッと重々しく空気が唸り、男は不気味な踊りのように体を震わせながらその場に昏倒した。そしてヒクヒクと痙攣しながら、口から泡を吹きだした。 動いているから生きているようだが、死んでいたとしても君はあまり気にもしない。君の崇高なる目的に比べれば、この程度のことがなんだというのか。便所の尻紙以下の男を、昏倒させるなど。 ともあれ、一度バイトを発射したスタンガンは、装填をしなければ再使用は出来ない。 そして今の君はそんなことをしている余裕はない。 「てめぇ、よくも兄貴を!」 浮浪者の片割れが威嚇するようにバットを振り上げ君に向かってきた。 その目は混ぜモノの酒と煙草、そして明らかに薬物による黄色く濁り、充血した赤い血管が浮き上がり、さらに明確な殺意に満ち満ちていた。 君は素早くスタンガンを投げ捨てると、迎撃するため浮浪者から距離を取った。 小太りの外見からは想像もできない素早い動きに浮浪者は戸惑いながらも、執拗に君を追いかけた。 怯えた浮浪者 技術点:5 体力点:10 戦いを続行せよ。 戦いに勝利したら ……… ここへ 負けたら君は浮浪者達の性奴隷だ。 |