【カラダから!  -01-】
 
 俺、森屋美咲(もりや みさき)は、鄙びた映画館の前で仁王立ちし、高らかに笑い声を上げた。道行く人々に怪訝な目で見られつつ。
「ふははははははははは。とうとうやって来たぜ!」
 夢を叶え、欲望を満たしてくれる場所、ハッテン場というヤツにっ……!



俺は小学生のときからすでに、自分が同性にしか興味がないことに気が付いていた。
しかも同級生とか近所の友達とかガキンチョではなく、俺がトキメクのは成熟した大人の男。小学校の担任とか中学校の体育の先生とか。マッチョまでいかなくてもそこそこ体が引き締まってて、優しい笑顔でそんでもって年齢は中年ぐらいってのが俺のツボみたい。
俺はずっと年上のダーリンが欲しくて、でもやっぱ、同性が好きっていうの、少数派じゃん? どうやってそーゆー相手と知り合えるかなって悩んでたんだけど、そこで思いついたのがインターネット!
インターネットって本当に便利。自分の知りたい情報を、簡単に調べられるんだもん。
色々調べた結果、俺は出会いの場、いわゆる『ハッテン場』というものが存在することを知った。で、高校生にもなったことだし、俺はステキな大人の男とえっちをするんだと張り切って、自宅から電車一本で来られるこの映画館にやって来たんだ。
正直言って、未知の場所だしメチャメチャ怖い。
けれど街中で幸せそうに微笑み合うカップルを見るたびに、羨ましくて、俺はもうこのまま一人で生きていかなければならないのかと思うと、虚しい気持ちになった。大好きだった中学3年生のときの担任の先生が結婚したときは、号泣した。
……くっそぉっ! このまま負け犬なんて冗談じゃないっ! 俺は、絶対に、俺を、幸せにする!!
涙で枕を濡らしながら、俺は決意した。
他人とは違うから。
異端だから。
そんな理由で俺は俺を幸福にすることを、諦めることなんて絶対にしない。
「だから、これは、俺が幸せになるための、戦いの幕開け」
幸せになった街中でいちゃいちゃして、一人身の寂しい奴らに自分の幸福を自慢してやるんだ!
正しい方法かどうかなんて、そんなこと知らない。
間違いだったら、やり直せばいい。
なりふり構ってなんていられない。
俺は拳を握り締め、映画館へと足を踏み入れた。



このイカガワしい雰囲気がいかにもそれっぽくて、キンチョーと期待でドキドキする。
入り口んところに十八歳未満立ち入り禁止って書いてあったから心配したけど、チケット売り場のオジサンは、ちろっと俺の顔を見ただけで簡単に通してくれた。
「ううっ。いよいよだぜ!」
物怖じしない性格だと言われている俺だが、それでも初めての場所と、おそらくこれから初めて経験するであろうセックスに、不安がだんだんと大きくなってくる。
今日の俺の格好は、タンクトップに半ズボンという、露出高めの服装をしている。まだ五月だし、今日はちょっと肌寒いけど、このほうがモテるかなって思ってさ。
ズボンの右のポケットにはコンドーム。左のポケットには滑りを良くするためのローション。下着はもちろん新品で、家を出てくるときにはシャワーを浴びてきた。「俺を好きに食べちゃって下さい!」的状況だ。準備は万全。どこからでもかかってこいっ! って感じだ。
俺、ちょっとMっ気があるらしいんだよね。大人の男にねちねち苛められながらえっちしたいなあ……。オナニーするときは、いつもそーゆーシーンを想像してた。
イイ相手が見つかるといいな〜。
座席に着く前に、トイレに行って最終チェック! 俺は鏡の前で、手櫛で髪を整えた。
鏡に映っているのは、ふわふわの髪にくりっとした目をした美少年。
自分で言うのもなんだけど、俺ってけっこう可愛い顔してるんだよね。女の子に間違われることなんてしょっちゅうなんだ。
……だから、さ。大丈夫だよね? ここまで来て手ぶらでお帰りなんてこと、ないよね?
こーんなに期待しちゃってるのにだ〜れも手を出して来なかったら虚しいもん。
……そしたら、どうしよう?
………………………………。
あ、そうか! こっちから手を出しちゃえばいいんだー。ふっふっふっふ……。俺だって、男だもんね。欲しいモノは、多少強引にでも手に入れないと。
さーて、そうと決まったら、イイ男を探さなきゃ!
俺はうきうきしながらトイレを出た。すると、ナイスなタイミングで俺好みのイイ男がっ!
上品そうな口髭に優しそうな目。背もまあまあ高くてがっしりした体つき。年齢は三十代半ばぐらいかな?
うん。いいじゃん、いいじゃん!
ああんっ。まさに俺の好みにジャストミート。
あのオッサンとえっちしたい。ってゆーか、ずる。
「よぉしっ。頑張るぞっ!!」
小さな声で気合をいれて、俺はそうっとオッサンの後をつけていった。
映画はすでに始まっていて、中は薄暗かった。
見失わないように注意しなきゃ! ここで見失ったら悔やんでも悔やみきれないよ。
オッサンは、やや真ん中より後ろで、スクリーンから向かって右端の席に座った。
俺もすかさずオッサンの隣の席に腰掛ける。
とりあえず、第一段階はクリアー。
……でも、これから後、どうすればいいのかなあ?
なーんて悩んだのは一瞬で、すぐに俺の望みどおり、オッサンは俺に手を出してきてくれた。
……ラッキー。
オッサンはまず遠慮がちに、タンクトップの上から俺の胸を撫でてきた。布越しとはいえ、自分のとは違う男の大きな手で乳首をコリコリと弄られ、俺のナニは元気になった。
もっと思いっきり触って欲しいことをアピールするため、俺は自分で自分のズボンのファスナーを下げてみた。誘い方なんて分からないから、これでいいのか自信がなかったけど、オッサンは俺の意図に気が付いてくれて、下着の中に手を突っ込んで、直に俺のものを掴んで擦ってくれた。
「ああんっ……」
 き・も・ち・いぃ〜。
 他人に触られるのは初めてだから比較の対象がないけど、このオッサン、上手なんじゃないかなぁ。だって、めちゃめちゃ気持ちいい……。触れられてから5分も経ってないのに、俺の身体は気持ちよすぎてとろとろになっていた。
 オッサンは大胆に俺のちんこを扱きながら、俺の首筋に噛み付いてきた。
「あっ、あっ……はぁんっ……」
俺の声がでか過ぎたせいか、前後の座席に座っていた人たちが、スクリーンそっちのけでオッサンにイタズラされている俺を覗き見ていた。
ぎゃーっ。はっずかしー……。
「あっ、あっ、あっ……」
し、しかももう、俺、イっちゃいそうだし……。
さすがに射精する瞬間の顔を見られるのがイヤで、俺はオッサンの肩の辺りに顔を埋めた。
「恥ずかしいの?」
初めて聞くオッサンの声。
……ステキ。
ちょっとえっちっぽい感じの、深く澄んだ大人の男の声。
俺、めちゃめちゃヒットな人を捕まえちゃったかも……。
「うん、恥ずかしい……」
俺は小さい声で答えた。
するとオッサンはカワイイねと囁きながら、俺の唇に優しく唇で触れてきた。
それは、俺のファーストキスだった。
相手がこの人なら、まあいいかなって思った。
「もうイっちゃいそう?」
「う……ん。イキ……そう……」
だってオッサン、上手いんだもん。
早過ぎかなって思うけど、もう我慢できないよっ。
オッサンは俺の頬に軽くチューしてきた。
そして、こんな場所だというのに、俺のズボンと下着を足首まで引きずり下ろしてしまった。
ひぃーっ!
俺、恥ずかしいって、言ったじゃんよぅっ!
オッサンだけだったらともかく、なんかさっきよりギャラリー増えてません?
俺は羞恥に耐え切れなくなって、両手で顔を隠した。
でも、それでも、オッサンを止めることはできない。恥ずかしいんだけどもっと気持ちよくなりたいって、体が主張しているんだ。
……えっ。ウソ……。
膝を大きく割り開かされ、ナマ暖かいモノをアソコに感じて、一体なんだろうと指の隙間から覗き見ると、なんとオッサンは上体を倒して俺の股間に顔を埋め、俺のちんこをペロペロと舐めていた。
「やぁんっ……。気持ち……イイ……」
 気持ちよ過ぎて涙が出てきた。フェラチオされるのも当然俺は初めてだ。想像していたよりずっとイイ。
オッサンは大きく舌を出して、犬が水を飲むような感じで俺のモノを味わっていたかと思うと、今度は俺のモノをぱくんと口の中に咥えてしまった。
「ひぃんっ。もう、ダメェ……」
 俺は耐え切れずにとうとうオッサンの口の中で射精してしまった。
 オッサンは俺がイった後も愛撫を止めず、ペニスだけでなく、俺のアナルにまで舌を伸ばしてきた。俺の片足を肩に乗せ、入り口をつんつんと舌でつつく。
 ……え。まさかここで最後までヤっちゃう気?
 俺はビビッた。
 唾液で十分潤したソコに、オッサンはうにっと指を突っ込んできた。
 ……う。めさめさやる気だ……。
「いゃあんっ……。これ以上は、ここでは、やぁ……」
俺は初めてオッサンに抵抗した。
一度イってちょっと理性が戻ってきたら、周囲の目が気になり始めた。
前の座席の人、俺の恥ずかしー格好を見ながらオナニーしてるみたいだし……。
俺、一応、初めてだし……。
ここで最後まではヤだーっ。
「じゃあ、ホテル行く?」
俺は一瞬躊躇ったが結局承知した。
初めて会う相手と密室に行くのはちょっと怖いなって思わなくもなかったけど、誘惑に耐え切れなかった。
だって、このオッサン、上手いんだもん。ホンバンも、超期待できそうなんだもん。
やっぱこんなトコよりホテルの一室でじっくりと可愛がってもらいたいよ。
俺たちが席を立ったとたんに見物者たちからブーイングが起きたけど、知るもんか。これから俺、ホテルに連れて行ってもらって、バックバージンを捧げちゃうんだもんね。いーっぱい気持ち良くして貰うんだもんねー。
映画館を出て明るいところに行くと、オッサンは俺の顔を見て驚いていた。
「あれ? きみ、若いねぇ。ひょっとして高校生? 未成年?」
「……んだよ。未成年には手を出さないとでも言う気かよ?」
だったらすぐに新しい相手を見つけなければなきゃ。
顔も体も俺好みで、えっちも上手でかなりイケてたから残念。
「いやいや。若い子は大好きだよ。じゃあ、ホテルに行こうか」
オッサンはにこにこと笑って俺をホテルへと促した。
よかった。どうやら止める気はないようだ。
しかしオッサン、ちょっとは躊躇ったほうがいいんじゃないのか? 俺、一応は高校生だけど、まだ十五歳なんだよね。合意とはいえいいのかなあ。法律にひっかかっていそうじゃん?
俺がこういうことは初めてだというと、オッサンは非常に喜んでくれた。
男同士でも、バージンってのはポイントが高いのかな?
「記念すべき日だからキレイなホテルにしようね」
俺はそこらへんのラブホテルでも一向に構わなかったのだが、どうせオッサンの払いだろうからどこでもいーやと思って頷いた。
大通りに出て、オッサンは片手を挙げてタクシーを止めた。
「カエザルズ・ホテルまで」
オッサンが告げたのは、俺でも知っている超高級ホテルの名前。
え。マジで? 一泊いくらか正確には知らないけど、あそこならかなり高いはずだよ。
俺はびっくりしてオッサンの横顔を見つめたが、オッサンは平然としていたのでまあいいかと俺も思い直した。
タクシーの中でオッサンは、運転手さんに気付かれないように、こそっと俺の太ももを撫でてきた。
やぁん。えっちぃ……。
でも俺もオッサンの手に、自分の指を絡めちゃったりなんかして〜。
指が長くてキレイな手。俺より一回り大きい大人の男の手。この手でこれから、どんなことされちゃうのかなぁ……。わくわくしちゃう。


着いたホテルはピカピカしていて、俺ってちょっと場違いじゃないかなって心細くなった。タンクトップと半ズボンで、すっげぇラフな格好だし。
そんな俺の肩を優しく抱き寄せ、オッサンは堂々とした足取りでカウンターに向かった。
Tシャツとジーンズという俺と似たり寄ったりの格好なのに、それでもオッサンは完全にこの場に馴染んでいた。高級ホテルに泊まる客もそれなりのレベルのお客さんばっかなわけだけど、オッサンはまったく遜色なかった。
落ち着いた雰囲気が、いかにも大人の男ってカンジでイイ。俺は頼もしい思いでオッサンの顔を見上げた。
立派なエレベーターに乗って着いた部屋もやっぱり立派だった。
俺が好奇心いっぱいで部屋の中を探索していると、背後からオッサンに抱きしめられた。
「一緒にお風呂、入ろうか」
家を出てくる前にシャワーは浴びてきたけど、俺は断らなかった。
きっとお風呂の中でも気持ちイイことをしてもらえるに違いない。
オッサンは俺の服を脱がす前に、俺の唇を奪った。キスは一度映画館でしたから、これはセカンドキスだ。
まだ二度目だというのにハードな口付けだった。
「ふっ……んっ……」
オッサンの舌が容赦なく俺の口中を蹂躙する。
やっぱ上手いぜこのオッサン。キスだけでイっちまいそうだぜ……。
くちゃくちゃと濡れた音が浴室に響く。オッサンと俺の唾液が混ざり合って滴り落ちた。
唇を合わせながら、オッサンはタンクトップの裾から手を差し入れ、俺の胸をやらしい手つきで触り始めた。
乳首を執拗に弄られ、口付けの合間に俺の口から甘い声が漏れた。
「あ……ん……あっ………」
「さっき飲んであげたのに、また大きくなってる。元気だね」
俺の足の間に片足を入れ、太ももで俺の股間を擦りながらオッサンは言った。
映画館でもフェラして貰ってオッサンの口の中で射精してしまったのだが、また俺のナニはコチコチに硬くなってしまった。
……だって俺、若いんだもん……。
オッサンの股間に手を伸ばしてみると、オッサンのちんこも硬くなっていた。
「オッサンのも硬くなってんじゃん」
「オジサンもきみが可愛い声で鳴くから興奮しちゃってね。ねぇ、きみのことなんて呼べばいいかなぁ? 名前、何? ニックネームでいいから教えてよ」
本名……を教えたらさすがに危険だよな。ニックネームねぇ……。
「……サキ。俺のことはサキって呼んで」
名前の美咲をもじってサキ。
安易かな?
「サキちゃんかあ。可愛いね。よく似合ってるよ」
オッサンはおしゃべりの間もどんどん俺の服を脱がしていく。
「サキちゃん、キレイな体してるね。お尻の穴も、ピンク色で可愛いよ」
俺の尻にちゅっと音を立ててキスをしてから、オッサンも服を脱いだ。
俺が予想したとおり、オッサンは筋肉がよくついた逞しくてイイ体をしていた。
股間に付いているブツは、俺の予想以上にでかくて立派で、俺はオッサンの体を見ているだけで興奮した。
オッサンはいわゆる巨根というやつなのだろう。
インターネットでオナニーしながら見ていた、ガイジンにくっついていたやつと同じぐらいの大きさだ。
「オッサン、ちんこ咥えさせて」
オッサンは笑っていいよと言った。
俺はオッサンの前に跪き、大きく口を開けてオッサンのちんこを口に入れた。
夢にまで見た大人の男のちんこ……。
俺は夢中になってオッサンのモノをしゃぶった。
「歯を立てないように気をつけて。唇できゅっと挟み込むようにしてごらん」
俺の首筋を撫でながら、オッサンはフェラチオの仕方を指導してくれた。
「そうそう、いい感じだ。今度は唇に挟み込んだまま、頭を上下させて……。思い切って喉の奥まで咥えてごらん。苦しいだろうからゆっくりでいいよ。……そう、喉の奥で締め付ける感じで……」
オッサンのブツはでかかったので、全部口に含むのには苦労した。
ようやく根元まで収めたものの、喉の奥にオッサンのちんこの先っぽが当たって苦しかった。苦しさのあまり俺の目に涙が滲んだ。
どうにかして欲しくてオッサンを口に含んだまま、俺はオッサンの顔を見上げた。
そのとたん、口の中のモノがどくんと脈打ち、ただでさえでかかったオッサンのモノはまた大きくなった。
「……サキちゃんはほんとに可愛いね。そのまま唇で締め付けながら、ゆっくりと引き抜いていって、括れている部分で一回止めるんだ。舌先を尖らせて、亀頭の部分を舌でちろちろと舐めてみて。竿は指で輪を作って扱くんだよ」
言われたとおり舌先でオッサンの先端の割れ目をつついたり、裏側をちろちろと舌で愛撫すると、口の中が俺の唾液とオッサンの先っちょから滲み出てくる液でいっぱいになった。
「単調だと飽きてくるから、今度は舌を平らにしてアイスクリームを舐めるみたいにぺろぺろして欲しいな。……ああ、イイ気持ちだ。サキちゃんは覚えがいいね」
オッサンに教えてもらったことを復習しながら、俺は思う存分フェラをさせて貰った。
「サキちゃん、オジサン、もういきそうなんだけど、飲んでみる?」
俺は目線だけで肯定した。
これから初めて男の精液を飲み込むのだ。
口の中で出してもらうのも、小学生のときからの夢だったのでわくわくした。
オッサンはちんこを痙攣させながらどくどくと俺の口の中に精液を注ぎこんだ。
口の中に生臭い匂いが広がった。
「う〜っ。げほっ……うぇっ……」
粘度が高く喉の奥で絡まり、苦くてまずくて吐き気がした。俺はとっさにオッサンの精液を吐き出してしまった。
オッサンはタオルで俺の顔を拭いてくれた。
「大丈夫かい?」
「……もっとおいしいもんかと思った……」
俺の言葉にオッサンはちょっと笑った。
インターネットで流れていた動画では、おいしそうに男の人が精液を飲み込んでいたからおいしいのかと思っていた。オッサンもさっき俺の精液を、当たり前のように飲んでいたし。
期待はずれで俺はがっかりした。
自分の精液をぺっと吐き出され、気を悪くしそうなものだがオッサンは優しく俺の背中を摩ってくれた。
「水飲みたい……」
水道の水で良かったのに、オッサンは冷蔵庫からペットボトルのミネラルウォーターを持ってきてくれた。
……オッサン、結構、優しいじゃん……。
「もうへーき。続きしようぜ」
「そう? じゃあ、お風呂に入ろうか」
「うん、入る」
入ると言いつつ、浴槽にはまだ湯が溜まっていなかった。入浴剤を入れてバブルバスにしてもらった。
湯が溜まるのを待っている間、今度はオッサンがフェラしてくれた。やっぱりオッサンのテクは最高だ。
俺は思いっきり喘いでしまった。
「あっ……気持ち……イイ……。ひっ……ああっ……」
オッサンは俺が出そうになると、ぴたりと愛撫を止めてしまう。
俺が恨みがましい目で見ると、もうちょっと我慢強くないと後が続かないよとオッサンは笑った。
「そんなに後から気持ち良くして貰えんの? はっきり言って俺、かなり期待してるんだけど?」
「期待していていいよ。伊達に年くってるわけじゃないからね。サキちゃんをたくさん喜ばせてあげられるよ」
「大人の男の人って、みんなオッサンみたいにエッチが上手なの?」
「うーん、どうかなぁ。オジサンは気持ち良くなって貰うのが好きだからいろいろ研究したけど、そうじゃない人もいるからなぁ」
「へぇ。じゃあ、オッサンって上手なほうなの?」
「上手いね、ってよく言われるから、そうかなぁって思うよ」
「ふぅん。そうなんだ……」
そうだよな。オッサン、フェラもキスも上手かったもんな。やっぱり上手いほうなんだ。
初めての相手がオッサンで、俺って超ラッキーだったかも。
「お湯が溜まったから入ろうか」
「うん」
オッサンは、俺をオッサンの足の間に座らせた。そして背後から当然のように俺の体に触ってきた。
首筋や腋の下や、乳首、わき腹、太ももと、オッサンは次々と俺の性感帯を見つけていった。
ケツの穴の中にもオッサンは指を入れてきた。
「ああっ……ひっ……。イイ……。も、もっと……あっ……」
「サキちゃんのお尻の穴はすごくエッチだね。おいしそうにきゅうきゅうオジサンの指を締め付けてるよ」
「あっ…あっ……あああっ……!!!」
信じられないことに、ケツの穴を弄られただけで俺はイってしまった。
自分でもケツの穴に指を入れてオナニーしたことはあるけど、こんなに気持ちよくはなかった。
「サキちゃん、もうイっちゃったの? もっと我慢しなきゃダメでしょ」
オッサンは罰だとでも言うように、俺の乳首をキツく摘んだ。
「ひぃっ……!」
痛かったけど感じた。微妙な力加減がさすがである。
「勝手にイっちゃうような悪い子は、オジサンのおっきいちんこで苛めてあげるしかないね」
オッサンは怒った口調で言いながら、俺の後ろに硬くなったちんこの先っぽを押し当ててきた。
「うん、苛めて……」
苛めて欲しかったので、俺は苛めて欲しいとお願いした。どんなふうにオッサンが俺を苛めてくれるのか、本当に楽しみっ。
俺たちは体の泡を落とし、簡単に体を拭いて場所をベッドの上に変えた。
「サキちゃんのおちんちんは勝手にお漏らしする悪い子だから、縛っておこうね」
オッサンは俺のちんこの根元を縛ってしまった。
「サキちゃんは初めてだから、怪我をしないようにちゃんと解しておこうね。四つん這いになって貰おうかな」
少し恥ずかしかったが、オッサンがケツの穴を弄りやすいように俺はベッドの上で四つん這いになった。
オッサンは俺のケツにローションを塗り付けた。
ピンク色の指サックを着けてから、オッサンは指をケツの中に入れてきた。
指を一本入れられただけでめちゃめちゃ感じた。なのに根元を縛られてしまっているので俺は射精することが出来なかった。
「ひぃっ……あっ…あっ……ああ……」
俺は犬のようにだらしなく口を開き、ひたすら喘ぎ声を零していた。
ケツの穴にはオッサンの二本目の指が潜りこんできた。
「すごいなぁ。サキちゃんのお尻の穴、どんどん広がってるよ。そんなにオジサンのおちんちんを入れて欲しいの?」
「あっ……入れて……欲し……」
「サキちゃんは淫乱だなぁ。ほんとに初めて?」
「ほ、ほんと……俺……」
「ウソ。サキちゃんのここ、お○んこみたいだね。ケツ○ンコだ。ほんとはチンポ咥えたことがあるんでしょ」
「ない……。ない……初めて……」
「ウソツキ!」
オッサンは手のひらで、俺のケツをピシリとぶった。
「ほんと……」
俺はオッサンに口ごたえした。もっとぶって欲しかったからだ。オッサンはもう一度俺のケツを殴ってくれた。
……ああああんっ。イイ……。
「ほんとうだとしたら、サキちゃんはとんでもなくいやらしい子だね」
「うん。俺、いやらしい子だから……」
「そっかぁ、じゃあ仕方ないね。でも、そんないやらしい子におちんちん入れるの、オジサン、いやだなぁ。今日はもうこれで終わりにしようか」
「えっ……?」
まさかとは思ったが、俺は思わず驚いてオッサンの顔を振り向いてしまった。オッサンはちょっとむっとした顔をしていた。
「だってサキちゃんが初めてって言うからオジサン期待してたのに、すごくエロイ体で初々しくなくてつまらないんだもん」
なにーっ。俺をエロイ体にしたのはオッサンだろうが。この俺の熱くなった体をどうしてくれるーっ!
俺が本気で睨みつけると、オッサンは困った顔をした。
「サキちゃん……。これも楽しむためのプレイの一種なんだから、気分出していかないと……」
そ、そうか。つまりオッサンのあれは演技だったわけだな。ひょっとして、言葉責めというやつか? さすが上級者はやることが違うぜ……。
「んなこと言ったって、俺、わかんねぇよ。初心者なんだから仕方ねぇだろ」
「うん、まあ、そうなんだけどねぇ」
オッサンはため息をつきながら、俺のちんこの根元を縛った紐を解いてくれた。オッサンは俺の背後からのしかかり、俺の胸やちんこをゆっくり扱き始めた。
「サキちゃん、焦らされたらとにかく可愛くオネダリすることがコツだよ?」
「ふっ……あんっ……。お、オネダリって……」
オッサンに耳元で囁かれ、俺は首をすくめた。背筋にぞくりと痺れる。このオッサン、マジでエロくていい声してるよ……。
「途中までは上手に出来てたんだけどね。大きくて硬いチンポを、お尻の穴に突っ込んで下さい。めちゃめちゃにして下さいって言ってごらん。可愛らしく、恥ずかしそうに、でも欲しくてたまらないって感じでね。サキちゃんの可愛いお口からエッチな言葉が聞けたら男は燃えるよ?」
「……オッサンも燃えるの?」
「ああ。燃えるね」
オッサンはまた俺のケツの穴の中に指を入れてきた。オッサンの指の動きは的確で、冷めかけた体が再燃した。
……うう……。マジでオッサンのちんこを入れて貰いたいぜ……。
俺は体をひねり、オッサンの首にすがり付いてなるべく可愛い声を作ってオネダリしてみた。
「ねぇ、お願い……。オッサンのでかくて硬くなったチンポを、俺のケツん中に突っ込んでよ。中でいっぱい動いて俺をめちゃめちゃにして……」
「よくできました。いい子にはご褒美をあげないとね……」
いつの間にかオッサンのちんこにはコンドームが装着されていた。経験豊富らしくオッサンの行動にぬかりはない。
俺はほっとして力を抜いた。
やっぱ病気はこえぇしな……。
「サキちゃんの初めて、貰うよ」
オッサンはやっと俺の中に挿入してくれた。背後からゆっくり俺の体を貫いていく。
……うわっ。うわっ。初ちんこだっ。
……初めてちんこを入れて貰えるんだっ。
……おちんちんが、俺の中に入ってくるぅぅぅっ。
……うっ。す、す、すごい……。
「あ――っ!」
焦らされた甲斐あって、俺は入れられただけでイってしまった。
射精した後も俺の快感は続いた。
初めてのときは痛いって聞いたことあるけど、ぜんぜんそんなことなかった。オッサンはやっぱりテクニシャンだ。
「はふぅんっ……あっ……」
「サキちゃんのここは名器だね。上手にオジサンのを飲み込んだよ? もう全部入ってる」
……うおおおお。すげー。オッサンのちんこ、でかかったよなぁ? それが全部入っちゃったのか……。すごいぜ俺のケツマン○……。
……ああ……思ったとおりに気持ちイイ……。サイコー……。……こんな快楽知っちゃって、どうすんだよ、俺? もう指なんかじゃ満足出来ねぇぜ……。
「オッサンのちんこ、すげぇ気持ちイイ……」
「そうみたいだね。サキちゃん、色っぽい顔してる。でもね、これからもっと気持よくなっちゃうんだよ?」
オッサンはゆっくりと腰を使い出した。マジでよくなって俺はぶっ飛んでしまった。
ひーひー啼きながら、ベッドのシーツの上に精液を吐き出し続けた。
「サキちゃんも腰、動かして」
オッサンは俺の腰に手を添えて、どう動けばいいか教えてくれた。オッサンの言うとおりにしたらますます気持ちよくなって俺は狂ったように腰を振った。
「オジサンが入れるときは穴を緩めて、抜くときは締め付けるんだよ。出来るね?」
「あぅんっ……ひっ……イイ……あうっ……」
俺はもうオッサンのいいなりだった。俺の脳は完璧に快感に侵されていた。
オッサンの動きが止まった後も、感じすぎた俺はぼんやりとしてしまった。
 
 
TOP 次頁