橘雪翼の、侃侃諤諤喧喧囂囂

平成30年12月分

▲ 過去ログ一覧へ ▲ ▲TOPページへ▲

平成30年12月31日

一年を振り返って〜模型編〜

  去年は「今年買って良かった模型」とかやってるので、今年も振り返ってみよう。去年の一位は秋田リレー号のBセットだった。Aセットはというと、悩んでいるうちに買いそびれてしまった。今年再生産されて無事購入できたのだが、それを1位にするのは流石にネタ過ぎるのでやめておく(笑) その件も含めて、今年は「今年新発売された」に限定してみた。漫画の場合は基本的に「今年買った」ものが対象なんだけどね。

1位:KATO 221系リニューアル車「大和路快速」
  私の生まれは尼崎で現在も同じ場所で暮らしているが、中高6年間は奈良の学校へ通っていた。「大和路快速」にはお世話になったので、あまり乗車経験のないリニューアル車と言えどその名を冠した製品を外すわけには行かない。模型も、ちょっと古めの設計だった原形221系からの完全リニューアル版というだけあって、印象把握が向上。ヘッドライト周辺が特に良くなった気が? 原形の製品もリニューアルしてくんないかなあ。

2位:Fleishmann SBBのサロンカー
  正式名称がよく分からないのだが、スイス連邦鉄道のイベント用?客車。実車はスイス連邦鉄道がドイツ国鉄から購入した食堂車を改造したものらしく、模型はフライシュマンからの製品化。余談だが、何年か前にEW-IVの同装飾のものが発売された。当時は実車の存在を知らず、フライシュマンのカタログ写真が“間違えて”いたため、実車とは違うなんちゃってモデルだと思って見送り。後になってきちんと実車があることを知り、自分の無知を痛感しつつ悔やんでいたのだが、そちらも今年になって入手することができた。

3位:GREEN MAX 近鉄3220系KYOTO-NARAラッピング
  奈良に因んだ車両その2。近鉄3220系がグリーンマックスから発売されたとき、当然このラッピングが出るものだと思って期待していたが、何らかの事情により「製品化の予定なし」と聞いて落胆していた。ところがどっこい、遅れたがようやく無事製品化。こんにゃろ待たせやがって!(笑)

4位:MICRO ACE あすか
  奈良に因んだ車両その3。え? 「あすかは奈良がらみじゃないだろ!」って? 名前が関係……してないですかね? というわけで、JR西日本のジョイフルトレインがマイクロエースから待望の製品化。マイクロエースは値段が高くなっちゃってなかなか買う気がしないんだけど、なんやかんやで毎年何かは買ってる気がする。値段のせいで「リニューアル後」しか買ってないが、欧州メーカーを思えばまだマシなので、両方買っとくのもアリだったかなあ。

5位:TOMIX きのくにシーサイド
  機関車だけが先に製品化されていたが、人気投票により無事製品化。実車は乗ったことはおろか現物を見たことすらなかったり(今年のランキングだと他に2位と7位がこれに該当)。鉄道模型のメーカーではトミックス贔屓なのだが、こういうランキングだとあまり上位に食い込まない。来年は「瑞風」でランキング1位獲得できるのかねえ。

6位:KATO 381系「ゆったりやくも」
  381系は結構好きな形式で、欧州型にハマる前は五指に入る車両だった。実は「ゆったりやくも」は乗ったかどうかはっきりと覚えていない……見たことは確実にあるんだけど、最後に乗った「やくも」が「ゆったり」だったかその前だったかあやふや。まあそれはともかく、最近トミックスは381系を放置しているので、カトーに動きがあるのは嬉しい。欲を言えばクモハ381も製品化して欲しいところだよなあ。

7位:KATO ななつぼし
  7位にちなんで「ななつぼし」。いや実際どうかと言われると、まあJR九州だしこれより上位はないかなあ。模型としての見栄えはかなりいい。思い返せば、α7が発表されたときにソニーから送られてきた案内の中に「ななつぼし」の写真があった。α7の三代目を今年手に入れて、初代のサンプル写真の被写体として選ばれた「ななつぼし」の模型もまた今年発売されて……何か運命みたいなものを感じたりは特にしない。

  こうして見ると、1編成しかない車両が上位に来やすいようだ。そういう車両はどうしても「特別感」があるからね。ちなみに、「今年新発売された」ではなくて「今年手に入れた」にすると、Hobby Trainのチェコ鉄道版「railjet」も上位に来る。「秋田リレー号」は……まあ、去年首位だったから今年はいいでしょ(何のための縛りだったんだ)。
  今年はカトーのサウンドボックスを買ってみた。もちろん肝心のサウンドカードにヨーロッパのあの車両がラインナップされたからである……というよりは釣り掛け音の方が重要かな。ワクワクしながら運転してみたのだが……残念ながらちょい微妙。サウンドと車両の動きを上手くシンクロさせるのが難しい。分かってはいたが、コントローラーのスピーカーから音が出ても感動は薄く、車両から聞こえてきたらどんなにいいかと考えてしまう。買う前からある程度分かっていたから落胆は大きくないけど、どちらかというと今年の買い物の中では失敗に部類されてしまうかな。

  さて、制作編……はあまり思い出したくないな。クモニ83に想定以上に時間を掛け過ぎて、あまりにも寂しい1年だった。こんな1年はもう経験したくない……ところだが、今また手が止まってしまっている。情熱が薄れてしまった、気がする。一通り作ってしまったので、バリエーションモデルを作るにしても新鮮味が薄れてしまったのか、と言いたいところなのだが、クモニ83は初挑戦だった。うーん、どうしてだろうねえ。先の運動編でごちゃごちゃ書いていたけど、今は庭でバット振ってる方が楽しいかもしれない。けど、やっぱり完成した模型を見たらニヤニヤできるんだよねえ。さてどうしたものか。『ザ・ファブル』の佐藤明みたいに、スイッチの切り替えをいろいろと模索してみようかな。


  そんなこんなで2018年も今日が最後。ここ数か月はあまり更新に身が入らなくて、ここ数日に至っては慌てて下書きをまとめるドタバタした年末になってしまった。こんな調子ですが、今年も一年ありがとうございました。どうぞ良いお年を。

(2018-88 12-08)


平成30年12月30日

一年を振り返って〜運動編〜

  はいそうです、今年も目標の「体重65kg以上かつ体脂肪率10%未満」は達成できませんでした。でもちょっと近付いたかも。64kgぐらいで体脂肪率12%弱という時期があった。尤も、ここ1ヶ月ぐらいは何故か体脂肪率が高めに出るんだよね……うちの体組成計はどの程度正確なんだろう。15年ぐらい前に買ったものだから、そろそろ買い替えようかな。
  バッティングセンター通いは相変わらず。右は特に変化を感じず、左はどん底を抜け出した。ホームランボードはもう考えないことにしている(笑) 家での練習はメニューをちょいと追加。1月か2月の始め頃に、「1200グラムのバットを1日平均100回振る」という目標を立てたのだが、その目標をクリアするためにも追加したそのメニューのお蔭もあって超楽勝でクリア。回数だけで言えば7月終了時点で36,500回を超えていた。「100回/日」が温すぎたわけだが、そんなのは最初から分かっていたので、それを最低ラインとして「150回/日」という努力目標と、「200回/日」という究極目標も立てていた。月単位で見れば究極を越えたこともあったのだが、年間で平均すると「180回/日」というその中間付近で落ち着いた。ただ、これにはちょっとした裏がある。春先に右肘を痛めてしまった。後輩とキャッチボールをしていて、調子に乗ってシュートを投げていたのが原因だと思われる。そこで休養に専念すればいいものを、そのうち治ると甘く見ていたのが事態を悪化させた。いつまで経っても痛みが取れなかったので、その後長期に渡って投球練習を封印する羽目に陥った。その間スタミナのほとんどをバッティング練習に割くことになったので、自然とスイング回数が増えたというわけである。右肘の痛みがほとんどなくなったのが11月ぐらい。12月からようやくピッチング練習を本格的に再開。来年何事もなければ、おそらくバットを振る回数は減るであろう。で、実は、バットを振る方にも問題が発生している。左の脇の下あたりを11月の終わりぐらいに痛めてしまった。左打ちの時は問題ないのだが、右打ちの、特に引っ張りを意識すると無視できない痛みが走る。下半身主導で上半身にあまり力を入れなければ打てるのだが、怪我は怪我である。考えてみれば打つ方も投げる方も右、利きの方を痛めてしまった。力が入る分負担も大きいのだろうか。痛いときは素直に休むべきなんだろうけど、痛みに甘えてるだけな気もして動ける範囲で動いてしまうのがいけない。他にも、重症ではないものの確か左の足首、それから右手首も一時期痛かった。これまでに痛めた箇所を全部マークすると、大小合わせてそろそろ満身創痍になりつつあるような。
  今年嬉しかったこと。後輩と公園でキャッチボールをした帰りに言われたこと。「先輩の左投げ速くなったなあと思ってたんですけど、その後の右は軽く投げてもそれ以上でした」。しばらく後で義兄ともキャッチボールしたのだが、「左投げ速なったなあと思ってたんやけど、右見たらそうでもなかったわ」と言われた。注釈しておくと、私はいつも先に左で投げて、その後右にスイッチしている。で、後輩と義兄の発言は同じことを指していて、それが私にはとても嬉しいのである。ポイントは2つで、まずは左投げが上達したこと。次に、その速くなった左投げよりも右投げが上であること。もちろん素人レベルの話で、実際球速測ったら恥ずかしくて人には言えない数値が出そうだから測ってもいない。自己満足レベルではあるが、自己満足できる程度には練習の成果あり、ということが実感できて嬉しい出来事だった。
  来年はとうとう年齢が40に到達してしまう。プロ野球選手ならば、トップクラスであっても体力のピークは過ぎて限界に近付いてくる頃だ。でもそれは、人体の限界付近まで体を鍛えていた人の話であって、私はそんなレベルからは程遠い低い位置にいる人。だから、逆にまだ伸ばす余地が残されてるんじゃないかと思っている。生物学的に落ちる分より、鍛錬不足を補う方が大きいのではないか、ということだ。普段庭やバッティングセンターでバットを振っていて、夏場を除けば体力が落ちたと感じることはない。今年と去年を比較すると、去年より今年の方が力が付いたんじゃないかと思っている。技術は付いてなくて、いい打球の割合は増えてないんだけどねー。元々筋トレ代わりに始めたものだけど、今はこれが楽しくてしょうがない。いつまで続けられるかは分からないけど、体が付いてくるうちは続けたいと思っている。




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  昨日の訂正。慌てて書いてるとアホウなミスをしてしまう。「グラムあたりの価格が高いレンズ」のところで大きな勘違い。200-500mmF5.6は安い方だけど、500mmF5.6は高い方のレンズなのでランキングを直接争う関係にない。500mmF5.6が“競う”相手は58mmF1.4の方だった。しかも色々数値を確認しないまま書いたので、500mmF5.6はそんな極端なレンズでもないことを今日さっき知った。まず、軽いとはいえ約1.5kgもある。同じくフレンネルレンズ採用の300mmF4がめちゃくちゃ軽いので、500mmF5.6もびっくりするぐらい軽いと思っていた。次にお値段。50万円台、高いけど記憶違いだった。私の印象では58mmF1.4の3倍ぐらいだったはずなのだが……ちょっと200-500mmF5.6持ってるからってノーマーク過ぎ(苦笑) あ、200-500mmF5.6の約3倍なのか。一方で、58mmF1.4がもうちょい重いと思ってたのもある。数値にして400グラムもない。500グラム弱ぐらいはあるもんだとこれまた勘違い。そういや重さを負担に感じたことがないし、そもそも店頭で持って見て軽さが購入決断への後押しをしたんだっけ。まあそんなわけだから、きっと今でもグラムあたりの単価は58mmF1.4が最高で、最下位は200-500mmF5.6なんだろう。
  一昨日書き忘れていたこと。直前になって買う予定の新刊が増えたんだった。『マージナル・オペレーション前史 遙か凍土のカナン』である。『遙か凍土のカナン』という作品は、侃侃諤諤にて一度だけ名前を出したことがある。本屋でちらっと単行本の表紙を見て、面白そうだったので名前を憶えて家に帰って調べてみたところ、検索に全然ヒットしなかった、という話である。私はそれが漫画だと思って調べていたが、小説(ライトノベル)だったのだ。漫画じゃないならいいや、と完全放置。後日、『マージナル・オペレーション』の漫画を読み始めてしばらくして、原作者が同じであることを知った。だからといって特にどうということもなかったのだが、今回コミカライズされて単行本が発売される。そして驚いたのが「マージナル・オペレーション前史」というところだ。雰囲気的に全然違ったので、全く別作品だと思っていた『遥か凍土のカナン』と『マージナル・オペレーション』に、繋がりがあったようだ。そんなわけで、この漫画も買ってみる。当初の予定では6冊だった新刊は、電子版が遅れるあれと合わせて8冊に増えた。

(2018-87 12-07)


平成30年12月29日

一年を振り返って〜カメラ編〜

  今年はまさかの予想外でEマウントデビューしてしまった。α7IIIが“お買い得”仕様で発売されて、「これは売り切れ続出で予約しないと買えないだろうな……」と静観する構えだったのに、「在庫あり」。「売っていたから」という、自分史上最も訳分からん理由で買ってしまった。35mm判センサーを搭載するデジタルカメラはこれが3台目。フィルムからデジタルへ移行したからって3年目に3台目は買い過ぎでしょ、と自分で思う。こんなはずじゃなかったんだけどなあ。当面増やさないぞ、と心に誓っているが、明日のことは誰にも分からない。そう、誰にも。とりあえずNikon ZやEOS Rは完全スルーを決め込んでいるから、多分大丈夫だとは思うけど。そう、多分。レンズはというと、4本増えた。まず、キャッシュバックキャンペーンでNikkorの58mmを買ってしまった。Voigtlanderの58mmではない、Nikkorの58mmだ。某サイトで、ニッコール現行レンズの重量を値段で割ってその数値を比較する、という全く意味のないこと(褒め言葉)をしていたが、そのランキング最下位のレンズである。ちなみに当時のランキング一位は去年買った200-500mmの望遠ズームである。多分現在は500mmF5.6が首位の座を奪い取ったと思われる。話を戻して、AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G であるが、撮影してみて正直なところ「これは失敗だったかな……」と思った。が、最終的に失敗だったかどうかは、今後の私の心構えにあるとも思っている。このレンズでガンガン撮って自称名作をものにしてやるぜ! ――という気概は、どんなレンズを手にしたにせよ持つべきだろう。ちなみに現時点で既に「あ、結構いいのが撮れたな」と思ってます。58mmでなくても撮れたかもしれないけど。次に増えたレンズは、α7IIIのキットレンズと、そしてFE 100mm F2.8 STF GM OSS の2本。初の「G Master」レンズである(そりゃEマウントデビューがこの時だったんだから当たり前)。このレンズには驚かされた。ボケ描写を期待して買ったんだけど、解像度も抜群……な気がする。細かいことは分かんないけど。写り過ぎて逆に怖い? G Master恐るべし、を感じた一本である。このレンズでいい写真が撮れたかというと、まあこのレンズは適当に撮ってもいい写真に見えちゃうよね(笑) 自称名作候補はきっちり押さえました。さてラストは、初のサムヤンレンズにして初のあおりレンズ、「TILT/SHIFT LENS 24mm F3.5 ED AS UMC」。その実力を如何なく発揮……するには、今年は模型制作が進みませんでした(反省)。でもこのレンズも買って大満足。そのうち写真趣味の方でも自称名作を狙ってみようと思っている。このレンズを買ったのが7月のことなので、年内にもう1本ぐらいは買うことになるだろう、そう思っていた。ところが私にしては珍しく、これが2018年の最終補強。候補はあれど、いろいろ様子見だね。
  持ち歩き用で小さ目のカメラが欲しいと思って、フジフィルムのX-T20に着目していた――の話は先日したばかりので省略する。
  で、今年何か撮ったのかというと……そりゃまあ何かは撮りました。1年振り返ってみてまあまあかな。気に入った写真はA3ノビに引き延ばしてみることにしているのだが、今年何枚プリントしたかは覚えていない(多いんじゃなくて、前半に数枚プリントしただけに終わってるので純粋に覚えてない)。候補は何枚かあるんだけど、A3ノビへの引き伸ばしは冷静な目で見て決めたいので、今は熱冷まし中だ。はっきり言えることは1つあって、フィルム時代のトップ3を越える写真はまだ撮れてない。フィルム時代の方が圧倒的に長いので、デジタル3年未満の現時点で易々と乗り越えられても困る(笑) 撮影した枚数だけで比べるとデジタルが既に凌駕してるんだけどね。ただ、厳密に順位付けはしてないけど、トップ3は無理でもトップ5には既に食い込んでるかも。ひょっとしたら4番目と5番目はデジタルだったり?(繰り返すが、特に順位付けはしていない) そうだ、来年の目標に「過去最高作品を更新する」を掲げてみよう。いや、いつも最高の写真を撮ろうと思ってカメラを構えているわけだから、そんな目標は蛇足かな。願掛けとして「いい写真が撮れますように」ぐらいだったらありかもしんないけど。来年はどんな“出会い”があるかなあ。

(2018-86 12-06)


平成30年12月28日

年末進行で漫画感想文と「一年振り返って」を一気に

  気付いたらもう28日で残り日数が足りないことに気付いた。なので例年2日に分ける話題を一つにまとめた。

【僕のヒーローアカデミア】21巻(新刊):☆☆☆
  ホークスが敵と繋がってるのかよ!!! と思ったら直後に回想シーンが入ってヒーロー陣営のスパイ作戦であることが判明。バラすの早すぎない? そーゆーのは秘密にしておいて、いいとこで明るみに出すのがいいんじゃないかな。まあ、ホークスのことが嫌いにならなかったので良しとしよう。どうでもいいが、某ボクシング漫画で浪速の虎と尾張の龍が出て来て、『ヒロアカ』では福岡のホークスですか。
  後半は雄英の訓練。心操人使――なんつー名前だ――がややメインの話。ん? この漫画また主人公の登場シーンが少なくないか? 緑谷少年がメインの話は、ちょうど中間ぐらいに夢を見るところだけ。夢ではなくワン・フォー・オールの面影らしいが。力と共に使い手の記憶が刻まれる、先々代(オールマイトの師匠)の言葉によると「ロマン」らしいが、確かにこれは熱い。ただ、この巻におけるそれは初代の記憶だけだった。この後、二代目、三代目(緑谷少年が九代目になるらしい)の物語もちょこちょこ出てくるのかどうか。楽しみにしていたい。
  この漫画は今巻から格下げ(電子化)するつもりだったけど、第三の手段を発見。第三の手段とは? 甥っ子が買ってることを知ったので、第21巻からは私が買って、読んだ後にプレゼントすることにした。手元に紙版も電子版もなくなるので、後から読み返す時が若干億劫だが、まあいいや。

【Dr.STONE】8巻(新刊):☆☆☆★
  懐かしの大樹&杠登場。当初の流れだと、千空に加えてこの2人が主役になると思われていたのだが……むしろコハク&クロムあたりのほうが主役級になってる気がする。特に8巻ラストあたりから予想される9巻あたりは完全にクロムの出番になりそう。
  本編のコマ間?に「メカ千空」登場(これまでは単行本の話と話の間の空きページの読者投稿?欄のみのキャラクターだったハズ)。メカで科学と言えば思い出すのが、格闘ゲーム『ギルティギア』シリーズに出て来たロボカイ。元になった聖騎士団団長のカイ=キスクの悪ふざけロボットバージョン。カイが勝利したときのセリフ「これが封雷剣(*1)の力です」に対し、ロボカイは「これが科学の力だ」とメカっぽい音声で嘲るように言い放つ。さて、これが千空だったらどうなるだろう?
石神千空「クククこれが科学だ」
メカ千空「クククこれが科学だ」
どうやら変わらないようですね!

*1 カイの武器

【Dr.STONE】1巻(既刊):☆☆☆★
  ここで唐突に1巻に戻る。『Dr.STONE』は電子版の無料お試し1巻から読み始め、2巻以降は紙版を購入している。今までこのパターンから入った漫画は、無料版の分を買い直したことがなかったのだで、『Dr.STONE』が初の快挙?となる。無事最新刊に追い付いた記念だ。当初は8巻と一緒に7巻を買うつもりだったのだが、1巻のことを思い出して7巻を先月に、そして8巻と同時に1巻を買ったわけだ。
  「大樹&杠懐かしいなあ」って書く予定にしていたが、さっき読んだ8巻で出て来ちゃった(笑) 1巻は千空&大樹&杠の3人で科学王国を作っていくもんだと思ってたのに……3、4巻あたりを読んでいてそこが残念でならなかったんだけど、考えによってはこれはこれで一つの物語だろう。千空対司という構図で話に軸を据えるのは、ただ漫然とロストテクノロジーを復活させて行くよりも目的目標を設置しやすい。話作りとしては上手かったんじゃないかな。
  今読み返して気になったこと。司を復活させたのはライオンの脅威に対抗するためだったが、このライオンが謎。大樹が疑問を呈し千空が推測で説明するが、果たして動物園にいた個体数で3700年もの間種が保てたのか。日本の全動物園にいるのを合わせて頑張れば何とかなるかもしれないけれど、範囲が広すぎるような気がする。まあ、可能性は低くとも、その低い可能性がこの世界では実現したということにしておこうか?

【ドラゴンボール超】8巻(新刊):☆☆☆
  うん、これはいろいろとあれだ。まず展開がかったるい。全体的にメリハリに欠けてダラダラしている。別の宇宙のサイヤ人が超サイヤ人化して暴走したりもするが、はっきり言って今回初登場のキャラクターに何かあったとしても「ふーん」ぐらいにしか感じない。次に亀仙人。もうとうの昔に戦線離脱していたはずなのに戦力になっているこの不思議(私は観ていないのだが、映画版で活躍してそれがネットでは突っ込まれていた)。さらには悟空に説教するところ。いつまでも悟空にとっては良き師匠である、ことに異論は挟まないが、ここに来て悟空がパワー重視の戦いをして亀仙人に諭される、という展開が気に食わない。うろ覚えだがセルの時の修行中に自分で気付いていたことじゃないか? ウイスに教えてもらってる「身勝手の極意」だってパワー重視じゃなさそうだし、悟空がこの期に及んでなんでそっち方向へ舵を切ったのか不可解である。

【ドラゴンボール】完全版20巻(既刊)
  ギニューの謎その1。なぜその技(チェンジ)をフリーザに使わなかったのか。忠誠心がめちゃくちゃ高かったんだろうか。それとも使ったことはあるけど何らかの手段で回避されたか。でもこんな危険な技を持ってる人を重用はしないよね。やっぱり忠誠度高いのか。その2。このギニューの体は元からギニューだったのか、それとも誰かの物を乗っ取ったのか。ジースが技のことを知っていたということは、過去に使ったことがあるからと推測できる。だとすればこの体は元は違う人物のものだったわけで、乗っ取った体が最初は上手く使えない事ぐらい知っていたはず。何故悟空の時だけそんなに手間取ったのか。考えられるとすれば、悟空が戦闘力18万を叩き出した時は界王拳を使っていたからか。ギニューは悟空の体を乗っ取っても、技までは使えないから界王拳なしで気を高めることになった。だから2万3千止まりだったのか?
  ネイル対フリーザ。いよいよフリーザが戦うシーン……といっても、あまりにも格が違い過ぎた。しかし、ネイルの戦闘力42000もあるのか。ザーボンさんドドリアさんあたりなら瞬殺じゃないですか。最長老の守りが最優先とは言え、もうちょい星の仲間のために動いても良かったんじゃないかと。でもそれはそれで、フリーザ自らが動き始めることになったから、星の寿命は縮まっていたかも。
  ポルンガ――本家ナメック星の神龍。かなえられる願いが3つに増えているが、同時に生き返らせられるのは1人までという謎の制限。そこで地球のドラゴンボールが復活するという意味でもピッコロが選ばれることになる。2つめの願いでナメック星にやってきたピッコロ。悟飯たちに合流する途中でフリーザにボコボコにされて虫の息のネイルに会い、同化する。この辺の流れのピッコロの言動がかなり悪役っぽいのだが、冷静に考えるとこの時点ではまだまだピッコロ大魔王の全てを受け継いだマジュニアとしての側面が強いのかな。ベジータも、最後の方を読んで知っているから仲間感が強いわけだけど、この辺りではまだまだ「フリーザがいるから一応手を組んでいる」程度の上っ面の関係。さてさて、そんな中、遂にフリーザとの戦闘が始まる。ベジータの挑発でフリーザが第二形態へと変身(但し、この時点では第四形態まであることはまだ判明してなかった)。もうちょい第一形態で戦わせておけば時間稼ぎにもなっただろうに。まあもっとも、ベジータはフリーザが変身しようが何しようが倒す気満々だったわけで。自信家というか自己評価が甘いというか。フリーザの宇宙船内で暴れてドラゴンボールを奪い隠し逃げおおせた時は頭の切れる賢いやつ、だったのに。
  さて、話が少し戻って、ポルンガのシーン。デンデが呼び出した時、ベジータは寝ていた。悟飯曰く「ここのところ眠っていなかったから」だそうだが、ここでいくつか疑問が。寝ていなかったのは、おそらく六つのドラゴンボールを誰かに取られないようずっと起きていたからだと思われる。だとすれば、ベジータはナメック星に来てからずっと寝ていないことになり、地球人基準としてはかなり長時間連続で活動できることになる。ではその前、ベジータはいつ眠ったか? 地球でボロボロになり、這いつくばって宇宙船に乗った後……生命維持装置を使ってナンバーいくつかのフリーザ星へ帰り着いた。この時か、その後の星での治療中に寝ていたとすればこれが最後と思われる。その直前、悟空たちと戦う前の宇宙船でも寝ていた。というのも、ラディッツが息途絶えて地球へ向かうことにしたとき、「久々にゆっくり眠るとするか」と言っていた。翻ってこの発言を考えて見ると、その時攻め込んでいた星ではゆっくりとは寝ていなかったと思われる。少しは寝ていたのかもしれないが、ひょっとするとサイヤ人はかなりの長時間寝ないで活動できるのかもしれない。となると次の疑問が沸き起こる。悟空は? ベジータ同様長時間起きていられるならしょっちゅう満月の晩に大猿化していたんじゃなかろうか。その辺は育ての親、孫悟飯(じっちゃん)の教育がしっかり行き届いていたのか。まだ小さな子どもの頃だから睡眠時間が地球人と同じぐらい長かったのかもしれないし、地球で暮らしていたらバイオリズムが地球に合ったものになったのかもしれない。そしてさらに思い起こされるのが、孫悟飯(息子)の初登場のシーンだ。クリリンが恐る恐る「満月が……」と悟空に訊いていたが、悟空は「オラんち夜は早いからなあ」と言っていた。このこと自体はどうでもいいのだが、チチは悟飯に英才教育を施そうとしていたはず。悟飯自身も偉い学者さんになりたい、と言っていた。どんな学者か、にもよるかもしれないが、月の満ち欠けを知識としてしか知らない学者はちょっと実体験に欠けすぎていないだろうか。つまり、親としては勉強の一環として、また教養、文化面から一度ぐらいは満月を……と私の場合思ってしまう。子どもだから早く寝かせ付けるにしたって、満月が出てくるのは午後6時。山間だったとしても8時には見えるんじゃないか。月に一度のことなんだから、その時間まで起きてて10分や20分、満月を見ながら「綺麗だねー」って親子の会話を過ごす機会だってあって良いはず。なぜ悟飯は、ピッコロに攫われるまで満月を見たことがなかったのだろうか。この疑問を解決する仮説は簡単に思い付いた。おそらく亀仙人が、牛魔王を通じてチチに「子どもが出来ても満月を見せるな」と伝えたのではないだろうか。悟空には秘密だが、チチはおそらく大猿化のことを知っていたのだ。それなら納得が行く。
  次巻、悟空復活までは行くだろうけど、伝説の超サイヤ人化にはページ数足りないかな?

【るろうに剣心―明治剣客浪漫譚―】12巻(既刊):☆☆☆
  一方その頃――的に、葵屋を襲撃した十本刀との戦い。『るろうに剣心』の中でもここが特に好きじゃない場面。いくらなんでも弥彦に負ける十本刀って……志々雄誠も部下の選び方を間違えてるんじゃないか。自分が強いから配下の強い弱いはあんまり興味なかったのかもしれないが(笑) そもそも敗北した蝙也の戦い方がねえ。ダイナマイト?の爆風を利用して飛ぶとか、現実離れしてるのはともかく手法がダサすぎる。ダイナマイト使い果たしたらただの痩身男だし、素直にダイナマイトを敵にぶつけたほうが手っ取り早い。一方の鎌足も情けない、二対一だったとは言え薫相手にね。というか薫も相当根性座ってるし、第一幕で比留間弟にあっさり負けたシーンを思うと短期間で強くなり過ぎ。修行した? それまでもずっと修行はしていたはずで、今まで何やってたの?って気になる。
  とゆーわけで、「一方その頃」の一番の見せ場は何といっても師匠清十郎の戦闘シーン。いやほんと細かいことをぐだぐだ言わずにこの人が志々雄誠倒しに行ってたら良かったんじゃないのと思っちゃう。惜しむらくは、不二の自我を目覚めさせてうんたらかんたらという展開になるが、十本刀に関して言えばバックボーンの掘り下げが甘いキャラが多く、ここで不二が自立しても読者に何の感慨も湧かない事。で、原点に立ち返るが、飛天御剣流の得意技って何だっけ? 言うまでもなく、一対多数での斬り合いに強いこと。最後に清十郎対不二になるのはいいとして、その前に清十郎の無双シーンがちょいとでも入ってたら良かったかな。と、今読むとそう感じたね。

【ザ・ファブル】8巻(既刊):☆☆☆★
【ザ・ファブル】9巻(既刊):☆☆☆★
  8巻は山籠もり。無理矢理付いて来たクロは早々に後悔。食べ物がなくて後悔。夜暇で後悔。熊に襲われて後悔。でも兄さんこと佐藤兄の凄いところが見れて満足? 一方その頃の佐藤妹。暇なので女たらしの河合をおちょくって楽しむ。おちょくられてるとは知らない本人は、バーのマスターと打ち合わせして佐藤妹を落とす算段。マスターが結局何一つ協力してなくて面白い。モノローグで「男と女、騙し騙され」なんて語っているが、それ、違うよ。そんな駆け引きどこにもないよ。一方が一方を一方的に騙してるだけだよ(笑)
  9巻。また新たな胡散臭いやつらが出て来る。元真黒組という井崎が、ブラック興信所に入るところから。年下っぽいのに態度がでかい“先輩”の鈴木に対して年齢を問うとン……40歳と聞かされて驚き、その後普通に目上として接するが、これって井崎はまだ30台ってこと? 普通に40超えてるように見えるんですが? 1巻の話になるが、海老原の年齢が38。えー? これで38歳なの? 俺より年下なのに明らかに俺よりおっさん……いいのかこれで。本編に戻り、次なるターゲットが貝沼。言動がますますヤバくなるが、もっとヤバイやつらに目を付けられてしまう。完全に「嫌われ役」として設定されてた人物だが、最終的に佐藤兄に助けられて改心とかの展開になるのかな……? そして鈴木。前の話で出て来た2人の何でも屋を事無げに葬り去ってしまう。佐藤兄と対決することになろうけど、これはひょっとしてちょっとはいい勝負になるのか? 先が気になるので10月同様もう1冊……とやると、さらにもう1冊買いそうな予感がしたので、今回は自重。年明け1月のお楽しみに取っておこう。

【グラゼニ】7巻(既刊):☆☆☆★
【グラゼニ】8巻(既刊):☆☆☆★
  先発転向の夏之介。しかし結果は芳しくなく、二軍落ちまで経験。うーん? これは「グラゼニ」的には良くないのでは。来年の年俸激下がりだよ。西浦登場……なのだが、最初は先輩の西浦とは思わなかった。っていうか体育会系が先輩に対してその態度でいいのか? 完全に同級生以下の扱いじゃねーか(笑) 相当緩いなこの野球部。いや、私は体育会系の上下関係が嫌いなのでそういうの好きだけど。大人になった西浦が太ってたというのもあるけれど、相変わらずの夏之介の態度だから高校の先輩だとは気付かなかった。にしても、西浦が夏之介のことを最大限?高く評価していて意外だった。ここもそうだし、その後の高校生編で西浦は意外な一面を見せる。高校生編では大野雪雄が“デビュー”する。本編ではベビーフェイス的なのだが、高校生編では裏で“悪い”ことするタイプのキャラ。その雪雄に西浦が説教をする。同じ高校ではないが、同じ高校球児の先輩として。実際殴っちゃうのはアウトだとは思うけど、他校の選手だろうが何だろうが悪いことやってるのは見逃せない、っていう熱いところはこのキャラの意外ないい一面だった。
  8巻。は捕手メインの巻かな。丸金千太郎という新キャラ登場で、彼も夏之介同様の「グラゼニ」丸出しの男。なんだけど、どことなく阪神タイガースの梅野隆太郎っぽキャラクター(???)。引き続き夏之介先発転向と合わせて続きが気になる展開。というわけでこちらもまた来年。

【乙嫁語り】11巻(新刊):☆☆☆☆
  表紙見てそういや10巻はそういう終わり方してたな、と思ったら11巻1話目がシーン集で「あれっ」って感じ。単行本派の人は大丈夫だろうけど、連載読んでる人は焦らされた感があったんじゃないかな。
  というわけでスミスさんとタラスさんのお話。いろいろと世話を焼いてくれるホーキンズ氏の言動がいちいち面白い。再会したタラスを連れて来たスミスに凄む、「どうりで帰れと言っても帰ってこないわけだ」。写真を撮るための薬品を調合して、「で、熟成させたものがこれだ」――料理番組みたいですな。その後、言葉が分からないのにアリと言い合いをする。写真の試し撮りにタラスを撮ることにしたスミスに、「やる気の出る被写体だな」と嫌味を飛ばす。スミスの写真を撮る段では、格好を気にするスミスに「どうせ正装したところで大差ない」と、もう言いたい放題(笑) もちろんスミスが嫌いなわけでも愛想を尽かしたわけでもなく、出立準備のところでは「せめて用意は万端に、必要なものは何でも言え」と。ここのところは何となく「そんな装備で大丈夫か?」のあれを連想する。馬は要らない、歩いていく、と言ったニコロフスキやアリに対する感想は「彼らの足は鋼鉄製か何かかね」もウィットに富んでいる。あと、少し話を戻してスミスの写真を撮るところ、「君の母上に君を連れて帰ると約束してしまったのだ、写真の一葉でも持って帰らないと納得してもらえない」のセリフは、映画『バンパイアハンターD』のラスト付近のシーンを連想した(Dが、依頼者の家族であるシャーロットの指輪を、シャーロットの遺体の代わりに持ち帰る)。
  以前にスミスが投げ捨てた時計の顛末。巡り巡ってスミスの目の前に再出現するあたりは「漫画」だ(笑) 噂に尾ひれがついているのも「漫画」だが、この辺は割と現実でもあるのかもしれない。今我々が時計というと腕時計とか壁掛け時計、置時計を連想するけど、この時代はもちろん(?)懐中時計。というわけで、時計というワードは出てくるが「懐中」とはわざわざ言わないのは一つのポイントじゃないかと思った。
  最後に、11巻で外せない話題は――もちろん写真のことです(笑) 10巻でもカメラが出て来てて注目はしていたが、まさかこんなにがっつりとした話になるとは思いもしなかった。カメラと言っても今のデジタルじゃないのはもちろん、フィルムですらない。一応何となくは知っていたけど、詳しい解説はこれが初めてかもしれない。1枚撮るごとにガラス板にいちいち薬品を塗ってやらないといけない。その薬品も自分で調合する必要がある。漫画の中ではファーストトライでは上手く行かず、何枚も失敗を繰り返していた(『Dr,STONE』でも試行錯誤をするシーンがあったなあ)。気軽に十枚二十枚撮れるフィルムや、その10倍ぐらいはへっちゃらなデジタルカメラの有難みを再確認。スミスがホーキンズに「露光時間は?」と訊くところもカメラ好きとしては見逃せない。「シャッタースピード」なんて言う変な用語は、感光材やイメージセンサーの飛躍的な感度の向上が生んだものだ。にしても、この材料を使えば写真が撮れる、というのを発見した人は偉いというか感心するよ。そのうち“石神博士”もカメラを復活させるのかな? ところで、スミスがアリにカメラの説明をするところで「撮れる写真は小さくなりますが、持ち運びを考えると」と言っていたシーンで気付くのだが、この時代はまだ「引き伸ばし(プリント)」という概念もしくは技術がなかったんだろう。撮影に使ったガラス板が写真そのもので、1枚1枚がそれぞれ世界にたった1枚だけの存在と考えると、これまたコピーが非常に手軽なデジタルと隔世を通り越して異世界の物語のように思えてしまう。ま、今でも「チェキ」っていう世界に1枚だけの写真システム(?)があってそこそこ人気らしいですが。
  女騎士の漫画と並んであとがきが外せない本作。今回は……ぬわんと作者の年齢が判明する。女性に年齢を聞くのは野暮というやつらしいですが、本人が言うんだから問題ないでしょう。年齢近いんだろうなあとは思ってたんだけど、まさかのたった1歳違い。だからどうというわけではないのですが。写真についてプラスアルファで書かれているのだが、湿板写真について「独特の美しい表現ができるので、今でも世界中に愛好家がいる」とのこと。え? まじ? 今でも残ってるの!? 興味はあるが……劇薬の取り扱いもあるし、何より普通に面倒なので流石に自分でやってみたいとは思わないが、でも死ぬまでに一度ぐらいはそれで撮ってみたいかも。

【辺境警備】新装版3巻(11月新刊):☆☆☆★
【辺境警備】新装版4巻(11月神官):☆☆☆
  ジュニアス(神官さん)の育ての親が出てくるのだが、この人も美形……ま、少女漫画し仕方がないか。昭和だし。それにしても、この漫画の最初の紹介記事を見て、もっと緩い感じの作品だと思って買ったのに……いやにシリアスな展開。私としてはサウル・カダフが辺境で怠け弛みきって、それを兵隊さんと神官さんが諫めてうんたらかんたらっていう話の方が読みたかったのだが(苦笑) という愚痴を思わずこぼしてしまうが、4巻は完全に主役をジュニアスに持って行かれた。そもそも「辺境」ですらなくなってるし、警備隊からも離れてしまっている(時々そっちのシーンもあるが)。おーい、帰ってこーい。まあね、連載長くなってきたらそう言うのもアリだと思うんだけど、多分全6巻だからね。多分サウル・カダフじゃ人気でなかったから完全に主役を切り替えたってことだね。

【あおざくら 防衛大学校物語】10巻(新刊):☆☆☆☆
  開校祭(イコール一般大学の大学祭?)始まる。前半は色々な催しのお話で、後半はいよいよメインとなる?棒倒しが始まる。
  まずは前半。模擬店準備。値札を恨めしそうに?眺める近藤。値上げを提唱するも、「お前を金に関わらせるなと言われている」と一蹴される。誰だよ、そんな的確な助言をしたのは(笑) 土方と武井。多分『あおざくら』における主人公対立勢力だが、敵の敵は味方……とはならない。武井は浮かばれんのう(笑) 沖田姉。不愛想な漆黒のまなざし……って表現は何か中二病入ってませんか?(笑) そして何故かタガログ語が話せる。タガログ語を見るのは『凍牌』以来だなあ(それまでタガログ語なんて言語があるのも知らなかった)。にしても聞いてそれがタガログ語と分かる近藤クンも流石勉強の虫。部屋長の書道展示。「書とは心だ、上手いも下手も関係ない」――イイこと言うなあ。多分去年捕まった漫画家の某伸宏氏が聞いたら涙して喜ぶだろう。模擬店。先ほど沖田姉に散々言われた近藤だが、坂木も大概接客向きじゃない目つきをしている(笑) ゴリ……西脇や大久保はそんな風じゃないハズなのだが、何故かこのシーンでは全員怖い。芹澤さんが近藤の等身大看板を即興で作って売り上げ増につなげるが、その看板にきっちり貼り合わせの継ぎ目が入っているのが(漫画として)芸が細かい。こんなデカいのどうやってプリントアウトしたんだ、防大にはA2対応プリンターでもあるのか!?って突っ込もうと思ったのに(笑) で、この看板が土方兄と近藤の接点を作ることになる。小道具の使い方が上手い!
  後半……は一種の格闘漫画なので書くことがない。まあ、武井かな。近藤憎し!なのだが、まずそもそもコイツの性格からして、近藤が岡上さんとデート?の約束したのを後ろで聞いてたのなら、松井さんに告げ口すれば一発だっただろうに。作者もさすがにそこまで武井を極悪非道キャラにはしたくなかったのか(笑) そうした私怨もあるが、棒倒しではまた別の話……と近藤の手助け。そのシーンで近藤にはっぱを掛けるわけだが、ここちょっとくどかったかな。武井の思いは全部モノローグにして「行け近藤! 飛べ近藤!」だけで良かった気がする。この混戦の中そこまで喋ってる余裕があるわけないからね(笑) そして1回戦の後の土方のセリフ。オマエの踏み込みは痛い――これがただの土方の文句なだけではないはず。決勝戦で一大隊を(逆転?)勝利に繋げるキーワードになると私は確信している。次の11巻が楽しみだ!

【BUNGO―ブンゴ―】16巻(新刊):☆☆☆★
  まあまあ。ただ一つ、この手の漫画に言えることなのだが……強豪校が強豪すぎる。中学生のはずなのだが、すでに高校生を超えている感が強すぎる。「とりあえず対戦相手をむちゃくちゃ強いやつらにしておこう」的なやっつけ仕事にすら見えてしまう。以前少年ジャンプの漫画でもそう感じたことがあるのだが、雑誌を問わずジャンプ編集部の傾向なのか(『ブンゴ』はヤングジャンプ)。

【辺境警備】新装版5巻(新刊):☆☆☆★
【辺境警備】新装版6巻(新刊):☆☆☆★
  はえー、そう来ましたか。背高さんこと剣の賢者、ジュニアスの育ての親でもある彼が不老不死っぽいのは容易に見て取れたが、ジュニアスと血のつながりがあったとは。いろいろ納得。その他、カイルのストーリーも上手いこと収束させて、最後はふんわりしたラストで完結。最後までシリアス路線のまま終わってしまった。繰り返しになるがそこが残念だ。

【聖闘士星矢】15巻(既刊)
【聖闘士星矢】16巻(既刊)
  ポセイドンの戦士、海将軍(ジェネラル)たちとの戦い。流れは大体一緒、ワンパターンです(笑) 「聖闘士の攻撃が通用しない→海将軍の攻撃に『何て威力だ!』→それでも負けるわけには行かない→海将軍『ふ、倒すには惜しい男だ、せめて苦しませずに葬ってやろう!』→た、倒れてなるものか、燃え上がれ俺の小宇宙よ!→海将軍『うおお! この力は一体!?』→これは黄金聖闘士の力を借りて復活した聖衣の力だ→逆転勝利」みたいな感じ。相変わらず細かい戦闘シーンはなくて、一方が必殺技を放って他方がそれを喰らって吹っ飛んでいる大ゴマが持ち味。
  とまあ、否定的とも取れるコメントだが、実はそんなにダメとは思ってない。変にぐだぐだやって読みにくかったり長ったらしかったり作者の自己満足ワールド全開なのが最近のダメな漫画のパターンだと思ってる。スカッと明朗快活に終わるのならワンパターンもあり。時代が時代というのもあるが、温故知新の観点から今の漫画家は昔の作品を新たな目で見ることも考えて欲しいな。
  さて。前の巻の、アテナが自己犠牲で中央の柱に入るところは記憶があるんだが、15巻、16巻あたりは見覚えのあるコマが1つもなかった(いや、前と似たようなという意味で“見覚えのある”のはいくつもあったけど(笑))。『ドラゴンボール』は幼少期(最後の方は学生になってたかな)に全部読んだ自信があるのだが、『聖闘士星矢』はどうやら途中で読むのをやめたっぽい。この後にある「ハーデス編」なんて文字情報すら全く思い出せないし。というわけで、ここからは純粋に初めて読む話として楽しもう。
  紫龍、また脱ぐ。聖衣の意味は? 女性にウケが良かったのか? 紫龍、また視力を失う。ここんところ、絶対に「目が見えなくなって却って感覚が研ぎ澄まされて相手の弱点が見えた!」のパターンだと思ったのに、完全に見えなくなる前に廬山昇龍破で勝っちゃった。さて次はどうやって視力が回復するんだろうね。少し話を戻して、天秤座の黄金聖衣が再登場。天秤座生まれの私としては嬉しい場面だ。海将軍によると「例え黄金聖闘士全員の力を以てしても傷一つ付かない」らしいのだが、「天秤座の聖衣+青銅聖闘士」であっさりカタが付くのは何故? 柱を破壊するのにみんなはそれぞれ違う武器を使う。これも不思議。柱の素材が違う? 聖闘士の適正? あるいは柱が頑強過ぎるので、流石に天秤座の聖衣の武器を以てしても1つ破壊すると亀裂が入って2つめは破壊できない? ま、もちろん、漫画的には色々武器が出てきた方が面白いよね。

【リボーンの棋士】2巻(新刊):☆☆☆★
  自身のレベルアップのために、プロの研究会に混ぜてもらう2人。この辺りはとことんポジティブ前向きな安住。登場人物(棋士)の数が一気に増えるが、わずかなページ数でキャラクターの特徴を読者に掴ませている。一人影が薄いが(笑)
  2巻の一つのテーマが「新しい手」。定跡通りだと研究し尽されていて結論(結果)が出ているから、途中で前例のない手が出てくることになる。それがプロの対局だと、出現したそばから研究が始まり、「いい」のか「悪い」のか討論されて淘汰されて行く。将棋は普遍的なゲームではあるが、そうやって新しい手が生まれては消え、時には復活する様は誰かが「生き物のようだ」と表現していた(囲碁の話だったかも)。その場で相手の手に対応する力も必要だが、その場に臨むにあたっての事前準備も大切だということだ。私も高校時代、クラスメイトと将棋にハマっていたときは色々と本を読んだりして頑張ったものだ。一番対局した友人が頑固に振り飛車党で、対居飛車の面白そうな戦法が全然試せなくて悔しかったのも今となってはいい思い出である。

【正直不動産】4巻(新刊)
  途中で詐欺師の話が出て来る。やや遅れてはいるものの、一種の時事ネタだろう。個人情報とか厳密な身分証明書とかいろいろ言われる世の中だけど、この漫画みたいに他人のなりすましでパスポートが取得できるってどういうことなん?と思ってしまう。この前市役所で、書類を出すのに本人確認で色々言われただけに腹立たしい。俺は俺だっつーの、ってことは俺にしか分からんか(笑) 原案者の前?作『クロサギ』の中でも、「印影から印鑑を作ることが可能だ」って言ってたし、何かもういろいろと信じられない世の中だねえ。オイシイ話には裏がある、っていうことを肝に銘じるぐらいしか対策なさそうだけど、関西人の私は上手い話にはついつい乗せられそうで怖い。

  チェック漏れしていた3冊の中にあった『中華一番!極』だが、電子版を買う直前になって「この漫画の続きが読みたいか否か」という問題に直面してしまい、しばらく放置することになった。気が向いたら再開するかもしれないが、今の気持ちでは年単位で保留することになる。『ワンパンマン』も結局心変わりすることなく、一気に“二階級降格”で保留。『辺境警備』は続きが気になったので、12月発売分は12月中に処理。最後に、予定していた『ライジングサンR』が載ってないが、紙版は12月28日発売予定なのに電子版は翌年1月3日発売とのこと。「なんじゃそりゃぁぁぁ!」と叫びながら年始送りだ。
  年明けて1月は新刊6冊の予定が7冊に増えた。『MF GHOST』『テンジュの国』『凍牌 〜ミナゴロシ篇〜』『もののがたり』『マージナル・オペレーション』『王室教師ハイネ』、に加えて『ライジングサンR』である。引き続き電化が進む予定だが、義兄次第では紙版で続行する漫画があるかも(人に貸すなら電子版は向いていない)。既刊シリーズもいつもの通り。完全版2冊と『聖闘士星矢』『ザ・ファブル』『グラゼニ』各2冊。当初予定されていた『辺境警備』新装版のラスト2冊と、新刊に追い付いた『Dr.STONE』の枠が空くので、新しく2タイトル追加予定である。それはまた後ほど。

  さて後半。「一年を振り返って〜漫画編〜」。今年買った中で一番良かった漫画は……

『あおざくら 防衛大学校物語』

選考ポイントは、魅力あるキャラクター描写。今年に入って読んだ2巻から12月の最新刊の10巻までを通して、高いレベルでそれを維持していたように思う。主人公近藤勇美はもちろんのこと、先輩の坂木やクラスメイトの沖田、サブヒロイン的な位置付けの岡上、ライバルの土方と言ったキャラクターが、いずれも個性的で、信念と情熱を持って防衛大学校での生活を送る。彼らは決して完璧でなければ聖人でもない。『ドラゴンボール』の悟空のように超サイヤ人化したり、『Dr.STONE』の千空ようにほぼゼロから文明を復活させたり、『ジョジョ』の承太郎のようにスタンド能力を持っていたりするわけではない。失敗したり喧嘩したり悩んで落ち込んだり、どこにでもいるような普通の若者たちだ。でも、だからこそ、目の前のことに向き合い、自分のできる精一杯のことをやろうとする等身大の姿が素晴らしいと感じた。そんな彼らの物語を、「2018年橘雪翼が読んだ最も魅力的な漫画」としたい。
  次点――“首位争い”に惜しくも敗れた漫画たち。まずは『乙嫁語り』。12月の最新刊は、カメラ好きの私に突き刺さるお話もあった。写真の歴史を知る意味ではポイント高かったのだが、ちょっと主旨に反しすぎている気がしたのと、本来の『乙嫁語り』のテーマからは半歩外れているかな?というのもあって次点止まり。次に『Dr.STONE』。こちらも最新刊が12月発売で最後まで熾烈な?争いを演じてくれた。理系寄りの漫画は数が少な目なので肩入れもしたいが、石神千空が超人すぎてちと遠い人にも感じる。贅沢かもしれないマイナスポイントだ。『あおざくら』と同じく、現在刊行されている単行本のほとんどが今年に入って初めて読んだものだが(1巻を買ったのは今年だが、初読自体は去年)、ストーリーの組み立ての上手さは感じる。構成自体は上手いのだが、キャラクターの魅力という意味では大樹と杠の登場シーンが2巻以降急激に減るのが残念。来年以降の展開に期待しよう。未知数なところが多かった『辺境警備』は、先日の感想文に書いた通りシリアス路線に舵を切り過ぎたのが悔やまれる。読み応えはあっていいのだが、もうちょいライトに楽しめる漫画を期待していた。タイトルの「辺境」から外れたり、主人公であるはずのサウル・カダフよりも神官ジェニス中心の話になったのも期待から言うと外れている。少女漫画であり、主となる読者層を考えると美形の人物の話が好まれるのはよく分かるがね(笑) 最後に『ザ・ファブル』。殺し屋が主人公なので殺伐な物語に……と思わせておいてゆるめな日常描写が多い。きっちりきな臭い出来事も起きて、メリハリがあって今のところは高評価。ただ、ホントに裏社会に生きている人間なのか疑わしい真っ当な発言があったり、何か色々ビミョーに間違ってる気もする(笑) 既刊があと7冊残っているので、来年以降も楽しみにしている。

  その他、印象に残ったのを挙げて行こう。
・期待の新人賞……『テンジュの国』
  2巻でちょい下降線だけど、雰囲気は好きなので踏ん張って欲しい。『乙嫁語り』とやや似たところもあるけど、似てない所もある。もちろんだけど「同じ」ではつまらないので、『テンジュ』ならではのところを伸ばして行って欲しい。
  この賞に『防衛医科大学校物語』も並べるつもりだったんだけど、2巻での下降が大きめだったので、期待してないわけじゃないけど外しておく。なお、「新人」というのは「漫画作品」についてであり、「漫画家」が新人かベテランかは知らない。

・カムバック賞……『グラゼニ』
  今年、プロ野球界では松坂大輔投手がカムバック賞を受賞したけれど、橘雪翼における漫画のカムバック賞はこちら。主人公の魅力にはやや欠けるのだが、様々な立場の登場人物の生々しいまでの描写に説得力がある。
  『あ〜る』もある種カムバックなんだけど、種類が違うのと経年を感じさせるために賞なし。

・短命だったけど俺はお前のことを忘れないで賞……『しをちゃんとぼく』『いったよ!きいちゃん』
  いずれも好きな作品だったが、いずれも単行本2冊分で終了。私は打ち切りだったんじゃないかと思っているが、最終話は作者の想定していたものなのか、綺麗な終わり方だった。いずれも個性が強すぎて好みが分かれる漫画だったのかもしれないが、私は次回作を楽しみにしているぞ!

・グッドエンディング賞……『ひゃくにちかん!!』『ハリネズミのハリー』
  こちらも短命と言えば短命だったかもしれないが、作者がプロットを描き切った感じがする。「ふくめん」のぬいぐるみと「ハリー」のグッズが出たら(可愛ければ)是非買いたいなあ。

・驚愕のエンディング賞……『ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン』
  過去作品の洗い出しだが、まさかこんな終わり方をしていただなんて。このラストを『ジョジョ』でやるというのは荒木飛呂彦も思い切ったと言うか、これが鬼才たる所以なのかもしれない。そして、私はこれを知らずに第七部とかを読んでいたわけですよ(苦笑)

・正直続編モノはもういいで賞……『鉄鍋のジャン!!2nd』『中華一番!極』
  どちらも初期作品は名作だったんだけどね。新作が売れなかったから前作の続きを書こう、ってなタイプの続編は軒並みダメな気がする。新作が売れなかったのはテーマが悪かったんじゃなくて、才能が枯渇しただけなのかもしれないよ(辛辣)

・正直続編モノはもういいなんて言われないよう頑張りま賞……『MF GHOST』
  あと一歩でも後退すると一つ上の賞にカテゴライズされちゃいますよ。『頭文字D』は続編よりも文太の話が読みたいんだけど、それを望む人は私以外にいないのかね。タイトルはずばり『BUNTA―ブンタ―』で行こう(某野球漫画のパクリの再掲ネタ)。

  近年悩みだったのが、「本棚のスペース」。既に何度か飽和しては処分をするを繰り返し、「何度も読み返すか否か」が買う漫画の重要な選択基準になった。とは言え、繰り返しは読まなくても続きが気になる漫画は多数存在するため、読みたいけど置いとく場所が……と、葛藤する日々が続いた。レンタルとか漫画喫茶とか、一応色々対策は考えたんだけどね。その解決策として急浮上したのが「電子書籍」。そもそもの最初は『聖闘士星矢』だった。『ドラゴンボール』を読み返すべく完全版を買い始めてしばらくして、昔懐かしの『聖闘士星矢』も読みたくなった。ところが、古い漫画も残す集英社にしては珍しく絶版になっていて、現在取り得る選択肢は古本か電子書籍のみ。当初は電子書籍は頭になかったのだが、「よく考えたら無料試し読みとかウェブ連載とかで漫画をモニターで読んでるやん」と翻意。電子書籍サービスが“配って”いる1巻無料の類も後押しした。こうして無事めでたく橘雪翼にも「電子書籍元年」が訪れた。同時に、今買っている連載中の漫画も一部を電子版に移行。これがなければ辞めていた漫画があったかもしれない(これがあったのに辞めてしまった漫画もあるが)。

  さて、今年も「次に買ってみたい」と候補に挙げた漫画がたくさんある。各項で書いた通り、即決で買ってみたものもあるし、リストの中で次の座を狙いつつそのまま燻っている漫画もある。年明けての1月に回す予定だった『辺境警備』のラスト2冊を買っちゃったので枠が空き、キリ良く新年スタートできる見通しとなった。「候補」の最上位にリストアップされながらずっと眠っていたこの2つを買ってみようと思う。

【冒険王ビィト】
  有名作品『ダイの大冒険』の作者の最新作。随分前に義兄が買っていた掲載誌でちょっとだけ読んだことがある。休載期間があったようで、連載開始からかなり時間は経っているが単行本の巻数はそれほど多くない模様。「次に買ってみたい候補」中の一番上の常連という謎のポジションを堅持し、先日『ダイの大冒険』にまで抜かされるという展開までが視野に入ったり。さすがにネタ過ぎるので、今度こそランキング一位が満を持して降臨する予定。

【辺境の老騎士バルド・ローエン】
  『辺境警備』と重なりそうだが、毛色はかなり異なる(と思われる)。普通に漫画作品だと思っていたら、どうやら今流行りの異世界物同様の原作小説があるらしい。異世界物じゃない普通の(?)小説もあったのね失礼致しました。この作品も知った時から「次候補」の上位に位置していたのに、なかなか実行に移せないでいた。どうやら「見た時に買わないと塩漬けにされる法則」があるようで。

  いずれも巻数はさほど多くないので、年内(来年の話ね)に次に行けそう。というわけで、その他の有力候補を書いてみる。

【DRAGON QUEST -ダイの大冒険-】
  説明不要の名作。またしても昭和の漫画(笑)って言おうとしたらギリギリ平成だった。連載当時ジャンプを買っていたのだが、あまりしっかりとは読んでいなかった。『ビィト』もそうだが、“1冊丸ごと無料試し読み”の存在は大きい。

【ブサメンガチファイター】
  今流行りの転生モノで、原作は小説。ファンタジー世界へ転生する際に、容姿と引き換えにトンデモステータスを手に入れてしまった、という感じの漫画。多少ネタに走り過ぎな気もするが、漫画の紹介を読むと気になって仕方がないという一面もある。まあ、とりあえず1巻だけでも???

【転生したら剣でした】
  今流行りの転生モノで、やはり小説を原作とする模様。タイトル通り転生したら剣だったわけだが、「無生」物に転「生」とはこれ如何にと深く考えさせられ――ているようではこの手の漫画は楽しめない(笑) 剣に“転生”した主人公よりは、その剣を拾った(?)猫耳の女の子が主役かもしれない。

【ブラックナイトパレード】
  『聖☆おにいさん』もしくは『荒川アンダーザブリッジ』で有名な人の最新作。ネット公開分を読んでいて、つまらなくはないがそんなには……と思っていたのだが、途中で俗に言う神展開(※あくまで個人の感想です)が来たために読み返したく思って来た。一応多分ネット連載で全話読んでるから優先順位はあまり高くないけど、この後の話の流れにも左右されそう。

【亜人ちゃんは語りたい】
  名前だけは最初の頃から知っていたが、内容は最近になって無料版1巻を読んでようやく。思っていたのと違っていて、購買意欲の湧く方へと印象が変わった。ほらね、無料で1冊配るのって大切なんだよ。

【ふらいんぐうぃっち】
  こちらもやはり、無料お試し版で目に留まったので何となく読んでみた。のんびりした話で、こういうのが読みたい気分の日が間違いなくある。そういう日に買ってみようと思う。

【あまんちゅ!】
  『ぐらんぶる』のところでも名前が出てきたが、『ぐらんぶる』より真面目にダイビングしてそうな漫画。前に経緯を書いたような気はするんだけど、侃侃諤諤に採用したかどうかは忘れた――ので今確認したらどうやら載せてないね。同じ作者の『ARIA』は1巻だけ買ったことがあるんだけど、登場人物のデフォルメ顔が好きになれなかったのでその1冊だけで終わってしまった。『あまんちゅ!』も作品は知っていたのだが、作者が同じということでずっと敬遠していたのだが……無料1巻を読んで「アリ」ではないかと翻意。『ぐらんぶる』でダイビングに多少の興味を持ったのも影響してるかも(実際潜ってみようとはあまり思わないが)。先日ネタに使わせてもらったことだし、そのうち気が向いたら。

【薬屋のひとりごと〜猫猫の後宮謎解き手帳〜】
  少女漫画。無料版があったのに、電子書籍サービスのミス?でダウンロードできない状態だったので、余計に中身が気になった。ひょっとして新しい商法にハマってしまったかな?(笑) その後1話試し読みで内容は確認したので、あとは気分次第でGO。

【エンバンメイズ】
  アンダーグラウンド系の物語で、ダーツが題材となっているのが目新しい。無料版の1巻は何度か読み返しているのだが、2巻以降も飽きない展開が続くかどうかはよく分からない。但し、全6巻と短いし、とにかく2巻を買ってみるのも悪くないかな。

  他、『グラゼニ』同様カムバック候補も。
【元ヤン】【亜人】
  いずれも紙で1冊買ってそのままになっていた。先日2巻までが無料になっていたので続きを読んでみたのだが、話はいずれも悪くない。1巻買った頃は私の頭に電子版がなかった時代なので、今なら買ってみてもいいと思っている。

  さて、来年はどんな漫画が“来る”か。楽しみだねえ。

(2018-85 12-05)


平成30年12月21日

シャッター速度は速くできない

  ずっと書こうと思っていたカメラネタが2つあるのだが、下書きの途中で面倒になって放置すること数度。また気が向いたときでいいや、と思っていたのだが、ある理由で一方を急ぐ必要が出来てしまった。というわけで、今日は「シャッター速度」もしくは「シャッタースピード」の話だ(以下面倒なので「シャッター速度」と表記)。
  最近のカメラは自動化が進んでいるので、フルオートにさえ設定しておけばあとはシャッターを押すだけで綺麗な写真が撮れたりする。というか、コンデジはもちろんのことスマホでもそうなっている。昔のカメラはそうは行かなくて、ピントは自分で合わせなきゃいけないし、露出も考えて設定する必要があった。露出というのは簡単に言えば「写真の明るさ」で、昔は主に絞りと「シャッター速度」の2つを組み合わせて調整していた。デジタルカメラではこれにISO感度という項目が増えた。フィルムの時代から感度の概念はあったが、1度フィルムをセットすると途中で変更するのが困難だった。さて、問題はそのうちの「シャッター速度」というやつだ。カメラマンはよく「シャッター速度を速くする」もしくは「遅くする」と表現するが、実はこれが大間違い――というのが今日の論旨だ。さて、何が間違っているのか。
  まず、シャッターの構造から話をしていこう。カメラのシャッターには何種類かあるのだが、そのうち一番普及しているであろう「フォーカルプレーンシャッター」の話をしよう。実は今後主流でなるであろう電子シャッターについては説明できない部分もあったり。さて、フォーカルプレーンシャッターを採用するカメラには2枚のシャッター幕が備えられている。カメラのレリーズボタンを押すと、まずそのうちの一方(先幕)が動き始める。先幕が動いて露光面(フィルムかイメージセンサー)が光に晒され、露光が始まるわけだ。その後、設定された時間が経つともう一方(後幕)が動き始め、露光面を覆い始めて露光が完了する。この2枚の幕の時間差で露光面に当たる光の量を調節するのが「シャッター速度」という設定項目だ。
  「シャッター速度」により調節できるのは、光のあたる時間だ。カメラにより異なるが、高級機種であれば一番短くて1/8000秒。中級機種だと1/4000秒、1/2000秒あたりへとスペックが落ちることがある。長い側は大体30秒。シャッターボタンを押している間ずっとシャッター幕が開きっぱなしのバルブもあるが、デジタルで長い時間露光するとノイズ量が極端に増えるとか何とか。よく使われるのは1/500秒〜1/30秒ぐらいの間だろうか。ま、これは人により異なるだろう。フィルムの時代は「焦点距離の逆数秒付近が手持ちの限界」と言われた。50mmのレンズを付けていれば大体1/60秒あたりを境に手ブレで失敗するリスクが増大する、ということ。私の“記録”は、ズームレンズの最広角側24mmで、1/8秒を手ブレなし、補正なしで撮影できたことがある。今は手振れ補正が優秀になった一方、画素数が増え、かつモニターで異常拡大して見ることが普通になってしまい、手持ち撮影における手ブレと「シャッター速度」の相関関係は複雑になった。私は手振れ補正の恩恵の方が大きいと思ってるけどね。ま、とにかく、何が言いたいのかと言うと、「シャッター速度」は時間だ、ということだ。写真の撮影データーを見てもExif情報を見ても、「シャッター速度」のところには例えば「1/125秒」という具合に「秒」を単位とした数値が書かれている。ではカメラ愛好家の貴方に質問しよう、「1/125秒」と「1/1000秒」、どっちが「速い」?


  きっと反論されるだろう。例えば、50メートルを走り抜けるのにかかった時間、「10秒」と「15秒」じゃ間違いなく「10秒」の方が「速い」。シャッター速度もそれと同じだ、と。イメージセンサーの上を通り過ぎるのにかかった時間が「1/125秒」と「1/1000秒」と比べたら「1/1000秒」の方が速いじゃん。ところがそれは違う。シャッター幕の動く速さはカメラごとに固有のもので(そりゃ誤差はあるだろうけど)、ユーザーがどこかのボタンを押して変更することなどできないのだ。カメラに少し詳しい人なら、カメラのスペックに「ストロボ(もしくはフラッシュ)同調速度」という項目があることをご存じだろう。これは何か。「ストロボ、フラッシュ撮影するときはシャッター速度の設定に気を付けて下さいね」ということだ。「シャッター速度」をオートにして撮影している人にはほとんど関係ないけど。具体的に言うと、例えば「シャッター速度」を「1/1000秒」あたりに設定してフラッシュを焚くと、そういう撮影意図がない限り失敗写真が出来あがる。先ほど仕組みを書いたように、「シャッター速度」を「1/1000秒」に設定してシャッターを切ると、先幕の「1/1000秒」後に後幕が動き始める。後幕が動き始めた時、先幕は最後までは到達しておらず、しばらくの間先幕と後幕が同時に動き、露光面はスリット状に順に光を受けて行く。フラッシュは先幕、後幕が露光面を通り過ぎるよりももっと短い間しか発光しないため、この間のどのタイミングで光らせても画面の一部しかフラッシュの恩恵を受けられない。FP発光というシステムもあるが本日は省略。ではどうやってフラッシュ撮影を成立させているのかというと、例えば「シャッター速度」を「1/250秒」に設定する。後幕は先幕が動き出してから1/250秒後に動作を開始するのだが、この時すでに先幕はその動作を完了していて、露光面を覆うものはなく全面が同時に光に晒されている。ちょうどこのタイミングでフラッシュを焚けば、無事画面全体にフラッシュの光を届けることができる。今具体的に「1/250秒」と書いたが、今市販されている多くのカメラで「シャッター速度」を「1/250秒」に設定すれば一般的なフラッシュ撮影が可能だ。これは高級機でも入門機でもあまり変わるところのないところである。確かこの「1/250秒」を最初に達成したのは、ニコンのNewFM2というマニュアルカメラだった。その前のバージョンであるFM2は「1/200秒」より長時間の露光で可能だったようだが、これらは当時の他のカメラより優れたスペックだった。FM2、NewFM2は何が違ったのか? 単純にシャッター幕の動く速度が速かったのだ。シャッター幕の速度が速いと、後幕が動き始めるタイミングが同じでも先幕との間隔が開くことになる。普通のカメラの先幕は動作完了までに「1/250秒」以上かかっていたところ、NewFM2では動作を終えるのに十分な時間だった。「1/250秒」に設定すれば、露光面が完全に開いた時間を作り出せたというわけだ。なぜこんなことを説明するのかと言うと、「シャッター速度」を変更しても「シャッター幕」の動きが速くなったり遅くなったりすることがない、というのを説明するためだ。FM2やNewFM2は「ストロボ同調速度」において他のカメラよりも優れていた。それを可能にしたのが「シャッター幕」動作スピードの速さで、「シャッター速度」の設定可能項目とは何の関係もない。「シャッター速度」で「シャッター幕」の動作速度が変わるのであれば、任意の「シャッター速度」でストロボ撮影を可能にするカメラがあったっておかしくない(念のため再度書いておくと、フォーカルプレーンシャッターの場合ね。レンズシャッターは全ての設定で可能なんだよね)。「シャッター速度」の変更で変わるものは、先幕と後幕の動作するタイミングだけである。
  説明が長くなったが、俗に「シャッター速度を速くする」とは言うが、「シャッター速度」の設定をいじったところで何一つとして速くなるものはないことがご理解いただけただろうか。敢えて言うなら「早くなる」である。シャッター後幕が先幕から遅れて動作する、そのタイミングが「早くなる」か「遅くなる」かの話なのだ。それもフォーカルプレーンシャッターについてであり、例えばレンズシャッター方式のカメラにおいて先幕、後幕という概念はない。某カメラサイトに掲載されている漫画にも書いてあったが、電子シャッターについても幕は存在しない。写真用語としては「露光時間」と表現すべきで、「速い」「遅い」ではなく「長い」「短い」で比較されるべきものなのだ。とは言え、私も長い間「シャッター速度」という言葉を使っていた。馴染みはあるし、言葉は変化するものだ。「シャッター速度」を全否定するのは固頭というものだろう。だが一方で、単位が秒で時間の長さを表すものに「速い」「遅い」という言葉を使うのは理系人間として許せない。だからここは、「シャッター速度=露光時間」と解釈し、「シャッター速度」についても「長い」「短い」という語句を使うことを提唱したい。「速度に対して長い、短いというのはそれはそれでおかしくないか?」と言われそうなので、反例?を挙げておく。それは「光年」という用語だ。天文学で使われる単位で、「年」という漢字が最後に来ているが時間の長さを表すものではなく、距離の単位であることはいちいち説明しなくても皆さんご存じだろう。「シャッター速度」も、単位ではないが同じことだ。「速度」とは付いているが速さを示すものではなく、「シャッター速度」という「露光時間」と同義の専門用語だと解釈しよう。単位は主に「秒」が用いられ、その数値の大小は「長い」「短い」という語句を用いて比較される。どうだろう? 流行んないかな?
  さて、最後に。以上の説明をよく理解したならば分かるであろうクイズ。多くのメーカーでカメラのスペック表に重大な間違いがある(西暦2018年12月21日現在)。全数チェックしたわけではないが、ソニー、ニコン、富士フィルム、シグマ、オリンパス、パナソニックの各1機種以上で確認。キヤノンはグレーゾーンで、リコーペンタックスは知ってか知らずか上手く逃げた表現だった。さて、その間違いとはどの項目のことだろうか。

(2018-84 12-04)


平成30年12月17日

続・大きな模型の旧型国電70系

  現在制作中の旧国70系についてちょっと気になることがあって調べていたら、大きい方で大手の鉄道模型メーカーエンドウから、近日中に70系が発売される予定であることを発見。こりゃいよいよトミックスも進退窮まったな、と思って製品詳細を読んでみた。製品になるのは昭和25年タイプの原形及び更新後、29年タイプ、そして300番代と都合4種類の“分かってらっしゃる”構成。25年の更新車は新潟色限定になるようだが、その新潟セット向けにクハ75も作られるようだ。あ、そうそう、サロ75もきちんとラインナップ。しかも2種類! もうこれ、トミックスのは売れないんじゃないの? 気になるお値段はというと、トミックスの4〜5倍。新潟色の6両セットだと35万円超で、流石大きい金属製は高くてなかなか手が出せない価格だ。参考までに、私が今日買って来たカトーのNゲージの「ななつぼし」が10セットぐらい買えてしまう。もうこれ、細かいことは気にしないでトミックスのでいいんじゃないの?
  と、オチを付けたところでさらに突っ込み。新潟色のセットには3両のモハ70が入るわけだが、何故かそのうちの1両が25年タイプの原形車になる模様。25年タイプは全車更新工事を受けていて、尚且つそれは新潟に転属になる前のはず。つまり、新潟に25年タイプの原形車は走ったことはない――というのが私の見た資料から読み取れる事実なのだが、私の勘違いか、それとも旧国によくある「実は例外がありまして」なのか。また調べにゃならんことが増えてしまったじゃないか(笑)

(2018-83 12-03)


平成30年12月16日

X-T20、値下がりしたもんの

  持ち歩きに小型のデジタルカメラを、でもマイクロフォーサーズはやだ――という我侭を言っていて目に付いたのがフジフィルムのX-T20。センサーサイズはAPS-Cで、私の手持ちで言うとパナソニックGX7 MarkIIとα7IIIの大体中間ぐらいの重さになる。メモしてあるスペック表に間違いがなければ、本体のみだとGX7 MarkIIの方が重いらしいが、キットレンズを付けるときっちり逆転する。フジフィルムにはX-T3やX-Pro2、X-H1という上位クラスのカメラがあるが、センサーサイズが変わらないだけでなく、画素数もほぼ同じで、画質の違いもほとんどないということになっている。つまりは、X-T20は言わば廉価版だが、画質は妥協していないという非常に好ましいカメラになる。ところが、私にとって好ましくないのが露出ステップで、X-T20に限らず多分全機種で1/3段固定となっている。パナソニックのGX7 MarkIIも同じく1/3段固定で、買ってから気付いて憤慨した。私はフィルム時代からずっと1/2段で通していて、1/3段の方がよりきめ細やかなことに異論は挟まないが、ユーザーの好みで選べるようにしてくれてもいいのにと思う。少なくともソニーα7III、α99II、ニコンD810は1/2段か1/3段かを選べる。それが理由で、かなり値崩れするまでは決して手を出すまい……と某量販店のサイトの販売ページで値段変動を見守っていた。
  一度、私の希望価格にぐぐっと近付いたことがある。あとちょっと!と期待していたのだが、あとちょっとが訪れることなく反発。以降高値安定が続いていたのだが、ここに来て再度値下がりし、ようやく先日希望価格に到達。めでたしめでたし、さあまた再高騰する前に急いで買いに行かなきゃ――とはならなかった。しばらく前から、上面がフラットなX-E3の方が鞄への収まりがいいのではないか?と考え始め(E3はT20とランク的にはほぼ同じで、T20が一眼レフスタイルなのに対しE3はレンジファインダースタイル)、さらには、素直にα6500の高倍率ズームキットを狙った方がいいのでは……と、値下がりを待つ間に迷いが増えてしまった。ちなみに、さっき確認したらまたまた反発して値段が上がっていた。現状、
・X-T20……一番安く買えそう
・X-E3……レンジファインダースタイルが魅力
・α6500……マウントがα7 IIIと共通、キットレンズの守備範囲が広い
というプラスポイントと
・X-T20……ファインダー部が納まり悪そう
・X-E3……T20より後から登場したせいか、T20より高い
・α6500……もっと高い上に、そろそろ後継機が出そう
というマイナスポイントの間で私の気持ちは揺れている。それより何より、追加でカメラ買うぐらいなら重いのガマンしてα7III持って歩けよ、と私の節約を司る人格が声を大にして言うのである。そもそも、追加でカメラ買うぐらいならレンズを買い足すべきではないかとも思うのである(物欲を司る人格)。
  さて、というわけでレンズの話。“次の1本”として魅力的だったフォクトレンダーの10mm F5.6(Eマウント)の強力対抗馬、LAOWAの10-18mm F4.5-5.6の予約が始まったようだ。発売は年内のようである。気になるお値段が……何とフォクトレンダーの単焦点よりもわずかだが安い! 当然だが、10mm単焦点より18mmまでのズームの方が汎用性は高く、開放F値も互角(半段明るいが、実用上ほぼ変わらないだろう)となればLAOWAのズームが魅力的。フォクトレンダーの有利なポイントとしては、同じマニュアルフォーカスでも、フォクトレンダーの方は電子接点を備え、カメラ本体側と情報の通信を行う点。具体的には、フォーカスリングを回して画面拡大を自動的に行ったり、Exif情報を記録したりといった点で便利。手ブレ補正の設定も自動的に「10mm」になる。そんな便利機能が使えないマイナスを、10-18mmというズーム域が補って余りあるのかどうか。ズーム故に湾曲とかが大き目かもしれず、さらには電子接点もないので自動補正もない(フォクトレンダーのは確かデーターが入っていて補正できたハズ……要確だが)。現状ではEマウントの広角レンズは一切持っておらず、10mmの次が28mmまで飛ぶのは苦しいという見方もあるが、じゃあ18mmから28mmは大丈夫なのかというとそうでもない。まあそういうとき、間の画角はあっさり諦めるのが正しい撮影スタイルなのだが。そんなこんなで“次の1本”は悩み中。もっと言うと、ニコンのフィッシュアイズームが値下がりしていれば買っていたのだが、こちらもZ需要なせいか安定して高値で推移している。撮りたいものが出現したら買ってしまうのが幸せへの第一歩なのだが、現状「撮りたい」ではなく「撮ってみたい」なので、もう少々様子を見ることにする。あと2週間で大きな変動があれば別だが、とりあえず今年の“戦力補強”はあおりレンズで終わりかな。何だかんだで今年もカメラレンズ買っちゃったからね。

(2018-82 12-02)


平成30年12月3日

プチ訂正

  11月の読漫画感想文で、「女性漫画家が元小説家が多いという話を聞いた」と書いた。自分で書いといてなのだが、多少の違和感があって首を捻っていたら記憶違いに気付いた。「小説家」じゃなく「文学少女」だった。それだったら何となく分かる気がする。

  12月の新刊で大量見落とし。『中華一番!極』『リボーンの棋士』『正直不動産』の3つ。前にも言った通り、本屋のサイトでタイトル別に検索し、その結果をブックマークしてチェックを入れているのだが、どうやら「発売日順」になってないものがあるようだ。いい加減発売日一覧を載せているサイトを探さないと……ということで探したらあっさり発見。2019年からはそちらとタイトル別と、二重チェックしてみます。さて、これで新刊の購入予定は10冊となった(『辺境警備』除く)。多いね。そして、紙版の購入予定は既刊込みで12冊。一部は電子書籍化したものの、相変わらず本棚のスペースはガンガン圧迫されていきます(笑) 特に完全版2冊と『辺境警備』は、1冊がちょっと分厚めなんですよ。なお、来年1月の発売予定も一覧のサイトには既に出ていて、後日タイトル別のチェックも入れる予定だが、現時点では6冊をリストアップ。新年も楽しいスタートとなりそうだ。

(2018-81 12-01)


▲ 過去ログ一覧へ ▲ ▲TOPページへ▲