橘雪翼の、侃侃諤諤喧喧囂囂

平成30年11月分

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平成30年11月30日

無知を晒した

  トミックスの旧型国電70系(0.0125)、あれからもうちょっと考えてて気付いたこと。ひょっとして1950年タイプって他のメーカーから出てなくて、トミックスはそこを埋めるというか隙間を突くために選んだのか……? でもHOユーザーは金属製品とプラ製品を混ぜて繋げるのかなあ……? 私が見た限り金属製品とプラ製品って車体のツヤが全然違うから、カプラーももちろんとしてそこにも手を入れてやらないと違和感バリバリの編成になりそう。あと、横須賀色は製品あったようだけど、新潟色のはあんまり知らないなあ。ま、私は大きい方はそこまで詳しくないから、ひょっとしたら出ていたのかもしれないけど。
  タヴァサのPN4046「モハ70 101〜117更新B」というコンバージョンキットを組み立てていて「?」。更新を受けた戸袋窓の形状が間違っているような気が。そもそも、PN4043の「モハ70 005〜101更新A」という製品もあるのだが、多分模型レベルではこの両者は同じもののはず。と思って実車写真をネットで探してよ〜〜〜〜く見ると、私が今組んでいる車両の戸袋窓は更新の仕方が若干甘いのか、戸袋窓を埋めた部位にうっすら筋が残っているようにも感じる。それを再現したためにオーバーな表現になったのか。一度機会があればタヴァサの人に話を伺ってみたいところだ。それから、前回に新潟色を組んだ時に、キットの説明で「側板の両端を丸く削る」ってあったような気がするのだが(実車がそうなっている)、今回のPN40406にはそれがない。記載を忘れたのか、それともエッチング板の薄い側板でそれをやっても見た目にそこまでの差異がないと判断したのか。あるいは、モハ70ではなくクハ68のキットだったか? 説明書には指示はないが、私はもちろん削った。仕上がりが大きく違ってくるわけではないが、精神衛生上ってやつである。

  てなわけで、いつもの。11月は遅れなかったぞ。。

【私の少年】5巻(新刊):☆☆☆★
  この漫画、ピークが1巻でだんだん右下がりだったから今回から電子化したのだが……5巻で持ち直したかも。
  話の展開については特にコメントなし。何て言うか、書くのが難しい。冷静に考えたら俺恋愛話とか苦手だし(開き直り)。
  元数学教師なので、真修君が受けてる数学の授業の内容が気になる。問題の最後の「答え」が「AE=CG」ってどんな設問だったんだろう? 途中で三角形の合同を証明していたけど、だったら例えば「AEの長さを求めよ」とかで、「AE=CGだから、AE=6」という感じになるはず。あるいは「AE=CGであることを証明せよ」という設問で、「以上より、AE=CG」という形で終えるはず。そもそも真修君の誤答が「AB=CG」だったんだけど、こういう間違え方するってどういう問題なのか極めて疑問だ。ちなみに真修君は社会が得意ということになっているのだが……これは作者が社会得意だったパターンか。もちろん数学はどちらかというと苦手で(という人は多いはず)、故に漫画上でも何かテキトーに描いた、と。その割に三角形の合同条件はきっちりしているので、真相はどうなのか分からない――以上話の中身に全く関係のない突っ込みでした(笑)

【鉄鍋のジャン!!2nd】4巻(新刊):☆☆★
  『鉄鍋のジャン!』の魅力は何か。それは何といっても主人公秋山醤の傍若無人っぷりである。そして主人公に負けず劣らずアクの強いライバルたち。この2つが揃ってクセの強い(褒め言葉)名場面が紡がれてきたのだ。『2nd』で何がダメって、醤の子どものジャンが大人しすぎる。親父のように高笑いもしなければ暴れ回ったりもしない。一方で敵も敵である。至って普通に料理するんじゃ『ジャン』に出て来る意味がない。それから、『MF GHOST』の時にも書いたけど、のっけから大会はいただけない。醤ジュニアや小此木ジュニア、湯水の娘2人の描写がしっかりとなされてないままにキャラが増えて、印象が弱くなり、主人公側のキャラクターとしての肩入れがし辛い。『ジャン!』の続編であるから『ジャン!』を読んでいることが前提なんだろうけど、やっぱり続編として新キャラとして出しているのだから、“漫画のキホン”としてそこは押さえておいて欲しかったなあ。
  多分5巻も愚痴が続く。ところで、4巻での大会の料理のお題となった未来の料理は、『ジャン!』ラスト付近の大会決勝戦を意識したもの。醤ジュニアが“敗北”し、予告にある5巻で覚醒するうんたらかんたらは、『ジャン!』で最も盛り上がった「血のデザート」の流れに沿ったものだろう――ということは『ジャン!』のファンなら誰でも分かることなのだが、私が直後に気付いたのが巻数。『ジャン!』において醤(父)が“壊れた”のは4巻。そして逆襲――血のデザートを作ったのが5巻。『2nd』においても醤ジュニアが料理に失敗したのが4巻で、次の巻で大大大逆転するとしたら? ひょっとしたら、醤(父)の流れをなぞるのに巻数まで揃えたかったから、3〜4巻で展開を急ぐ必要があった? と考えるのは考えすぎなんだろうなあ。ここからまさかの超展開で面白くなってくれたらいいんだけど、期待はしない方がいい気がする。

【ドラゴンボール】完全版19巻(既刊)
  ナメック星編も後半に入った。ギニュー特戦隊がやってきてビビるベジータだが、ギニューにこれだけ焦っててどうやってフリーザと戦うつもりだったんだろうね?(笑) 難敵の登場でいよいよベジータと共闘……と思ってたら、悟空対ギニューのところで一旦裏切るんだったね。そういやそうだった、こいつがこんなに素直なわけない(笑) 少し戻してギニュー特戦隊。初登場の時点から緊張感のないというか、どこかとぼけた5人組。あのフリーザですらちょっと呆れた様子。グルドがやれれた時も、ベジータの不意討ちを怒るわけでもなく、決めポーズのバランスの心配をするというどこかピントの外れた言動を取る。その後リクームとバータがやられてからも、どっちかというとギニューは仲間よりもポーズのダサさに怒っていた。ある意味個性的で鳥山明の才能の塊みたいなキャラクターたちだったけど、残念ながら登場はこれっきり。
  そして、ようやく悟空が登場。ベジータたちが地球に襲来した時といい、考えてみればワンパターンなほどに「主役は遅れて来る」ってやつですな。対フリーザも最終形態になるまで戦いに参加しないし。と、その前に悟空対ギニュー戦がいいとこで「続く」。この頃の展開は熱くて毎週月曜日が楽しみだった……って前にも書いたなこれ(笑)

【辺境警備】1巻(既刊):☆☆☆★
  漫画大好きの私だが、それでもやはり「穴」というか強いジャンルと弱いジャンルがあり、この漫画のことは漫画情報サイトで知り、作者を含めて今まで全く知らなかった作品である。昭和最末期に連載がスタートした少女漫画。最近昭和末期の漫画が多いね(『ドラゴンボール』と『聖闘士星矢』、それから先月の『あ〜る』も一応)。先日10月の後半に新装版が刊行されたとかで、面白そうだったのだが買うチャンスがなく、11月に入ってからの入手となった。
  内容としては、中世ヨーロッパ風のファンタジー? 都で女性がらみのスキャンダルを起こした(正確な記述はナシ)サウル・カダフが、辺境の国境警備隊の隊長に就任して、田舎のスローライフ?を送るというもの。一言で言えばゆる〜い感じののほほん漫画。キャラデザは昭和を色濃く残すもの。古いというよりは懐かしい感じ。主人公は中年ヒゲ親父なのだが、レギュラーキャラの神官が中性的でいかにも女性にモテそうな感じ。最近スマホのゲームアプリの広告とかで見る女性向けゲームのイケメン男子を見ると「ケッ、いけすかねえやつ」と思ってしまうが、この漫画の神官は高感度高し。もっとも、漫画内でも女性と間違えられるお話があり、結局は女顔だからという結論に落ち着きそうだが。どうでもいいけどその神官、サウル・カダフが赴任してきてから振り回されてしまい、せっかくの二枚目を崩壊させて泣き笑うこと多数……不憫だ(笑)

【るろうに剣心―明治剣客浪漫譚―】完全版11巻(既刊):☆☆☆★
  志々雄誠のアジトへ突入した剣心、斎藤、左之助の3人。完全版11巻ではその3人が、バランス良く?1戦ずつ戦う。この中で一番好きなバトルは斎藤一対宇水。心の内を見事にバラされて、それまで余裕綽々だった宇水が急に小物っぽくなるあたりがイカしてる。もちろんはじめちゃんは最初から最後まで余裕の表情。最後、盾で斎藤の視界を奪い、「恐怖しろ!」と言っておきながら、心眼で斎藤の牙突・零式のモーションを見て自分が恐怖する?あたりもなかなか良い結末。……なのだが、その零式を喰らって何故か上半身がちぎれて飛んで行くのは解せない。普通に全身吹っ飛んで串刺しにしても良かったのに、何故下半身が元の場所に留まったのか。牙突・零式の威力の凄まじさを表現したかったのかもしれないけど、ここだけはちょいと外したなあ。
  剣心対……蒼紫。このタイミングで入れたストーリー構成上の意味合いはよく分からない。奥義「天翔龍閃」を志々雄戦の前に撃たせるため、か? まあともかく、当初剣を抜かずに倒してみせる……と宣言しておいて結局抜刀する剣心が何ともまあカッコ悪い。何でこんな展開にしたんだ伸宏ぉぉぉ。結末は天翔龍閃で剣心の勝利となるわけだが、それを見守っていた由美が電信で方治に伝達。奥義が志々雄にバレるのか!?と、読者に緊張が伝わる一瞬(?)だったが、その電信の内容は「ミエナカッタ」――目ん玉引ん?く方治と、それを聞いて能天気に笑う宗次郎。このあたりのユルさは『剣心』になくてはならないものである。

【Dr.STONE】6巻(既刊):☆☆☆☆★
  評価はチョイ甘だけど星4つ半。
  5巻から引き続き、過去の出来事が語られる。3700年越しの血の繋がらない父親からの熱意の籠ったプレゼント。漫画を読んでいて久しぶりに涙腺が決壊しそうになった。このサイトをずっと読んでいる人(いないかもしれないけど)なら分かるけど、橘雪翼はこういう展開に弱いのです。
  後半は、対司帝国。司が復活させた危険人物?氷月が率いる一団の急襲を何とか退け、次に千空がブチ挙げた目標は「情報戦を制する者が勝つ」――何といきなりここで携帯電話の製造に取り掛かる。コイツの頭はどうなってるんだ(笑) いくら科学が好きだからって、携帯電話の作り方が頭に入ってる漫画の主人公は初めて見たよ(笑) ちょっと万能すぎひん?(笑)

【タヌキとキツネ】5巻(新刊):☆☆☆☆
  キツネは眉間にしわを寄せることも多いのだが、その表情で横を向いていると……眉間のしわが目に見える。その場合、目を示す丸い点は頬っぺたの赤丸に。その見間違いは非常に愛らしくもあるのだが、話の展開とは噛み合わない表情となる(笑)
  オオカミさんのことが好きなタヌキだが、橘雪翼的にもオオカミのポイントは高い。ウサギのぬいぐるみも欲しいが、オオカミも商品化の検討を是非。とは言え、二次元を三次元にするのは結構難しくて、ぬいぐるみになったタヌキとキツネを見ても「なんかちょっと違うんだよな……」と食指が動かない。ふわふわ感には欠けるが、ミニサイズのフィギュアでの立体化が無難なのかなあ。

【聖闘士星矢】13巻(既刊)
  一輝対サガ。13巻のいっちゃん頭、
サガ「ふたりまとめてあの世へ送ってくれるわ」
一輝「あの世へ行くのはお前が先だ!」
一輝さん、シャカに「命だけは助けてやってくれないか」って頼まれてたのに殺る気満々です(笑) その後の戦いの流れは……概ねこれまでと一緒。既にこの時点でテンプレか何かがあったんじゃないかと疑ってしまう(笑) その戦いの途中で過去の話が明らかになる。サガがどうしてどのように前教皇を殺したのか。そもそもどうやって教皇とすり替わったのか疑問だったのだが、あのマスク、顔の部分が全然覆い隠せてないように見えるんだけど、サガによるとあのマスクを被ってると顔が見えないらしいです。不思議だなあ(棒読み)
  最後はみんなの力が一つになって、星矢がサガを倒す。これまたありがちな王道展開。アテナの盾をかざすと、聖なる光?が放たれ、サガの悪い方の魂?と沙織に刺さった矢が消滅する。最初から(13年前に)こうしていれば何事もなかったのに……。沙織は自分のために戦ってくれた星矢たちの元へ階段を駆け登っていくが、その途中でサガが待ち構えていた。沙織に謝罪した後に自決。いや、お前強いんだからさ、悪いほうの魂が抜けたんなら今後のためにも生きて償う道を選べよ……14巻でポセイドンの配下に言われてる通り、誠に持って愚かな同士討ちだったわ。
  本編はそこで終了。うーん、沙織と星矢たちの感動の対面とかがあっても良かった気がする。読み切りで氷河の話が出ているが、読み切りであることが分かり辛い。というか、オーロラエクスキュージョンを撃つということは、13巻のラスト以降の話のはずなんだが、14巻始まった時点では星矢たち4人は病院のベッドで寝ている(相変わらず一輝は一人でどこかへ行ってる)。さて、この読み切りはタイミング的にいつのお話?

【聖闘士星矢】14巻(既刊)
  ポセイドン編スタート。『ジョジョ』もそうだが、昔の単行本でも最近の版はサブタイトルを付ける傾向にあるようだ。そのサブタイトルがネタバレに近い気がするのは私だけなのか。そのせいで最初に出て来た御曹司を一目見て「あ、こいつがポセイドンだな」って分かっちまってちょっと面白くない。ちなみにポセイドンという単語自体は、12巻でサガが自分を正当化するセリフの中で出てきている。天界のゼウス、海界のポセイドン、冥界のハーデスの3つ。多分漫画の連載が軌道に乗っていたから、続きの構想を作り始めてたんだろうな。
  十二宮編では敵は同じ聖闘士だったが、こんどは海の戦士たち。何でか知らないけど、聖衣と対(?)になる鱗衣――スケイルという装備を纏ったポセイドンの配下が敵となる。名前は違えどモノとしては同系統の防具。聖衣は確か玩具になっていたはずだけど、鱗衣はどうだったかなあ。人気が出れば商品化されることを目論んでのデザインだと思うんだけど、果たしてどうだったのか(笑)
  前にも書いたが、私の記憶の中では主人公の青銅聖闘士たちは5人ワンセット。ところが十二宮編でもそうだったし、今回もまた現時点では不死鳥の一輝が欠けている。主役格としての青銅聖闘士は5人で間違いではないのだが、5人が一緒に行動しているシーンが少なすぎる。逆にどこで5人ワンセットってインプットされたのか不思議に思えてきた。当時はどちらかというとアニメの方をしっかり見ていたので、オープニングとかの影響が強かったのかな?

【Dr.STONE】7巻(既刊):☆☆☆★
  最初スマホスマホ言うてて(千空は「スマートじゃないからホだな」とは言っていたが)、それがケータイに変わり、そして出来たものは……これ、携帯できる?(笑)
  最後にとんでもない策が浮上。何の意味もなく石神百夜がレコードを遺したっつうストーリーにしてない。ゲン曰く「もし神が見ていたら二人は仲良く地獄へ落ちる」という、おおよそ主人公らしくない作戦だ。ちなみにそのセリフを聞いた千空は「百億年も前から科学の世界じゃ神は留守だ」というイカした回答。いいねいいねぇ、そう、科学者は神を信じない――と見せかけて、どこかの何かを読んだのによるとあながちそうでもないらしい。実験が上手く行かない時なんかは「神頼み」を始めるんだとか。
  7巻でのクロムとゲンの共通項目。千空に「気持ち悪い」って言われました――クロムは割と本気で、ゲンは照れ隠しで。

【ぐらんぶる】12巻(新刊):☆☆☆★
  話の作り方、展開の持って行き方にはホント感心する。そこでそうなってそこに繋がって最後は一応めでたし(?)になるところが、まあなんていうかちょっと違うけど「風が吹いたので桶屋が儲かった」ぐらい上手く持って行ったな、という感じ。栞に持って行かれてしまった伊織のパスポート奪還作戦、が今回の話の主眼なのだが、実家の北原旅館に戻る途中で変な外国人旅行者にからまれる。この旅行者が北原旅館に宿泊して云々。旅行者の3人のうち、唯一まともだと思われた女性が一番ヤバい性格で、彼女が日本にいるうちは兄が日本にいてはマズい……ということですんなりパスポートが返ってくるという――誰だこんなけったいなシナリオ考えたのは(褒め言葉)。
  12巻でダメだったところを挙げるとすると……話にがしがし絡んでくる外国人旅行者が……変人すぎてなんというか。いや、PaBの先輩方も大変に変態すぎるんだけど、なんと言おうか。いや、そもそもこの漫画で常識的でまともな人を探すのは難しいか。舞台が北原実家に移るということで、先輩方が登場できず、物語を動かすためと“濃度”を保つために必要なキャラクターたちではあるんだけど、もう一直線に寄り道せず変人すぎるのでちょっと白けるかなあ。
  印象に残ったシーン。北原「酒に強けりゃ偉いとは微塵も思わんが」――ああ、そういう意識はあったんですね。思ったより常識的でした(笑) 度数96のアルコールをがぶがぶ飲むのは非常識ですがね。

【ザ・ファブル】5巻(既刊):☆☆☆★
【ザ・ファブル】6巻(既刊):☆☆☆☆
【ザ・ファブル】7巻(既刊):☆☆☆☆
  このシリーズ(『ファブル』ではなく電子書籍で買う既刊シリーズ)はひと月に2冊ずつ……と決めていたのだが、6巻がいいとこで終わったので思わずもう1冊買い足してしまった。ここまで面白いなら紙版買っとけばよかったかなあ。
  若頭の弟分である小島が出所してきて、悪だくみしようとして、佐藤(兄)に阻止されるという流れ。その合間で入院中の若頭にファブルの頭目(?)が接触する。アキラ(そういや佐藤兄ってこういう名前だっけ)に平凡な生活を送らせたかったのに何故巻き込むんだ、と。頭目曰くサヴァン症候群とか何とからしいのだが……この一連の会話を見ていてふと思ったのだが、佐藤アキラの殺し屋としての能力は、この頭目をも上回るのだろうか。1巻のやり取りを見ていて、頭目がさらに上なのかなと思っていたのだが……。そしてこの頭目についても、以前書いたように若頭同様、佐藤アキラに対しての人情みたいなものを感じる。普通の人たちだったらそれで普通なんだけど、この人たち裏社会にどっぷり浸かった人種なんだよな。そして頭目のある意味思惑通りに、普通を知っていく佐藤アキラ。それは枝豆の皮を食べないとかサンマの塩焼きは頭から行かないとかではなく、恩義を感じた人の危機に対して損得勘定抜きにして「助けに行こう」と行動を起こしたことにある。例えそれが「命がけ」ではなく「散歩みたいなもの」であったとしてもだ。

  印象に残ったシーンその1。モデルガンを本物に見せる……って話、格闘漫画あたりでちょいちょいあるような。私が一番覚えているのは『秘拳伝キラ』というドマイナー漫画(でも私はむっちゃ好き)で、ただの竹の短刀を本物に見せる迫力で奇襲する達人のシーン。実生活では銃や刃物を突き付けられるなんてことは滅多にないけど(そしてそんな目に遭いたくないけど)、マジシャンあたりは“これ”を活用してそうな?

  その2。
社長「アルコール100%飲みてぇ〜〜」
佐藤「アルコール100%飲んだら死にますよ」
ここめちゃウケる。怪我して医者にアルコールを止められた社長が、果汁100%のオレンジジュースを飲みながら言うのだが、「アルコール100%」って表現になるのが大阪人っぽい(この漫画の舞台は大阪です)。ところで、アルコール100%って飲んだら死ぬの? よく知らないし飲もうとも思わないけど。そう言えば某ダイビング漫画で出て来る“いっちゃん強い酒”も96%だなあ。そうか、100%のアルコールはダメなのか。勉強になった(真顔)。

【グラゼニ】5巻(既刊):☆☆☆★
【グラゼニ】6巻(既刊):☆☆☆★
  こちらは予定通り2冊。安定の面白さの星3つ半評価。
  ちょうど現実のプロ野球界と同じくシーズンオフの話がメイン。前巻からの繋がりで言うと、クライマックスシリーズや日本シリーズはすっ飛ばされている(夏之介のラジオ出演という形で経緯のみが語られる)。戦力外通告に始まり、プロ野球界を引退して解説者やコーチをしている人の話、そして契約更改の話、夏之介の恋模様?と絡めてファン感謝デー(順不同)……と話のバリエーションが豊富。にしても、契約更改をここまで描いた野球漫画は他になかなかないだろうなぁ〜(そもそも野球漫画はプロよりも高校野球の方が多い気がする)。そして話の中では季節ががっつり進み、春キャンプからのオープン戦、ということで次巻夏之介先発転向?

【辺境警備】2巻(既刊):☆☆☆★
  雰囲気は好みだし話も面白いのだが、読んでいて没頭できるかというとそうでもなかったり。描写に深みがあって、読むのにちょっとエネルギーを使う感じ。その昔、「少年漫画より少女漫画の方が心理描写が細かい。それは女性作家は元小説家が多いから。だから受験期に気分転換で読むなら少年漫画より少女漫画の方が勉強にプラスになる」とか何とか言う話を聞いたことがあるんだが、ひょっとしたらそれに当てはまるのかもしれない。なお、漫画好きの方ならご存じの通り、少年漫画を描いているからと言って男性とは限らず、そして女性作家に元小説家が多いという話もここ以外で聞いたことがない。昭和の時代とかはそういうパターンが多かったのか? そもそも気分転換に勉強の為とか考えたくないよねー。
  新キャラ登場。黒っぽい雰囲気の呪術師……なのだが、やはりこちらもイケメン。神官さんといい感じで対になるのかとも思ったのだが、2巻時点ではそれほどでもなく。話の途中で、神官さんの腕っぷしがとんでもなく強いことが判明。牛に繋いで使う犂を軽々と引いて畑を耕す描写が……さすがこう言うところはギャグ漫画だ(え?)。にしても、意地を見せたとはいえその腕力に腕相撲で勝利を収めたこの呪術師も相当なものなのではないだろうか。黒魔術を使ったとかそういう描写は一切ないので、やはりこの人も化け物レベルなんじゃないかと。
  基本平和なお話が続くのだが、2巻ラストは増ページで重めの話。サウルと神官さんが訪れた神殿には秘密があり、地下で目覚めた滅びたはずの古代の生物(悪魔?)を鎮めるため、若者を犠牲にしていた……というお話。神官長が最後の方で「他にどうすれば良かったのかね」と全てを諦めたかのように言い、そして一応自分でけじめを付けて話は決着を見るのだが、都へ使いを出して助けを求める案はなかったのかな、と思ったり。

  11月は予定外の行動が多かった。『辺境警備』は10月に新装版が出るという記事を見て興味を持ったのだが、なんやかんやで買ってみるのが遅くなった。『Dr.STONE』の最新刊7巻を手にするのも計画になかった。その理由は12月の終わり頃に話そう。『ザ・ファブル』は6巻が気になるところで終わったので急遽買い増し。読みたいときにすぐ買えるのが電子版のいいところ……なのだが、どうして値段を上げたんだ講談社ぁぁぁ!(マヂ切れ) 新刊が648円に値上がりしたのはいいとして、既刊までそれに合わせたのは謎。本気で訳分からん。『グラゼニ』と合わせて各々2冊ずつ買うとして、今後も月額432円の“追加出費”となる。めっちゃ痛いわぁ……冷静に考えるとそこまで痛くもないが、何か腹立つ。『あ〜る』の新装版的なやつは、結局暫定的だが見送ることに。気が向いたらそのうち買うし、気が向かなければそのまま放置だ。
  12月はいくつか悩みも。ついに新刊に追い付いた『Dr.STONE』、少し微妙になってきたぞ『ドラゴンボール超』、こっちもちょい微妙『僕のヒーローアカデミア』、本年2冊目『乙嫁語り』、棒倒しとデートや如何に?『あおざくら 防衛大学物語』、再び熱くなれるか『BUNGO―ブンゴ―』、続編スタート『ライジングサンR』。他、『ワンパンマン』も出るのだが、電子化格下げ以前に再び封印しようかと思案中。『ヒロアカ』は電子化とも違う第三の手段に出る予定。詳細はまた年末に。電子化するか紙版維持かで悩むのが『ドラゴンボール超』。前回も書いたが、現在『ドラゴンボール』完全版を後輩に読ませているので、続編も紙版で揃えておくべき……な気もするが、『超』までは読ませなくてもいい気もする。『ライジングサンR』も前作が最後つまんなくなってきたので悩めるところだが、とりあえず1冊買ってみるのは悪くないかな。多分電子版にすると思う。
  既刊シリーズはいつもの通り……と思わせていくつか変則的になる予定。変則その一は秘密……11月分にヒントあり。その二は『辺境警備』新装版。今回1、2巻を買ったが、これは10月に発刊されていて、11月は3、4巻が、12月に5、6巻が発売(予定)となっている。おそらく6巻で完結なのだが、12月に最後まで買ってしまうのか、それとも「ひと月2冊ペース」を維持して12月発売分を1月に回すのか。その時の気分で決定することになろう。三つ目が問題で、うっかり3冊進めてしまった『ザ・ファブル』を次にどうするか。1冊だけ買うのか、11月のことは忘れて月2冊ペースを維持するのか。巻数を『グラゼニ』と合わせておけば買い間違いが減るのだが、その2タイトルを混ぜて買うことはほぼないので関係無いかも。『聖闘士星矢』も全然揃ってないわけだし。話の展開次第だが、逆に開き直って次も3冊買ってもいいかもね。
  毎年末頃に、「今年読んだ一番面白かった漫画(MVC)」を発表している。今年の4月頃からずっとトップの座を守っていたのが『あおざくら』。去年は確か、1月頃に買った『決してマネをしないでください』を超えるものに出会えないまま年が終わった。今年はきちんと対抗馬がいたのだが、順次仲良く倒れて去年に近いパターン。だったのが、最後の最後で待ったが掛かった。『あおざくら』同様既刊をチマチマ買っていた『Dr.STONE』がここに来て瞬間最大風速を記録。これが年末ならどっちがMVCか大いに迷うところだが、幸い12月に両者最新刊が発売される。熱い一騎打ちだ。その背後から虎視眈々と逆転勝利を狙うのが『ザ・ファブル』。『辺境警備』も好きなタイプの漫画故にあるいは。名作という触れ込みは伊達じゃない。そしてもう一人の刺客が12月にねじ込まれてきた。『乙嫁語り』だ。ピークはすでに過ぎてる感もあるのだが、割と起伏もあるので山が来れば一発逆転の目がある。さあ、栄冠(というほどのものでもないが)は誰に輝く?

(2018-80 11-07)


平成30年11月28日

新人王

  大ファンである私が大谷翔平の新人王受賞について触れなかった理由(今触れるわけだが)について。新人王を受賞しようがしなかろうが、今季彼が残した成績に何らかの上積みがあるわけではなく、かつ来季は投手としての出場がおそらくできないといったところに変化がないから。正直なところもっと凄い成績を期待していた面もあるし、オープン戦での惨状を見た後だからホッとしているところもある。途中で右肘を傷めたことは残念だし、一方で大ホームランを放ったという報道を見るたびに嬉しさがこみ上げてきた。トータルで言えば、デビュー1年目としては上々のシーズンだったと思う。ネットで見た大リーグの中継や、日本語訳された大リーグ関係者のコメントを見ても、大谷ファンとしては嬉しくなるようなものがたくさんあった。新人王は言わばそれらの“おまけ”に過ぎず、今更大谷の評価を揺るがすようなものではない、というのが私の考えなのだ。

  とは言え一応、遅れてしまったが一言書いておこう。大谷翔平選手、MLB新人王おめでとう!

(2018-79 11-06)


平成30年11月20日

クモニ83、クモユ141完成報告

クモニ83、クモユ141完成

  完成が遅れた上に報告まで遅れるという不真面目なことに(苦笑) 既に次回作に取り掛かっているが、どう考えても年内決着はムリ。6両のうちの1両で、あるプランの試作をしようとも思っているので、それ如何ではまたしても半年後とかになる可能性もある。もっとサクサク完成させて行きたいんだけどなあ(溜息)

(2018-78 11-05)


平成30年11月16日

過去の失敗に学ばないのか

  先日妄想を垂れ流したトミックスの旧型国電70系(大)、その詳細発表があったようだ。その内容は、私がタイトルを付けるならば「考え得る限り最悪の選択」となる。まず、どんな商品構成なのかざっと書き記す。

・横須賀色 4両セット
・新潟色 4両セット
・モハ70(M) 横須賀色
・モハ70(T) 横須賀色
・モハ70(M) 新潟色
・モハ70(T) 新潟色

まず最初に、「あれっ? サロサハは4両セットに入るのかな? まさかあ」と思ったのだが、そもそも製造されないようである。この時点で率直な本音が「売れなさそう」。4両セットの内訳は、クハ76、モハ70それぞれが2両ずつなのだが、その2両は同じもの(モハは、模型ではMTで違うものだが、元となる車両は同じ)が入るようだ。70系は一口に「クハ76」「モハ70」と言っても、製造年次によって大小様々な差異がある。そして製造年次が揃った70系だけの編成というのは、阪和線以外ではなかったのではないかと聞いた。クハモハそれぞれ1タイプのみの製品化となると、模型ならではのドリーム編成ということになる。さらに悪いのが、その1つだけのタイプに最初期の車両を選んでしまったこと。解説を見てもポスターの画像を見ても1950年度予算車と思われるのだが、1951年度予算車以降と比べると、車体の四隅が丸く加工されているという地味だが大きな違いがある。見た目には大きな差ではないのだが、もしも製品を買って来て改造するとなると、大きく手間のかかる部位である。逆に1951年以降の車両を1950年タイプに改造するのであれば削って何とかならないこともならなさそうなのだが、選ばれたのは1950年の方なのだ。
  以上、まとめるとこうなる。
・サロ75(46)サハ75が製品化されない
・実車ではまず有り得なかった統一され過ぎた編成
・改造でタイプを増やそうにも極めて難しい
ネガティブな要素がこれだけ揃ってしまった。ちなみに、阪和線に投入されたのはもう少し後になってからなので、1950年タイプを阪和線として楽しむためには細かいことに目を瞑らないといけない。1/80をやっていて、もしくは入門しようとしていて、「詳しいことはよく知らないけど、旧国って面白そうだね」というユーザーか、足りない部分を他社金属製品で補える予算潤沢組が買う製品。旧国に興味がなければそもそも買わないだろうし、旧国が好きであれば手を出しづらい製品。これって過去に何かあったよな……と思い返せば、同じトミックスの72・73系旧型国電だ。こちらはNゲージだったのだが、72・73系も編成内に同形式でも違うタイプの車両が混ざることが普通だったようだ。製品だけでは編成が“組めない”ので、私が聞いたところによるとイマイチ売り上げは良くなかったらしい。後になって全金型が追加されたり、違う色のセットが出たりと、メーカーもいろいろ頑張ってはみたようだけど。という過去の経験があれば、今回の大きな方ももうちょい気合い入れるべきだったんじゃないかなあと、まだ製品が発売される前だけど感じた次第。非常に楽観的に考えると、今回が最初の1950年タイプだから、これが売れれば1951年タイプ、1952年タイプ……と続くかもしれない??? でもそんな雲を掴むような期待をして買う人がどの程度いるのだろうか。せめてメーカーが「ある程度売れたらタイプを増やします、サロも製品化します」と言ってくれないと厳しいような気がする。
  ちなみにNの72・73系が発売された頃、私は旧国についてよく知らないけど興味はあった。ええ、買いましたとも。最初に出たぶどう色の基本増結セットに始まり、青い富山港線(4両セットのもの)、朱色の片町線、それから仙石線気動車色、2両セットの可部線。でもそれより何より恩恵を受けているのが、72・73系のために作られた部品類。素晴しい形状のグローブ型ベンチレーター、旧国タイプのTNカプラー。それから、現在は主にストックされているだけだけど、全金車の窓ガラス。これらはGMキット組み立てにあたって大いに活用させてもらってます。パンタグラフももうちょい頑丈だったら使わせてもらってるんだけど、ちょっとばらけやすいのでそちらはGMのを採用。私が0.0125に力入れてるモデラーだったら、“お布施”で70系も買うところだったんだけど、あくまでNがメインだから今回はちょっとパスだね。

(2018-77 11-04)


平成30年11月12日

クモニ83

  前々回、「来週あたりに」といってその後1週間以上が経ってしまった。以下言い訳。クモニ83のパーツが一つ取れてしまった。完成直後から気にしていた部分で、そのまま付け直してもまた外れてしまうだろう。ということで、外れにくくする加工を入れるためにお披露目が遅れている。ついでに言うと、完成後別のポイントにちょっとした手を入れたりもしていて、それをやっていなければ多分お見せできていたはず……。それでもまだ2、3、手を抜いているポイントがあるのだが、そこに関しては次回作と一緒にやろうと思っている。
  その次回作は決定していて、何とクモニ83、クモユ141の連結相手である新潟旧国。元々新潟旧国の連結相手としてクモニ83とクモユ141を作ったはずなのに、それが完成した後に元へ戻るとは何事か。新潟旧国は私の旧国シリーズの中でも作った年次が古く、最新シリーズと比較して違い過ぎる部分がいくつかある。そこを反映させて作り直そうということである。作り直しを何度もやるのはアホらしいので、次こそ決定版!……になるといいな。
  ところで、トミックスから発売が予定されている大きい70系。セット構成等を妄想してみた。

・横須賀色 4両セットA
・横須賀色 4両セットB
・サロ75(46) 横須賀色
・モハ70 横須賀色
・新潟色 6両セット
・新潟色 4両セット

横須賀色はクハ、モハ各2両の4両セット。クハ、モハ共にタイプ違いが何種類か模型化されて、その内容の違いでセットが2種類ぐらいになるんじゃないかと。増結用にサロとモハが単品用意されて……単品モハも何種類か出ると面白そう。実を言うと関東の70系はあんまり詳しくなくて、「こういう構成にするとちょうどいい!」というのが分からず、単純に前にどこかで見た気がする「編成中に製造年次の違うクハモハが混じっている」という中途半端な知識を元に構成されています。新潟色はセットのみで2種。6両のサハは無難にサハ。クハは全部76になるか、それとも鉄コレでは登場している75を作ってくれるか。出なかった場合、横須賀色の単品サロ(があったとして)を改造する人が現れるだろう。クハ68は……うん、諦めよう。一口にクハ68といってもタイプがいろいろあるし。クハ75同様、カトーのクハ55から作る人が出現予定(妄想)。調べたら104を作るのが手軽そう。あと、ひょっとしたら併結用にクモニ83の新ナカ仕様が発売されるかも?
  以上妄想でした。で、「どんな仕様だったら買うのか」と問われると完全未定。大きい方で遊んでる場合じゃないような気もするし。
  ちなみに、クモニ83が完成して、まだ次に取り掛かる前に早くもクモニ83の続編を考えていたりする(笑) 今回は比較的素直に4両作ったのだが、難題となる800番代が作れたらいいなあ、とか。804が末期?に新潟にいたようだ。もっとも70系と共演していたかどうかはかなり怪しくなるが……。そんなことを考えていると、タイムリーにも鉄道模型雑誌にトミックスのクモニ83(大)の改造作例が出ていた。そこで非常に大切なことを知った。クモニ83の薄い本を読んでいて全く気付いていなかったのだが、800番代(低屋根車)の前面窓は普通屋根車と比べて少し低い位置に付いている! 実車写真を見ると確かにそうで、そして実車写真を見ていて「コレ、本当に低屋根なのか?」と不思議だった理由が分かった。前面窓だけじゃなく方向幕の位置も低く、そのせいで低屋根感が和らいでいたのだ! 本当に作るとすると、側面窓のRといい腕の見せ所が満載である(作るのが面倒、とも言う)。

(2018-76 11-03)


平成30年11月8日

風が吹けば桶屋が儲かる

  最近の若者は「風が吹けば桶屋が儲かる」という諺の詳細を知らないらしい。ソースはいつも通り俺……じゃなくて波津彬子先生です
  というわけで、事情により遅れた10月分のいつものやつ。とうとう流行の「転生モノ」に手を出してしまったぞ。

【Dr.STONE】5巻(既刊):☆☆☆★
  おっと、まさかの千空優勝。そしてルリを無事治療。千空が長として認められるシーンで千空の名字が判明する。4巻を読んだ時点で、ルリが伝え聞いた話の中に千空のことがあるのは分かり切っていて、早ければ5巻、遅くとも6巻ぐらいで明らかになるのだろう……と予測は出来ていたのだが、このタイミング、この形というのはなかなかの不意討ちだった。
  「ぼやぼや病」だった金狼は、試合中にスイカから度入りレンズのマスクを受け取ってマグマを圧倒する。これ、ちょっと気になる。眼鏡がなくて視界がぼやけると間合いが取れなくて手加減できなくなって圧勝しちゃうんじゃなかったっけ? という他漫画ネタ(*1)は置いといて、真面目に真剣な話。金狼はいつの段階で近視になったかは分からないけれど、普段から日常生活で焦点の合ってないボケボケの世界を見慣れているはず。その状態で修行もしてたわけだから、ボケボケの視野を見慣れていて、ボケボケ状態でも間合いが測れたのではないか? かくいう私もド近ちゃん(*2)のボケボケなのだが、庭でバットを素振りするときは大抵眼鏡ナシでやっている。汗をかいて眼鏡のレンズに滴り落ちると、却って視界が悪くなるからである(眼鏡も汗の塩分で傷みそうだし)。眼鏡を外して視界がぼやけていても、各種の作業をこなすのに特に不自由はしない。自分の庭で慣れているせいかもしれないけど、金狼はそれ以上に慣れていないとおかしいよね。独眼竜の人も片眼で達人級の腕前だったわけだし、近眼ぐらい何とでもなりそう。
  さて、その後金狼はマグマの不意討ち?に敗れてしまうが……試合も終わってないのに不用意に背中を見せた金狼が悪いとも言えるし、嘘を吐いて油断させたマグマが悪いとも言えるし、これは非常に微妙なところ。その後、科学王国チームは科学王国チームで反則スレスレっぽい合わせ技で勝つから、お互いさまと言ってしまえばそれまで。こうでもしないと石神千空が優勝するシナリオが描けなさそうだしね。

*1 『究極超人あ〜る』の鳥坂先輩です。
*2 ド近眼を略して「ド近ちゃん」です(*3)。
*3 って言ったらこの前「全然略せてへんわ!」って突っ込まれた。

  千空の父、石神百夜は宇宙飛行士になって宇宙へ行き、地球“石化”の場面を目撃する。この過去話から連想したのは『ロケットマン』(加藤元浩)の終盤だ。「宇宙へ行きたかった父親」が私の中で重なる。『ロケットマン』では、主人公水無葉の相棒のR(田中一郎じゃないよ)が、宇宙に行った父親の真実を知りたくて葉と共にロケットで飛び立った。果たして『Dr.STONE』にも宇宙へ行く展開があるのだろうか。5巻時点での文明レベルでは難しそうだが、最終巻のラストシーンで、年月を経た千空がロケットを完成させ、父親と同じく宇宙へと飛び立つ――そんなエンディングもアリではないだろうか。

【ドラゴンボール外伝 転生したらヤムチャだった件】(既刊):☆☆☆★
  今、『ドラゴンボール』の完全版を買って読み返しているが、そのきっかけになったのがコチラ。ウェブで公開されていたものを読み、「あれ? このシーンってどういうのだっけ……」と思ったのがきっかけなのだ。
  今、ライトノベル界を席巻している(?)という「転生モノ」を『ドラゴンボール』に落とし込んだ一作。『ドラゴンボール』大好きな主人公(名前不詳)が階段から足を滑らして頭を強打、気が付くとヤムチャになって『ドラゴンボール』の世界にいた、というもの。最後の結末を見て言うのだが、厳密には「転生」ではないような気はするが(主人公は死んだわけではなさそう)、括りとしては「転生モノ」が分かりやすいだろう。
  ページ数は少なく、話も一発ネタ的なところもあるから短めにまとめてある。原作『ドラゴンボール』の内容を把握していることが前提でもあり、余計なところは全て省かれているのが逆に読みやすい。転生の設定が最後まで生きている上に、オチまでちゃんと付けてあって完成度はグンバツ。同作者の『ドラゴンボール』パロディがもっと読んでみたいと思わせる一作だった。

【ドラゴンボール】完全版18巻(既刊)
  そういや書き忘れてたけど、単行本の中に入っているチラシでグッズが出ている。スーパーサイヤ人になった孫悟空のフィギュアがあるんだけど……これ、ネタバレじゃん。もちろん私は問題ないのだが、完全版を買って初めて『ドラゴンボール』を読んでいる人もいるはずだから、配慮したほうがいい気がする。私はこのチラシ、全部撤去しておきましょうかね(『ドラゴンボール』を読んだことのない後輩が今後読む可能性があるので)。
  悟飯が逆上して、フリーザ一味からデンデを救出。逃げ切れたのはフリーザの判断ミス? ドドリアだけじゃなくザーボンも一緒に追わせていればそうそう簡単には行かなかっただろう。って言うかその場で自分が動けば良かったのに……。
  そのドドリアの単独行動を見逃さなかったベジータ。ここからのベジータの行動は実に狡猾で、見ていて実に爽快だった。このさらに後(19巻以降)では、ギニュー特戦隊にいいようにあしらわれて、フリーザ戦でも見せ場があまりないので、ナメック星での最後の活躍にはなるんだが。さてさて、フリーザは手下のザコ兵にギニュー特戦隊を呼び寄せるように指示を出す。この時のザコ兵の名前が「アプール」なのだが……プーアルと名前被ってる? と思って冷静に考えると、「アップル」をもじって「アプール」なのかもしれない(ザーボンやドドリアと同じ果物系)。で、一時期ネットで話題になってのが「フリーザ様は理想の上司像」というネタ。某アプリでも公式にアイテムが出ていたはず。雑用係的ポジションのアプールの名前をきっちり把握しているのを見て、ああ、なるほどなと納得。これだけ圧倒的パワーを持つ独裁系のボスは、大抵は“ヒラ”のことなど人とも思わず、顔と名前なんて覚えていないのが普通。人心掌握術の一部かもしれないけれど、「流石」と思ってしまった。
  圧倒的パワーで痛めつけたベジータが生きていたことに逆に安堵するザーボン。「隠したドラゴンボールのことをしゃべらせるために治療してやろう、もっともその後のことは知らんがな」と言いながらベジータを宇宙船に連れ帰るが、この一言は皮肉な結果になった。まさか「その後」に、自分がベジータにやられてしまうとは考えてもみなかっただろう。
  最長老様。完全版本巻の表紙を飾り、ちょうど先日買った『転ヤム』でも重要なキャラクターだ(笑) クリリンが最長老様に、ピッコロがベジータに敗れて死んだことを伝えると、驚いて「そのサイヤ人はまさか超サイヤ人か?」と言う。ナメック星にも伝わる超サイヤ人伝説。この発言、よく考えてみると戦闘タイプのナメック星人はサイヤ人と充分タメを張るレベルであるということか。思い返せば、ベジータとナッパがピッコロを初めて見た時、「ナメック星人か、なるほどラディッツの奴がやられても不思議じゃない」と言っていた。ベジータが言うほどにはサイヤ人は突出して強かったわけじゃないんじゃないの……(この時点ではスーパーサイヤ人は伝説上の存在)。そして見逃せない突っ込みポイントがコチラ。ピッコロを殺したのはベジータじゃなくてナッパです。実のところ、ベジータが地球で殺したのはこの時点ではナッパだけなのです。

【るろうに剣心―明治剣客浪漫譚―】完全版10巻(既刊):☆☆☆
  いよいよ志々雄と対峙。船の上で戦いになるのかと思ったら、月岡津南が左之助に持たせた炸裂弾が文字通り炸裂。これはホンマ意味わからんかった。大きな戦艦が出て来てテンション上がって来たのに、剣心でもはじめちゃんでもなく、さらに言えば左之助の二重の極みでもなく、よりによって爆発物による破壊。確かに月岡津南が左之助に渡してたからどこかで使うんだろうなあとは思ってたけど……威力高過ぎだろ。左之助が突っ込んでるけど、どうやって護身に使うんだ。普通に使ったら自分も巻き添え喰らう……どこかのTRPGの範囲魔法かよ。それでもまあ、燃え盛る中での戦いも緊迫感があって悪くはない。だからここまでは許せる。許せないのは、そのまままことちゃんが撤退して仕切り直しになったこと。完全版10巻の最初の方で「全面衝突」って言ってた見開きは何だったんだ……。
  完全版10巻にはもう一つツッコミどころが。読み切りの『戦国の三日月』がここに入っている。何故このタイミング? 『るろ剣』の連載前の読み切りには2つあって、一つは連載版とはパラレルワールドっぽい関係になり、そしてその後に掲載された方は第零幕とも言える内容になる。で、その2つよりさらに前の『戦国の三日月』は直接的には『るろ剣』には繋がって来ないが、“比古清十郎”が登場し「飛天三剣流」を振るう。もう一人、作者によるとこっちが主人公なのだが(普通に読めばそのはずなのだが、当時の担当氏が「比古清十郎が主人公ですよね?」と言って来たらしい)、その名前が「一心太」。剣心の幼名は「心太」だから、そこも繋がっているのかもしれない。唯一決定的に違うのが、奥義の名称「飛天無限斬」。『るろ剣』に出て来る飛天御剣流の必殺技には必ず「龍」と「閃」の二文字が入るわけで、仕方がないんだけどここだけは残念。ところで、改めて読むと――『戦国の三日月』は作者にとっては黒歴史だろうなあ(その後さらなる黒歴史が追加されるがそれはさておき)。内容がかなり青臭いし、何より最高にアイタタタなのが最後のページのコマ間の「BGM」なんたらかんたらってやつ。あ、このBGMがANGIEだからこの巻に読み切り入れたのか?(10〜11巻で左之助が戦う安慈の名前がそこから来てるらしい)

【雨柳堂夢咄】17巻(新刊):☆☆☆☆
  今日の冒頭のアレは何かというと……この17巻で、三味線作りのところに丁稚奉公に来ている小僧さんが、親方に怒られて家出?するという話がある。絵から抜け出た猫3匹が宴会しているところに出くわし、小僧さんが謝るシーン。これがあとがきによると、若いアシスタントは謝った意味が分からなかったという。もちろん私は一目で理解した。三味線の材料は、今はどうかは知らないが昔は猫だったのだ。私がどこでそれを知ったのかというと……記憶を掘り起こすと『パタリロ!』のようだ。パタリロが間者猫(というキャラクターがいる)に対して、「所詮は三味線の材料」と悪口を言うシーンがあるのだ。私が知ったのもたまたまそういう漫画を読んだからなんだな……と納得しかけて違うことに気付いた。「風が吹けば桶屋が儲かる」だよ。『パタリロ!』読んでなくても普通に義務教育を受けて真面目に勉強してたら知ってるはずの知識だよ! いやまあ、知らなくても人生送っていけるし、たまたまその諺を知らんこともあるだろうよ。私だって世間の常識と言われていること全てを知っているわけじゃないから偉そうなことは言えない。言えないが、漫画家の元でアシスタントをしているということは漫画家志望と思われるこの若アシスタントさん、漫画を描く上でこういうのは教養として知っておくべきじゃないかなあ。それも波津彬子先生の元で修行(?)してるんだから、こういう知識はチャンスだと思って一杯詰め込んで欲しい。
  漫画の内容は、特に書くことないぐらい相変わらずのクオリティ。いつも話が綺麗にまとめてあって読後感が大変によい。巻数こそそんなに多くないが、連載が始まってからはかなり長いはずで、ここまで変わらず維持できるのはなかなかにない。特に最近、連載が長引くだけで質はどうなのか、という漫画が多々あるような気がしているから余計にそう感じる。
  さて、この前単行本値上げの話をしたらあとがきでもその話に触れられていてタイムリー。16巻から2年半経つ17巻の値上げはナシ。というか、1巻を見ると税抜価格で16円しか変わってない。作者じゃないけどこのご時世になんて素晴しいんだろう。

【言ったよきいちゃん!】2巻(既刊;完結):☆☆☆☆
  発売は5月。見落としていたのには理由がある。この2巻は電子書籍版のみの発刊で、私の新刊チェック方法は紙版のみを対象としていたから。これは今後の検討課題……なんだけど、まさか電子版オンリーとは思わんかったよ!
  相変わらず発想がぶっ飛んでて面白い。このセンス只者じゃない。新作に期待したいところなのだが、今のところ活動しているという噂は聞かず。こんなところでも橘雪翼の疫病神っぷりが発揮されている(*4)。
  ラストだけはちょっと真面目?で、「あー、そのパターンで来たか」という内容。多分きいちゃんは妖精さんだったのです。

*4 橘雪翼が贔屓にするとダメになる法則。一番分かりやすいのが某西宮に本拠地がある野球球団。

【ザ・ファブル】4巻(既刊):☆☆☆★
  1〜3巻は無料版を読ませてもらったので4巻から。1〜3巻と4巻以降で電子書籍のサービスが違うのだが……ま、いっか、ということにしている。
  簡単に漫画の内容を説明しておくと、「ファブル」と呼ばれる殺し屋(組織?)が1年間休業することになり、主人公(そういや本名は出てきてないかも)は運転係の女性と共に、兄妹という“設定”で大阪の「真黒組」のお膝元で一般人のフリをして暮らすことになる。
  4巻は、前の巻の最後の方で出所してきた真黒組若頭の弟分、小島がいろいろと悪さをする。まあ、組の人なので悪いことするのは当たり前っちゃあ当たり前なんだけど、兄貴分の指示を守らないというのはどうなんだろうね。小島は、部屋を訪ねてきた若い衆の高橋が自分より先に座ったので蹴りを入れる。確かにこれは礼儀としては小島の言う通りで、こういう組では余計に上下関係が厳しいだろうから守るべきだろう。でも、兄貴分の言うこと聞かない小島がそれ言うかって話ではある(笑) 
  さて小島、元真黒組の先輩を拉致して借金の返済を迫る。結局銃で撃ち殺すのだが……あまりにも無造作に銃を撃ってないか? いや、私もよく知らないのだが、銃ってちゃんと構えて撃たないと反動で撃った方が怪我をするって聞いたことがあるような。床にだらっと座った状態で片手でドンってねえ。反動の小さな銃もあるのかもしれないけど、私はミリタリー系には詳しくないのでよく分からない。で、隣にいた高橋がビビるんだけど(まだ組に入って浅いらしい)、確かに拳銃一発ぐらいじゃ音を聞いても誰も通報しないかもね。話としてよく聞くのは、拳銃の音は車のパンク音に似てるとか(このシーンでの擬音は「ドン」だったけど)。日常で生活していて、確かに大きな音が聞こえてくることもあるけれど、普通は「誰かコケたかな?」とか「何か落としたな」(音したな、とかけているわけではない)ぐらいにしか思わない。何発も続いたら流石に警戒するけど、1発じゃ誰も何とも思わないだろう。なるほどねえ、納得した。
  さて、ファブルのシーン。焼いたサンマに大根おろしとしょうゆをかけて食べる(何故か全裸)のだが、“普通”は頭から食べないと思うぞ! 前の巻で枝豆を皮ごと食べて周囲にドン引きされる、という話がある。これは、ファブルは殺し屋として育ったので、何が普通で何が普通でないか一般人とズレがある、というもの。殺し屋としてではなく一般人として周囲に溶け込んで暮らすために、そのズレをなくすために普通を学ぼうとしているのだが、まだまだ道のりは長そうである。

【グラゼニ】4巻(既刊):☆☆☆★
  見事復活となった異色?野球漫画。1〜3巻は無料版で手に入れて……1巻は紙版も買ったのだが、その当時に侃侃諤諤で漫画感想文を書いていたかどうか記憶にない。というわけで簡単に漫画の内容をご紹介。
  主人公凡田夏之助はプロ野球選手。エースでも四番でもなく、しがない年俸1800万円の左投げの中継ぎピッチャー。「グラウンドにはゼニが埋まっている」――それを掘り起こすために日々ブルペンで待機する。少年漫画のようなヒーロー譚ではなく、妙に現実味のある山あり谷ありの野球人生を描いた漫画だ。主人公は夏之助なのだが、色々な選手にスポットライトが当たる。大体は一軍半の、「何としてでも活躍して這い上がりたい!」そんな地位にいる人の悲喜こもごもと言ったらいいだろうか、人間ドラマだ。
  ということで第4巻。怪我をして2軍に落ちる夏之助――なのだが、その経緯が結構長い。普段だったらテンポが悪いのなんのって文句言う私だが、今日はそれを言わないあたりいろいろズルい(笑) 何て言うか、リアリティのある話だからだろうか。引き伸ばしというよりは「描き込み」とでも表現すべきモノ。そして、怪我が治って1軍に戻ってからは……話の主軸に夏之助と同い年だが2軍暮らしが長かったチームメイトが座る。これもまた人間臭いというか、良くも悪くもプロっぽくないキャラクター設定。こんな選手ホントにいるのか?(笑) 実在の選手はモデルにはしてないと思うのだが、実際にプロ野球選手に知り合いはいないので、案外中にはこういう人がいたりして……と思わせる妙な説得力があったり。まあでも、実際にいたとしても、優勝の立役者になった選手がこんなだったら、ちょっと夢が壊れそうな気も(笑)

【女騎士、経理になる。】7巻(既刊):☆☆☆★
  ウェブでの更新が行われなくなり、しばらく新刊も出てなくて、表紙には勇者が出ている。そして目次を見ると7巻の本編最終話のタイトルが『女騎士、経理になる。』なので、これはやはり最終巻か!と思ったのだが、物語はまだ続くようで。というわけで8巻が出ることに期待。
  巻末の原作者あとがきが相変わらずキレキレだ。最初の方で少年ジャンプのそこそこ有名?な漫画である『トリコ』の名前が出て来て、ラストは『ご注文はうさぎですか?』で締めている。「他社作品御免」の断りも添えられて。実は今回の読漫画感想文のタイトルは、『雨柳堂』がらみではなくてこちらのあとがきを採用して、タイトルを「極悪人、橘雪翼」にする案もあった。何かと言うと、先日からスマホアプリで、動物を狩って料理するという内容のゲームで遊んでいる。この「動物」は1種類2種類じゃなくて非常に多種多様――っていうか2番目に出てきた、うさぎが。非常に葛藤はあったものの、ゲームを進めていく上でうさぎを狩らなくてはならない。私は涙を飲んでゲーム上でうさぎを狩り、そしてゲーム上で料理してゲーム上でお客に提供することに。アミルさんとか岡本君とかとある小説家を極悪人呼ばわりしておいて自分も同族ではないか。というのを、Rootport氏のあとがきを読んでいてついに告白する気になったのである。あとがきの締めで、Rootport氏はアニメを見るまで『ご注文はうさぎですか?』を料理漫画だと思っていたらしい。つまりこれは、多分彼も極悪人であると、そういうことである(笑)
  ふと思ったのが、あとがきをこれだけ面白がる私は……『女騎士、経理になる。』を漫画じゃなくて原作小説で読んだ方がいいのでは? 現時点では未定だが、検討の余地は十分にある。漫画の続きが何等かの事情でストップしている可能性もあり、そうすると小説でしか“続き”が読めないわけだし。

【Q.E.D.iff―証明終了―】11巻(新刊):☆☆☆★
【C.M.B.森羅博物館の事件目録】39巻(新刊):☆☆☆★
  今回は両者共にそこそこ復調気味? 小説書くの諦めたのかな、と思ったら来年2月中旬(次の『Q.E.D.』『C.M.B.』が出る頃だ)に3巻が発売されるらしい。そういや2巻買うだけ買ってまだ読んでなかったな……。

【聖闘士星矢】11巻(既刊)
【聖闘士星矢】12巻(既刊)
  教皇の間が近付いて来た……ということで話も盛り上がる。仲間が一人、また一人と倒れ、残るは星矢のみ。この辺は実に王道な流れ。ま、昭和の漫画だからね(*5)。星矢が辿り付いた時点では、教皇は「表」(?)の顔で、聖人君子っぽい雰囲気。であると同時に、星矢の攻撃を受けてもビクともしないあたりはかなりの実力者。その後教皇が「裏」(?)の顔を見せて星矢大ピンチに……というところでフェニックス一輝がシャカの変心、ムウの助力もあって異なる時空から処女宮へ還って来る。シャカは一輝に一つだけ頼みごとをして教皇の間へと急がせるのだが、前にも書いけどそんなだったらシャカさんも一緒に来て助けてくれたらいいんじゃないですかね? 黄金聖衣相手に連戦連勝した青銅聖闘士たちだけど、やっぱ黄金聖闘士が一人でもいたら全然違うはずなんだけどなあ(ちらっ)。特にシャカは、勝負に敗れたとは言えめっちゃピンピンしてるし。と、当時は思わなかったけど今読み返すとそこが気になるのであります。
  さてさて、一輝は倒れた仲間に一声かけながら教皇の間へと登って行くのだが、紫龍への「もう一度死んでくれるか」というセリフがかなり痺れる。これの意味は「今手当をすれば助かるかもしれないが、残念ながらそんな時間の余裕がないのだ」ということ。まあ、いちいちそうやって仲間に一声掛けてる暇があったら先を急ぐべきなんだけどね(笑)
  話は遡る。シュラ対紫龍。シュラの手刀は聖剣「エクスカリバー」と呼ばれているらしいが、俺の知ってるエクスカリバー以外に聖剣エクスカリバーってあるのかな。俺の知ってるのはアーサー王のものなんだけど、ギリシャ神話がベースになっている黄金聖闘士の強力無比国士無双的な技が、人間レベルの武器に例えられるなんてことはないよねえ?(笑)
  カミュ対氷河。絶対零度という単語を初めて目にしたのはもちろん『聖闘士星矢』です(笑) 当時小学生だった私や友人たちは、もちろん絶対零度がどういうものかは知る由もなく、そして漫画やアニメを見ただけでは理解ができるはずもなく。今だから分かる! 黄金聖闘士の「光速の拳」と同じぐらい無理がある!(笑) あと、「聖衣が凍り付く温度」がどーたらこーたらも厳密に考えると……こういうところにツッコミを入れるのは野暮にも程があるんだけど(笑)

*5 「いや、この部分は平成になってるだろ」とセルフ突っ込みするつもりだったのだが、確認すると12巻の発売は1988年(昭和63年)だった。最末期ながら昭和だ。

【賢者の学び舎 防衛医科大学校物語】2巻(新刊):☆☆☆
  表紙がハナレなのに出番が少なく感じる。ま、それはさておき。校長の「医師免許は君の人生を快適にするパスポートじゃないんだよ」のセリフが何か引っ掛かる。間違ったことを言っているとかそういうんじゃないけど、いいことを言わせようとしてスベってる気がする。「パスポート」は「人生を快適にする」ためのキーもしくはマストアイテムではないのだから、そこに「医師免許」を繋げられてもイマイチ響かない。そしてその前の段階にも気になることが。講義のテーマを発表の直前で変更するとかただの意地悪にしか思えない。変更前のテーマに忠実に沿った真木賢人のまとめた内容が評価外になるのは、教育の姿勢としてそれはそれでどうなのよ。校長は怖い顔で「言われなければ患者のことを考えられないのか」と指摘しているが、発表を見ただけでは「考えたか」「考えてなかったのか」は判断できない。考えていたけど発表のテーマに沿わないから敢えて外した、かもしれないだろう(大抵こうした発表には割り当て時間もあるだろうから、全てを詰め込むこともできないハズ)。校長が賢人のことを見透かした上で罠を張ったのだろうけど、横暴というものだ。「校長の肩書は君の人生を快適にするパスポートじゃないんだよ」と言ってやりたい。一方で、主人公を含む4人班に落ち度がなかったのかというとそうでもない。先ほどはああ書いたけど、校長の指摘は賢人の図星そのもの。残る3人だが、賢人の提案とは言え役割分担と分業制と履き違えていたのでは。お互いの分担する内容に一切不干渉、打ち合わせや話し合いなしで発表の原稿作るとか、何のために「班」ごとの発表にしたのか分かってない。まあね、学生はね、ここで失敗して学んで次に活かしていけばいいんだけどね。
  病院船のお話。頼まれて代理で見学に来た賢人、頼まれた写真を撮るも上手く行かない。隣にいた土居内の趣味が写真なので……「露出補正をプラスにするといいよ」とアドバイス。だがしかし、ここに違和感が。普通ならここは、
賢人「露出補正って何?」
もしくは
賢人「露出補正ってどうやるの?」
だろ?(笑) まあもちろん、漫画の展開的にそんな訳の分からんシーンを入れてたら(カメラが好きでない読者にとっては)テンポ悪すぎだからこれでいいんだけど(笑) ここの話で入れるべき一言。級友に代理を頼んだ美馬は、お兄さんにも頼んだことも伝えておくべきだったんじゃないのか? あと、美馬兄も言葉の表現が紛らわしい……何等かのオチが欲しかったのはよく分かるが、ちょっと強引だ。

  冒頭の「転生モノ」の正解は『転生したらヤムチャだった件』。転生モノとしてはやや異色?かとも思うのだが、“正統派”転生モノにもいずれ手を出す日が来るのだろう。その他、『言ったよきいちゃん!』の2巻が電子版のみで発行されているのを発見。多分何かこう……オトナのじじょーってやつで紙版が出なかったんだろうな。私の新刊チェック体制は紙版が基本になっているので見落としていた。それから、予定通り既刊シリーズの追加で『グラゼニ』と『ザ・ファブル』をいずれも4巻から購入開始。とりあえず今月は1冊ずつにしたが、来月からは新刊に追い付くまでは2冊ずつ買うだろう。今月1冊ずつだった理由は、共に無料版を3巻まで持っており、2冊ずつ買うので購入済みの巻数を偶数にするための調整である(意味不明)。
  結局、角川の電子書籍半額セールは見送ることになった。半額は確かに安いが、所詮は半額。2冊買うと1冊分の価格になるわけで、半額を理由に買った漫画2冊が現在チマチマ買ってる既刊シリーズのどれか1冊に相当する娯楽を提供してくれるのか? そう考えて「NO」という結論に至った。後から正価で買うことになるかもしれないが、2018年の10月には欲しいと思わなかったんだから仕方がない。ついでに言うと、角川の電子書籍は紙版と値段が同じ。半額と言えど割高感が残り、特に『聖闘士星矢』と比べるとその差は100円以下。だったら『聖闘士星矢』の続きを買い増しするべきでしょう。ちなみに、当初は半額セールで2つ「転生モノ」が増える予定だった(某蜘蛛と某FPSプレイヤー)。この2つ、角川公式サイト「ヤングエースUP」で全話読み返せるようになっている。この2つに関しては、セールに参加しなかった理由にそれもある。その私が言うのもナンだが、単行本に収録されたら公開を止めるべきではないだろうか。ちなみに、『きいちゃん』2巻に気付いたのはコレのお陰だったりする。「ヤングエースUP」で全話読み返せることにちょっと驚いて、フツーは単行本が出た際にでも掲載をストップするよな……と他の漫画サイトを確認していて発見したのだ。
  11月の購入予定の新刊。11月に入って既に1週間以上経ってるので、既に買ったものも……。出版社移籍で久々登場の『私の少年』、そろそろ打ち切っていいよ『鉄鍋のジャン!!2nd』、可愛いが全て『タヌキとキツネ』、“汚い「あまんちゅ」”『ぐらんぶる』。10月の新刊は全て非電化だったが、11月は半数が電化されます。近代化が進んで良いことだ(謎) 毎回書く意味あるのか?と思ったので詳細は省くが、既刊シリーズも引き続き。
  “新刊”で今悩んでいるのが、『究極超人あ〜る』。先日31年ぶりの最新刊が発売されたが、31年前の“既刊”9冊の完全版を収めたBOXも発売された。その9冊が、11月と12月に分けて単体発売されるらしい。私が持っている31年前の『あ〜る』は、ごく普通のサンデーコミックス版と愛蔵版(だっけな)の2つ。どちらも古本で買ったもので、ちょっと傷みもある(古い漫画なので、新本を買ったところで経年劣化はしていたと思うが)。本に限らず中古品には多少の心理抵抗があったりもするので(中古でカメラあんなに買ってたくせにそれを言うかね)、この機会に買い直すのも悪くないかな?と思案している。単行本ではおそらく初収録となるカラーページの再現もポイント。『あ〜る』にはカラーネタもあるからね。
  「“汚い「あまんちゅ」”」というのは、『グランブル公式ログブック』という本に出ていた表現(「あまんちゅ」は二重鍵括弧だったのだが、本稿では紛らわしいので一重にさせて頂いた)。私の造語ではありません(笑) 『公式ログブック』は、当初は買う予定が全くなかった。ある日本屋でたまたま手に取ってしまい、帯の「単行本未収録漫画3本掲載」に惹かれてレジへ。3本の内容は、2つが1ページのおまけ漫画で、1つはプロット段階の第一話……まあそりゃそうだよね。本編と直接関連性のある漫画だったら単行本に収録するよね。というわけで、期待したものが完全にアテ外れで、1000円を無駄に遣ってしまった。ちょっとでも元を取りたくて、原作者インタビューにあった表現を使わせてもらったというわけです(笑)

(2018-75 11-02)


平成30年11月3日

とりあえず完成

  クモニ83(4両)とクモユ141(1両)がとりあえず完成した……けど、諸々あってお披露目はまた来週あたりに。
  クモニ83のヘッドライトに銀河モデルのパーツを使ったのだが、ライトレンズがライトケースにきちんと嵌らなかった。10年ぐらい前に買ってストックしてあった古いロットなので、今がどうなっているのか分からないけど、ちょっとこれはいただけない。数年前に旧国用のヘッドライトでそういうことがあったのを思い出し(クモニ83も旧国だけど、使ったパーツは新型国電用)、銀河パーツの品質に少々疑問を抱いている。と、ボヤいていても仕方がないので、今回はレンズに光ファイバーを加工したものを取り付け。こんなことするぐらいなら、ライトケースも真鍮パイプか何かから自作して、市販パーツに頼らない道を模索しようかなと思っている。

(2018-74 11-01)


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