橘雪翼の、侃侃諤諤喧喧囂囂

平成26年3月分

▲ 過去ログ一覧へ ▲ ▲TOPページへ▲

平成26年3月31日

今年も無理そうな気配

  気が付けばプロ野球が開幕していた。阪神……今年も無理そうだね。ゴメスはそこそこ打ちそうだけど、他の部分が……。投手陣を再整備できればまだ希望は残るが、そもそも去年なぜ2位だったかを振り返るとその他4球団の自滅によるものだったから、絶対値で考えると阪神が強かったわけではない。そこからスタンリッジと久保と桧山が抜けて、代わりにゴメスとオスンファンが入ったと考えれば考えやすい。若手が成長云々ドラフト4位の梅野が云々言っているが、それ、風物詩だから。今のところ、「やまとの打撃技術は、やぁまとまっとんなあ」とか新しいジョークを開発中なのだが、そろそろいい加減真面目に大ブレイクして欲しいねん(これもまた風物詩だねえ)。てなわけで、優勝すると思う? 私は思わない。でも優勝したら嬉しいなー。
  前置きがいつものように長くなったが、今日は月末です。

【狼の口 ヴォルフスムント】5巻(既刊):☆☆☆★
  終結へ向けてただひたすらに突き進んでる感じ。多数の犠牲を出しつつも、ヴォルフラムに迫る。“狼の口”を攻め落とし、ついには煙突の中の隠し部屋を発見するヴァルター。しかしここでヴォルフラムの奇襲に遭い、絶体絶命。というところで5巻が終わるのだが、このヴォルフラムが実は武術に長けてました……というのはちょっと何か興醒め? やはりこいつには最後の最後まで頭脳と狡賢さで戦って欲しかった(一応待ち伏せみたいな形ではあったけど)。肉弾戦で散るのではなく、万策尽きてあの嫌味ったらしい笑みを浮かべつつ最後は無抵抗で……。

【彼女とカメラと彼女の季節】4巻(新刊):☆☆☆
  ユキさん怖いんですが……。この巻読んでたら、この物語のハッピーエンドの形が見えないんだけど……まさか作者、そういう終わらせ方するつもりないとかじゃあないよな。いや、別にそれでも構わないけど。

【ケンガンアシュラ】1巻(既刊):☆☆☆★
  以前公式サイトで読める分だけ読んだので、大体の内容は把握していた――まさか1巻分丸々カバーしていたとは、思ったよりたくさん読めるようになってたんだね(今アクセスして確認したところ、現在はそこまでは読めない。代わりに最新話が2個ぐらい公開されている?)。まあ、その影響か「初めて読むワクワク感」がマイナスされてこの評価と考えて頂けたらと。
  企業同士の揉め事を代理人による試合で解決しようという「拳願試合」が物語の舞台設定。乃木グループの格闘家をストリートファイトで倒して売り込みをかけた十鬼蛇王馬が主人公。その場面を偶然目撃したうだつの上がらないサラリーマン山下一夫、が何故か世話役に抜擢されて……というストーリー展開。一巻では王馬のデビュー戦が始まる。が、早速突っ込みどころ。相手の理人の技が指先の握力による“削り取る”力。これに対抗するために相手の懐に入り「加速する距離が取れなきゃその力が発揮できない」とか言っているが……ではその直前で理人が王馬の蹴りをガードしつつ王馬の足首の肉を削り取ったのはどーやったんですかね? ガードしたときに理人の手の指と王馬の足は密着ゼロ距離だったんだけど……。そもそもそれだけ指先の力が強かったら、加速する必要もなくそこからザクッといけそうな……。何か早速化けの皮が剥がれてきた感じ。といいつつ2巻をこの後で。

【怪盗ルパン伝 アバンチュリエ】1巻(既刊):☆☆☆★
  タイトルの通り、「アルセーヌ・ルパン」モノの漫画。結構描き込まれていて話もそれなりに練られているものの……ルパンものに期待したい爽快感にはちょっと欠けるかな。悪くないのだけれど、悪くない止まり。

【軍靴のバルツァー】1巻(既刊):☆☆☆★
  物語は架空世界だが、ドイツっぽい? 軍事大国ヴァイセン王国のバルツァー少佐が、同盟国のバーゼルラントの王立士官学校へ軍事顧問として赴くことになった……という内容。この漫画に興味を持ったのはもちろん……ゲーム『閃の軌跡』がらみであることは言うまでもありません(笑) 雰囲気は中世で、士官学校が舞台……主人公のバルツァー風の男も『閃の軌跡』にいたし。但し、この漫画の主人公の方は教育にはあまり興味がなく、戦争好きの生粋の軍人。ちょっと間の抜けた表情を披露しつつも、軍事先進国の少佐らしいところも見せ、そして生徒にはそこそこ慕われ始める。教官として勤める王室の第二王子が、兄(つまり皇位継承者?)と軍拡の方針を巡って対立していたりと、ただ単純に「楽しい学園生活」をテーマにした漫画ではなかったりする。さて、続きはどうなるのやら……。

【ケンガンアシュラ】2巻(既刊):☆☆★
  1巻の続き。2巻では2試合目を終えて3試合目まで突入するのだが……何か王馬の強さが何でもありすぎてちょっと(そして早くも)微妙になってきたぞ。
  3巻読んで続けるかどうか判断……のつもりだったけど、後述の理由により一旦ここで止めることにする。

【そば屋 幻庵】1巻(既刊):☆☆☆★
  以前言っていた私が買う漫画としてはやや変わった?劇画風の一作。舞台は江戸時代で、奉行所勤めを早々に退いて“そば屋(屋台)の親爺”に転身した牧野玄太郎が主人公。話としてはよくある人情ものだが、「そば」というところで興味を持って読んでみた。この橘雪翼、そばが大好きなのであります。で、肝心のそばの描写は美味そうで合格点(そこかよ)。話はありがちで……まあ2巻以降を買うことは当面ないかな。ちなみに、物語の解決の大半は牧野の奉行時代の人脈を生かしたような形で、それって公私混同じゃないか……とは思うのだが、江戸時代だしまあいいか。

【木造迷宮】1巻(既刊):☆☆☆★
  舞台設定は昭和初期? 三文小説を書く冴えない主人公の家(木造建築物)にはよくできた女中さんがいてくれて……という感じの2人の日常を描くほのぼの系の物語。絵柄もストーリーも素朴な感じだが、決して古臭さはない(ある種ありきたりではあるが)。まあ、究極に可もなく不可もなくという感じの作品だ。

【凍牌 〜人柱編〜】7巻(新刊):☆☆☆★
  意外な展開。このまま西を叩き潰すのかと思っていたら、堂島がまさかの掌返し。寝返ったわけではないのだが、高津に反旗を翻す。KもKで、高津に対しての疑念が残っている。Kは堂島と違って真っ向から戦う力がないが、精一杯の?抵抗を示す。「勝って真実を知り、そして麻雀を辞める」――主人公が誰かを考えるとKが勝つのかもしれないが、そうするとこの物語の終着点はそこになるのだろうか。しかしながら高津の“勝算”がKの前に高い壁となって立ちはだかる。「イカサマがからめば強いが、鳳凰戦予選5位と思えばちょっと強いだけの雀士ですよ」――序盤優勢だったKだが、高津の言葉通りにすぐに劣勢と立たされる。Kは歪んでいると評された打ち筋を正して逆転するのか、それとも「僕は僕の道を行く!」とそのまま貫くのか。いずれにせよ私の予想(当たらないけど)ではKが勝つので(これぐらい大雑把だったら当たるんちゃう?)、どんな風に逆転するのか楽しみだ。
  楽しみと言えば、次に会う時を楽しみにしている堂島だが、その時にはK麻雀やめちゃってるかもしれないよ……? でもまあ、それはそれでそのときは高津がそれなりにダメージを負ってるってことだから、堂島としてはそれはそれでいいのかもしれないが……。その時の堂島の顔も楽しみだ、ということにしておこう。

【軍靴のバルツァー】2巻(既刊):☆☆☆★
  1巻の続き(って当たり前だよな)。王室の軍事改革が物語のテーマになるのかと思っていたら、何やらバルツァーの(元?)親友みたいなやつがやばくて何やらきな臭い雰囲気。その一方で軍拡反対のデモ隊が暴徒化するという展開になって云々。バルツァーの軍人としての能力がいかんなく発揮されて……。
  今月新たに買ってみた漫画の中では2番手グループだったのだが、これが一番面白かったかも。とは言え、後述の理由により一旦ここでストップ。再開するとしてももうしばらく先になりそう(とかいいつつすぐに続き買ってそうでもあるが)。

【もやしもん】13巻(新刊:完結):☆☆☆★
  というわけで最終巻。思わず限定版買っちゃった。『もやしもん』の限定版を買うのもこれがラスト。
  ……とか言ってたら数年後に続編が出たりしねーだろーな? 物語はまあまあ綺麗な終わり方だと思う。最後で直保の能力が久々に?如何なく発揮されていたりもするし。ちょっと中途半端な気もするけど、最近こういうのが大石、これぐらいでいいのかな。私は酒の話とかはよく分からないけど、この漫画のテーマはあくまで登場人物の成長に重点が置かれてるからね!(え? そうなのか?) 

  さて、この下の『範馬刃牙』であるが……皆さんご存知かもしれないしそうでないかもしれないが、先日シリーズ全巻が期間限定で無料公開された。最後の何冊かだけ読んでなかったので、これはチャンスとそこだけ読んだ。相変わらず怪しい環境で読んでいるせいか、電子書籍のデーターファイルの読み込みが「?」で、最初に最終37巻(一番最初にダウンロードした)だけが上手く読み込めたので、先に37巻から感想を書いた。

【範馬刃牙】37巻(既刊:最終巻):☆☆★
  よく分からない終わり方だ……。味噌汁云々は良いとして、決着としてはそれでいいのか? なんか殴り殴られすぎて訳分かんなくなっちゃってるような……。

【範馬刃牙】34〜36巻(既刊):☆☆
  冗長すぎる。こんなにページ数割いてやる必要があったのか? ただただ描けばいいってもんじゃない。これが紙で読んでいれば流し読みもしやすかっただろうけど、電子書籍故にページ送りがままならぬ部分もあって余計イライラした。読みやすいように話をまとめる技術、ってもんに欠けてるね(人のことはあまり言えないが……こっちは素人のお遊びで『刃牙』は原稿料もらってるプロの仕事だろう!)。漫画買い続けてたら、これを読まされていたのかと思うと……我ながらいいところで切ったものだと思う(それでも随分付き合った方だとは思うが)。

  唯一読んで良かったと思ったのが「勇次郎」のネーミング。実は次男だったのか? だとすれば勇一郎はどんな人物だったのだろうか? と疑問に思っていたのだが、勇一郎はなんと父親(刃牙の祖父)だった。っていうか、親父の名前が「一」で子の名前を「次」にするなよ……まあらしいと言えばらしいけど。勇一郎も文字通り恐ろしく強い人物だったようだが、その最期は描かれていない。実はまだ存命なのか、それとも……? 生きていれば、年老いてなお壮健で、勇次郎に好き勝手させてなさそうな気はするのだが……。

  「☆☆☆★」という評価は「無難な評価」である。「☆」4つにすると「高評価」になっちゃうし、「☆」3つでは最近では続き読むのを辞めるかどうかのラインに差し掛かってしまう。特別面白くはないけど、まあ続きは読んでおくか――という私の何とも言えない微妙な気分が3つ半という評価を選ばせるのである。それが多いということは――以下略。正直なところ、「☆」4つクラスの漫画をもっと読みたいねえ。
  前々から気になってた漫画と新たに気になった漫画をそれなりに一気買い(買った日は普段記載していないが、3日連続で2冊ずつ買った――こんなにまとめて買ったのは久しぶり)。全体的に悪くはなかったのだが、続きを読みたいかと言われるとそうは断言できない気分。『アバンチュリエ』『幻庵』『木造迷宮』は巻をまたいで続いていく物語ではないので、1冊買って大体の内容が分かれば納得できるという面もある。今回の一気買いで一つ悟ったことが、既刊全てを読む必要はないということ。話が続いていく漫画を途中で切るのは難しいけど、1話完結もしくは1巻完結型の物語の漫画は1冊ないしは適度なところまで買っても問題なく楽しめる。全部読もうとすると義務感が生まれてしまって面白さが損なわれることだってある。1冊だけ読んで「結構面白かったな」と思っている方が平和なんじゃないかな。というわけで、将来的にはどうか分からないけど、当面は今回新たに手を出した漫画は続きを買わないことにする。それよりは、また別の興味のある漫画の第一巻を買いたいと思う。加えて、今まで買ってきた漫画についても少し整理をかけようかと考えている。4月から増税されるし、ちょうどいい機会でもある……ということにしておこう。とか言いつつ、4月に関しては変化なし。
  というわけで4月購入予定の漫画。例によって「見落としがなければ」の話だが、「いつも買ってる漫画」は壊滅的。レア中のレアタイトルである『ののちゃん』の1冊のみ。0じゃないだけマシか(でも5月以降整理したら0の月がぽこぽこ出てきそう)。で、代わりに新タイトルが珍しくたくさん(4つ)ある。『銀河パトロール ジャコ』『メェ〜探偵フワロ』『BW ビューティフルワールド』『なのな フォト ゴロー』。順に説明していこう。『銀河パトロール ジャコ』は鳥山明の短期連載作品。別にそんなに鳥山明が好きというわけではないが、これは買ってみようと思う。次、『メェ〜探偵フワロ』はナントカの新作――ナントカってナンヤネンって突っ込みが入りそうだが、そういう名前で漫画描いてる人がいるのである。『ヒツジの執事』という作品が私は大好きで、だからこの作品も読んでみようと思う(にしても、作者はヒツジが好きなのだろうか)。『ビューティフルワールド』は、『凍牌』の志名坂高次の新作。以前の新作はパスしたが、今回は買ってみようかな、と(でもまた買わなかったりして)。最後は森下裕美の新作。森下裕美は説明しなくてもいいかもしれないが、意外と作者の名前は知られてないかもしれないので書いておくと、「ゴマちゃん」の作者である(漫画の正式な名前は『少年アシベ』だ)。というわけで現時点でのリストアップは5冊。これだけあれば、とりあえずプラスアルファで何か追加することもないだろう。

(2014.3-8 2014-22)


平成26年3月30日

『確率捜査官 御子柴岳人 密室のゲーム』読了

  先日お話をした小説を読み終わった。総評としては……うーん、微妙。☆に直すと「☆☆」〜「☆☆★」といったあたり。あ、この評価に序盤のやらかしは含めていません……つまり読み物として割り切ってもちょっとイマイチということになります。
  主役の御子柴のアクが強すぎるのがダメなのかなー。何かと主人公のことを「バイアス女」って呼ぶし。ちょっと人との付き合い方を知らなさすぎ。なお、いかにもなこの御子柴クンですが、あとがきによるとなんとモデルになった人物がいるらしい……現存するのかよ(汗) 社会の中で生きていく以上必要最小限の常識を弁える必要はあると思うんですが。間賀田四季さんぐらい天才だったら常識なくても許されそうだけど。ところで、物語の視点と主役の関係にはいくつかのパターンがある。まず、普通の主人公視点のタイプ。ほとんどのフィクションがこの形で描かれる一番王道のパターン。次に、視点の主が主人公にはなるが、物語を動かしていく主役が別にいるタイプ。小説に多く、漫画だと少ないかも。昔読んだきりなので記憶があやふやだが、有名どころだとコナン・ドイルのシャーロックホームズがこのタイプ? あくまで助手のワトソン目線で物語が描かれるものの、その物語の主はシャーロック・ホームズである(実際そういう描写だったかどうか忘れたので違ってたらごめんなさい)。その他小説『Q.E.D.』シリーズがこのタイプ。物語はヒロインの棚旗奈々視点で描かれるが、精力的に行動し、数々の謎を解き明かして読者に驚きを提供するのは桑原崇である。最近読み始めた『万能鑑定士Q』もそれで、小笠原視点だが物語は凜田莉子がいないと始まらない(いや、始まりはするかもしれないが終息しない)。で、今回の『確率捜査官』も同じくこのパターン。物語は新妻友紀の視点だが、物語の主は間違いなく御子柴岳人である。このパターンは探偵ものに多いかもしれないが、私の記憶が確かなら少し前に流行った『涼宮ハルヒ』シリーズもこれだったかと(キョン視点でハルヒの活躍?が描写されている:1冊しか読んでないんですがね)。最後に、完全第三者視点パターン。最近読んだ中だと『陰陽師』シリーズ。ちなみに、その作者の夢枕獏の他の作品である『キマイラ』シリーズはもはや主人公が誰か分からなくなっているし(いや、鳳吼のはずですが)、最近誰視点の話か分からなくなっていたりするハチャメチャな作品である(笑)
  さて、視点の主と物語の主役が違うパターンであるが……どうやら「主人公(=視点の主)」が常識人間で、「主役」が(言葉を選ばなければ)奇人変人の場合に使われる手法じゃないだろうか。今回の御子柴岳人は言うに及ばず、桑原崇も御子柴ほどにないにせよかなりの我が道を行くタイプ。涼宮ハルヒだってそうじゃないだろうか? この中ではもっともまともなのが凜田莉子だが、一応過去に凄まじく学業成績が悪く常識を知らなかったという設定がある……まあ、“現在”もズバ抜けて観察眼が鋭く思考が切れているので、一般人か否かで言えば十分「否」の類に入るだろう。漫画でこのパターンが少ない理由は……漫画の場合、絵でもって主役の奇人変人っぷりが直接的に描写できるからじゃないだろうか。小説で視点を主役の変わり者に持ってこようとすると、そもそもその思考回路を文章にした時点で読者が付いてこれなくなる可能性が(笑) また、その主役は周りが見えていない可能性があるので、「常識とは違っている」ことを示す描写が入る余地もなさそう。そうなれば主役の行動がどの程度常軌を逸脱した行為なのか分かりにくく、個性が際立たなくなるのではないだろうか(あくまで「私がそう思う」レベルの話だが)。
  何が言いたいのか忘れそうになったが、こんな人間が実際いるのがちょっとした驚きで、あとがきで作者の神永学氏(多分常識人)がその人物(曰く変わり者)の描写をしているところがちょっと面白かったと言いたかったのである(笑) カバーの折り返しの作者既刊を見ると、『心霊探偵八雲』というシリーズを書いた人で、読んだことはないが名前は知っている。文章力的には決して悪くないとは思うのだが……この『確率捜査官』に関しては……何ていうか……ミステリーに期待する「どんでん返し」感が弱かったのかなあ。冒頭に書いたように「バイアス女」を連呼しすぎたのもくどかったし、御子柴がやろうとしていることにいちいち友紀が口を挟むのも物語の展開に悪影響だったように感じる。漫画でも小説でもそうだけど、展開のスピード感は大切にしなきゃ。
  この後シリーズ展開されそうな終わり方なのだが、物語の結末は大体見当が付いたような気もする。私の予想はよく外れるので敢えて書かないけど(笑) ただ、続きを買って読むかというと微妙なところ。最後どうなるかだけはちょっと気になるけどねー(私の予想が当たるか外れるかの意味で)。

(2014.3-7 2014-21)


平成26年3月27日

マンガ大賞2014

  名前は聞くが、どの程度権威?のある賞かは実は知らない。でも、マンガ大賞2014に私の贔屓の漫画である『乙嫁語り』が選ばれた。これは嬉しい! とても嬉しい! そして森薫さん、おめでとうございます!
  他、『ワンパンマン』が7位。私の中では上位に入るお気に入り漫画だが、こうした賞に相応しいかと言うと(万人に勧められそうな内容かどうかで言うと)ちと厳しい面もあるので、順当と言えば順当な結果と思っている。さらにその他のタイトルは、(最終選考の中では)最下位のもの以外は読んだことがないものばかりだった。聞いたことがあるものも初見なのもあって、また機会があったら調べて、興味が出たら読んでみよう。

(2014.3-6 2014-20)


平成26年3月26日

昨日の話と連動

  昨日GM1とGX7が欲しいなーって言ってたけど、あれちょっと嘘だったわ。GH4の方が欲しいな(爆) 4K動画が注目されがちだけど、スチルの性能もかなり高めているらしいし、場合によっては4K動画から静止画を切り出すという使い方もアリかもしれない。例えば、貨物(コンテナ)列車を動画で撮影しておけば、列車の詳細が静止画切り出しで記録できる(あくまで例であってその用途に使うかどうかわからない……というか、普通のフルHD動画でも出来るレベルの記録でいいような気がする)。

  さて、昨日読んでいる途中の小説にダメ出しをしたが、その詳細。主人公は刑事で、特別な捜査官として数学者の御子柴が配属される……というフィクションではありがちな設定。物語の最初の部分でで殺人事件を扱うのだが、主人公の新妻友紀が動機について「痴情のもつれですかね」と発言すると、これを御子柴がアホ扱い。「お前は男女間の交際トラブルがどの程度の割合で殺人事件に発展するのか分かって言っているのか?」と。その後その割合を実際に(一部推察の数値を交えて)計算するのだが……ひょっとしてそれ、「数学」のつもり?(某料理漫画の主人公風に←って誰も分かんねーよ) 目の前で男女が交際トラブルによる喧嘩をしていて、そこから殺人事件に繋がる可能性を憂慮するならそれでいいかもしれないが、実際に起きた殺人事件の原因を推定するのにそれではいけない。友紀の発言を馬鹿にするならば、全殺人事件中にどれだけが男女間の交際トラブルに端を発するものかを論じなければ。物語中では「年間の痴情のもつれによる女性が犯人の殺人事件」は17件となっているが、もし年間の全ての殺人事件の発生件数が20件とか30件ぐらいだったらどう考えるだろう? 毎年の殺人事件の過半数を「痴情のもつれ」によるものが占めることとなる。そうであれば、殺人事件が起きた場合にそこから疑うことはそんなに的外れではないだろう(もちろん他に明らかに違う要因があればまた別だし、その他の可能性を考えないのもいけないが)。御子柴が友紀の発言を否定したければ、全事件中に占める割合で話をするべきだ。
  一般人が錯覚しやすい事柄ではあるが、それを仮にも数学者という設定の御子柴がやってしまうというのは……お粗末。あと細かいところでは、「恋愛のトラブルがあった=殺人事件の犯人であるというのは、あまりに乱暴だ」というセリフ。ここの「=」の使い方は数学的見地からすればいただけない。というか、もし「=」を使うのであれば確かに乱暴な論理である(笑) 「=」という記号は左辺と右辺が等しいという意味だ。だから、「恋愛のトラブルがあった=殺人事件の犯人である」という表現中の「=」をそのまま数学的に解釈していいなら、殺人事件の犯人には全て恋愛のトラブルがあることになる。うん御子柴君、確かにこれは乱暴な論理だよ!(皮肉) こういうところに数学記号を使うことがそもそもの“誤り”なのであるが、敢えて書くならば「⇒」(A⇒B:AならばB)という記号にすべきだろう……とは言え、一般読者に向けた表現としてはあまり好ましくないか。とりあえず「=」なんて記号を使うんじゃなくて、普通に日本語で表現すれば良かったのにな、と思う。
  で、まあ、小説としては及第点……かな。あんまり夢中になるほどは面白くないけど、去年の某よりは面白い(ちょっと下を見すぎだが)。一応最後までは読んでみるつもり。「ベイズ推定」なんていう知らない単語も出てきて勉強にはなるのだが……鵜呑みにすると間違った理解をしそうなので、気になったら後日きちんと調べておこう。

(2014.3-5 2014-19)


平成26年3月25日

たまには

  そろそろ更新すること自体を忘れてしまいそうなので、たまには何か書いておこうと思う。

1:増税前なのでリミッター解除?
  何か踊らされているような気がする。確実に踊らされているような気がする。もちろん解除して何を買うかというと筆頭に挙がるのが鉄道模型なので、いつものことのよーな気はするが。ちなみに、昨年末の時点ではカメラ買う気満々だったが見送ることにした。見送ったはいいが、パナソニックのGM1とかGX7とかがいいなーとか思っていたりする。

2:最近読んだ小説
  鉄道模型の組み立てキットのみならず小説まで積みに入っている雰囲気だが……とりあえず『陰陽師』の醍醐の巻は先日読了。まあ、夢枕獏の本は短時間で読めるのだが。展開がサクサクあっさりしているのが良い。で、しばらく前に買ってみた『確率捜査官 御子柴岳人』というのを読み始めた。御子柴岳人というのが数学者という設定なので興味を持ったのだが、序盤からかなり酷いミスをやらかしていて白けている。御子柴は主人公の新妻友紀のことをドアホ呼ばわりしているのだが、御子柴も数学者ならばやってはいけないドアホなミスをやらかしている。そりゃいかんでしょー。

3:地元のバッティングセンターに入った新マシン
  地元のバッティングセンターに新しい機械が入った。最速140km/hに加えてフォークとカーブを投げてくる。挑戦したのだが……全然ダメ。フォークとカーブはいいとしても、140km/hが打てないのは私としては大問題。家に帰って傾向と対策は練ったのだが、リベンジの機会はまだ訪れていない。次行ったらボコボコに……するほどまでは攻略できないだろうけど、それなりに打ち崩してやりたいと思っている。

4:ゲーム
  『テラリア』にめちゃくちゃハマってしまったのだが、先日「増税前に」という名目で『イース セルセタの樹海』を購入してそちらにスイッチ。現時点での評価は「普通」。可もなく不可もなくで、ただ一つ言わせてもらうと、3Dマップでカメラアングルの変更ができないのはかなりのストレス。

5:鉄道模型製作
  先日「暖かくなったら」とか言ってたけど、いざ暖かくなっても停滞中の状況に変化なし。少しだけ面白いものが出来たので久々の「画像で侃侃諤諤」ができないこともないのだが、最近その気力すらもない。待望していたカトーの旧型国電の新製品が4月発売予定から3ヶ月先に伸びてしまい、分売パーツの入手見通しも3ヶ月遅れになってテンションが下がってしまったという理由も……(いろいろ口実が出来ていいね)。次の旧国作る前に、ライト点灯化に向けての研究を進めたいとは思っているのだが、本当にできるのかね。

  以上、生存確認というやつでした。

(2014.3-4 2014-18)


平成26年3月15日

いろいろな話

  まずはカメラ関連から。しばらく前から気になっていたのだが、35ミリ判センサーを搭載したデジタルカメラ(いわゆるフルサイズ)や大口径単焦点レンズの売り文句に「美しいボケ味が得られる」と書いてあること。少し前なら常識的な話だったはずなのだが、同じ焦点距離、同じ絞り値でもレンズの構成によってボケというものは変わってくる。ミノルタは究極のボケ味を目指してSTFレンズというものを作ったのだが、一方で「綺麗なボケ」というのは日本人特有の感覚らしく、海外メーカーではボケに関しては無頓着だったらしい(今はどうか分からない)。だから似たようなスペックのレンズでも、その中身によってボケは変わり、自然と「綺麗にボケるレンズ」と「汚いボケのレンズ」が生まれることになった。つまりは、センサーサイズが大きいからといって、口径が大きいからと言って、「美しいボケ味」が得られるとは限らないのだ。そもそも「美しいボケ味」という表現にも違和感を受ける。「ボケ味」は「いい」か「悪い」かであって、「美しい」「綺麗」で言うなら「ボケ味」じゃなくて「ボケ」じゃないのか。まあここは個人の感性の範疇になってくるかもしれないが。

  漫画の話。今月一応購入候補に挙げた『金田一』と『将太の寿司』は、やっぱり買わない方向で考えている。代わりに?いくつか面白そうな漫画をピックアップ。昨日も本屋であれこれ見ていたのだが、その中で目に留まったのが『遥か凍土のカナン』という作品。家に帰って漫画のサイトで検索してみたのだが……何故か出てこない。タイトルの覚え間違えかとキーワードを少しずつ変えたりしたがやっぱり出てこない。仕方がないので普通のウェブ検索をして、ようやくヒット。試し読みがあったのでクリックすると……文字ばかり。漫画を中心に取り扱う書店で見たので漫画だと思っていたのだが、どうやら小説だったらしい。そして、小説ということになると一気に購入意欲が失せた。というのも、表紙イラストが小説としては低年齢層向けのような気がしたのだ。実際、試し読みのページの漢字の一部にルビが振ってある。もちろん一般的でない漢字や特殊な地名、人名に関しては普通の小説でもルビが振ってあるが、その作品の試し読みページのルビ付き漢字は、一般的な日本人の大人なら苦も無くすらすら読めそうなものばかり。あまり内容まで深く突っ込んで読んでないが、あまり読みたいとは思わなかった。まあ、少年漫画はほぼ全部の漢字にルビが付いてるんですがね(笑)
  で、前々から気になってたり、新たに本屋で表紙を見て気になった漫画を、公式サイトの試し読みなどで詳しくチェック。おそらく今月中に3タイトルほど買ってみることになるだろう。まずは『ケンガンアシュラ』。かなり前からリストアップするだけはされていた漫画で、確か公式サイトで結構な話数が読めたはず。ジャンルは格闘もので、舞台設定は裏世界系? 次の2つは、リストアップだけは前からしていたものの、試し読みなど深く内容に突っ込んだのはつい先日のこと。『そば屋 幻庵』――江戸時代の物語で、主人公は屋台のそば屋を家族に黙って商っている。漫画としては若者向けではなく、いわゆる劇画系のもので、たまにはこういうのもいいかな、と。『怪盗ルパン伝 アバンチュリエ』――ルパンもの。公式サイトの試し読みは、何故か「第一話を読む」が2つあり、片方はルパン、残るはショームズ(探偵:シャーロック・ホームズのオマージュ?)側の物語となっている。これがどういうことなのかよく分からないが、いずれにせよ続きが気になったというのが重要だ。
  他いくつかあるのだが……とりあえずは上記3冊。それらが「やっぱり面白くなかった」となれば、次の候補に手を出してみよう……4月から値段が上がるから、今月中にね(もっとも、既刊全部を3月中に行っちゃうかというとそれもちょっと多いしなあ)。

  最後、パソコンの話。勝手に再起動する問題だけど、もうしっちゃかめっちゃか。当初はデスクトップ画面の「Ctrl+F4」からの「休止」で問題ないと思われたのだが、それでもやっぱり動き出すときは動き出す。マシンの名前を「初号機」にしたろうかと真剣に悩んでいた。マウスを触った、とかだったらまあ仕方がないかもしれないのだが、スピーカーの電源をオフにしても動き出すし、モニターのスイッチを切るタイミングが悪くてもダメ(だからエンターキーとモニターのスイッチを同時に押すという儀式が必要だった)。究極は部屋の照明。夜戻ってきて、壁のスイッチを押すと灯りが灯ると同時にパソコンも動き出す。もはやこうなるとオカルトの世界じみてくる(苦笑) そのうち電子レンジとか、インターホーンに反応するんじゃないかと。仕方がないから「休止状態」はあきらめて完全にシャットダウンするしかないかな……と思ってたところに後輩からのナイスアドバイスが。「マウスのプロパティにある再起動デバイスのチェックを外すといいかも」――詳しく調べてみると、「デバイスマネージャー」→「マウスのプロパティ」→「電源の管理」の中に、「このデバイスで、コンピューターのスタンバイ状態を解除できるようにする」という項目があり、これのチェックを外すと……勝手に再起動することがなくなった! マウスはもちろん、スピーカーのオンオフにも反応することはなくなった。もちろん部屋の照明も大丈夫! 代償としてマウスを動かしての再起動ができなくなったが、元からどっちかというと電源ボタン押して起動させる派だったから問題なし。やはりいろいろ相談してみるものである。

(2014.3-3 2014-17)


平成26年3月8日

LEDとか抵抗とかまとめ買い

  少し前に書いたが、自分で作った鉄道模型車両のヘッドライトやテールライトを点灯させる改造。の前に、とりあえずグリーンマックスのライト基盤の“改良”で練習?している。他のメーカーの製品のライトが完璧か、といわれるとそうでもないのだが、一番気になるのがグリーンマックスであり、後輩が加工して持ってきて見せてくれたのが多いという理由もあり、またライト基盤が入手しやすい(おそらくほとんどの車両で基盤を共通化している)のもあって、グリーンマックス製品を半ば実験台にしているのだ。面白いのが、製品によって(後輩によると製造時期の違いで)使われている抵抗の値が違う。一番大きなものでは5100Ω、小さなものでは270Ωと10倍以上の開きがある。LEDには強くないのでよく分からないのだが、5100Ωの抵抗なんて繋いだらほとんど光らないんじゃないか……と思うのだが、現実には光るし、別に買ってきた高輝度LEDを取り付けるとむしろ5100Ωぐらいじゃないと明るく光りすぎてしまう。そして、270Ωの抵抗だと、Nゲージ規格の最大電圧12V(一説によると海外は14〜15V?)をかけるとLEDが破損しそうなのだが……これまた何故か壊れない。実験で270Ωの基盤にLEDだけ高輝度のものに取り換えてみると、ちょっとしたジョークのようにヘッドライトとテールライトがあまりにも明るく点灯した。この辺りは好みの問題にもなるが、私は5100Ωぐらいの明るさが気に入った。
  一口にLEDといってもいろいろ種類がある。以前、ワールド工芸のマヤ20を完成させたとき(今日はなんだか面倒なのでリンクは省略)にテールライトを点灯化してみたのだが、その時は砲弾型と呼ばれるものを使った。ちなみにあのマヤ20は、集電板が外れたりしてライトが付かなくなってしまった。そのうち直そう、と思っていたらカトーから完成品が発売されたのは皆さんご存じの通り。だから修理してません(笑) で、最近の完成品車両で主に使われているのはチップLEDで、GMの基盤もそれなので、交換の際にもチップLEDを使っている。さらに、チップLEDにもいろいろサイズがある。電子部品屋に行くと種類がたくさんあって、どれを買えばいいのか分からなくてなかなか手が出せなかったのだが、少し研究すれば簡単に分かることだった。GM製品のはおそらく3020と呼ばれる、3mm×2mmのもの。厚みは1mm強。もっと小さいのもあるし、大きいのもある。以前練習用キットを買って来てチップ部品のはんだ付けの練習をしたが、その時のチップLEDは多分3528か何かの少し大きめのタイプだと思う。3020はそれを一回り小さくしたようなものなのだが、3216という規格は少し形が違う。取り付け足が左右に少し出っ張っていて、はんだ付けがしやすい。練習キットのときはLEDのプラスチック部分を盛大に溶かしてしまっていたが、3216であればそんなミスもしにくい。もっとも、少々溶かしてしまっても(やりすぎなければ)普通に光るので、大した問題でないと言えばないのだが……。基盤に元々付いていたのと同じサイズ、と考えると3020なのだが、そこに拘らなければ3216の方が作業性がいい。とりあえず両方100個ずつ買ってあるので、自分なりの結論は合計200個を使い切る頃までに出すことにしよう(笑)
  さらに、チップ抵抗もサイズがいろいろある。最初に書いたような5100Ωの抵抗が欲しかったのだが、私が行った店には少し小さい2016?のものしかなかった。仕方がないのでそれを買ってみたのだが、小さい分基盤の接点間隔に少し足りず、やや強引にはんだを盛り付けて誤魔化してある。何、回路が出来ればどんな形でもいいんですよ。とはいえ、毎回毎回はんだ盛り付けるのも面倒なので、通販で3216サイズを探す。5100Ωは製品としては存在するようだが(GMの基盤には載ってるわけだしね)、使えそうな通販店での取り扱いがない。仕方がないので、それに近い4700Ωを購入。実際取り付けてみたが……人間の目には4700Ωでも5100Ωでも判別が付かない程度の差しかないかな? まあもちろん、そんなに差はないだろう、という期待を込めて買ったからそれでいいんだけどね。
  という具合に金属キットとは関係ないところではんだごてを握っていた。で、作業中に思ったこと。やっぱり電子工作用のこてを1本用意するべきかなあ? 相変わらず80Wのはんだごてでチップ部品を取り付けてます(笑) 今のところ壊してないからいいようなもんの、3020サイズのプラスチック部分をしばしば溶かしてしまうのはあんまり良くないだろうからね。
  で、今日の結論。楽しい。ライトの光り方が変わると、車両がカッコ良く見えたりする。完全に自己満足の世界なんだけど、そもそも趣味ってそういうもんだからね。塗装がばっちり決まって悦に入るのも自己満足。自己満足の種類が増えるのは、趣味道としては正しいし自分が楽しいからそれでいいのである――と当たり前のことを言って話を締めます(笑) これで、自作車両のライトが光るようになったらますます楽しいだろうなあ〜。ちょこっとハードルは高いけど。

(2014.3-2 2014-16)


平成26年3月2日

2日遅れ

  さてさて、2日遅れて“いつものヤツ”です。2月は28日までだから、2日遅れだと“30日”相当でちょうどいいですよね(謎理論)。というわけで、一番最初は1月31日に読んだ電子書籍のアレ。

【万能鑑定士Q】2巻(既刊):☆☆☆★
  呆れている喜屋武先生が漫画として視覚的に捉えられるのは面白い、かもしれない。ストーリーを知っていても何だかんだで最後まで一気に読める、ということは面白いということでもあるのだろう。私は大抵の漫画は一気に読むが、一部の漫画は……だからね。というわけで、3巻で最初の話が完結するらしいので……3巻までは読んでみてもいいかなあ。またその頃に何かのキャンペーンでポイント付かないかなあ(自腹切ってまで読みたいとはあまり思わない)。

【真・餓狼伝】4巻(新刊):☆☆☆★
  剣対拳。どう考えても拳の方が不利なのだが、漫画だし主人公だし何とかなると思ってたら、文吉の父の一言があっさしりてて「剣術の熟練者に勝つことなど無理じゃよ」。文吉も薄々わかってたようで、「やっぱりそうかー」と頭を抱える。後先考えない主人公だね(この手の漫画の主人公が先のことを細かく考えてたら魅力半減なので、褒めてるんですよ)。というわけで、木刀でボコボコにやられる文吉。それでも前に進む文吉。あのー、冷静に突っ込んで申し訳ないんですが、決着は何を以て判断するんえすかねー。当然だけど真剣だったらそろそろ命はないわけで。戦えなくなるまで? だったらある意味では文吉有利なルールに見えるが……。

【サンセットローズ】6巻(新刊):☆☆★
  前巻の後半が良かったので期待したんだけど……なーんかこう、大人しい展開なんだよなあ。たくさんの船がくっついて島みたいになったのとか、発想は面白いんだけど。次の巻次第で読むのやめるかもしれない。

【狼の口 ヴォルフスムント】4巻(既刊):☆☆☆
  えぐい。今までもそれなりに酷かったが、戦争はまた違ったものがある。一言で表現するなら「勝つためには手段を選ばない」で、それが戦争の真実なのだろう。

【はじめの一歩】106巻(新刊):☆☆★
  一歩対ゴンザレス。今までの展開だと、えてして相手の方が一枚も二枚も上手で、どうやって攻略しよう?みたいなことが多かったような気がするのだが、一応互角に近い戦い。主人公側がいつも劣勢なのは読んでて疲れるから、これぐらいが望ましいねえ。とは言うものの、話の進み具合にスピード感が感じられず、極端な話この1冊金太郎あめみたいに「どこのページを開いても似たようなシーン」。読むのやめてもいいような気はするが、続きは気になるんだよなあ。3冊ぐらい溜まってから一気に読むか?

【遮那王義経 源平の合戦】26巻(新刊):☆☆☆★
  『一歩』と違ってこちらはスピーディ。ついに壇ノ浦終戦、平家の主だった顔ぶれも海の底に沈んでしまった。天晴れな最期を遂げるものが多い中、最後まで情けない宗盛の安定度はなかなか。というか、宗盛のところだけはギャグシーンにしか見えない。最高潮なのは、部下に「おっと失礼」とあからさまに突き落とされるシーン。最終的に命が助かるのもまた。ただ、自分が窮地に陥った時に知盛みたいに胸を張って死ねるかというと絶対無理だろう。どちらかというと宗盛みたいに恥も外聞もなく生き延びることを考えるだろう。宗盛はこの漫画の中にあって、ある意味で最も真実に近い人間の姿なのだ。
  逆にリアルじゃないのが義経の八艘飛び。よく知らないけど、鎧ってかなり重いんでしょう? いくら身が軽くても、重いもの着けてたらそんなに飛べんて。知盛は知盛で船の碇担いでたし。持ったことないけどあれってかなり重いんでしょう? というか、あんな風にラフに扱うと重量バランスが崩れて船ごと転覆しそう。まあ、漫画だからいいんだけどね(笑)
  というわけで、そろそろ『遮那王義経』も大詰め。あとがきにあるように、ここからがもう一つの山場になるハズ。最初のトンデモ設定が最後でどういう風に使われるのか。あと1冊か2冊で完結すると思われるが、最後の最後で一番の楽しみが待ち受けている。

【C.M.B.森羅博物館の事件目録】25巻(新刊):☆☆☆★
  とあるシリーズものの「人が死なないミステリ」小説が流行ってる?影響か、4話中3話までが「殺人事件でない」物語。最終話で幽霊が出てくるけど、まあ殺人ではないね。
  にしても、「考える人が何を考えているか?」の問に直球で答える森羅くん。直前の課題が「詩」であったことも考慮すれば、もうちょいロマンティックな回答を用意してもいいような……まあ、この物語に関してのみは森羅が勝つと綺麗にまとまらないから仕方がないのかな。

【Q.E.D.証明終了】47巻(新刊):☆☆☆★
  とあるシリーズものの「人が死なないミステリ」小説が流行ってる?影響か、2話とも人が死なない物語(あれー、似たようなことをどこかで書いた気がするなー)。
  こちらも少々突っ込みどころなのだが、研究のファイルを盗もうとした研究員をかばおうとするギーデル博士。研究員にばかり気を取られて犯人の候補に秘書を入れ忘れ、それがヒントとなって想は真犯人に辿り着く。想と同じく天才的頭脳を持つはずの人間としては迂闊かなあ。でもまあ、「過去3回は上手く行ったのに」と言ってたりするあたり、油断があったのかもしれないし想の実力を見誤ったのかもしれないし。最後のシーンで子どもたちに言うセリフ、「まだまだ遊べるだろ、まだ陽は高いよ」が物語のタイトルに繋がるのだが、これがいい余韻を醸し出している。

【ぼのぼの】38巻(新刊):☆☆★
  かつて『ぼのぼの』は、私の一番好きな漫画ナンバーワンの座で不動だった(って、前にも書いたっけ)。だけれど、ここしばらくは……ちょっと……ね。『ぼのぼの』でなければ買い続けてないだろうし、『ぼのぼの』であってもそろそろしんどいかもしれない、というところに差し掛かってきた。単行本の帯の折り返しのところに『ぼのぼの名言集』という関連書籍の広告が印刷されているのだが、こういうのが出版されるってことは、ちょっともう「終わり」の時期なのかねえ。「『ぼのぼの』ってね、いいコト書いてあるんだよ!」みたいなアピールをされると、1巻2巻の頃から追い掛けてきたファンとしては居心地が悪い。

【ライジングサン】5巻(新刊):☆☆☆☆
  ちょい甘めの評価だけど、話のテンポがいいので☆4つにしてみる。前巻からの続きの更新訓練は、話はほぼ山の登りのみで、下りはさくっと流される。というか、登り切ったシーンが山場かな(山だけに)。こういう風に、要らないところにページを割かないのは高評価である。
  後半は、「職種教育」のシーン。一口に自衛隊といっても内部で様々な役割を分担していて、各部隊を候補生に紹介する……という場面だ。何となく陸・海・空の3つ……と思いそうだが、戦う部隊だけがあっても機能はしない。施設科とか衛生科とか輸送科とか、バックアップあってこそ初めて活きる……というようなところから始まって、もちろん最後は国防の話になる。言われてみるとなるほどなのだが、言われてみないと気付きにくいことかもしれない。しかし、アレだなあ。2班の班長、めちゃめちゃ厳しそうに描かれているのだが、自衛官としてはちょっとアレ? 区隊長からの質問にさらっと答えた新海班長の横で、「(オレが訊かれなくて良かった)」と内心冷や汗。どうやらその前の会話によると、候補生の時にアホやらかしてたようだし。新海班長より歳くってそうだったのに、どうやら同期ということも判明。
  さて、テンポがいいので、次の巻で最初の訓練もいよいよ大詰めを迎えるようだ。その後各部隊へ配属されて……という流れになるようだが、それはつまり、ここまで一緒にいた仲間たちとは別れ別れになる(可能性が高い)ということでもなる。漫画がどういう形で続くのか、あるいは終わるのかは分からないが、少なくとも次巻が一つの区切りになるのだろう。最近買う漫画の巻数の数字が大きいので、もしもこれぐらいで終わってしまうと残念なような物足りないような気もするのだが、だらだら続けてつまらなくなるよりはいいのかなあ。まあ、終わるとは限らないのだけど。

  概ね予定通りの2月。“最近の傾向”がまた顔を出してきて、低評価のものがちらほら。最近、ホントに熱い漫画が減ったよなあ。
  3月は3冊。『彼女とカメラと彼女の季節』『凍牌 〜人柱篇〜』『もやしもん』。一応リストアップしているのが、『金田一少年の事件簿R』(新シリーズ?)と『将太の寿司2』(先月から延期された?)の2冊だが、買わないよーな気がする。気になる漫画は他にもあるので、そっちの方が優先かなあ。

(2014.3-1 2014-15)


▲ 過去ログ一覧へ ▲ ▲TOPページへ▲