橘雪翼の、侃侃諤諤喧喧囂囂

平成25年9月中旬分

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平成25年9月19日

検査結果

  更新しないといいながら更新する。これまた橘雪翼クオリティです。
  体重が2キログラムほど減った。長くこのサイトをご覧の方(もしくは直接面識のある方)はご存知だと思うけど、私は標準体型である。2ヶ月前の段階で、身長174センチメートルに対して体重61キログラム。BMIは20ほどなので、肥満という言葉からはかなり遠い。ちなみに、大学入りたての頃は60kg弱、卒業時で55kgぐらいだったと記憶している。一旦57kg前後まで増えた後に、教師を辞めたときは53kgぐらいまで落ちていた。その後体重を“復活”させて57kgぐらいをキープ。年を取ると太りやすくなる、と言うが、30歳の前後で短期間に2kgぐらい増えるといことを3度繰り返し、以降は61kg前後をキープしていた(計算合わないぞ、という突込みに対しては、増えた後緩やかに減少傾向にあった、と答えておこう)。そして最近、2kg減った、というわけである。
  何故減ったかというと理由は明白で、食事の量が減ったから。何故食事の量が減ったかというと理由は明白で、意図的に減らしたから。何故意図的に食事の量を減らしたかというと、理由は明白……ではなくて、実は検査結果があんまり良くなかったのである。何の検査かと言うと、今年6月に受けた特定検診、覚えてらっしゃる方もいるかと思うが、腕が痛いだのなんだの言ってたアレである。アレの結果がちょうど2ヶ月ほど前に出て、愕然として、そして食事の量を減らすことに決めたのである。
  そのことを知り合いに話すと、「その体のどこにコレステロール値が高い要素あるんや」と苦笑された。私もそう思う。私の数少ない美点が「太ってないこと」なのに、これでコレステロールが多いと言われてもなあ。検査結果を渡された日に一応説明も聞いてきたのだが、コレステロールと言うと悪い印象があるが、動物にはなくてはならない成分であるらしい。なくても問題だが、多過ぎても問題で、現代人は多くて問題のある人が多い、ということでもある。塩分も同じで、なかったら人間は生きていけない。けれども多過ぎても体に悪く、そして現代人は多すぎる人が多いということで「塩分は控えましょう」という言葉が巷に溢れることになったのだ。まあともかく、まずコレステロール値が高めだった。それから血糖値、は問題なかったが、糖化ヘモグロビンというやつの値がイマイチだった。ただ、尼崎市の基準値と世間一般の基準値で少し異なっていて、尼崎市厳しすぎやしませんかね。世間一般のを見たら余裕でクリアなんですが、何故か検査結果はギリギリアウトだった。どういうことなんだろう。そして肝臓のナントカって値がダメだった。最後に、赤血球の数が多すぎるみたいで、それに連動してヘモクロマットだっけ?もアウト。但し、多いと何が問題なのか、減らすためにはどうすればいいのかは教えてもらえなかった。どないせーっちゅうんじゃ。
  以上、いろいろ自分で考えてみた結果、一番気にすべきは肝臓のナントカという値じゃないかという結論に落ち着いた。私の食生活は、そんなに悪くはないと思う。酒は飲まないし、基本的に暴飲暴食もしない。脂っこいものは、揚げ物はまあまあ好きだが、例えばマグロのトロとか、フランス料理で出てくるフォアグラとか、脂肪分が多いものは苦手である。牛肉も霜降りじゃなくてモモ肉の方が好きだ。こういった食の好みが標準体型の維持に直結しているような気がする。一方で、ダメなところ。夜中に平気でモノを食べる。高校生ぐらいの成長期の頃からの習慣で、食欲の赴くままに食べる。うどん、そば、ぐらいだったらまだしも、ラーメンとか。さっき油っこいものダメって言ったけど、ラーメンも油っこいかな。麺類は例外だぜ。あと、スナック菓子。昼間は間食することが少ないのだが、私の体はスロースターターらしく、食欲は起きてからの時間に比例しているんじゃないかというぐらい夜食べる。多分、起きてから12時間ぐらいまでの食習慣は誇れる内容なのだが(好き嫌いは別として)、そこを過ぎた辺りからだんだん――どんどん怪しくなってくる。自覚はあったので、そこをすっぱり辞めることにした。結果、2kg減った。
  実は、もっと痩せると思ってた。という自信があった。正直なところ2kg減は計算外だった。というか、先月の同時期の頃で2kg減ってたんだよね……そこからは大体横ばい。1ヶ月の時点で侃侃諤諤のネタにするつもりだったんだけど、どうせなら3〜4kg減ったって報告したくて(笑) ところがまあ、そこからは維持された。まあ、あんまり減っても困るんだけどね。筋肉付けて体重増加狙ってたのに、減るってことは筋肉付いてないってことだし。まあ、体重増えたときに体脂肪率も増えてたから、筋肉なんて付いてないのは薄々感付いていたけれど(でも大学時代よりははるかに増えてるぞ!……多分)。
  現在は、夜9時以降はモノを食べないようにしている。外出時などで仕方のないときは食べるが、それでも夜9時以降に食べることは少ない。そもそも、夜ご飯(うちの家はちょっと早め)の後に何か食べることすら減った。お陰で買い置きのアイスやおやつ類がいつまでたってもなくならないし、袋入りラーメンも賞味期限が迫ってきた(笑) 飲み物に関しても、夜9時以降は砂糖の入っていないものを、さらに10時を過ぎたら原則水オンリー。最初の頃はちょっと厳しかったが、元々空腹耐性があるのかな? しばらくすると慣れてきて、お腹が空いたとも思わなくなった。そのおかげで大体2ヶ月間きちんと守れている。一度か二度、その日に食べないといけないものを食べ忘れていて、10時ぐらいに軽く食べちゃったりもしているが、まあ月イチ程度なら大丈夫? 頻度が増えないように注意しよう。体調を整える意味では、これに加えて早寝すべきなのだが……これがなかなかできない。一時期挑戦して上手く行っていたのに、何かがきっかけで崩れてしまうとすぐ夜型に戻っちゃうんだよなあ。
  今、ちょっとお腹が減っている。最近では珍しい。まだ9時になってないので、久々に禁断の味(ラーメン類)でも口にしてみるか。これがきっかけで悪しき習慣が戻って来ないとも限らないが……。

  経過報告。模型はワングループは完成で、残りも暫定完成(元々暫定としておくつもりだったもの)。あとは部屋の片付けと線路のメンテナンスに集中するだけだ。


平成25年9月18日

二匹の兎ちゃん

  「二兎追うものは一兎もえず」って言うけど、そりゃ可愛いウサちゃんが二匹いたら両方追いかけるよね。
  週末の模型運転会に向けてやらなくてはならないこと。まず、部屋の片付け及び(模型の)線路のメンテナンス。これらは普段からやっておけばいいものをやらないから人が来る直前に慌ててやる羽目に陥る。毎度毎度分かっていながら「喉元過ぎたるは及ばざるが如し」だっけ?(しっちゃかめっちゃか) まあともかく、今も橘雪翼の部屋は散らかっているということだ。で。それだけだったら今からでも余裕で間に合うのだが、今回は“二匹目の兎”を追っている。運転会までに模型を完成させたいのだ。こちらは普段から作っているが、たまたま今作っているものがギリギリ間に合わないこともなさそうだから間に合わせてみよう、という気分でいる。ホントかなりギリギリなライン。部屋の片づけしなくていいなら余裕。でもしなくちゃいけないからギリギリ。前回のエボ103系同様、暫定完成という形を取らなくてはいけないかもしれないが、ともかく折角だし完成させたい。予告しちゃってるし。あくまで部屋の整理・掃除・線路のメンテナンスを優先しつつ、“二匹目の兎”をどこまで追い込めるか、だ。
  で、今日一番言いたいことは何かというと、侃侃諤諤の更新までしていると“兎が三匹”になっちゃうので、来週までちょっと休みますよーってこと。まあ、何かさらっと書けるライトな話があれば更新しますけどねー。


平成25年9月17日

意外なところ(?)からの電話勧誘

  勧誘や広告の電話が時折かかってくるが(中には詐欺なんじゃないかと思うようなものも)、電話で勧誘されて契約してしまう人がいるのか疑問に感じる。まあ、いるから電話勧誘するんだろうけど。オレオレ詐欺だって未だにあるみたいだし、電話の相手のことを疑ってかかる方が猜疑心強すぎなのかもしれない。
  かなり幻滅したのだが、今日勧誘(広告?)の電話をかけてきたのが日本経済新聞。但し、相手がそう名乗っただけで本物かどうかは私には確認できない。まず、「日本経済新聞を読んでらっしゃいますか」とか何とか聞かれて、こいつは何を言ってるんだろう、と思った。うちの家は日経を取っている。購読世帯かどうかも確認せずに電話したのか? だとしたらどういう基準で電話をかけているんだ? どう対応したらいいものか困惑したので、探りの質問を入れてみる。すると、「未購読の方には一週間のお試し版を、購読されてる方には日経ヴェリタスを……」とか何とか。そういえば電話の最初に、「○○様のお宅でしょうか」と名前を訊かれなかった。試しに「この番号はどこで調べたんですか?」という、長年勧誘電話にぶつけてやりたかった質問をしてみた。相手が(本当に)日経なら、相手にとって多少不愉快なことを言ってもリスクは高くあるまい。すると驚くような答えが。「適当に数字を組み合わせてお掛けしています。個人情報を不当に扱うようなことはしておりません」とか何とか。「適当に組み合わせて」だって? 暇だなあ。ちょうどその時模型を作ってた暇人の代表格みたいな私に言われたかあないだろうけど(笑) 結局、要りません、ときっぱり断って電話を切った。最終地点はいつも同じだ。
  今思っても本当に日本経済新聞社だったのかどうか怪しいのだが、電話勧誘みたいなあまり上品でない手法をとるとは。私の中で随分株が下がったぞ。対応自体は最後まで丁寧ではあったが……(断ると、あからさまに不機嫌な対応をして電話を切るところもある)。


平成25年9月16日

冬支度

  昼はまだ暑いと思うが、朝晩が冷え込む今日この頃。夜、庭で運動していたら、耳が冷えて痛くなった。

注:橘雪翼の弱点は耳です(寒さ的な意味で)

身体全体は暑くて汗をたくさんかくのだが、頭部には防寒具を着けたほうがいいようだ。ホント、寒くなるの早いなあ。

  今日は後輩とゲーム大会。「ドミニオン」である。とある後輩が「カルカソンヌ」という(我々にとって)新しいゲームを持って来て、そちらもちょっと遊んでみた。ドミニオンはカードゲームだが、カルカソンヌは陣取りのボードゲームといった風情。以前、新聞の「なんでもランキング」の「お勧めボードゲーム」で知り、その後輩が「これも面白そう、やってみたい」と言っていたゲームだ。結果は2戦2勝(最初は4人で、2度目は2人対戦)。いずれも大差?をつけての勝利。一方でドミニオンは散々。皆が熟知しているゲームには弱いようだけど、初物には強いようです。
  集まった人数が5人と、ちょっと中途半端だった。もう1人来れたら3人2組に分かれてドミニオンできたのだが(カルカソンヌの2戦目もそういう兼ね合いあってのこと)。休憩がてら後輩に、以前からちょっと取り組んでいた“とあること”の試運転に付き合ってもらった。悪くない感触だったが、まだまだ鍛錬を積まなくてはいけないようである。


平成25年9月15日

ウラディミール・バレンティン新記録!

  今日は他のネタあったのに……昨日打ってくれたら良かったのに……。
  というわけで、ヤクルトスワローズのウラディミール・バレンティン選手がシーズン第56号本塁打を阪神・榎田大樹投手から放ち、シーズン記録を更新した。ついでに、次の打席で同じく榎田投手から2打席連続となる本塁打を放ち、記録を57本に。せっかくだから残りの打席も全部本塁打だったら面白かったのに、残念ながら不発。まーしかし阪神も情けないね。バレンティンに打たれるのは仕方ないけど、また完封負けってなんやそれ……。まあ、相手投手が小川だからいいか。藤浪の新人王の可能性がかなり低くなってきたので、アレのアイツに獲られるぐらいならヤクルトの小川投手が獲得してくれたほうが嬉しい(歪んだ思想)。
  あとね、あんまりここでこれ言っちゃあいけないんだけど、最近阪神弱く見えるけど大丈夫。これ、俗に言う“死んだふり”だから。今頃広島は「よし、3位になればクライマックスシリーズでは阪神には勝てる!」と甘く見ているはず。今頃アレは「CSファーストステージは広島が勝つ」と、阪神をマークから外してるはず。そうやっておいて、いざCSが始まったら阪神は突如復活する。マエケンをボコボコにし、東京ドームでは本塁打量産。上手く行けばパ・リーグのチームすら阪神が来るとは思ってなくて、そのまま日本一も夢じゃない。




っていう作戦だといいんだけどなあ。


平成25年9月14日

III

  『万能鑑定士Qの事件簿』の3巻、2巻を読み終わった翌日に買ったんだけど……読み始めたんだけど……またちょっとゆっくりペース。ミステリーってあれだよね、半分過ぎたぐらいからが面白いんだよね。と勝手に自分の中で理由を作る。半分を過ぎるまでが勝負だ。
  『逆転裁判』も同じで、事件の起こりは面倒で、法廷パートに入ってからヒートアップする。え? 私だけ?


平成25年9月13日

崩壊する黒文字の「5」

  塗装が完了した鉄道模型に車体番号他を貼り付ける作業をしていた。今2種類を並行して制作しているのだが、一方はインスタントレタリング(以下インレタと表記)で、もう一方はデカール。後者はキットに豊富な標記類のデカールが付属していたのだが、前者は簡単なものしか付いてなかったので、別売りのサードパーティ製品で固めてみた(標記類でこんなに頑張るのは初めてかも)。
  さて、インレタの“正しい”貼り方としてよく説明されているのが、貼りたい部分のシートを切り出して、対象物にセロハンテープなどを使って仮止めし、きちんと位置決めをして転写するというもの。私も時と場合によってはこうするのだが、大抵は大きなシートのまま、目的物だけを爪楊枝の先で擦って転写する。何故そうするのかというと……貼りたい部分だけを切り出す手法は、私がやると極端に水平垂直が出しにくいのだ。まず、切り出すときのラインが歪んでいる。転写する文字に対して、上辺下辺左辺右辺が歪な四角形になっているのだ。それでも、文字をしっかり見て水平を出せばいいのだが……上下左右にそんな間違った指標があってきちんとできるわけがない。翻って、切り出すときにしっかり水平垂直を出せばいいのだが、そのためにはきちんと定規を当ててカッターで切り出す必要がある。インレタに定規を当てると……表側(擦るほう)からだと周りの文字が転写されてしまいそうだし、裏側(転写物があるほう)だと定規で削ってしまいそう。裏紙を当てながらやればいいのかもしれないが、そうすると裏紙までズタズタに切れてしまい、あまり美しくない。行きつけの模型店のベテラン店員さんによると、裏側から、定規の当たるところを裏紙で保護しながら切ればいいんじゃないか、とのことだが……。結局私は、普段は大きなシートのまま転写することしている。周囲にある不要な文字まで転写されてしまうリスクはあるが、何が一番大事かというと制作している模型が美しく仕上がること。意図せず転写されてしまった文字類は簡単に削り取ることが出来る。インレタは勿体無いが、インレタが大切で転写しているわけじゃない。肝心なのは、転写したい文字が綺麗に転写されることなのだ。
  というわけで、普段より気合を入れて転写。転写したいナンバーがそのままシート上にあるわけではないので、他のところから目的の数字を拾い集めて自分の思った番号にする。この作業は文字を並べるときに、水平はもちろんのこと文字間隔を見栄え良く揃えるのに苦労する。そして、いくら気合を入れて集中していてもズレるときはズレる。ズレてしまったら……許容範囲内だったら「走らせたら分からないよー」と次へ進み、自分で自分が許せなかったら擦り取ってやり直す。そんな作業をしていると、急に「5」という文字が何か知らない言語の知らない文字に見えてみた。世に言うゲシュタルト崩壊というやつである。まさか鉄道模型作ってて遭遇するとは思わなかった。
  転写は納得行く形で完了。次はデカール貼り。両数的にはデカール車の方が少ないのだが、一両に貼る数はこちらの方が多いので大変だ。疲れたところで今日の作業は終了。22日の運転会に間に合うといいんだけど。


平成25年9月12日

プロ七段

  神戸新聞の詰め将棋、の話を以前よくしていた。週に一度出される懸賞問題だ。去年ぐらいに懸賞がなくなり、ごく普通の詰め将棋となった(囲碁も同様)。併せて、隔週で「次の一手」の問題が新たに出題されるようになった。なぜ隔週かというと、「次の一手」は囲碁と将棋が一週ごとに交互の形だからだ。懸賞に応募していたわけではないが、何となくモチベーションが下がり、解いたり解かなかったりという時期が続いた(もっとも、懸賞時代の末期もサボリがちだったが)。でもまた最近、「細々とでも続けることに意義がある」という本当かどうか疑わしい論理の元、なるべく毎週考えるようになった。
  さて、先週日曜日(8日)の問題。懸賞時代からずっとヒントが書き添えられているのだが、この日のヒントがまた何ていうか。「プロ七段が降参した十七手詰めです」――お願いだからそんな問題新聞の詰め将棋欄に出さないでよ(笑) ちなみに、十七手詰めはこのシリーズにしては少し長め。普段は十一手から十五手ぐらいのことが多い。とはいえ、確か十九手の問題もあったような気がするし、十七手もこれが初めてではない。ともかく、考える前から尻込みしても仕方がない。とりあえず盤面を眺めてみることにした。
  盤面は挟撃形。左右両方から働きかけるのだが、右からは駒を一枚捨てるだけで、メインは左からの攻めだった。持ち駒は角金銀の三枚で、セオリーどおりに行くなら最後に金を残すところだが、この問題では途中で使わないと有効な王手が続かない。私が最初に考えたのは、初手で右から角を捨てる手。実戦では大駒のただ捨てはなかなか指せない手だが、詰め将棋によくある狭い形では大駒の射程が活かせず、むしろ前に進めないという角の欠点が目立つことの方が多い。故に、先に角を捨ててみるのは一つの定跡。しかしこの後、どう考えても詰まない。しばらく考えた後に、初手2二角を諦めることにした。正解は、まず左で一仕事入れることだった。桂馬を別の駒に入れ替えてから、右(2二)に駒を捨て、最後にもう一度左から攻めて相手玉を仕留める。しかし、この後も正解を出すまでに時間がかかった。桂馬を置き換える駒に銀を選び、相変わらず2二には角を捨てていたのだが、これが間違いだった。桂馬を置き換えた駒も最終的に捨てるのだが、大駒の射程距離は要らないものの馬の全方向の利きは必要だったのだ。桂馬を捨てて代わりに角を打ち、右から銀を捨てて、最終的に左側から止めを差す――そういう詰め将棋だった。
  というわけで、私がこの問題のポイントだと思ったのは、
1:右→左→右のコンビネーション
2:2二に捨てる駒は銀(桂馬に替える駒は角)
の2点。解答にも大体そんなことが書いてあった。初手4一桂成(左からの攻め、駒の置き換え)はプロでも指しにくいとのこと。でも意外とプロでも指しにくい手をアマチュアが素人考えで指したりするんだよな……。あ、書き忘れていたが、懸賞問題でなくなった週から、その日のうちに解答が掲載されるようになった。
  さて、ヒントを思い出してみよう。「プロ七段が降参した」問題にしては簡単だったような気がする。過去にこれより難しい(と私が思った)問題はたくさんあった。どうでもいいことだが、ヒントに「難問です」と書いてある問題の多くは割とあっさり解けたりする。この問題は、直接表現としては書いてないけど難問らしい難問だったと思う。ただ、七段云々を持ち出されてビビらされた割にはなあ……。というあたりで気が付いた。「将棋の」プロ七段とは書いていない。内藤九段は交流のある囲碁のプロ七段棋士にこの問題出したんじゃないの?と思ったり(笑) あるいは、私は2日に分けて30分ぐらいは考えたのだが、(将棋の)プロであればその場で、5分ぐらい?で正解が出せなければ“降参”扱いなのかもしれない。そういや詰め碁の本に、「簡単なのにプロが迷った」という問題が出ていた。それも3冊ぐらいに同じのが。初手が筋の悪い手らしく、「プロだったらまず考えない」そうだが……そんなけったいな問題をアマチュア相手に誇らしげに出題するんじゃない(苦笑) 今回の詰め将棋も同じで、初手4一桂成は筋の悪い手であるが故にプロにすれば盲点なのかもしれない。まあいずれにせよ、ヒントも含めて面白い問題だった。


平成25年9月11日

OLYMPUS OM-D E-M1

  昨日、オリンパスが新しいデジタルカメラを発表した。マイクロフォーサーズ規格のOM-Dシリーズのハイスペック機で、どうやら一眼レフの(マイクロの付かない)フォーサーズ規格との統合?も兼ねる一台となるそう。現時点で(マイクロの付かない)フォーサーズ規格はノータッチなので、今日はそこには触れないでおく。現時点での私の印象は、「フィルムの時代が終わっていたらかなり魅力的だっただろう」カメラだ。あ、念のため書いておくと、私はまだまだフィルム派です(「鉄ちゃんやめました」よりはるかに現実が伴った宣言)。
  まず気になったのは名前。「カメラの名前なんてどうでもいいじゃん」と言われそうで、確かにある程度はどうでもいいところなのではあるが、それでも気になるところなので触れておく。前に出たOM-Dシリーズ第一弾である機種は「E-M5」だった。OM-Dという名称は、フィルムカメラのOMシリーズから来ていると思うのだが、そうすると「E-M5」の「5」という数字は「OM-4Ti」の続番になるのではないか、と私は推測していた。となると、次の“OMシリーズ”は「6」でないといけないことになる。ところが何故か「E-M1」となってしまった。なんで? ライカも「M3」の後に廉価版「M2」が出て、さらには機能を敢えて絞った限定用途の「M1」を作り、後継機として「M4」以降数字を1つずつ増やしたものを発売した。それの真似? しかし「E-M1」は別に廉価版でも何でもなく、敢えて言うなら「E-M5」を様々な観点からハイスペック化したものである。キヤノン的ネーミングで、上級機種に小さな数字を当てるということなのだろうか? 気の早い話だが、E-M1の後継機の名前が何になるのか気になるところである。どうでもいいが、よくないが、E-M1とか言われると機種名が若干覚えにくい……。
  さて、まず気になったのがファインダー。ミラーレス機なので当然光学式でなく電子式なのだが……ソニーの技術協力で有機エレクトロルミセンス(有機EL)のファインダーになるかと思った(期待した?)のだが、液晶みたい。液晶が有機ELに劣るとは限らないんだろうけど……。ドット数は236万で、外付けファインダーVF-4と同じ。VF-4についてはカメラ屋で覗いてきたのだが、α77のものと比べるとイマイチな印象を受けた(ドット数はほぼ同じ)。VF-4と同等のものだったら残念と言わざるを得ない。一応VF-4よりは機能的にはプラスされているようなのだが、見えの良さが向上しているのかどうかが焦点だ。
  いつも私が気にしていることだが、ダイヤルはきちんと前後に2つあるようだ。こればっか言ってるけど、私にとっては大切なことなので(笑) E-PM2をマニュアル露出で使ってるとやっぱり2つ目が欲しくなる。で、ボタン数が少ないのが気になる。あ、比較対象はα77ね。「比べんな」? はいそうですね。でもやはり、よく使う機能はなるべくワンボタンで操作できることが望ましいので(でも何故か、「RAW⇔RAW+JPEG」の切り替えはボタン数の少ないE-PM2の方がα77よりやりやすい)。まあ、ダイヤルが2個あるので、あとはメニュー画面が洗練されていることを願おう。他、スイッチレバーがOM-4Tiのレバーに似ていて、「これは狙ったな!?」と思わせる。OM-4Tiのそれはスイッチレバーではないんだけど。
  さて、同時発表のレンズ、プロシリーズとか何とか言う新しいラインのレンズらしいのだが、12-40mmF2.8。35ミリ判換算で24-80mm。ソニー他大手が出している似たようなスペックのレンズに24-70mmF2.8があるが、それと比べると望遠側が“10ミリ長い”。望遠側の10ミリなので、そんなに大きな差ではないが、慣れている85ミリの画角に近付くので好感の持てるメリットである。まあ実際のところ、「85ミリだよ」って言われて70ミリレンズ渡されても気付く自信あんまりないけどね(流石に分かるかなー?)。それより私が素晴らしいと感じたのは最大撮影倍率。これも私がよく気にしてるポイントです(爆) 0.3倍で、レンズ単体の数値を見てもソニーの24-70mmF2.8(0.25倍)より優れている。実際はマイクロフォーサーズ規格だから、35ミリ判の感覚で言えば0.6倍となりその差は圧倒的。ちょっとしたマクロ撮影ぐらいなら充分こなせる数値だ。おそらく望遠端で0.3倍になると思われるのだが、その場合“10ミリ長い”お陰で90ミリマクロに近くなる。ともかく、旅行にこれ一本持って出れば、かなりの範囲をカバーしてくれそうである。なお、重量は382グラム。「比べんな」と怒られそうだが、ソニーの24-70mmの半分を余裕で切る。本体がE-M1だとして計算すると、本体とこのレンズを合わせてもソニーの24-70mmよりまだ軽い(フードとかフィルターは計算に入れてないけど、まさかそこで逆転することはないだろう)。マイクロフォーサーズの強みを存分に活かした軽量設計で魅力的だ。ちなみに、最近私が旅行に持って行くカメラはOM-3Tiで、レンズは単焦点が2〜3本。単焦点の方が開放F値は明るいが、無視して単純に重量だけ計算するとE-M1に12-40mmの方が軽くなる。軽くて小さいので重宝していたのだが、そのOM-3Tiよりもまだ軽くなるとは。ズームの利便性と合わせると、旅カメラには素直にE-M1と12-40mmを持ち歩いたほうがいいのかも、と宗旨替えまで考えてしまう。気になるお値段は11万2350円。これまた「比べんな」と怒られそうだが、ソニーの24-70mmの半分以下。これぐらい差があるとマイクロフォーサーズの強みが実感できる。
  さて、E-M1の値段の話をしていなかったが、オープン価格で想定価格は14万5000円ぐらいらしい。E-M5より上がったような気がするが(E-M5がナンボだったかはよく覚えていない)、随所でスペックアップしてるみたいだし仕方ない? OM-3Ti、4Tiより安いうちはまだ許せるか(参考までに、OM-3Tiの定価は21万円)。でもα77より高いのはなあ(購入時で11万弱)。E-M1を買うなら12-40mmF2.8とのレンズキットを買いたいところで、そのレンズキットは22万円。先日初めて知って驚いたように、本体とレンズをバラで買うよりかなり安くなる。レンズは当然E-PM2にも使えるのだが、レンズだけ買うという選択肢は除外すべきだろう(このレンズにE-PM2は色々な意味でバランス悪いしね)。まあ、(橘雪翼流の)普通に考えて、まだフィルムの時代は終わってないわけだし、選択肢の一つとしては覚えておくけど急いで買うことはないだろう。まだまだデジタルはサブカメラの位置付けで……でもサブのカメラに12-40mmF2.8付いてたらめちゃ便利だろうなあ。サブのカメラがE-M1だったらめちゃめちゃ快適だろうなあ……はっ!? いかんいかん。今E-M1と12-40mmF2.8買ったらメインのフィルムの領域が侵食されそうで怖い。


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