橘雪翼の、侃侃諤諤喧喧囂囂

2021年2月分

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2021年2月28日

夢の中でも

  今年に入ってから「あ、マスクしてない! 急いで付けなきゃ!」みたいな夢を見るようになった。今までの人生で世相を反映した夢を見た記憶がないのだが、今回のコロナ禍恐るべしである。
  というわけでいつものやつ。今月は珍しく「漫画を読むのが忙しい」ひと月になった。前半は『魔奴愛』の小説を読んでいて時間が取れず、中盤は燃え尽き症候群、終盤は『七つの大罪』の期間限定無料公開分をずっと読んでいたからね。

【くま クマ 熊 ベアー】4巻(既刊):☆☆☆★
  概ね予想通り。「概ね」であって「完全に一致」ではなかったけど。ゴブリンキングの剣の貸しはどこで持ってくる予定なのかなー? にしても、悪徳商人エンズ・ローランド、想像以上にヤバいやつだったな。これだけあくどいと処刑されてもやむなしだが、逆に処刑されるほどあくどい設定にする必要はあったのかな……? まあきっと、王都にいるというローランド兄をこの後のストーリでいろいろするつもりなんだろうけど。で、クリフがそのローランドに詰め寄るシーンがちょいと雑だったかなあ、という気がしないでもない。ユナが出てくるシーンがないのであまり丁寧に長々やられても怠いだけなのはよく分かるけど。

>卵ケース
なんともまあプラスチッキーなものを……。昔家の近くに有機野菜を売りに来ていた個人業者がいたんだけど、そこで取り扱っている卵のケースは紙(再生紙?)を固めて型押ししたものだった。そういう質感の方がこの世界観には合ってたような気がする。

>ギルマスのミレーヌ
なるほど、冒険者ギルドにもギルマスがいるけど商業ギルドはまた別にギルマスがいる、と。この人が商業ギルドの代表者ということならば、2巻でのユナへの接し方の諸々が非常に納得がいった。

>俺に反抗できる数少ない人間…ムカつくやつだ
「クリフはいい領主」路線で行くのはよく分かったけど、この発言は傲慢に聞こえるなあ。

>プリン
最近もどこかで見たことがあるなあ、初めて食べたプリンに感激するという図を(*1)。ライトノベル作家はプリンが大好きで大好きで仕方がない人が多いのかな?

>お前さんが向こうで暴れないように
>いちいち殴り倒すのも面倒だし
この辺のやり取りというか、セリフ回しは好きだ。

>野宿ですか?
>そうだけど
いや、クマハウスに泊まるのは野宿とは言わないのでは……いやでも、仮にここでテント張ったらそれは「野宿」? じゃあクマハウスもテントの延長か……? というかクリフも、道中どこで泊まるのかとか確認しておけよな……ユナを信頼しすぎ(笑) ところでこのクマハウスはクリモニアから持ってきたのかな? だとしたら今は借りてる土地は更地かな? となると今頃クリモニアでは「おい! あのクマの家がなくなってるぞ……!」って大騒ぎになってる気がする。するとまた新たに“ブラッディベアー”伝説が増えるし、クマハウスを出したり仕舞ったりしてることがバレるし、いろいろマズイと思うのでやはりこれは2棟目なのか。

  困ったことが起きた。面白くて先が気になる。しかし次の5巻が現状の最新刊……これはあれか? やっぱり原作小説を買わないといけないのか? 小説になると途端に読む速度が落ちるからなあ。『魔奴愛』もまだ積んでるし。
  以上の訂正線引いてある文章は2月早々に書いたもので、その後積んである『魔奴愛』は≪本気を出した橘雪翼≫が速攻で処理したことはすでにお伝えした通り。そしてその時に書いたように、3月に現状の最新刊5巻を読み終えたらライトノベル3タイトル目へと突入するのも濃厚。にしてもどうして『くま』の小説はあんなに高いのかね?
  気になるあとがき。何とせるげい(漫画版作者)を喰ったマレーグマが「せるげい」を名乗ってしゃべり始めた! これはあれか? 自分を喰った生物を内側から侵食して乗っ取る系のミュータントか!? せるげぇ怖ぇぇぇ! って思ったらくまの着ぐるみだった……ってちょっと待て。前の巻でおいしく頂かれたのは何だったの? 流れ無視? ってまあ、あの展開だとそうせざるを得ないよね。

*1 『魔奴愛』です。

【鋼の錬金術師】7巻(既刊):☆☆★
【鋼の錬金術師】8巻(既刊):☆☆★
【鋼の錬金術師】9巻(既刊):☆☆★
  うおっ!? キングブラッドレイ総督はウロボロスの一員!? っていうか、彼らは七つの大罪をモチーフにしていたんだね……グラトニーはそのまま「暴食」でいいわけだ。あと、何となく「色欲」が「暴食」の上の立場にいると思ったけど、一応対等なのかね? まあ姉弟ぐらいの上下関係はあるのかもしれないけど。まあともかく、ブラッドレイが5巻ぐらいで「あまり首を突っ込むな」と言っていた理由が分かるような気もするのだが、同時に「その時が来たら存分に働いてもらう」とも言っていたハズ。この段階で正体が明らかになる、ということは単純にブラッドレイが敵方の存在ではないんだろうけど、これはあれかな? 最終的には「父親」に反旗を翻すとか、そういう展開になるのかな?

>ウィンリィさんご機嫌麗しゅう
このやり時の双方の満面の笑みが、いしいひさいち作品によくある笑顔に見えた。特にエルリックがボコられる直前のウィンリィのハの字になった眉毛の顔が。

【バンビ〜ノ!セコンド】4巻(既刊):☆☆
【バンビ〜ノ!セコンド】5巻(既刊):☆☆★
  料理評論家が改善案を考えてくれるのか、とワクワクしていたら、伝説のサービスマンの存在を教えてくれただけ。で、その人を探す流れに……これ、料理漫画だと思って読んでるんだけど、料理のシーンが少なすぎる……。

【北欧貴族と猛禽妻の雪国狩り暮らし】3巻(既刊):☆☆

【Q.E.D.iff −証明終了−】18巻(新刊):☆☆
  燈馬くんは後輩に「気難しい先輩」扱いされているのか……。

>粉を50g、水を50ml
分かる分かる、理系の料理ってそうなるよね。

【陸蒸気はじめました。増補版】(既刊):☆★
  侃侃諤諤初? 同人誌が感想文に初登場!(初が被っとる)
  以前購入した『陸蒸気はじめました。』の増補版。本体部分は『陸蒸気はじめました。』と同じなので、星評価は増補分についてのものである。ちなみに『続・陸蒸気はじめました。』もあるらしい(紙版が出てないのと、ヨドバシ電子書籍にないので現在どうしようか思案中)。
  とりあえず、届いてびっくりしたのがその分厚さ。「増補版」っつってもちょっとページ足したぐらいだろう……と思っていたのに、元の本の倍ぐらいの分厚さがある。紙の厚さそのものが変わっている可能性もあるが、それを考慮してもかなりの増ページである。
  そして内容は……うーん。期待しすぎたというのがあるかもしれないけど、増補分は延伸されていった各地の路線についての物語で、普通の鉄道マニアなら興味津々の話なんだろうけど、私の場合特殊だから。前にも別の漫画の感想で書いたことがあるんだけど、「人より線路の方が主役になってしまっている」状態(そこまで完全には移ってないけど)。

【青の島とねこ一匹】4巻(新刊):☆☆

【雨柳堂夢咄】 其ノ十八(新刊):☆☆★
  アシスタントさんは懐中時計知っていたかな?(過去に三味線の材料の話があったので)

【まちカドまぞく】6巻(新刊):☆☆★
  紙版へ切り替え!の記念すべき6巻なのだが、期待していたほどではなく。前半と後半とで話の繋がりが希薄? 暗黒役所うんたらで行く流れかなと思ってたのに、次巻以降に持ち越しなのも。

>ジキエルのテレパシー
良ちゃんが賢明過ぎる。普通のよくある漫画のパターンでは甘言に惑わされてやってしまうのに、一切耳を貸さないのが素敵。脅しで塩素系漂白剤が出てくるチョイスも生活感溢れてて二重丸。

>ころちゅ
狂える魔界の牙ヘルウルフくんのセリフと同じなのにどうしてここまで差が付くのか(笑)

>ヨシュア
封印した報酬がとんでもないし、桃の記憶の操作してたしで、かなりの大物だったのか。

>桃の幼少期
ええっ!? これロシア語?? セリフが読めない! 第二外国語もっとしっかり勉強しておけば良かった!!

  ところで、カバー外すとめっちゃ怖いんですが(笑)

【ブサメンガチファイター】6巻(新刊;完結):☆☆★
  思ったよりはしっかり終わってて良かった。読み終わった後で“原作”をちらっと見に行ったのだが、原作もあまり進んでないみたい……? 暇があったら続きを読んでみたい気持ちがなくはないのだけれど、ちょっと文体が好みじゃないかなあ。

【TSUYOSHI 誰も勝てない、アイツには】9巻(新刊):☆☆
  8巻に「次回予告」みたいなのがあった気がするのだが、勘違い? 展開が違うような気がして……うーん、私の記憶違いか。
  ツヨシが妙に小者っぽいのだが、格闘センスのある主人公でこのタイプって珍しいよね。ここ最近の展開にも飽きてきたので、次の巻あたりでそろそろ主人公ツヨシの暴れるところが見てみたい。

  今月は久しぶり?の予定外で『陸蒸気はじめました。増補版』を購入。思えば『陸蒸気はじめました。』は新刊リストを全部チェックしていて発見した漫画で、今の体制(買ってる漫画の検索結果で新刊をチェックする)だとこういう“出会い”がない。最近「面白い漫画に出会わない」と愚痴っているが、全数チェックをやめたのが原因なのかも。というわけで、この3月から再開することにした。『TSUYOSHI』はいつものアレで事前に察知できないのでうんたらかんたら。っていうかここ2冊ほど2ヶ月ペースで最新刊出てるんだけど!? 早くない!? あと、いつも発売されてから気付くぐらいギリギリまで見落としてるんだけど(それギリギリって言わなくない?)、今回は月の前半で発刊予定リストに出てきた。できればもう一声……前の月に分かると嬉しいんだけど、ひょっとして電子版って直前に発売が決定したりするのかな? あと、先月末言及するのを忘れていた『猫猫』。保留にするか買うのを辞めるかいろいろ迷ってたんだけど、「とりあえず」保留ということにしておく。
  3月の購入予定新刊は、『魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?』、『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』、『乙嫁語り』、『ブルーロック』、『BUNGO―ブンゴ―』、『グラゼニ〜パ・リーグ編〜』『転生したら剣でした 』。『魔奴愛』は紙版への切り替えを検討していたのだが、小説を紙で買ってるという理由で漫画は電子版のままになりそうな予感。その『魔奴愛』を読み始めた頃に共通点が多い?と書いた『異世界魔王』が同月発売で、この2つが並ぶ日が来るとは感無量である(謎の大袈裟感)。『乙嫁語り』は1年3ヶ月ぶり。『ブルーロック』、『BUNGO―ブンゴ―』、『グラゼニ〜パ・リーグ編〜』の3つは保留を検討中。全部保留にすると数が一気に減る、という消極的な理由で『ブルーロック』だけは残るかも? 『転剣』も保留しようかと思ってたけど、8巻でちょっと潮目が変わったので今回は買っておく。既刊は例の7冊。
  そんなわけで新刊の全数チェックも再開したが、とりあえず今回の追加はナシ。「今回の」という表現が示す通り、面白そうな漫画は発見したので例の30%のときに買うかも?

(2021-14 02-07)


2021年2月23日

1の年

  ようやく『魔奴愛』縛りから抜け出せたのに侃侃諤諤を放置してしまった(誰も縛ってない)。
  先日、「画像で侃侃諤諤」のフォルダを眺めていたら、2019年に完成した車両が少なすぎることに気が付いた。1両しか見当たらないが、さすがに「1」ってことはないよな?と思って侃侃諤諤の過去ログをチェックしていたら、年末のまとめに「1両しか完成しなかった」ってはっきりと書いてあった。車両が1両と建物が2棟……言われてみればそんな年もあったような気がする。そのこと自体はもう今更どうしようもないからどうでも良くて、重要なのはモハ42系の制作開始年も書いてあったことだ。去年の最初の方で完成した車両だが、作り始めがいつだったかは忘れた、と去年の年末まとめに書いたものだ。2019年に「一昨年作り始めた42系」とあるので2017年着工。つまり3年越しの完成ということで……だからどうということは特にないのだが、判明してスッキリしたという私の気分の問題である(笑) 去年完成した車両の作り始めの年を一覧にすると
・錦川鉄道シリーズ……2010年、2011年
・島原鉄道……2011年
・モハ42系……2017年
・70系新潟色……2018年
・80系……2020年
という具合だ。
  さらに読んでいると、2020年の模型制作が2019年末に立てた計画をほぼほぼ踏襲していたことも判明。42系、80系、プラモ(ソユーズロケット)、70系、クモニ83……という流れで考えていたらしい。大きいの5両が計画になかったのと、そのせいかクモニ83が今年になってしまったが、前年の予定をここまで踏襲したのも珍しい出来事だったかもしれない。そもそも論で、普段は先の先までは予定を立てない。去年は中途半端な状態のものを片付ける、という明確な目標があったのが大きいかもしれない。今年はというと……年末に書いたものは前半までに片付くはず? 途中に何か挟んで“計画”消化後のプランもいろいろと考えている。もちろんまずは目先のクモニとクモユを完成させなきゃならないが。現在、3月中の完成を目標に進行中……最初は3月前半に片付くと思っていたのだが、作っている途中に「想定外」があって手間がかかっている。ま、よくあるパターン。今回大きく違うのは、想定外にぶつかっても手が止まらなかったこと。モハ42とか新潟70系とかはそこでストップしちゃって、一時的とはいえお蔵入りしちゃったからね。
  近日中に、鉄道コレクションの70系新潟色が発売されるようだ。そしてマイクロエースからは、クモニ83とクモユ141が発売されたらしい。去年作ったり今作っている車両の“完成品”にあたり、見ようによっちゃあ無駄な労力を割いているわけだ。しかしながら、本心を語ると鉄コレには「勝てる」と思っている。流石にマイクロとは勝負にならないだろうな、と思いつつ某通販サイトで写真を見ていたのだが……これはひょっとしてマイクロにも負けてない? いや、最近のマイクロはいい製品を作ってる印象があるのだが、クモニやクモユは古い製品をそのまま再生産したものなのだろうか。仮にマイクロ製品のクオリティが高くても、それを買って今作っているものを中止するなんてことはないし、マイクロ製品が(私の目に)イマイチであったからといってやる気が倍増したりもしないが、それでも完成する日がいつも以上にワクワクしてきた。

(2021-13 02-06)


2021年2月12日

『魔王の俺が奴隷エルフを嫁に
したんだが、どう愛でればいい?』11巻

  現時点での最新刊を読み終えた。ここで、当初の予定と現状を見比べてみよう。

予定:3月1日までに11巻を読み終える
現状:2月11日に11巻を読み終えた

どうしてこう両極端なのかね、私は。やるときはやるくせに、だらけだすとひたすらだらだらだらだらだら。去年のラストの鉄道模型制作もそうだったが、もうちょっと平均的に本気出せないかね。ちなみに、当初の予定を大幅に上回った代償として、今月の漫画(購入済の既刊)は11日時点で1冊しか消化できてませんでした(笑) なるほど私は、他にやることがあった場合は漫画すら後回しになるんだなあと感心。模型制作とバット振り振りはいつも通りだったので、優先順位は「模型制作>バット振り振り>漫画」であることも判明した。これは収穫である(何の?)。ちなみに読んだ1冊はというと『くま』です(笑) 感想文で書くつもりだったけど、勢いで今ここに宣言しておこう。おそらく、『くま』も3月入ったら小説版を読み始めることになろうかと。2月中じゃない理由はというと、3月に読む予定の漫画版5巻を読んでからにしたいから。あと、バット振り振りしながらぼんやり思ったのが、この分だとそのうち『マヌケなFPSプレイヤー』も小説版に手を出しそう。これ以上ラノベは手を広げない、って言ってたはずなのに一体全体どうなってるんだよ。
  はい、今日は感想文なので関係ない話はここまで!(既に長くなりすぎた前置きを眺めながら) 11巻では初登場となる魔王が2人出てくる(厳密には最初の頃のあのシーンで全員出て来てるのではあるが)。フルカスとナベリウス。いずれも最初の時点ではザガン陣営ビフロンス陣営どちらにも属していなかったのだが……最終的にはどちらもザガン側に付きそうかな? まずはフルカス。いつぞやのザガン以上に子どもの状態へと戻ってしまい、魔王、いや、それ以前に魔術師としての記憶も失ってしまった様子。それでいて自分を助けてくれたリリスに惚れてしまい……戦力としては期待出来そうにないが、魔王の刻印はザガン陣営に取り込まれたと解釈していいだろう。次にナベリウス。完全な味方にはならなくても、アルシエラと取引をしているし、当初フルカスが死んだものと考え、刻印をザガン推しの魔術師に引き継がせようとしたしで、ザガンがビフロンスと世界を二分する戦いに入ったらザガン陣営に与しそう。10巻ラストでアンドレアルフスが殺されてしまって、魔王の刻印がビフロンスに奪われてしまった(明記はされていないものの、序盤か中盤あたりでシアカーンがもう一つの刻印を欲していたこともあるので、きっとそういうことだろう)。故にビフロンス陣営の刻印の数は3つ。単純に数でどうこういう問題でもないんだろうけど、オアリスをアテにしても2つしかないザガン陣営が不利になるのでは? というところで一気に2人の刻印がザガン側に流れて来て、数の上では逆転。
  とまあ、そんなことよりも重要な展開があった。リリスとフルカスという新たなカップルが誕生しそうな気配、である。

  ――ゴメリに毒されてきたような気がする

冗談はさておき、この作品、カップルが多い。筆頭のザガン&ネフィは言うに及ばず(この表現つい最近も使ったぞ)、まさかこの2人が!のシャスティル&バルバロス、初登場時から一緒にいるゴメリ&キメリエス、まだ片想いの段階だがネフテロス&リチャード、記憶に新しい黒花&シャックス、そしてこれまたまだまだこれからだろうけどステラ&ギニアス、そして今回のリリス&フルカスである。無闇矢鱈と女性キャラクターが主人公に好意を寄せる作品も多い中、きちんと一対一対応である本作は好感が持てる……けど、やたらめったらくっ付けて回るのもどうかと思わなくもないぞ?(笑) 今となっては一人で浮いているメインキャラクターの方が少ない気がする。フォル、ラーファエル、マニュエラ、セルフィ、あと一応アルシエラ。フォルは年齢的に除外(でも同年齢ぐらいの男の子のキャラクターが今後出て来てもおかしくない?)。ラーファエルは並みの女性には荷が重すぎるので今後も一人か(笑) マニュエラはゴメリと同類で自分がそうなるより観察しているタイプ……なものの、この作品だからどうなるか分からない。セルフィもリリスがフルカスとくっ付いたら遠からず順番が回ってきそう。アルシエラは番外すぎるかな。あ、そうだ、オリアスがいた。ネフィの産みの親なので相手がいるはずだが、その描写が現状では皆無。勝手に未亡人だと思っているのだが……そうなると急浮上してくるのがラーファエルだったりする。何があってもおかしくない本作だから、割と可能性があるんじゃないかな? 何より、この2人がくっ付くとただでさえややこしい親類関係がますますややこしくなる。ラーファエルがザガンの義父となり、同時にフォルはラーファエルから見て義孫(という単語はあるんだろうか……)になる。元々お爺ちゃんポジションっぽかったから、これで名実ともにというやつである。そしてザガンと黒花んところが義兄弟にもなり……ほら、めちゃくちゃややこしいだろう? この作者は面白がってやりかねん、というのが私の予想。
  今回活躍した“一般人”リリス、と最後の場面ではセルフィも。これ見て思ったのだが、“最終決戦”ではこの2人にも見せ場があるんじゃないかと。ザガン陣営は総力戦で、きっと全員「私に出来ることがあるなら力になる!」ってな感じで何かはやってくれそう。そして私の癖でついつい最終回にどうなるかを妄想してしまうのだが……結局ザガンは他の魔王を誰一人として殺さずに終わるような気がする。私の思い描いている結末はこうだ。アザゼルとの最後の戦いで聖剣も魔王の刻印も全て失われてしまう。刻印がなくなれば魔王は魔王でなくなってしまうため、ザガンの「他の魔王はすべて殺す計画」は実行することなく目標を失うのだ。但し、シアカーンは最終決戦の最中(ザガン陣営と共闘しているわけではない中で)正気に戻り、ピンチのキメリエスを助けて代わりに命を落としそう。ビフロンスは、存命するものの生きる目標を失い、そして死ぬこともできず、延々と苦しむだけの余生を送ることになりそう。あとアンドレアルフスも気になるが……「最期」って明記されてるから流石に10巻を以て退場、かな。
  書くのが最後になってしまったが、11巻の舞台は「夢の世界」。冒頭でいきなり学園物が始まったときは恥ずかしすぎて死を覚悟したけど、あまりダラダラ続かなくて助かった。こんなテーマであってもきっちり本筋のストーリーも進んでいくんだから手島史詞、恐ろしい男だぜ。

(2021-12 02-05)


2021年2月9日

『魔王の俺が奴隷エルフを嫁に
したんだが、どう愛でればいい?』10巻

  ようやくドラマCD付特装版の巻に到達。ちなみに私はあまり「ドラマCD」というやつが好きでない。高校生大学生の頃に何枚か買って自分には合わないということに気付いたからだ。じゃあなぜ今回特装版を買ったのか? コミックス巻末広告に負けたから(笑) 記憶が定かじゃないけど、小説版は1巻が最初じゃなくて10巻を一番に買ったはず。買った直後に再生してみたのだが、ネタバレがあるといけないと思い直して冒頭だけで中止。その冒頭だけで判断するに、まあまあ楽しめそうではある。後日ゆっくり聴き直す予定なので、感想はその後で。なおこの特装版、作者Twitterによると「ア○ゾンで定期的に在庫が復活する」謎の存在らしい(笑) 現在はそのツイートが消えているので、流石にもう売り切れたのかな……と思ったけど、今見たらまだ残ってるっぽい。
  例によって長い前置きはこの辺にして本文へ。10巻は謎のお風呂回。作者絶好調で、シリーズで一番笑いながら読んだような気がする。その中での一番はゴメリとマニュエラ。喧嘩し始めて相手をボロクソ言い始めた……と思わせておいて文末はきっちり互いを褒め称えている。現代日本のネット上でもよく見られるパターンの文章だが、手島御大のそれは切れ味が抜群でもうどうしようもなかった(笑)
  さて。前巻初登場のアリステラとデクスィアだが、その片方が早くも退場。冒頭のカラーページにまでなっていたコンビなのに……。さらにはアンドレアルフスまでが非業の死を遂げる。割と重要人物と見られたこの人が死ぬということは、本作は物語全体として後半に入っていると見てもいいのかな? 現状の“ラストボス”の有力候補はアザゼルで、その姿も見えてきている。そしてもう一つ重要なのが、ビフロンスがこれまで本気じゃなかったこと。どうやらザガンに下され続けていたのは遊んでいたからっぽい。前巻のフォルも実は相当ヤバかったのでは。ともかく、ビフロンスも完結に向けて亡き者にすべき仇敵であり、アザゼルとどっこいどっこいの難敵の予感。どっちを先に片付けるかは作者の筆の趣き任せ、ということになるだろうけど、意外と早く完結しそうな雰囲気を感じている。
  そういや思い出したけど、ステラとギニアスの場面が途中で尻切れトンボになってたような気がする。アリステラ&デクスィアと同じ顔、というリゼットの存在がそこにいるというのもきっと何か意味あってのことだし、なぜこれだけしか描写がなかったのかが不思議でならない。

(2021-11 02-04)


2021年2月7日

『魔王の俺が奴隷エルフを嫁に
したんだが、どう愛でればいい?』9巻

  ハイペースで進んでます……今までサボりっぷりがバレバレ。橘雪翼はやればできる子なんじゃなくてできるのにやろうとしない子なんです。
  9巻は新キャラが実に多い。残りの聖騎士長がごっそり出てくるし魔王シアカーンの配下も出てくる。とりあえず聖騎士長の名前は覚えられない! 雰囲気で読んでた! そして全体的にお約束な展開だった……? まずはオベロン。ザガンとのファーストコンタクトの時点で既出のキャラであることを伺わせ、途中で魔王オリアスであろうと確信。但し年齢的な問題があって半信半疑だったのだが(今「確信」って言わなかったか?)、ラストシーンで気付いた。この人ゴメリのお師匠さんだった! 見た目の年齢変えるのなんかお茶の子さいさいじゃないか! ちなみにもう一点疑問だったのが、魔王なのに教会の最深部へ入り込んでいたけどそれはどういう経緯なんだろうな。教会はアレだな、誰が魔王なのかイマイチ把握してないようだな。次に聖騎士長の怪しい人物は一瞬で分かった。シャスティルのことを妹のように思うヴァリヤッカ以外にいない。特に根拠はないが、物語のパターン的に一番信頼できそうな親しそうな奴が実は敵なのだ。最後にアザゼルの杖。ビフロンスが奪い取っていった杖は別物というのはバレバレ。どこかで誰か(アルシエラだったかな?)が「あれを杖と呼ぶの?」と言ってたことや、登場人物の発言以外では「ミスリルの杖」という表現をされていたりで分かりやすかった。直後にオベロンことオアリスが箒を拾い上げる表現も、ね。但し、なぜ“箒”なのかはこの時点では深く考えなかった。魔女が空飛ぶときに使うアイテム、が選定の理由かな(但しこの世界には魔女と呼ばれる存在は出てきてないはず……これで「7人の魔女」とか出てきたらややこしすぎる)。
  にしても、この教会大丈夫か? ラーファエルは仕方ないとしても、魔王を兼任しているミヒャエル、洗礼鎧を作っているのも実は魔王、そして魔王にいいように使われているヴァリヤッカ。魔王を殲滅するとか言ってるけどめちゃめちゃ侵食されてんじゃねえか。そう、シャスティルよりよっぽどポンコツだ(笑)  そもそも論で、バルバロスから警告を伝えられたヴァリヤッカ。戦闘にすらならず一方的に脅された格好になるのだが……一応聖剣を持つ聖騎士長なんだよな? バルバロスは凄腕とは言え魔王じゃないんだよ? なのに手も足も出ないって……教会、圧倒的に戦力が足りてないねえ。そりゃ魔王が聖騎士長兼任するわけだ。
  冒頭のカラーページのギニアスはどう考えても少年漫画の主人公。だがしかし、本作は残念ながら少年漫画ではないのだ……頑張れギニアス!
  ラストはまたもやシャックス。この人あれだな、一番命が危うい立場なのにしぶとく生き続けるって、実はかなり運がいい?……とも言えないな。一番間の悪いタイミングで一番所持しているところを目撃されてはいけないものを落とすんだから。結局この人もポンコツ。つまりこの作品、揃いも揃って愛すべきポンコツだらけ。筆頭は嫁のこととなるとポンコツのザガン。同じくザガンの目の前でポンコツになる嫁ネフィ。シャスティルは言うに及ばず、しょっちゅう鼻血だしてぶっ倒れているゴメリ、セイレーンのセルフィ、一見しっかり者のラーファエルですら義娘のこととなると見境なくシャックスを亡き者としようとするポンコツ。うん、フォルとキメリエスあたりがいなければザガン陣営は壊滅的だな!
  さて、人間関係が色々とややこしくなってきた。ザガンにはネフィという嫁がいてフォルという義娘がいる。厳密に言うと違うはずだがネフテロスがネフィの妹ということになっていて、ネフテロスはザガンを「お義兄ちゃん」と呼ぶ。そしてステラはザガンの姉を自称しているが、今のところザガンはステラをステラ呼びしており、将来この2人の立ち位置がどうなるのかに秘かに注目。そしてネフィの母であり魔王でもあるオリアス、ここが今のところ唯一の血縁関係。別口でラーファエルと黒花は義理の親子関係。一方で、序盤の印象のせいでラーファエルとフォルも義理の親子関係っぽく見えるんだよな……ややこい。で、ここで注目なのが、今のところ唯一のと書いたネフィとオリアス。ザガンは孤児だったということで両親の話がほぼ出て来ていないが、ネフィが母親と対面したことでザガンの親に思いを馳せる描写が――これはザガンの両親がいつか登場するという布石なのだろうか? ひょっとしたらマルコシアス?といつもの当たらない予想も書いておこう。

(2021-10 02-03)


2021年2月5日

『魔王の俺が奴隷エルフを嫁に
したんだが、どう愛でればいい?』8巻

  7巻ラストから気になってはいたのだが……ザガンが喫煙者になるのはどうにも腑に落ちんなあ。
  去年の12月28日に最新刊となる12巻が発売予定だったが、1ヶ月ちょっと延期されて2月1日となった。その時に「頑張れば12巻発売されるまでに残りの既刊全部読めるんじゃない?」と思ったのだが、1月はいろいろと忙しくて時間が取れず実行に移せなかった。そして1月に入り、再び延期されて3月1日発売に。今度こそ、1週間に1冊以上のペースで読んで間に合わせてやろうじゃないか! 決して2月に入ったからと言って暇になるわけではないのだが、それでも二度のチャンスに奮い立った。読みかけだった8巻を3日で片付いた。さあ9巻へ! ところがどっこい、またもや延期されてるではないか(笑) 最初は漫画版6巻の発売に合わせたのかな?と思っていたのだが、どうやらそういう理由でもなさそう。作者は多分ピンピンしている(Twitterをたまーに見ている)ようだが、表紙や挿絵担当のCOMTA氏が現在沈黙している様子。どこにもそうとは書いていないのだが、推定される原因としては何らかの体調不良か(新型コロナウィルスでなければいいのだが……新型コロナでなくても体調不良はよろしくないが)。まあでも、ここで歩みを止めると止まったままになりそうなので、目標は継続することにする。3月に入ると、後半ではあるがアレの26巻が出るみたいだし、それにどうやら私は3つ目のライトノベルに手を出すことになりそうだし。
  という長い前置きを経て感想文本体へ。7巻が海水浴回だったので今度はクリスマス回! 世界観の都合?で「アーシエル・イメーラ」と名を変えて……どうやらアルシエラのお誕生日らしい。魔王も疑問を口にしていたが、何故吸血鬼の誕生日を教会主導で祝うのだろう(笑) で、単純に聖夜を祝うイベントに止まらず、これまたいろいろとぶっ込んでややこしくして、物語全体として話が前に進んでいるようないないようなはいつも通り。ところで“天使狩り”ってもうちょっとこう、クラシックな造形を思い浮かべながら読んでたのに、冒頭のカラーページ見返すとまんま拳銃。なんか時たま世界観にそぐわない物体が出てくるよなー。そういうところ現代のライトノベルって感じ(ライトノベルそのものが現代の産物なのですが)。あ、そうそう、ネフィが子どもになり、次にザガンがちっちゃくなり(代わりにフォルが大きくなり)、そして今回は黒花が猫の姿に! だが、結局、どうして黒花が猫になったのかはよく分からないままだった……うーん。
  で。新登場?となるシャックス。多分ビフロンスの夜会の際にザガン配下に入ったと思われるのだが、黒花と縁があった。この8巻では主役並み?に登場シーンが多く、文字通り奔走する羽目に。とまあそれはいいのだが、黒花との距離が近くなりすぎてラーファエルにそのうち殺されそう(笑) 喜べシャックス! 節目の500人目だぞ!(笑) さらにその後のシーンも本作ならでは。笑顔でメタトロンを構えて黒花を抱えるシャックスを追い掛けるラーファエル(さて誰がメタトロンを構え、誰が黒花を抱えているでしょう?←ってやるぐらいなら最初から誤解の生まれない文章にしろ!)だが、フォルに怒られてしまう。このシーンが目に浮かぶようで……漫画が追い付くのはいつの話かなあ(遠い目)。私に画力があればここんところを2コマの漫画にしているのだが。
  子ども(浮浪児)に「マオー」と呼ばれるザガンだが……そういや『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』のクレブスクルムも自分のことを「マオー」と呼んでいたな。子どもが「魔王」を「マオー」と発音するのは全世界共通(*1)だったのか? そういや内容は全然知らないのだが、高橋留美子の最新作『MAO』も「マオー」と読めなくもない。何かしらの魔王が出てくるのかな? 後で調べておこう。
  余談。「嫁に」と「したんだが」の間で改行したのは、奥付の表記に従ったものです(笑)

*1 「いや、日本だけだろ」と突っ込んだあなた。違うんです、そう意味じゃないんです。「どこの“異”世界でも共通なのかな」というそういう意味なんです(意味不明)。

(2021-09 02-02)


2021年2月3日

パソコンを新しくしようかと思ったが

  今メインで使っているパソコン(デスクトップ機)は2014年に組んだものだ。今まさに7年を迎えようとしていて、メインPCとしての稼働は橘雪翼の歴代機では既にぶっちぎりの長期となっている。2年ぐらい前から折に触れては更新を検討したのだが、何だかんだで先延ばしとなっていた。満7年のタイミングで今度こそ、と、去年の終盤ぐらいからあれこれパーツの検討に入ったのだが……再び(といか三度あるいは四度目ぐらい)先延ばしすることにした。今まで更新計画が中止された最大の理由は「スペックに特に不満がないから」なのだが、今でも特に不満がない。敢えて言うならRAW現像時にもっとサクサク動くようなマシンが欲しいところだが、そのためには相当な投資が必要になりそうで、RAW現像作業をそこまで頻繁には行わない現状を見ると費用対効果は薄そうである。今回はスペックより「7年」という年月の重みを考え、老朽化を懸念して「壊れる前に先手を打とう」と思っていた。ところが、一番壊れて困るSSD及びHDDを定番のソフトで診断してみると「全く問題なし」とのこと。冷静に振り返ると、どちらも一度取り換えているのでそこまで老朽化していないのだ。一番壊れそうなのは電源ユニットなのだが、それだけのためにパソコン丸ごととっ替えるのは非効率的。先々代引退の原因でもあるので気にはなるところが、だったら電源だけ交換すればいい話。それに、今はサブマシンとしてSurface Pro 6があるので、壊れたとしても新しい電源を注文して届くまでの間の一時凌ぎは可能。どうしてもメインを動かす必要があるなら、先代マシンから引っこ抜いて来て暫定措置としてもいい。
  というわけで、このまま8年目突入が決定。むしろこのパソコンでどれだけ粘れるか、自分の中での不倒の記録を目指すぐらいの気持ちになっている。電源ユニットの更新を挟み、さらに必要に応じて再度SSDやHDDを交換すればさらに7年ぐらい余裕な感じもしてきた。デジカメの画素数が当たり前のように1億を超えてくるような時代になると相当キツいと思われるが、そんな時代はきっとまだまだ先。とりあえずは10年目指して頑張ってみよう。7年前当時は最新となるi7-4770を軸に組んだマシンで、潤沢とは言えないまでもケチらない程度にはお金をかけた。しかしながら思ったより長く使えそうで、コストパフォーマンス的には悪くなかったなと思っている。最初に組んだときに掛けたお金を稼働年数で割ると多分1、2を争うんだろうけど、実のところSSDやHDDを交換し、メモリを増設し、そして次のマシンで使うつもりでついこの間買ったグラフィックボード(とりあえず今のマシンに刺して使っている)を足すと……あと2、3年は頑張りたいところかな?

(2021-08 02-01)


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