橘雪翼の、侃侃諤諤喧喧囂囂

平成18年5月上旬分

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平成18年5月10日

13番目の

  PS3の発売日と価格が決定したらしい。何だかごっつぅ値段高くない? 5万9800円? ゲーム機の値段じゃないよ。税込み6万円オーバーってコトは、Nゲージなら車両セットが大体3つも買えるじゃないか!<何でもかんでもNゲージに換算するな! 「何だかんだ言っても買うんだろ?」と言われれば否定はできない。まあ、積極的に肯定はしないが婉曲的に肯定する。
  ――ってどういうことやねん
まあ、多分発売日には買わない。11月11日らしいが、多分俺はその頃金がない。Nゲージ地獄だからだ。そんなもん年がら年中だろうと言われればこれもまた否定できない。
  まあ、こういうアホな話はどうでもいい。私にとって大切なのは、13番目の使徒が重要なのである。というとなんだかキリスト教徒みたいだけど、使徒っていってもそれじゃないし、ましてやエヴァンゲリオンでもない。まあ、エヴァの影響を大きく受けているからそういう表現するんだけど。で、13番目の、っていうのはもちろんあれである。先月12番目をクリアしたあれである。
  FINAL FANTASY XIII
である。今回はいやに発表が早いな。早い気がするだけかもしれないが。XIIも発表から発売長かったし。画面が公開されるのが今回は早いような。ま、どうでもいい。何でも、最初はPS2用に作ってたらしいが急遽変更されたらしい。そりゃま、そうだろ。何てったってFFは同じハードでは3作づつしか発売されないんだから(除:リメイク作品)。ファミコンで初代〜IIIまで、スーファミでIV〜VIまで、プレステでVII〜IXまで、そして現在プレステ2でX〜XIIまで。ま、俺の中ではXIはなかったことにされてるから、3作目としてXIIIがPS2で出てくれても良かったのだが。あるいは不本意ながらX-2があったので良しとしてもいい。とにかく、PS3でFFXIIIが出る。ゲーム機も2代ごとにメーカーを乗り換えてくれたら面白かったんだが、ソニー、ニンテンドー以外に乗り換えるとするとXbox360になってしまうのでそれはそれでいただけない。原点回帰でニンテンドーの次世代機「Wii」でも良かったのだが。ああ、そのWii向けにFFCCの次回作が出るらしい。そういやニンテンドーGCのFFCCクリアしてねぇ。また今度続きやろうっと。
  ――そんなわけで!(強引な接続詞)
俺はFFXIIIのためにPS3を買うのである。まあPS3はニンテンドーGCと違って1つのソフト専用機にはならないだろう。GC用ソフト、FFCCしか持ってないもんな、俺。
  ――ん? ちょっと待てよ?
ひょっとしたら「Wii」はFFCCの次回作専用ゲーム機になる恐れがあるのか……。ある意味PS3の59,800より高ぇ
  それはそうとして、PS3には、内蔵HDDが20GBと60GBの2モデルあるらしい。
  ――間はないんか!
と思っている人もきっといるに違いない。きっと1年ぐらい待ってたら40GBモデルも出るよ。
  ――モデルモデルよ
あー、くだらねぇギャグだ。で、PS3の目玉はブルーレイディスクが再生できることらしい。
  ――俺、いらねぇよ
と言いたいところだが、前回のPS2の目玉であるDVD再生機能の際はお世話にならなかったが、今回のブルーレイはちょっとお世話になるかもしれない。DVDのときは、パイオニア製のLDも再生できるやつがあったので全く不要な機能だったのだが、ブルーレイは専用再生機を買う予定も目処もない。ま、必要も現時点で見当たらないのだが。今後DVDがブルーレイに置き換わるならば、少しは意義が見出せるだろう。HD-DVDが主流になったらどうしよう
  ――話がずれてる!
で、20GBのHDD? HDD、何に使うの? 録画機能? やっぱり俺、使わねぇ。あるいは、PS2のHDDユニットのように、ゲームのデーターを保存してロード時間短縮に使えるのだろうか。だったら欲しい。が、20GBもいらないんじゃないの? まあそれは実際使ってみてのお楽しみなんだろうけど。でもまた多分、俺のことだからiPodの時のように無駄に60GBモデル買ってそうだな。10%しか使ってねぇや、うひゃひゃひゃって自慢してそうだけど。
  FFXIII、来年の冬〜再来年春ぐらいには出て欲しいなぁ。


平成18年5月9日

自己満足的バトルギア4談義

  ええ、わかってますとも! いっつもこの侃侃諤諤は自己満足ですとも!(どこか嬉しそうな響き) でもね、今日はいつもの300%増しで自己満足的なんですってば!
  ええと、何でこんなに機嫌がいいのかと言うと……バトルギア4のイベントレースの結果発表があったのですよ。ま、別にそんなに成績良かったわけじゃないですが。とりあえず下から見ていきましょう。
○ MR-S 2870位
あ、言うの忘れていたけど、参加台数6162台でそのうち完走が5957台だったそうな。いつもの通り、一番遅いMR-Sは2870位。MR-S使いの中で一番早い人でも、私のRX-7やIMPREZAのタイムには及ばない。なのでMR-Sは順位が低くて当然。付け加えておくと、MR-S使ってて俺のS2000より速いってのは凄い。クラス別(今回チューンドなんで全部Sクラスだけど、改造前のクラス別ってことで)で見ても車種別で見てもまあまあの数字。例によって自分の順位をそれぞれのトータル台数で割った数字を書いておくと、0.390、0.262だった(以下の数字も含め、有効数字が3桁になるよう四捨五入)。
○ INTEGRA 1419位
どどっと数字が半分以下になりやす。ランキングの車種別チェックしてて気付いたんだけど、私がキーを作っている車はホンダのが多い。別に好きってわけじゃあないんだけど……これは対抗してRX-8にロードスターのキーを作成しろってことだな(違う)。こちらのクラス別、車種別の例の数字は0.226、0.200(偶然だがインテグラの数字だけ余りが出なかった)。MR-Sよりいいんでない?という程度の数字。
○ S2000 1143位
後輩のセントレア一号車君とバトルするときに、うっかりキーを持って行くのを忘れたがために作った車。これもホンダ……やっぱりRX-8にしときゃよかった。こちらは……0.187、0.0860。ん? 車種別が10%切ってるんですけど。S2000って人気ないのかな? いや、そんなことないです、インテグラの約倍、そしてインプレッサよりも使用人口(このレース内での話だけど)よりも多いです。俺に合った車ってことだろうか(単にメインで使ってるRX-7と駆動方式が一緒ってだけかもね)。
○ NSX 668位
NSXってノーマルだと反則的な速さなんだけど、チューンしてもいまいち伸びない……ような気がするのは俺だけ? 知らなかったけど、NSXってエンジンが自然吸気なんだねぇ。ターボ付いてないんだねぇ。それであんなに速いのか、ますますもって信じられねぇ! 件の数字は0.135、0.149……S2000の数字を思うとやや"下手くそ"。まあ一発勝負なんで、この数字が実力の全てを表しているわけでもないんだけど。負け惜しみを言うと、一ヶ所ミスって2秒ほど遅くなっちゃったしね。車種別の数字がいいのは、NSXの持ってるポテンシャルが高いってことで。
○ IMPREZA 318位
ここのあたりから本命。もともとはRX-7とIMPREZAの2本柱で頑張る予定だった……はずなのに、いつの間にやらキーはその3倍。キーホルダーにくっ付けられてたキーは長いことこいつとRX-7の2本だけだったんだけどね。割り算の結果は0.0642、0.0552。おお! 以前のヘナチョコぶりから考えたらインプレッサは随分上手くなった。何せ中級ノーマルのレースでは自前のインテグラに抜かされてたからね。クラスが違うことを考えたらとんでもないド下手だった。
  で、最後の最後はド本命、私が唯一この世で美しいと思う車、enfini RX-7 (FD3S)である!
☆ RX-7 223位 ☆
惜しい! あと1台分早ければゾロ目で記念品が貰えたのにっ!! ちくしょう、めっさ悔しい! でも、223位というのはなかなかの数字(だと自分で自分の絵を褒める)。前の中級ノーマルレースの時は241位だった。今回は参加台数が増えているが、順位は上がっている。うんうん、凄い、偉い、よくやった。まあ、わずかなんだけどね。参加台数が約1割増えて、順位の数字が約1割良くなった。頑張ったってことにしておいてよ。で、例の私の好きな計算結果は0.0451と0.0440。ぃやっほぅ! ド本命だけあって、他の車の場合の数字よりもいい。まあ、MR-Sで1回走る間にRX-7は20回はプレイしているからね。上手くて速くて当然だ。プレイ回数を考えるとインプレッサがここまで喰らい付いているのは非常に素晴らしいことだ。まあ、RX-7で上手くなった技術は他の車にも生かされるからね。
  ……と、納得の成績だったので上機嫌。まあ前回は走るコース勘違いしてて散々だったからね。でも、それがあったせいで、今のところ成績がいいのは中級コースだけ、という、事情を知らなかったらタダの初級者野郎の月華の棋士、橘雪翼であります。


平成18年5月8日

  ブラウン監督(広島)面白れーっ。一塁ベース投げるだなんて前代未聞。というか、一塁ベースって普通に引っこ抜いて取れるもんなんだねぇ(驚愕) さぞかし周りにいた選手(審判も?)ビビったことだろう。「え? 何? この人何すんの!?」――って。事実セーフになって一塁にいた荒木(中日)のコメントによると、「自分が何か言われるのかと思いました」とか何とか。みんなびっくり。面白過ぎます。是非甲子園球場でも(笑)
  なお、投げられた一塁ベースは、一塁手の栗原選手が拾って戻したようです(笑)

  バトルギア4のお話。次のレースは上級順走ノーマル。上級コースの順走は今までで一番走りこんだところ。初級、中級、と来て、上級をある程度やってから車をチューンしだしたのでかなり思い入れのあるコースだ。ここをノーマルで走るのは何だか懐かしい。懐かしいのはいいのだが、昔ほどのタイムが出ない(笑) 理由は明白で、チューンドカーで走りなれているのでノーマルカーとは感覚が違う。カーブにオーバースピードで突っ込んでアンダーステアを発生させて(つまり前輪が滑って)壁に激突。そら、タイム出ませんわ。ノーマルカーはチューンドカーよりもスピードが出ないのにどうしてこんなことが起きるのか。
1:ブレーキの効きが違う
2:タイヤのグリップ力が違う
3:ボディの軽さが違う
1〜2の影響も多いけど、3の影響が一番大きいんじゃないかと思う今日この頃。一遍に全部チューンしたからよく分かんないんだけどね。理由は簡単で、ボディが軽いと運動エネルギーも小さくなって、ブレーキをかけたときの効き方は段違い。ほら、某頭文字がDの漫画の登場人物も言ってる「軽量化に勝るチューニングはないと言われるゆえんだ」ってね。もちろんブレーキが強いことに越したことはないし(特にゲームだから)、タイヤのグリップが強ければ速いスピードで曲がれるのでその影響も大きいだろう。
  というわけで、チューンドカーに慣れてしまった身にノーマルカーは厳しいモノがある。いつもより早め早めのブレーキング。今度はブレーキ早すぎで一緒に走ってた自分のゴーストにあっさりブチ抜かれて、しまったと思う間もなく置いてけぼり。昔のゴーストは粗い部分も多いので差は詰まるのだが、もちろん前できたことが今できなくなったなんて事実はプライドぶち壊しである。
  上級コースで、ノーマルの感覚を思い出してタイムを縮めたさらにその後、今度は秋名(某頭文字がDの漫画内での呼び名、バトルギア4では弩級、実在するこれらのモデルとなった峠は榛名)店舗最速作戦の続きを実行するためにまたチューンドカーで上り、下りを攻める。ノーマルカーで慣れているので今度はブレーキのタイミングが早すぎて減速しすぎ。ブレーキング→ステアリング、の一連の動作は機械的にやってるぶぶんもあるので、コーナーの内側の縁石に突き刺さることもしばしば。バトルギア4の秋名峠は夜で暗くてコーナーの内側見難いしね。それでも、中級を走りこんで発見した新技術を引っ提げ、下り(順走)はコンマ347秒、上り(逆走)に至っては12秒744もタイムを縮めて帰ってまいりました。ああでも、上級のレースもあるし、しばらくはノーマルで馴らしておいた方がいいような気もするなぁ。
  で、少し関係ないが……チューンの項目でギア比が変えられる。標準、High、Low、Super Lowの4つだ。Highの方が理論上の最高速が速く、Lowになるほど最高速は遅いが加速が速くなる。Highは一速〜五速(車種によっては六速)のギア比の差が大きく設定されているのだ。一方のLowやSuper Lowは一速〜五速のギア比の差が小さく、エンジンの最も力の出る回転数を維持しながら走りやすい。義兄に教えてもらったのだが、ギア比の差を小さくした設定のことをクロス・ミッションというのだそうだ。某頭文字がDの漫画にも書いてあったのだが、当時は知らない用語なので流していた(笑) 低速コーナーの多いコースはSuper Lowで、そうでないコースはLowか標準が速い……と思われる。多分Highは使い道がない。と思っていたら……意味不明なことにMR-Sの設定をHighにしてたのを発見し、「おお、これをLowにすれば劇的に速くなるはずだぞ!」と思って実行したのだが、タイムはさほど縮まらなかった。先日の中級レースで、標準、Low、Super Lowそれぞれを試してみたのだが、感覚的にどれもあまり変わらない。強いて言うならSuper Lowが一番遅かった。頻繁にシフトアップ、ダウンしなきゃいけないので面倒だし、シフトアップの瞬間〜コンマ5秒ほどは加速しないので場面によってはLowや標準で走ったときの方がスピードが乗っていた。で、標準とLow……差があるはずなのだが、タイムにそれほど違いが出ない。多分中級コースが、トータルで見て標準、Lowのそれぞれを活かせる部分があるのだろう。それもあるし、ギア比の違いよりもプレイヤーの腕に依存する部分が大きい。標準で走って速くなったかな、と思ったもののLowでやった方がタイムが安定したり。最後のRX-7をエントリーするときは直前まで迷っていたぐらいだ。まあ、結局はあれだ、キメ細かいセッティングができるがコレ書いているプレイヤーはその違いが分からない、もしくはその違いを活かせるプレイングができていないってコトだよ、トホホホホ。それでも約1万8000台中500位台のタイムが出せるから不思議だねぇ(やや自慢)。


平成18年5月7日

富士山と禿げ頭と

  有名なパラドックスでこんなのがある。「富士山から砂粒1つ取り去っても依然そこにあるのは富士山である。これを何度も繰り返していくと、富士山を構成する砂粒は有限であるからいずれは山がなくなって平地になるだろう。でも、これは最初に書いた『富士山から砂粒1つ取り去っても依然そこにあるのは富士山である。』を数学的帰納法を使って考えるとやはり富士山でないとおかしい。矛盾していないか?」。同じ様に禿げ頭でも"矛盾"が発生する。「頭に毛が一本も生えていない禿げ頭の人がいた。禿げ頭の髪が一本多かったとしても、やはりそれは禿げ頭である。では、一本ずつ毛を増やす、ということを100万回繰り返してみよう。それはもう禿げ頭ではないが、『禿げ頭の髪が一本多かったとしても、やはりそれは禿げ頭である。』の一文から数学的帰納法を適用すると、依然禿げ頭のハズなのでこれは矛盾していないか?」
  こういう話があるので、一部の人は「数学はあてにならない、現実とは違うんだ」と言うので大変困る。あてにならないのは数学をよく理解していないその思考過程だ……と、話がずれるのでパラドックスの話に戻そう。ええと、どこがおかしいのだろうか。おかしい箇所を2通りの方法で指摘してみよう。どちらにせよ、原因はある一点に落ち着く。まず、「富士山から砂粒1つ取り去っても依然そこにあるのは富士山である。」「禿げ頭の髪が一本多かったとしても、やはりそれは禿げ頭である。」これらが正しいと仮定しよう。数学的帰納法により、現在ある富士山や頭の毛が全く生えていない人からスタートしてカッコ内の行程を踏んでいくと、直感で我々が考える富士山と禿げ頭のイメージからかけ離れたものが完成してしまう。さて、どこがおかしいのだろうか。上記のカッコ内の文章が正しいとすれば、我々が思い浮かべるイメージが間違っている。たとえそこに、標高0メートルの平原が続いていても、富士山から砂を一粒づつ取り去ったものである限りそれは富士山なのだ。ヘンに思うかもしれないけれど、「富士山から砂粒1つ取り去っても依然そこにあるのは富士山である。」の文章を正しいと仮定した以上、平地になってしまってもその1つ手前の状態が富士山である限りそれは"富士山"なのだ。同様のことが禿げ頭にも言える。毛の一本も生えていない禿げ頭からスタートして考えた以上、たとえフサフサのサラサラであっても「禿げ頭の髪が一本多かったとしても、やはりそれは禿げ頭である。」が正しい以上それは禿げ頭なのである。
  何? 納得行かない? というか論理がおかしい? じゃあ、もう一方の解釈をしてみよう。即ち、「富士山から砂粒1つ取り去っても依然そこにあるのは富士山である。」「禿げ頭の髪が一本多かったとしても、やはりそれは禿げ頭である。」が間違っている、と。つまり、これらの文章を使ってそもそも数学的帰納法を適用することが間違っているのだ、としてみよう。「富士山から砂粒1つ取り去っても依然そこにあるのは富士山である。」の否定を考えてみる。「富士山から砂粒1つ取り去っても、依然そこにあるのは富士山とは限らない」。「富士山から砂粒1つ取り去ったら、それはもはや富士山ではない」ではないのでご注意を。同様に、「禿げ頭の髪が一本多かったとしても、やはりそれは禿げ頭である。」の否定は「禿げ頭の髪が一本多かったとしたら、それは禿げ頭でないかもしれない」。この文章の意味するところを考えてみると、ある境界線があって、それを越えるとそれぞれ「富士山でなくなる」「禿げ頭でなくなる」可能性があるということだ。じゃあ、その境界線ってどこだ? という話になる。ということで、何故こんなパラドックスが発生したのか、一般に世間で「数学はお伽話だ」と思われている原因のお話をしてみよう。
  最初の解釈で、私は「平地」を「それは富士山だ」といったり、「フサフサ頭」を「禿げ頭だ」と言ったりした。一般的に考えて至極非常識というか、日本語の出来ないやつのコメントである。もちろん私が普段日常生活でこんなことを言っているわけではない。そこには「富士山から砂粒1つ取り去っても依然そこにあるのは富士山である。」「禿げ頭の髪が一本多かったとしても、やはりそれは禿げ頭である。」が正しいという仮定があってのことである。この仮定が正しければ、富士山から砂を一粒づつ取り除いていってできた平地はやはり「富士山」でなくてはならないのだ。禿げ頭についても然り。だがしかし、そこにあるのは普通に考えてどう見ても富士山ではない。このズレはどこから生じるのか、というと「定義」である。定義というのは意味、と考えてもらってもいいだろう。外国人に富士山の説明するとき、あなたはどういう説明をするだろうか、という考え方でもいい。例えば「静岡県にある標高が3776mの山」としてみよう。すると、「富士山から砂粒1つ取り去っても依然そこにあるのは富士山である。」が正しくなくなってしまう。砂粒を一粒ずつ取り去る過程で、どこかで絶対に標高が3776m未満になってしまう。何回目に起きるのか、ということは分からないけど絶対に起きることである。一方で、「富士山から砂粒1つ取り去っても依然そこにあるのは富士山である。」の方を正しいと仮定してみよう。この場合、富士山の定義としては「砂粒の集合体で、一粒取り去っても依然富士山のままのもの」ぐらいになる。便宜上「集合体」というのは空集合――つまり砂粒がなくてもいいことにしておこう。この定義で行けば、元になったものが富士山であれば、砂粒をどんどん取り除いていって最終的に平地ができてしまってもそれは富士山のままである。だって、その直前の状態が富士山であって、そのさらに一段階前も富士山であって、さらにその……と遡っていくと、やっぱりそこにあったのは富士山だったからだ。禿げ頭についても同じことが言える。例えば禿げ頭の定義を「1平方センチメートルあたり1本以下しか毛が生えてない」としてみよう。人間の頭皮なんて、いくらでかくても1平方メートル未満だから、10000本毛が生えていたらもうそれは禿げ頭ではない。だから、「禿げ頭の髪が一本多かったとしても、やはりそれは禿げ頭である。」という命題はどこかで破綻を来たす。逆に、これが正しいとすると、禿げ頭の定義としてはこんな感じにならなくてはいけない。「人間の頭の状態。禿げ頭から毛が一本多かったとしてもそれもまた禿げ頭である」――直感的にはおかしいが、禿げ頭から数えていく限り、人類50億人皆禿げ頭になる。
  定義、と言ったが、それが今回の矛盾の原因である。富士山とは何か、禿げ頭とは何か、といった議論をする際に、「富士山の定義」「禿げ頭の定義」というものを全く考慮せずに数学的帰納法を当てはめようとした。それがいけないのである。数学でモノを語ろうとする時、必要なものがある。それは、言葉の意味である。「ここでその言葉をどういう意味で使っているのか」――数学ではこれを定義と呼ぶのだが――これがはっきりしていない以上、無理が通れば道理が引っ込むように数学の論理は一切用を成さない。富士山の定義を我々が直感的に正しいと感じられるようなものとしてはっきりさせておけば、砂粒を取り除く過程のどこかで富士山ではなくなる段階が存在することが分かるはずだ。逆に、砂粒を1つづつ取り除く限り富士山が富士山のままであるならば、最後に砂粒がなくなった状態を富士山と呼んでも誰も何も文句が言えないのである。「富士山から砂粒1つ取り去っても依然そこにあるのは富士山である。」ならば、最終的に残った平地も富士山なのである。
  我々が普段話をする時、何となくとかお互い分かっているだろうという曖昧な認識で言葉を使ってしまうことが良くある。だから――一見して数学的な論理が現実には成り立たないように思ってしまうのだ。それは錯覚というか、大いなる間違いなのだ。定義と仮定をしっかりやれば、数学で学んだ理論は必ず成立するのである。


平成18年5月6日

  FFXIIの挿入歌を歌うアンジェラ・アキ。「心の戦士」というシングルを買って聞いてみた時、正直「この程度でFFVIIIのフェイ・ウォンのEyes On Meのようなヒットは望むべくもないな!」と思ったのだが、何故か現在ハマっている(笑) うん、10回ぐらい聞いてたら耳にこびりつくようになるよ! FFXIIの挿入歌の方のKiss Me Good-byも、CDで聞いたらイマイチだったが、実際にゲームのエンディングで聞くといい感じだった。何なんだろうこの差は。
  先日、友人Dとカラオケに行ったときにその2曲を選択してみた。曲自体はゆっくりなので、余裕だろうと思っていたが……意外と難しい。というか、何かカラオケの画面に出てくる歌詞のリズムがかみ合ってないような気がする。よく聞き込んでないからそう感じるのだろう……と思ったら、そこから数曲後に友人Dが選んだ曲が酷かった。画面の歌詞の文字の色の変わるのが曲と1フレーズ以上ずれている。友人Dにとってはしっかり歌える曲だったらしく、歌詞だけをアテにしてリズムは自分で取って歌っていたが……ひょっとして、曲によっては画面の文字の色の変わるのはアテにしちゃいけない? そう言えば私のよく歌う曲でも「なんだかズレてるなー」というのがあったような。まあともかく、きちんとリズムが取れるようになってからカラオケに挑戦しましょうってことだね。
  で、FFXIIだが(どういう話の繋がりだ)。ギルガメッシュ三度見参! 三度、というのは、FFVで初登場して、FFVIIIで再登場して、そして今回またしても登場したということである。FFは基本的に、同じキャラクターが何度も出てくることはない。同じ名前のキャラクターなら一杯いるのだが。あと、雑魚敵とか召喚獣は同じのが何度も出てくるが……彼らはキャラクターとは呼ばないだろう。
  ――で、ギルガメッシュ。
北欧神話に詳しい人なら名前を聞いたことがあると思うが、多分姿とかは全然違うと思うので名前だけと思って欲しい。北欧神話に詳しい人なら「一緒にエンキドゥも出てくる?」と思うかもしれないが、今回は登場(FFVIIIには出てこなかった)。但し、犬。
  ――何故。
心の友とか言ってるし。犬が心の友って……
  ――少々寂しいぞ、ギルガメッシュ
関係ないけどFFVではギルガメというモンスターもいる。ギル(お金)が稼げることで有名。FFXIIでも賞金首モンスターとして出てきた。あんまし関係ないね。
  で、どうしてギルガメッシュは何度も何度も出てくるか。多分敵味方含めてキャラクターと呼べるものが複数回数字のFFに出てくるのはこのギルガメッシュだけではないだろうか? チョコボとかモーグリはマスコットキャラクターであって、個性をもったキャラクターではないからね。それだけFFVで初登場したギルガメッシュは、敵ながらプレイヤーに愛されるキャラクターなのだ。オリジナルギルガメッシュは、FFVのラストボス、エクスデス(同名の召喚獣がFFXIIに……)の右腕。武器マニアで、古今東西のあらゆる武器を集めている。姿はややかの弁慶に似ている……かもしれないがやっぱり違うかね。着ているものは赤が強い。何よりの特徴が、ちょっと――いや、かなりおっちょこちょい。最初はビックブリッヂで戦うのだが、よく喋る。ええと、当時は声は入っていなかったけど、セリフとして一杯画面に表示された。そして、不利になると逃げる。典型的な小者だが、セリフと相まって憎めない(笑) 「伝説のエクスカリバーの威力、試させて貰うぜ!」とかいってプレイヤーを焦らせるも、そのダメージはせいぜい100いくらか(とても少ない)。「あれ? おっかしいな?」なんてメッセージを残しつつ、そのバトルに勝利すると(やっぱり逃げる)その"エクスカリバー"が手に入るのだが、よくよく見ると……「エクスカリ"パ"ー」。真っ赤な贋物だ。ちなみにこの剣、使えるのだがプレイヤーが普通に使ってもダメージは1しか出ない。この剣で100近くのダメージを出したギルガメッシュ、実はとんでもない怪力である(笑) 一応使い道はあって、HP3のシングという敵を捕獲する際、HPを半分以下にする際に重宝した。で、最後のバトルでは、主人公一行のために、その身を投げ出して敵と相打ちする。敵として登場するも、何度も戦ううちに友情が芽生え……ってヤツだ。
  FFVIIIのギルガメッシュは、ある条件を満たすと突如乱入してくる。その代わり召喚獣オーディーンが使えなくなるのでプレイヤーによっては条件を満たさないよう、召喚獣オーディーンを入手するのをわざと遅らせたりする。"召喚獣"ギルガメッシュはとてつもなく気まぐれなヤツ。任意に呼び出すことができず、ランダムで突然現れる。効果はランダムで4種類。正宗、エクスカリバー、斬鉄剣、エクスカリ"パ"ー。斬鉄剣はオーディーンと同じ効果だが、FFVIIIにおいては一撃で倒すメリットがないことも往々にしてあったりしてリセットしたり……。エクスカリパーは"はずれ"でダメージ1。まあ最初からあまり期待していないのでどうでもいいけど。FFVIIIのギルガメッシュは、乱入時に少ししゃべるだけで、あの突出した個性はあまり見られなかった。
  そしてFFXIIのギルガメッシュは! 当初の設定である武器マニアの部分が前面に押し出されている。賞金首扱いで、依頼者は「武器を取られた、自分が弱いから仕方がないけど、悔しくて悔しくてしょうがない」そうだ。ということで主人公一行が代わりに(?)戦うことに。で、FFXIIはキャラクターヴォイスが入っているのだが、何とストーリーに関係しないキャラクターでは多分唯一キャラクターヴォイスがあてられている! そしてしゃべりまくる! 先ほど書いたように「我が心の友、エンキドゥよ!」とか「お前らの武器を頂く!」とか大技出す時にしゃべるしゃべる。ラストボスと召喚獣以外では当てられてない大技の演出があるのもポイントだ。途中の演出で、「なかなかやるな!」と言いながら武器を変えて行くのだが……何だか見覚えのある武器が。FFVIIの主人公、クラウドの初期装備、バスタードソード……の偽物。だって、デカデカと「偽」って書いてあるんだもん!(笑) また偽物か、ギルガメッシュ!(笑) でも威力が普通……ちょっぴり残念(!?) そして、何より、ファンなら感涙モノなのがBGMが初登場の時に流れた、「ギルガメッシュならこれ」という"ビッグブリッヂの死闘"のアレンジファージョンではないか! サービス精神あふれまくりのFFXIIスタッフに乾杯!
  ちなみに、勝つとフィールド上に伝説の剣を残していく。「お、何かいい武器かな?」と思って調べてみると「反応がない。ただの伝説の剣のようだ」……って、それは某ドラクエの死体を調べた時のメッセージのパロディですか!? で、手に入らない。ただの伝説の剣って一体なんぢゃらほい? ひょっとしたら後で何かできるのかもしれない、とそこを後にするのだが……そのマップを出ようとすると、逃げたはずのギルガメッシュが楽しそうな声を上げながら戻ってくる。主人公が振り向くとささっと隠れる。もう一度背を向けると、そそくさと"伝説の剣"を回収して逃げていく。意味不明だが、ギルガメッシュらしいとも言えるだろう。
  で、どうやらギルガメッシュからはいい防具が盗めるらしいのだが、2度挑戦して2度とも失敗。だから倒したあとセーブせずに何度も挑戦する予定。で、とある友人に個人的メッセージ。倒す前のデーターもちゃんと残しておくので、もし機会があれば。


平成18年5月5日

  先日のRX-7布教活動。鉄研の後輩、セントレア一号車君にバトルギア4で誤って登録したRX-7のキーを押し付けたが、それに引き続き。大学祭の日に、大学内でバリバリの走り屋仕様と思しきRX-7が止まっているのを発見。部室にいたセントレア一号車君を手招きして真剣な顔つきで「ちょっとちょっと」。セントレア一号車君「え? また僕何かやっちゃいましたか?!」と言葉は充分焦っていたが顔はにやけていた。「もう気付いていているかもしれへんけどな……」「は、はい、なんでしょう」――と恐縮しまくっていた。「あれが言ってたRX-7や」と指差すと、今時テレビの芸人でもやらないような大袈裟なずっこけポーズ。セントレア一号車君、キミおいしすぎ(笑) カッコいいって言ってたので、RX-7信者が1人増えたということでしょう。
  そのRX-7、マツダの車である。マツダのマークと言えば、⌒⌒を楕円で囲んだようなシンボルである。別の日、別の後輩と鉄道ネタで話をしていたのだが、JR九州の特急かもめのマークが、そのマツダのマークに酷似していることに気付いた。特急かもめのマークは、よくあるかもめの線画?を丸で囲んだものだ。マツダのマークと少し違うのは、両翼が丸からはみ出ていることだろうか。模型の885系かもめを買った当時は車になんてこれ〜っぽっちも興味がなかったので、全然気付かなかった。ひょっとしたら周りの誰かが「かもめのマークってマツダのマークに似てますね」なんて言ってたかもしれないけど、私は当時全然興味が無かったので「ふ〜ん、そうなの?」って言って流したことだろう。今となってはかもめのマークを見て「マツダだ!」なんて思う有様。誰が俺をこんな風にしたんだ、責任者出て来い!(笑) しかし俺って誰かの影響受けやすいなぁ〜。

  先日、阪神が3安打完封を喰らった試合の日、プロ野球ネタで下書きしていた。だけれどあまりにも不甲斐ない負けに失望して続きを完成させる意思を失って休みにしてしまった。で、今日、昨日の勝ちが嬉しくてなおかつ今日の途中までが良すぎたので、あらためて書き直そうかとしていたら……終わってみれば11失点かよ(苦笑) ええと……現在阪神は防御率がリーグトップです(多分)。今日の試合前の時点では2点台。まあ、防御率の数字には失点のうち投手の自責点にならない分が無視されるので、チームトータルで見ると守備をも含めた失点率の方が信用できそうな数字なんですがね。で、もちろんリーグトップ。今日11失点が全部投手の自責点になるのでまた3点台に突入だろうけど。一方で打率も2割8分8厘と好調。ホームランの数も多く、得点も一試合平均では巨人に迫る(多分今日の13得点で逆転かと)。投打を単純比較すると阪神はリーグトップである! ところが実際は3位……つまり、投打の噛み合いが現在はイマイチという結論が出てきそう。一方で中日は、得点が失点より少ないのに2位にいる。いかに効率よく試合を進めているか。防御率が悪く打率も悪低め。現在首位の巨人は両者のバランスは悪くないが、いかんせん両方トップの阪神には劣る。という数字を見ていれば……少し投打の噛み合いが良くなって、現在絶好の歯車の回りを見せている巨人、中日が少し狂えば……阪神が逆転して首位に踊り出る可能性は充分ありそうだ。まあそのためには、超不調の金本、今岡がなんとかならんとどうしようもないのだが。最大の懸念であった藤川が復活し、久保田もいい感じになってきたので、金本、今岡がなんとかなれば猛虎最強説にも真実味が帯びるのだが。
  ――え?
  ――……井川? 誰それ?


平成18年5月4日

必要に迫られて

  4月30日、5月1日に阪大の大学祭があった。例によって私、OBながら模型展示を手伝いに鉄研の出し物に参加してきた。もう卒業して4年以上経っている。科目等履修生だった卒業後1年間を除いても、バリバリのOBとして4年目である。なのに、後継者に恵まれなかったせいもあって未だに準備を含めて展示では重要な部分を占めている(と自分では勝手に思っている)。模型を専門的にやっている会員が私の次の学年の世代の1人を最後にいなくなってしまったため、線路の配置とか車両の扱い、そもそも現役生の所有模型車両の数が激減してしまったのが具体的な理由だ。やっとこさ去年、ようやく"引退"できそうな人材が入ってきたと思ったのだけれど、イマイチ精力的じゃない。自分の存在があるから遠慮が出ているのか、とも思ったりして今回線路設置に関しては少々ほったらかしにしてみた。前回ぐらいからちょっと問題のあったレイアウト部分の補修を名目に一歩引いたところから観察。システムはプラレールよりも複雑だが、プラレールよりは線路の種類も揃っているので誤魔化しは利きやすい? 出来なかったらその時に手伝えばいいや、と思っていたのだが、ほとんど上手く行ったといえば上手く行ったと言えるぐらいには出来た。多少綺麗じゃない部分もあったのだが、そこはそれで説明しておいたので、後は本人の意識次第だろうか。
  一方で車両や線路の保守。今回秘密兵器を使ったので、かなり楽だった。でもやはり多少は車両のメンテはしなくてはならず、そしてそれは未だに私にしかできない。ここで興味を持って、私の作業を横からでも見ていればすぐにできそうなものなのに、私が目をかけている某は展示が名目のトレインシミュレーターに没頭していた。線路配置でも問題が発生して急遽変更していたのだが、その時もゲーム画面の前にいたように思う。鉄研運営を主導する学年を2回生から3回生に変更したのは下積みの期間が設けられた反面、2回生の意識の低下に繋がったと考えるのは穿ちすぎた見解でしょうか(笑)>前会長様
  さて、今回はそんなんで秘密兵器の積極的投入と保守行程の見直しにより、動力車のギアボックスまで完全に分解してのメンテナンスは一度もやらずに済んだ。ギアボックスまで分解すると、どうしてもオイルの塗りなおしなど面倒な部分が大きく、なおかつギアの脱落、紛失のリスクがあるのでなるべくなら大学祭の展示場ではやりたくない。ただ、それができるかできないか、というのは大きな差だ。ギアボックスを分解清掃できる技術があれば、通常の模型車両を走行させていて発生する異常を全て回復させられる。では、私はその技術をどこで身に付けたか。私にそれを修得させた背景は3つある。
  1つめは、車両を多数所有していること。完成された模型をギアレベルまで分解すると言うのは、余程のことがないとやらないことであり、そして余程のことがないと出来ない。もし、持っている模型の数が4〜5編成程度なら、失敗が怖くてなかなか出来ない。1つあたりのウェイトが大きいからだ。ところが私の場合、部品を壊したり紛失したとしても、同一メーカーのあまり触らない車両から部品を融通して、あまり触らない車両を故障扱いにしてメーカー送りするなり部品が届くまで冬眠させるなりできる。何より、何度も模型店に足を運んで店員さんともあれこれメンテナンスのコツも聞いている。また、部品を破損、紛失したとしても相談して取り寄せてもらったりしやすい。この辺りは量販店やネットで通販やってる店には絶対に真似出来ない。そういう躊躇の無さがメンテナンスの際のギア1つレベルまでの分解を大きく後押ししてくれている。
  次に、一度調子の悪くなった動力車を、非動力扱いとして使うために分解してモーターを取り除いた経験が効いている。高校生の時に、誤って机の高さから機関車を落としたことがある。動くには動くのだが、大変ギクシャクしてしまって"使えない"状態になってしまった。思えば修理に出せば良かったのだが、そうしなかった。理由は2つ。実車では2両繋げて客車を引っ張っていたことが1つの理由、そして2両動力車を繋げることは、当時持っていたコントローラーでは電気容量の関係で騙し騙しの使い方だったのだ。それで私は決断した。1両は動力が無くても構わない――後者の理由でむしろ好都合。だったらモーターを外してしまおう。そうやって"摘出手術"が始まった。最初は本当にモーターを外すだけだったのだが、転がり抵抗の関係でギアも外した方が良いことが分かり、初めて動力台車をギア単位で分解した。実は動力ユニットを完全分解したのは現時点で私唯一の体験。と同時にこの作業は、分解して取り除くだけの"一方通行"の作業。当時はまだ、それを復元しようとか、メンテナンスに繋げる意識が無かった。それでも後日、ギアにからまった糸埃を除去するに当たって「こうすればギアまで外せる」という方法を知っていたのは大きかった。
  最後の理由。これがなければ未だに私は台車をギアまで分解することはできていなかっただろう。それは……大学生時代に他にそこまでやれる人間がいなかったこと。車輪の汚れを綺麗にする方法というのは、模型雑誌やメーカーのカタログにも書いてあったのだが、じゃあギアに絡まった埃とかはどうすればいいかというのは全く未知の領域だった。普通、模型はある程度の綺麗な状況で走らせることが前提なので、糸埃が絡まるなど有り得ない話だ。でも大学祭での模型展示は環境が極めて劣悪。ギアボックスから覗く埃がスムーズな走行の妨げになっていることに気付いた時、私はギア単位の分解の必要性を感じた。それが鉄研の車両だったか自分の車両だったかは覚えていないが、ともかく走れずに放置しておく選択肢は当然最初から除外されていた。再度組み立てて無事走るまでは内心びびりながらの作業だったが、ともかく分解して再度組み立てることに無事成功。もっとも今回の大学祭での保守行程見直しの成果を見ると、ギアボックスまで分解する必要はやはり通常はないようだが。
  そういうわけで私は模型車両のかなりの部分までメンテナンスできるようになったわけだ。でも、それを一手に引き受けることが今度は後輩の成長を邪魔しているのかもしれない。現実問題として、自分の車両をメンテしたことがないのに他人の車両をメンテナンスするのは勇気がいる行為だ。何も考えずに「自分のじゃないしー」って言って分解するのは軽薄な行動である。というわけで、各オーナーが自分の車両をメンテナンスが必要な程に走らせることが第一。となるとやっぱり、多量に車両を持ち込んでいた私が悪いのかなぁ。


平成18年5月3日

  エネルギーが不足してて書けません……


平成18年5月2日

関本サヨナラ本塁打!

  というわけで、今日は野球観戦に行っていました。これで今季1勝1敗のタイに引き戻し。もう5月のはずなのに寒くて寒くて……トイレ行ってたら、シーツが先制ホームラン打ってました(笑) 6回ツーアウト1、3塁で代打檜山。またトイレ行きたくなりました(笑) でも、帰ってきたらまだファールで粘ってます。でもでも、空振り三振(苦笑) まあ、最後勝ったので良かったとしましょう。相手の左翼右翼の守備のヘタさ加減に乾杯!(相手が中日だったら負けていた……)


平成18年5月1日

  ちょっと信じられないが、今日が4月31日だと思っていた大学生がいるんですよ。しかも阪大生
  ――冗談だよね?
わははははは、みんなして騙されちゃったよ。知らないフリするのが上手いんだから、もう!


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