平成18年3月9日
親父の部屋に"潜入"して、親父のパソコンに"勝手に"iTuneをインストール。そういや昨日あれから連絡なかったが、iPod、触ってもいないのだろうか……と横の机を見ると、あった。シュリンク包装そのままでぽんと置かれている。説明しておくと、親父はもう還暦を過ぎている。戦時中生まれのオッサンである。パソコンを触っているのが奇跡的なぐらいの機械オンチ。当然、iPodを買ったって操作が分かるはずもない。ちなみにiPodでなくとも操作はきっと分からない。CDプレーヤー他、全ておぼつかない手つきで操作する。親父が満足に使えるのはHDD/DVDプレーヤーぐらいのものだ。それでも大したものだと評価する声もあるが。で……いやさ、操作とか分からなくてもとりあえず開けてみようとか思わないのかね。「どんなのかなー」とか「使えるかなー」とか「とりあえず説明書読んでみようかなー」とか。 ――まあええわ。 iTuneインストール完了。先にiPod nano開封したろか、とか思ったのだがやめておいてあげた。夕食後――いつもの家庭麻雀で勝ちとも逆転負けとも言えない成果を挙げた後レクチャー開始。まずは時間がかかるだろうiTuneへの読み込みの方法から。CDを入れたら勝手にiTuneが起動し、そしてCDの情報を読み込んでくれること、iTuneの画面にはパソコン側の曲リストを表示したりCDの曲目を表示したりできること、などなどを説明した後に、取り込みボタンの在り処を説明する。実際にスタート! ――速っ! 親父のパソコンはなんてったって無駄にハイスペックである。PentiumIV3.0GHzというおそらくその性能をあますことなく使うことは一生ないだろうというCPUを積んでいるのが無性に腹立つ。に加えて……何だこのDVD/CDドライブの読み込みの速さは! 表示を見ると「x15.3」とか出ている。うちのパソコン(iBook)だったら「x5.5」ぐらいが精一杯なのに! 15分ぐらいかかると思っていた読み込みがあっさり2〜3分で終了。ええなぁ親父のパソコン。早いところ新しいの組み立てよう。でも組み立ててもiPod関連はそちらに移行する予定ないんだがな。話を戻す。で、iPodの封を開けたのは……結局俺(笑) 本体を取り出してあらためて感動する私。ちっちゃいなー、欲しいなー。ま、そんなの店頭で見てるから知ってたんだけど。iPodとパソコンの繋ぎ方を教えて――念のため言っておくが、親父に「USBで繋ぐんだ」なんていっても分からない。USBとBSEの区別は恐らく付かない(いや、流石に分かるか……?)。端子がどこにあるのか絶対知らないから俺が「ここに差すんだぞ!」と懇切丁寧に教えてやらないといけない。繋ぐと転送が自動で始まること、曲の転送中はコネクタを間違っても抜かないこと、充電はこのUSBケーブルで行うこと、などなどをこんこんと解説。転送が完了して、iPodの操作方法を実演する。表示がデフォルトでは英語だったので日本語に変更した後、クリックホイールで選択項目を選び真ん中の決定ボタンで先に進んでいくこと、前の項目に戻りたいときは上のメニューボタンを押せばいいこと、などを図解説明する(iPodの項目がフォルダ構造に似ていることを図に描いて説明したのだよ)。 ここで1つ思い出した。私が親父にiPodを押し付け……勧めたもう1つの理由だ。親父は先述の通り機械オンチである。とにかくどうやってパソコンが使えているのか実に説明不可能理解不能の奇跡的出来事なのだ。だから親父がデジタルオーディオプレーヤーの類を欲しがった時、私に一種の危機的本能が働いた。親父は、私が機械類パソコンに滅法強いと思っている……のかどうか知らないが、何でも私に相談する。ある日息子にこう訊いた。 「エクセルの画面が何か変になったんやけど、ちょっと直してくれや」 俺はエクセル使わないから知らん! と一蹴。まあ画面おかしくなったぐらいなら直せるんだけど、えしてこういうときは「画面がおかしくなった」んじゃなくて「どこか設定を間違えていじってしまった」場合が多い。前の設定知らんのにそんなもん直せるか! デフォルトにすればいいんだろうけど、使ってないもののデフォルト設定も分からんわ(笑) とまあ、こんな感じで何でも訊いてくる。知らんものまで訊いてくる。パソコンのことなら俺に訊けばいいと思っている……のかどうか知らないが自力で解決できないので人にすがる。ここでだ。例えば某S○NYのデジタルオーディオプレーヤーを買われたとしようじゃないか。当然親父は自力で説明書を読み解くことができない。まあひょっとしたらS○NYが分かりやすい解説書をiPodに対抗するためにも付属させているかもしれないが、まあそれでも親父には分からんだろう。ということで、絶対親父がすることは何かといえば、息子に頼る他ない。しかし私だって自分の使ったことのない機械のことなんぞ分からない。分かりたくもない。まあ分かるかもしれないけど、非常にうっとおしいことこの上ない。だからiPodを勧めたんだ。私のがノーマルで親父のはnanoだけれど、同じiPod。そしてiTuneを使うという意味でも共通点は多い。というか一緒だ。iPodなら何も改めて研究し直すことなく一通り操作を教えられる。だからiPodにしたんだ。 あーでも親父にiPod nanoは勿体無いぜー。手にとってみたら余計欲しくなったぜー。ついでにパソコンも買い換えたいぜー。まあ俺にはnanoも高性能パソコンもない代わりに、人に頼らずにそれらを使役していける能力があるからそれで充分かな。
平成18年3月8日
とりあえず画像で徒然。白い財布は忘れてませんが明日以降に…… ナノなの!
先日から車のプラモデルの製作にかかっているのだが……ああ、某頭文字がDの漫画のプラモのFD3Sは、いろいろあって製作を断念しております。それで、今作っているのは別のメーカーの(某頭文字がDじゃないやつ)のFC3S NewSAVANNA RX-7。これは何があっても完成させますぜ〜。普段鉄道模型を作っている私であるが、車のプラモで感じたことは……やはり塗装の違いであろうか。どうも車のプラモを作る人は、塗装面を究極まで平滑に仕上げたいらしい。ちょうど先日某大型量販店の模型コーナーで流れていたビデオ(DVDだと思うけどね)のマニアさんはすんごいことをやっていた。ある程度見聞きしてて知っていたが、作例をみて驚天動地。鏡面仕上げという言葉があるが、それを地で行く仕上げ。方法としてはこんな感じだ。クリアーを塗る。分厚く塗る。#2000の紙ヤスリで表面を仕上げる。コンパウンドを使ってピカピカに磨く。いやぁ、言葉で書くと楽勝なんだけどねぇ。私が最初「そんな方法があったのか」とびっくりしたのは、デカールの厚みを消す方法。デカールというのは、模型で使われるシールの一種で、水に漬けて台紙から剥がして貼る。特徴として普通のシールよりも薄い。そのため模型で使われるのである。ひょっとしたら模型用に開発されたものなのかもしれないが。だがしかし、薄いといっても厚みはある。ゼロコンマ1ミリ以下なのだろうけど、貼るとはっきり素地との段差が目立つ。鏡面仕上げにこれは敵だっていうんで、この段差を消す。どうやるかというと、例えばデカールの厚みが0.05ミリだったとすると、クリアーを0.08ミリぐらいの厚さで吹く。しかる後にデカールが貼ってあって盛り上がっている部分のクリアーを削り落とす。あとはコンパウンドで念入りに磨く。そうすることでデカールの貼った部分とその他の部分の"高さ"を揃えるのである。鉄道模型しか知らない人間にとって、いくらクリアー吹いてあるからって上からヤスリで磨くなんてなぁ。原理は分かるがちと怖くて自分でやるのは躊躇しそうだ。普通鉄道模型ではそんな厚さになるまでクリアー吹かないからね。そういう話を聞いていたものの見たことがなかったので、そのビデオ(DVDだと思うが)で実物を見てあらためて感心したわけである。俺ぁ絶対そこまではやんねぇぞ(笑) 今、クリアーまで吹いてコンパウンドで磨いたFCが転がっているわけだが、正直Nゲージと比べたらこれでもかなりのツヤ有仕上げである。普段Nゲージには半ツヤクリアーしか使わないし、コンパウンドでなんて磨かないし。そのツヤツヤのFCのボディをどこからどう見てもあのビデオ(繰り返すが恐らくDVD)の作例には程遠い。ん〜、どこの道にも"職人"はいるものだけれど、すごいねぇ。 この違いがどこから出てくるかというと、まずはスケール感。Nゲージは1/150で車のプラモは多くが1/24程度。模型の原則で、大きいスケールのものはツヤ有、小さいスケールのものはツヤを落としたぐらいで仕上げるのが"リアル"に見せる手法である。だから鉄道模型でも1/24程度のものになればツヤ有で作るのが良いだろう。ええと、1/24程度の鉄道模型は何ゲージになるんだろうね。次に実物の違いだろうか。ホンモノの車ってかなりツヤツヤしている。夏場晴れた日にチャリンコで走ってたら「貴様ら太陽が照り返して眩しいんだよ、そのテカテカのボディ何とかしろよ!」といつも思っている。で、鉄道はどうかというと……たしかにこちらも模型と比べるとかなりツヤがある。あるけれど……塗装面は結構デコボコだ。ピカピカなことで有名な阪急電車でさえ、顔が分かるほどは映り込まない。第三の理由として、現実問題があるだろう。どういう現実かというと、鉄道模型の方が車の模型に比べて入り組んだディティールがあってコンパウンドでなんて磨いてられない、と。例えばドアが片面1〜4箇所あり大概段差になっている。1段奥まったところがあるというのは結構致命的で、かなり磨きにくい。妻面に至っては幌枠が再現されていたりして、貫通扉をどうやって磨くんだという話にもなってくる。次に鉄道模型には手すりの類が表現されている。まあ後付にすればいいのかもしれないが、乗務員扉周りにある手すりなんて、塗装のときも邪魔だし磨くなんてなったら考えるのも嫌。前面に至っては、ライトがあったりヘッドマークがあったり段差の山である。1/24ならまだ何とかなるのかもしれないが、おおよそNゲージではそんなこと考えるのは無謀としか言いようがない。 とかいいつつ、実験してみたことがある。モノは500系新幹線。既製品は半つやぐらいの落ち着いた感じなのだが、実物の500系新幹線はそれこそ車並にツヤツヤである。車のプラモでの技法を知っていた私は、応用してみた。まずクリアーを吹く。当然半つやじゃなくてツヤ有で普段だったら考えられないぐらいのツヤツヤ仕様に仕上げる。そして、コンパウンドで磨く! ところが異変が起きた。窓の角の部分の塗装が剥げ落ちてしまった! 角の部分は塗料が乗りにくい。多分クリアーも薄くなっていたのだろう。それに加えて角の部分は当たると剥げ易い。だから、コンパウンドで削り落としてしまったのだろう。よって剥げ剥げのみっともない姿になってしまった。こういうことも想定して、予め単品増結が用意されている車両で実験したのだが、あまりにも無残な敗北を喫してしまった。やっぱり無謀なんだろうか。それでも再度工夫して挑戦するべく、単品増結車両を2両用意している私(失敗の埋め合わせ+次に実験するための分の合計2つ)。成功の暁には「夜行鈍行」の1ページに追加されるが、再び玉砕しないとも限らないのでご期待乞わない。
――と書いたのが数日前。 下書きしたネタが延期に延期を重ねて今日になってしまった。気持ちが変わって、もうちょっと頑張ることにした。#2000のサンドペーパーに今日某店で発見した磨ぎ出し用の布を発見して、これにコンパウンドを揃えてLet's GO! とりあえずルーフ部を磨いてみるといい感じ? さぁて、これで完成が延びそうだ(笑)
ちなみにNゲージの積み木は遅々ながら完成に進んでおります。
平成18年3月7日
人の不幸は喜んじゃいけないよね 小坂文科相の発言がちょっとした槍玉に上がったようだ。先日のトリノオリンピック(考えてみれば俺ひとっ言も話題にしなかったなぁ)のフィギュアスケートで荒川選手が金メダルを取ったのは皆さんご存知の通り。メダル候補だったスルツカヤ選手が転倒したのも……多分皆さんご存知なのだろうけど私はよく知らない(笑) だって興味なかったんだもんー。それでまあ、小坂氏が「こけた時は喜びましたね」なんて発言したから問題になったらしい。抗議のメールが殺到……と呼ぶほどじゃないにしろ、とにかく抗議があったので謝罪したらしい。 小坂氏の発言の是非はひとまず置くとして……普通ライバルがミスしたら喜ぶよね?(笑) 例えば……また例によって野球に例えて悪いけどプロ野球の話で考えてみる。例えば赤星が盗塁して、相手キャッチャーが悪送球して赤星がそのまま3塁に行ったとする。ヒットやホームラン、ファインプレートは違って相手方のミスである。しかしながら阪神ファンは当然喜ぶ。普通に赤星が盗塁して成功したときの5割増しぐらいで応援バットの音が大きくなる。こんな風に、相手側の悪送球とか守備エラー、走塁ミスがあると遠慮なく喜ぶ……これが勝負の世界の鉄則じゃなかろうか? 観ている側は当然だし、選手たちも「ラッキー」ぐらいに当然思っているだろう。相手のミスに付け込むのは勝負の世界なら当たり前。相手のミスをみすみす見逃していたら逆に相手がそこに付け込んで来るかもしれない。野球でミスを見逃して相手に付け込まれるシーンは想像しにくいので例えを将棋に変えてみよう。相手が自陣に飛車を打ち込んできた。ほおっておくと次の手順で自玉が詰まされてしまう好位置だったとしよう。しかし、それは大変なポカであって、実はこっちから相手玉を詰ましてしまう手順があった。あるいは相手が単に角の効きを見逃していたとしよう。前者なら遠慮なく相手の王様を詰ましにかかればいいし、後者なら「頂きます」と言わんばかしに角を引いてきて飛車を外せばいい。間違っても持ち駒の金を一枚王様の横に打ったりしてはいけない。勝負の場でミスした相手が悪いのであって何の遠慮をすることもない。そして相手のミスを喜んでやればいい。もっと苦戦していたであろう戦いを楽に終わらせることができたんだから、「ラッキー」とでも言って悔しがらせてやることの何が悪いのだろうか。勝負の世界は強い方が勝つ。本当に強い者はミスをしないし、ミスをするということは弱さを見せる、あるいはミスを消すための努力を怠ったと捉えられても仕方がない。 で、フィギュアスケートの場合は野球や将棋と違う点がある。後者は対戦ゲームであるが、フィギュアスケートは……何て言うんだろうね。己のその時点での最高のパフォーマンスが採点されて、その点数で競う。相手を倒すことよりも自己ベストを尽くすことが優先される。野球や将棋は、自分の力で相手のポイントを削ることができるが、フィギュアスケートは自分の力では自分のポイントを上げることしかできない。時に野球や将棋のトレーニングは相手の戦法を研究しそれを打ち破る方法を考えるものであるが、フィギュアスケートは常に自己ベストを目指すための練習を積み上げるしかない。そういった違いはあるものの、言えることは多く努力をした者がより栄冠に近づくということだろうか。本番で転倒してしまったツルスカヤ選手であるが、それは努力が足りなかったからかもしれない。大舞台でのプレッシャーに負けたのかもしれないが、だったらそれはプレッシャーに負けないための何かをすべきだったのかもしれない。100回に99回成功する演技だったのだとすれば、あと少し、101回に100回の精度まで高めていれば良かったのかもしれない。ともかく、金メダルを手にするには何かが足りなかった。それは一種弱さでもある。日本を応援する我々の目からすれば「相手は思ったより弱かった」となる。だったら喜んだらいいじゃないか。相手がミスをした、だから日本人である荒川選手が金メダルを取ることができたんだから。荒川選手の金メダルを喜ぶうちの何%かは相手のミスを喜んでいることになるのではないか。 もう1つ。あの時点で今大会の日本人のメダルの数は0だった。私が知る限りオリンピックでメダルがないというのはちょっと記憶にない。金メダルがないという時はあったかもしれないけれど、銀も銅もないのはかなり過去に遡らないとないのではと思う。日本人誰しもが思ったことだろう。ひとつでいいからメダルが欲しい、と。そんな折、可能性が高かったのが荒川選手である。誰しも思うだろう、貰えるなら何でもいいけれどできれば銅より銀、銀より金と。小坂氏もそう思って見ていたのだろう。だからスルツカヤ選手が転んだ時、余計に嬉しかったのだろう。ひょっとしたらたった1つのメダルになるかもしれない、その色が金色になる――そうだよ、別にスルツカヤ選手の失敗をそのまま喜んだんじゃなくて、相対的に荒川選手の順位が上がることを喜んだよ。メダルが欲しかった、より良い形で欲しかった、何としてでも取って欲しかった。だから金メダルが近づいて余計に嬉しくなった。時にはスマートさより貪欲さがあったっていい。江戸時代の武士の高楊枝じゃあるまいし、ないときには気取らず欲しがる姿勢で何が悪い。 とまあ、それは多分開催中の時の話であって……終わってから「興奮冷めやらぬ」といった気持ちでその時の心情をそのまま吐露するのはやや大人気ないという意見もあるだろう。ここは謙虚と慎みを美徳とする日本の国だからね。にしても、スルツカヤ選手にとっては何とも気分のいい話ではないだろう。何せ失敗して悔しいか恥ずかしいか申し訳ないかどういう気持ちでいるか分からないけど、とにかく金メダル逃してしまって夜も眠れぬ日々を送っていて早いとこ忘れたいだろうに、訳の分からないことで話を蒸し返されている。迷惑なことだ(笑)
平成18年3月6日
ネタはあるんだがテンションが上がらない……
N○Tふざけてます。11月に申し込んだフレッツプレミアムとかなんとかいうの、3月に工事できそうって言ってたはずなのに今日電話掛かってきて「1年後になります」。ちなみに、その光ファイバーの電話線&インターネット回線はイチローが広告にでてるやつである。1年も先になるようなものをあんな大々的に広告すな。しかも最初は3月にできるって言っていたのに。ユーザーを舐めるのも大概にしろ。こういうのは"粉飾"とか、何か法に引っ掛からんのかね。具体的な損害がないから詐欺でもないだろうし……
平成18年3月5日
「夜行鈍行」に「徒然なるままに」の全てのログをアップロードし直しました。一覧ページを改装して見やすく、そして画像で徒然の一覧ページも追加。整理してたら何か書きたくなったので「あとがき」を追加。画像で徒然のあとがきだから、画像を無理矢理気味に入れてみました(笑) 私のパソコンの画面の様子が見れる貴重なカットかも? その「徒然なるままに」のファイルを整理していたわけだが、少しは過去ログを読んだりもした。画像で徒然の繋がりを見るためにログを遡ったりも。そこで感じたのは何より「文章が下手くそだ」ということ。自分で自惚れるほど上手だとは思っていないのだが、ここまで下手だったのかと。どういう点が下手に感じたのかというと、後で読むと分かりにくい表現が多いことにある。先日痒友に指摘されて今意識しているのだが、読点も多い。いつも考えながら書いているので、点が多くなる。文章に統一感がない。そして無意識のうちに言葉を省いてしまう。だから後で読み返すと中学生レベルの文章がそこには並んでいるのだ。せめて「ドラフト5位」ぐらいにしないと……(注:阪神・金本選手のキャンプで不調時のコメント参照(笑))。書いたあと読み直すこともある。余程酷いと直すのだが、今思うともっと直しておくべき箇所が多いんじゃないかと。いちいち文章の推敲をしていると、これだけ長く続けることは不可能なんだけどね(苦笑) まあ、こんな文章を毎日読みに来て下さる方が少なくないことに感謝しつつ、文章の質を上げる努力もしつつ、でもやっぱり何も変わらないのかなぁ。 Project XII 前にプロジェクトハウルとかいって、気合を入れて映画見に行ってましたが……今度はプロジェクトトウェルブ。XIIってのはローマ数字の「12」のことね。何の12かは改めて言うまでもないでしょうが、FinalFantasy(以下FF)のこと。前作FFXIはオンラインゲームだったので手を出さず。よって私にとってはFFX以来の久々の"新作"ということになる。待って焦らされたせいか、私としては珍しくソフトの予約もした。準備万端!(なのか?)。本当に気合が入っているならば、ゲーム雑誌を毎週買ってないといけないような気がするが、そこまではしていない。あまり事前に情報集めない派だしねぇ。ところが先日、「FFXII 先取り本」みたいなのを発見して買ってしまった。今度のFFは……今度も新機軸を打ち出しており、期待がより一層膨らんでしまった。ポイントはいろいろあるが、まず戦闘シーンが大きく変った。今まで街やダンジョンやワールドマップを歩いていると、効果音と画面にエフェクトがかかり、そして戦闘シーンへと移行していった。ところが今回は……歩いている画面からシームレスに戦闘シーンへ移るという。前回FFXでは(XIは省いて話をする)街とワールドマップの区別がなくなって斬新だったが、今度は戦闘シーンが。次の特徴はキャラクターの成長。毎回FFでは新しい成長システムが採用されて我々を楽しませてくれる。今度のFFXIIはややFFXに似ているような気もする。FFXでは、キャラクターを成長させるための大きなプレートみたいなものがあり、そこをすごろくで駒を動かすようにしてマス目を進んでいく。特定のマス目の上でアイテムを使うと、キャラクターのステータスが上がったり新しい能力を覚えたりしていく。FFXIIでは、今度はプレートがチェス盤のようになっている。そのチェス盤の上で……7並べをしていくようなものだろうか。各マス目で能力をアップさせていくのだが、アップさせたマス目の周囲のマス目が次に使えるようになっていく。トランプの7ならべで、ハートの9を置いたら次に10が置けるようになる、という感じである(7並べでは方向が一方だけだが、FFXIIの"チェス盤"は前後左右だ)。7ならべではもちろん、次にハートの10しか置けないのではなく他におけるものが置けるならそちらでも構わない。同様にFFXIIでも使えるマス目をどのような順に進めて行くかはプレイヤーの自由に委ねられる模様。FFXの育成システムがほぼ一本道だったことを思うと、方向性に自由度が出た形だ。こういうのは好きなので、今から楽しみである。 「プロジェクトハウル」では原作読んでCD買って……とやっていたが、今回もCDを買ってみた(笑) アンジェラ・アキという人の歌う「心の戦士」というマキシシングルを昨日購入。って、実は1月に発売されてたらしいけど、先述の本買うまで全然知りませんでした(苦笑) 限定版にはDVDが付いていて、FFXIIのプロモーション映像が収録されている。限定版、とうの昔に売りきれているだろうな……とダメ元で探しに行ったら残ってたよ(笑) 最後の1枚。私は運がいい。この「心の戦士」という曲、てっきりFFXIIの主題歌なのかと思っていたら全然違うらしい。謀られた!(笑) プロモーションムービーの入ったDVDと、それからEyes On Me(FFVIII主題歌)が入っていたのでまあよしとしよう。それから、こちらは紛れもないFFXIIのメインタイトル「希望」のマキシシングル。こちらもFFXIIのプロモーションムービーが入ったDVDが付いている。崎元仁という、FFTAの音楽を作った人が今回のFFXIIの作曲を担当しており、このマキシシングルは「葉加瀬太郎」というヴァイオリニストが演奏しているらしい。一応音楽の世界では名のある人なの……かな? にしても「はかせ」とは珍しい。何も知らないで聞いたら「博士太郎」って漢字が頭に浮かんじゃうよ(失礼)。んー、にしても植松伸夫じゃないのか今回は。いっつも植松氏の音楽が楽しみなんだがなぁ。 で、先取り本に話が戻る。画面写真が多く使われている。いつもFFで思うことはムービー部分とプレイヤーが操作できる部分でグラフィックの差が激しいこと。その時点で最高の技術を使ってムービーを作るわけだから、いくら頑張ってもプレイヤーが操作できる部分を同時に製作したらクォリティが落ちるのは当然後者なんだけどね。ただ、両者の差はやや埋まってきたかな……?と思えなくもない。本を見ていると一目瞭然なのだが、2枚のDVDのプロモーション映像を見ていると、一瞬「あれ? これはどっちだろう?」と迷うシーンもあった。ムービーシーンは人の肌とか服なんかが滑らかな曲面を描いているが、プレイヤーが操作できるシーンというのは小さな平らな面がいくつも連なって曲面を描いている。その小さな平らな面が小さくなればなるほど、より滑らかな曲面に近くなり、ムービーシーンとの差が少なくなる。その技術がアップしているのだろうか、とFFXに比べて感じられる。あとはキャラクターの動きの滑らかさと動きに伴う各部の伸縮を処理できるようになれば、ものごっついゲームになるんだろうなぁ。それはFFXIIIで実現するのかFFXXぐらいにならないとだめなのか。
平成18年3月4日
ええと……侃侃諤諤を移籍したから、「夜行鈍行」のカウンタ全然回んないんじゃないかと思ってたのですが……こっそり確認すると減少したものの訪れてくれる方もいらっしゃるようで。嬉しいですなぁ。ということで、トップ写真を更新しました。久々に、です。やっぱ月2回更新しないといけないなぁ。で、「18パー」の方も……少しずつではあるけれど見に来てくれる方もいる様子。こっちも更新しないといけないなぁ<両方人が訪れていることが分かって、片方しか更新しない君の基準は何なんだ。
WBCが始まりました。WBCというと世界ボクシング評議会を思い出すのは私だけでしょうか? きっと他にもいるはずなんですがねぇ。で、今日の話題はワールドベースボールクラシックの方。何故クラシック? 名称に今ひとつ疑問点が残るけど、開催方式にもっと疑問点が残るのがこの大会の肝である。まあ、どうでもいいけど。で、日本が2戦連続コールド勝ち。強いですね。イチロー発言が現実味を帯びてきました? まあ、どうでもいいけど。WBCが始まる前は、メジャー組みが相次いで出場辞退しやがりまして、貴様ら日の丸背負えることを何だと思ってやがるんだ。まあ、どうでもいいですけど。で、今日藤川が登板! 阪神の選手がやっと出てきました! まあ、どうでも ――よくありません! 藤川、頑張れー! と思ったら2塁打打たれるし。あのビシバシストレートが陰って見えるのは二段モーションじゃないせいでしょうか。最後、ちょっと生で見れなかったんだけど(リプレイも見てないけど)若虎林威助(リンウェイツウ)との対決は見ものだった。って見てないんだけど。後で見たネットの経過報告によると「とらえたもののライトライナー」だったかな。チームは負けたけど、めげずに頑張れ林! まあ、WBCなんてどうでもいいですけどね。どうして日本の看板背負う監督がいつも巨人OBなんだ。 ――…… そうそう! 忘れるところだった。酷いな我ながら。オープン戦だけど檜山が2打席連続本塁打! 濱中? 誰それ。林? 来年以降の右翼レギュラー目指してください(さっきは頑張れって言ってたくせに)。実況曰く「金本が打ったような打球」の右翼2階席に飛び込むホームランはすごかった。あれをシーズンで連発して欲しいね。 ――…… まあ、連発は無理だろうけど、10試合に一度ぐらい見せて欲しいね。
平成18年3月3日
彼らに矜持というものはないのか 全国大会に出るというのはなかなか大したものである。さらにはそこで優勝なんて付け加わるとなおさらだ。しかも連覇というオマケ付である。間違いなく誇っていい。では、その誇りに泥を塗る行為とは? 例えば飲酒、喫煙である。
駒澤大学付属苫小牧高等学校(であってたっけ?)、略して駒大苫小牧高の野球部員の不祥事の話である。確か前にも不祥事があったが、それは指導者側の責任だったということで出場停止にはなからなかった。今度は生徒の不祥事(未成年の飲酒、喫煙)だったので……ただ、引退した3年生が行ったことであり、それにより2年生以下の"後輩"たちが割を食うというのもかわいそうな話である。もっとも、高野連が出場停止にしたわけでなく同校の辞退という形であることをみても、学校側でたび重なる不祥事は……という判断を下したわけであるから仕方のない面もある。 さて……当の本人たちであるが……報道記事によると「野球部員を含む」なのでどうやら野球部員以外もいたのであろう。だからこの思いを全員に課すのは無理なのかもしれないが、彼らには思いやりが足りなかったと言いたい。思いやりとは、後輩たちへの、である。つまり、自分たちの飲酒喫煙が見付かった時、後輩たちに影響があることに考えが及ばなかった。ひょっとすると「前は生徒じゃなく先生の不祥事、今度自分らが何かやっても、もう卒業する立場で来年の選手たちには関係ない」なんて考えていたのかもしれないが、甘えである。仮に今回出場辞退していなくとも風当たりは当然強くなる。彼らにそういう意識があったかなかったかに拘わらず、世間の評価は「優勝したからって天狗になっていた」というものになる。この春〜来年にかけての選手とはメンバーが全く重なってなくても、駒大苫小牧という文字列を見て世間は不祥事を思い出すのだ。繰り返すが、優勝、連覇、胸を張れる行動だ。しかし、未成年の飲酒喫煙はそれに相応しくない。 まあはっきりいって、未成年の飲酒喫煙なんてそんなに珍しいことではない。飲酒に至っては家庭内では容認されている部分があるし、大学生になれば20歳未満でも皆平気で飲む。誰も指摘しない。おそらく駒沢苫小牧だけでなく、1年のうちに全国に目を向ければ飲酒喫煙の補導など枚挙に暇はないだろう。だがしかし、駒大苫小牧が、となるととたんクローズアップされるのだ。それはいい意味でも悪い意味でも注目される学校なのだ。優勝、連覇という輝かしい業績を果たしたのだから。もう一度書く。胸を張っていい、誇っていい。だから、その誇りを大切に持っていて欲しい。甲子園で優勝して、その時点で世間からいい意味での注目を浴びていたのだからそれに相応しい行動を取ろうとして欲しかった。世間の評価を「優勝した学校の生徒は普段の行動もやっぱり立派だねぇ」そういうものにしていこうと、少しでも考えて欲しかった。 今回彼らは、学校の看板に泥を塗り、中間達や後輩に恥ずかしい思いをさせ、親に迷惑をかけたことになる。彼らにはプライドが足りなかった。先ほども述べたように、きっと全国を見て飲酒したことのある高校生は少なくはないと思われる。だから彼らにだけこういうのは酷かもしれないが、それでも敢えて言おう。高校野球優勝の看板を背負える器ではなかった、と。確かに野球部員以外もいたらしい。だけれど、学校の名誉である。生徒全員がその名誉を守って罰は当たらないだろう。野球部員でなくとも駒大苫小牧に通っていれば、周りの人の見る目は違っていたはずだ。"仲間"が立派な成績を修めたわけだから、仲間として喜びを分かち合い仲間として恥のないようなプライドを持って然るべきだった。 少しずれるかもしれないが「勝って兜の緒を締めよ」という言葉がある。通常、「勝ったからと油断していると次に負けるぞ」ぐらいの戒めなのだが、特に次の勝負事にも限らないようにも解釈できる。つまり、次の試合でなくとも、日常生活においても気の緩みは落とし穴にはまることにつながりかねないぞ、と。当然指導者側はそういう話もしているはずである。「気を引き締めなさい、浮かれていてはいけませんよ」と。だがしかし彼らにその言葉は届かなかった。何度も言うが、高校生の飲酒はない話ではない。だから優勝していてもしていなくとも彼らの行動に変わりはなかったのかもしれないが。ただ、勝ったからこそ気を引き締める、この考えがなかったのが惜しいなぁと思えて仕方がない。 体育会系の人間に対するよくある表現で、「頭まで筋肉でできている」――まあそんな人間いたら非常に怖いものがあるのだが、表現として意図したいことは分かる。そういう人間ばっかりでないことは当然だし、体育系でなくとも脳が筋肉でできていると思わせるほど恐ろしく頭の回転の鈍い人間もいる。ただ、概して運動は頭が悪いと良くできるとは思えない。というのも、まずルールをしっかり覚えないといけない。覚えてもそれが実戦で役に立たないといけない。まあこのあたりは頭の良し悪しでよく言われる大脳とはまた別の、反射神経なんかの話になってくるかもしれないが。トレーニングするにしても目的を考えないといけないし、技術的な上達にしても何が悪いのか、どうすれば良くなるのか自分で分かってないとまず無理である。数式計算とか文学とは違う脳の使い方をしているだけである。ただ、今回の例で言うと、彼らはスポーツのためのスポーツで終わってしまった。どうして学校にクラブ活動というものがあり、高校野球が開催されたりするのか。それは、スポーツを通して得られるものがあるからなのである。上下関係であったり、友情であったり、努力して掴み取ることの難しさと大切さだったり。大会で優勝することも大事かもしれないが、本当に大切なことは結果よりも過程である。結果の全く伴わない過程もどうかと思うが、しっかりした過程というものは結果が伴わなくとも人生にプラスになる。その過程は人を立派に育てていくはずなのだが……今回の"結果"を見てしまうと、過程からは何も学び取れていないなぁ、と。穿った見方だが、報道によると「優勝時のベンチ入りメンバー」とある。ひょっとしたらベンチにはいたけど補欠で尻の下ものを温めていたのかもしれない。その鬱憤があったのかもしれない。でもね、その鬱憤をそういう形でしか吐き出せないのだったらね、自分にとっての結果を出せなかった上に今までの努力(過程)を何の糧にもできなかったということになるのだよ。「俺の高校野球は何だったんだ」なんて愚痴をこぼしながら飲酒していたんだったら、それこそ君の費やした時間と汗と、それを支えてくれた父母兄弟や先生たちの愛情が「何だったんだ」になってしまうんだよ。自分の費やした時間と汗を誇りに思い、その上で次の目標に向かっていって欲しかった。
波紋はいろいろと広がっているようだけど、最後の最後の一線として彼らにはこれを反省の材料として将来の人生に向けて歩んで欲しい。
平成18年3月2日
バトルギア4ネタ(笑) 2月後半に行われたイベントレースの結果が発表された。このレース、私は2月24日ぐらいまでコースを勘違いしていて、違うコースを必死で練習していた(苦笑) そのせいかちょっと結果が悪い。高校時代はテスト範囲を間違えたことなんて一度もなかったのに……大学ン時は一度、レポート提出期限を間違えておりましたがね! まあ「勘違いしていました」なんてのは言い訳にならない。今回はキーが一本増えてNSXも出走である。とりあえず最初に参加台数をば……全部で6046台、そのうち完走したのが4755台、だそうだ。今回は途中棄権(タイムオーバー含む)が多いようだ。私は…… 188位 NSX 442位 RX-7 706位 IMPREZA 1217位 INTEGRA 2802位 MR-S 言い訳しておくと、特にMR-Sは超上級だと思ってプレイ開始したのに、目の前には闇夜に広がる弩級コースだったのでより成績が悪い。トータルで見て、NSXの反則級の速さに救われた感じだ(苦笑) 前までマイ最速を誇っていたRX-7があっさり蹴落とされた。クラス別、車種別で見てもRX-7はかなり順位を下げてしまっている。 成績が悪いので前みたいな分析はナシ!(笑) で、困ったことがあって、次のレースはまた今月後半にある(FFXIIの発売〜プレイ時期と重なるなぁ)。次は超弩級コースなのだが、タイムが伸びない……。12月に公開された新コースなのだが、その直後にやったタイムに全然追いつけない。普通、詰めてないコースなんてのはやるたびにタイムが縮まっていくものなのに。次はチューンドだから、セッティングをいろいろいじらなきゃいけないのだけれど、そのセッティングが悪いからタイムが伸びないのだろうか? ちょっと巻き返しに賭けたいところなのだが、ダメかもしんない(弱気)。
さて先日「夜行鈍行」の模型ページに追加したばかりの一畑2100系、名鉄5500及び3800系の共通点として鉄道コレクション用の動力ユニットを台車間を延長改造して組み込んである点が挙げられる。この鉄コレ用動力ユニットは、仲間たちと話をしていて「果たしてどれだけ牽引力があるのか?」という疑問になったことがある。私は平坦な直線でKATOの客車3〜4両にGM車両2〜3両を加えたものを繋いで走らせたことがある。ごく普通にスムーズに走ったので、全部で4両ぐらいだったら何の問題もない……という結論を出して、最大4両編成を想定した5500系や3800系に動力を1つづつ組み込んだ。だが……模型を走らせる時は平坦な場所ばかりとは限らない。勾配とか曲線だとか負荷のかかる条件はいっぱいある。ということで、あらためて勾配における牽引力のテストを行うことにした。引っ張られる車両にマイクロエース製の夢空間他8両を選定。マイクロ製品は負荷が重そうなので最適だ(笑) さて、まずは平坦なところで。普通に走った。だけれど、何となく怪しい。次は勾配をつけてみよう。 ――キューン、ガガガガガガガ…… 空転した。当たり前か。1両づつ減らして行き、安定したのが動力車両である3800型+5両のとき。意外と非力だなぁ。何かの気まぐれで、非改造の製品状態のユニットにも牽かせてみた。結果は……より非力。何故か+3両でも心もとない。どうして改造したやつの方が調子いいんだ! さらには5500系の動力車にも引っ張らせてみたが、3800型の方が牽引力がある。何故? 詳細は「夜行鈍行」の模型ページを見てもらうことにしてここでは説明だけするが、3800型用の動力は、加工の際にミスをして補強を入れてある。その補強は金属のアングル材なのだが……どうやらこの重みが、いいおもりになっているようだ。わずかな差に見える1本のアングル材が、軽い鉄コレ用動力にとっていいトラクション増強剤になったらしい。モーター自体はそんなに弱いものでもないので、トラクションを増やせば牽引力はアップする。そう考えた私は、裸の製品状態の上に、キットを組み立てていて余ったウェイトをぽんぽんと置く。 ――不安定極まりない で、いざ発進! やや苦しそうだが……空転することなく夢空間以下8両をぐいぐいと引っ張っていくではないか! Nゲージの他の動力ユニットに、馬鹿でかいダイキャストのウェイトが乗っている理由が良く分かった。プラスティックのボディは軽すぎて、そのままでは車輪と線路の摩擦力は、時に10両以上にも及ぶ車両を引っ張るには不足するのだ。 と、牽引力増加に向けて方法が分かった所で次なる問題点が。どうやってウェイトを載せるか、あるいはその状態に加工するか。金属なのでプラスティックの塊みたいにニッパーやカッターナイフで切るわけにはいかない。さりとて、キットに付属のウェイトはトレーラー車に積むことを前提に考えられていて長細すぎるのだ。次は、現在製作中の近鉄特急車両に組み込もうと考えているので、さてその時までにいいものを発見しておかなくては。ちなみに近鉄特急は最大で8両ぐらいで走らせるつもりにしているので、鉄コレ動力としては今までの作品の中で一番重い負荷になる。まあ素直にモーター2個組み込んだ方が話早そうなんだけど。
平成18年3月1日
去年の話になるのだが……ネタにしてないのを急に思い出したので。「ムーミンズランチ」という食玩がある。ムーミンのフィギアが1体入っているブラインドパッケージのコレクショングッズだ。全部で……何種類か忘れたのだが、話を簡単にするために全10種類としよう。私が欲しかったのは当然、スナフキン。私の座右の銘「見てないものは信じない」は彼の言葉だ。さて、私の記憶によると私はこの「ムーミンズランチ」を5箱買った。希望のスナフキンが出てくる確率は1箱あたり1/10である。5箱買ってスナフキンが出てくる確率はいくらでしょう? ああ、最初に断っておくが、数学としてやるわけなので確率1/10とする。実際のムーミンズランチが、実は小箱10個入りのボックスを買えば全部揃うとか実際にはシークレットアイテムが含まれているだとか、そういう要素があったとしても、だ。 ――50% って答えたりしないでね(笑) 正解は 1−(9/10)^5 (9/10)^5というのは9/10の5乗という意味である。この値を小数に直すと0.59049らしい(素直に計算機使いました(笑))。それを1から引くと、大体40%というのが答えになる。なおこれは、「2個スナフキンが出てくる場合」「5個スナフキンが出てくる場合」を含めた数値である。そして、期待値を求めると先ほどの誤答例の数値と同じになる。"0.5"個である。5個買って特定のものが出てくるのは整数しか有り得ないのに、0.5個はいかがなものか!と怒る人がいるかもしれないが、期待値と言うのはそういうものなので悪しからず。 さて、結果をお話しよう。私はスナフキンを引き当てることはできなかった。ああ、悲しいなぁ。ということで、また5個買うことにしよう。さて、さらに5個買ってスナフキンが出て来る確率は? これもまた、約40%が正しい。5個買って出てこなかった場合、さらに5個買って欲しいものを引き当てる確率は前と変わらない。再び40%なのだ。ところが、最初から10個買っていたとしよう。10個買って1/10の確率で当たるものを引き当てる確率は? 先ほどと似たような計算である。計算機をフル活用すると…… (9/10)^10=0.3486784401 これは引き当てられない確率だから、引き当てる確率は約65%になる。当然だが5個の時よりも確率が上がるが、しかし5個の時の確率を単純に2倍したものより低い(それもまた当然のことなのだが)。一方で期待値は"1"になる。だけれど、期待値が1だからといって実際10個買って必ず1個手に入る、というわけではない。先ほども言ったが、2個手に入る場合や5個手に入る場合、あるいはゴッドハンドな猛者が10個引き当てる場合があるかもしれない。そういうのを全部ひっくるめて「引き当てた場合」に入れてしまい、それを平均みたいにしたのが期待値なのだ。残念ながら依然として35%弱の確率で……つまり約1/3の確率でスナフキンと対面することはできない。 じゃあ、何個買えば確実に手に入れられる? 答えは「そんな数値は存在しない」である。まあそれは数学上の話であって、この世の法則から言えば全部買い占めたら確実なんだが。ああ、スナフキン、ちゃんと作ってたらの話だけど。実は関係者だけに配られる超プレミア限定版だったりとかいうのはナシだよ。そんなものパッケージのアイテム一覧に印刷するんじゃないよっ! で、必ず手に入るようにしたければ、「手に入らない確率を0にする」ようにすればいい。つまり9/10を何乗すれば0になりますか?という話になる。だがしかしもちろん数学的に考えて、(9/10)^n の値を0にする自然数nは存在しない(実数でも存在せんが)。1/10だろうが1/10000だろうが何乗しても0にならないのはこの世の決まり事であり、ヒットラーでもビルゲイツでもイチローでも覆すことはできない。ただ、実際に9/10を100乗して(つまり100箱買ってきて)スナフキンが引き当てられなかった、というのなら多分運が悪すぎるというだけの話だ。どうしても欲しいのなら、大体30〜40個買えばいいんじゃなかろうか。これでもよっぽど運が悪いと手に入らないが、まあ人生そんなことが起きる確率は非常に小さいんだから。 では、ムーミンズランチを買って欲しいものを確実に手に入れたいなら、どういう方法が一番いいだろうか。当然流通しているものを全部買う、っていうのはナシね。できる限り低コストで、なおかつ確実に手に入れたい。私の実体験によると、5個買って約60%で起きる出来事に命中してしまい不発。また次に5個買うとこれまた約60%の確率でアウトだ。一見すると最初から10個買った方がいいようにも思える。10個買えば当たる確率が65%である。5個買って外して再び5個にチャレンジする時は再び約40%の確率に賭けるのだから。ところが、これは実体験で一度約60%の失敗が起きてしまっているからそう思ってしまうだけなのだ。一回目の5個買いトライにおいて40%の確率で成功するという可能性を無視しているから、再度5個買い足すのが確率の悪い賭けに見えるのである。最初に5個買って欲しいものが出ず、さらに5個買って再び失敗する確率……これを計算するとどうなるか。先ほどの"約60%"の確率を2乗すればいい。そうすると、約35%になる。これは最初から10個買って失敗する確率と一緒だ。5個買って失敗して、さらにもう5個買ったときの失敗の確率……というのは数学で言うところの「条件付確率」というやつである。トータルでみてある確率で起きる事象に対して、途中の段階でもしこうだったら?という条件を付け加えて確率を計算し直す手法である。トータルの確率を途中の段階が起きる確率で割って求めることができる。この場合、約35%を約65%で割るのだ。そうすれば5個買って失敗したときに、さらに5個買ってしっぱいする確率になる。 やや話がずれてきた。最初から10個買って失敗する確率と、5個づつ2回に分けて買って失敗する確率は一緒だと言うことがお分かりいただけたかと思う。では、効率がいいのはどっち? どっちの方がより低コストで手に入れる可能性を持っている? 当然だが、5個づつ買う場合である。最初から10個買う場合、どう転んでも最初から10個分お金を払う必要がある。ところが、5個づつであれば、一回目に確率約40%の事象が起きればそこまででゲームオーバー(ハッピーエンドという形で)。5個分の出費で、それ以上のお金を払わなくていいのだから。これを突き詰めると、「1個買っては中身を確認し、だめだったら次を買う」というのが一番いい方法になる。もちろん、実際にやるならば1個レジに持っていっては店の外に出て開封するのである。2〜3回ぐらいならともかく、10回もやったら確実に"怪しい人"である(笑) 時間がかかるし場合によっては店員さんに訝しがられるが、そういうデメリットはないものとする(笑) さて、1個ずつ買う場合、10個買って手に入らない確率は一気に10個買う場合と同じ。つまり、10個買うまでに手に入れる確率は、これまた一気に10個買う場合と同じになる。気になる人は 1/10+9/10*(1/10)+(9/10)^2*(1/10)+……+(9/10)^9*(1/10) を計算してみて欲しい。最終的に 1-(9/10)^10という結論が得られるはずだ。途中、1/10の確率で出費額が10個買う場合の1/10、9%の確率で1/5、8.1%の確率で3/10……になるにも拘わらず、10個買った時点での入手確率は一緒なのである。どっちがいいかは明白だ。なお「一気に10個買って幸運にも2個手に入れたとき、保存用と観賞用が手に入るというメリットがあるじゃないか!」という人にはこう反論しておこう。2個欲しければ2度同じことを繰り返せばいい、と。ま、実際は多分、ボックス買いをすれば高い確率で1個手に入ると思うのだが…… で、私は結局どうしたのか?って。このムーミンズランチ、実際の話をすると売っている店が少ないのだよ……私が知っている中では三ノ宮のロフトぐらいしか販売店がない。そして私が三ノ宮に行くのは年間1桁回数ぐらいしかない。思い切って「1個買っては売り場の外に出て開封し〜」をやってもよかったのだけれど、恥も外聞もある私には実行できなかった。で、5個買って家に帰って……ガックシ。さあ次も5個買うぞ!と1ヶ月ほど間が開いてチャレンジしに行った時は既にモノがなかった。悲しいね。最終的には、日本橋のこういう食玩を開封or買取して中身を見せて(そしてプレミア価格で)売っているお店に頼った。今日話した確率論とか全然関係ないやん。っていうか、最初から「そういう店に行く」ってした方が確率的にも話の長さ的にも早いっちゅうに。 ちなみに、キッコロ&モリゾーフィギアは……5種類あって欲しいのが3つあった。3つ買ったら全部欲しいやつが1種類1個ずつ揃ってしまった。私の手はゴッドなのかそれとも貧乏神なのか、いまひとつ良く分からない。キッコロ&モリゾーの時は10%の確率を引き当てたのにスナフキンは40%でもダメか。 約40%が起きなくて約10%が起きることもある
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