楽しようとして失敗したから茨の道を行く

阪急5100系用のクーラーを塗り分ける

  模型界における阪急のクーラーの色は、定跡では灰色9号だ。なのに間違えてねずみ1号で塗ってしまった。実車ではファンの汚れが目立つのでそこを再現する人も多い。私はそこで手を抜こうとして、他の物を塗るついでに一緒にクーラーも塗ったのでこのような失敗をしてしまった。反省して、ファンの汚れを塗り分けで再現することにした。
  黒でも良かったのだが、コントラストがきつくなりすぎるような気がして、これまた定番のジャーマングレーを選択。どうでもいいが、ジャーマングレーそのものを塗るのは今回が初?(エアブラシ用の希釈塗料を入れたボトルが見当たらなかった) 旧国の屋根はジャーマングレーとダークグレーを混ぜたものを使っているので、ジャーマングレーを使うのは初じゃないのだが。そして塗料のストックもあったのだが。
  全体を塗り終えたら、側面片側2か所と天面の丸い部分をマスキングする。この丸いマスキングテープを切り出すのに使うのが、上にちらっと写っている「スーパーパンチコンパス」というアイテム。要はコンパスの鉛筆の部分にカッターの刃を取り付けた工具である。最初に買ったコンパスカッターは小さな円が“描け”ず、模型には使いにくかったのだが、このパンチコンパスはかなり小さな円も切ることができる。買ったはいいもののなかなか登板機会がなかったが、先日のOスケールのDD51を作るときに役立った(しかしながら、失敗が重なって日の目は見ていない)。今回が二度目の実戦である。円が小さいので半径の設定に多少苦労させられたが、一度上手く行けばあとはスイスイ。

側面のマスキングも完了

  側面のマスキングテープは「1.5mm×5mm」のサイズで切り出した。全部で128枚を所定の位置に貼り付けていく。もちろん必勝法とかそんなものはなく、ただひたすらに地道にやるしかない。天面の64枚(円形32枚と、コンパスの針穴を覆う32枚)と合わせて192枚。実作業時間は思ったよりも短く、1時間半ぐらい? 車両8両分のマスキングに比べれば簡単楽勝である。ここ、大切だから強調しておく。未来の自分よ、たった1時間半で終わる楽な作業だから今度は楽しようとか思うんじゃねーよ! 

でもって灰色9号を吹き付ける

  白っぽいグレーだが、灰色9号の隠蔽力は高い。下地がほぼ黒のジャーマングレーであってもあっという間に発色してくれる。塗装にかかる時間も10分ぐらい? エアブラシを掃除する時間とほぼ変わりないレベルだ。

でもって剥がす

  やったことのある人にしか分からないが、細かいテープを貼り付けると剥がすのも意外に手間になる。貼るときは位置がずれないように神経を使うが、剥がす時は塗膜を痛めないように注意を払う必要があるのだ。


  まあ、そんなこんなで、完成まであと一歩。はじめの一歩じゃなくて終わりの一歩。

(2016.03.13)

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