カトー製品プチ改造、キハ282-3000

一味違う中間“運転台”車

  詳細は省略するが、前回カトーがキハ283系を再生産した時に、「キハ282-3000を作ろう!」と思い立ってAssyパーツをキハ282-2000を1両分余分に確保した(*1)。その後、重い腰が災いして作業する暇もなく今日を迎え……後輩が遊びに来るにあたり、北海道好きの後輩がディーゼルカーにもハマっているとの情報を得て、これは良い機会だ!と作業開始。阪急5100系はまだ完成していなかったが、運転会に間に合わないものは一旦置いといて間に合いそうなものを優先したのだ。
  キハ282の3000番代について簡単に説明しておく。キハ283系のうち、普段は中間車として使われるが、回送用の運転台を取り付けてあるものがキハ282の2000番代。3000番代はその運転台の取り付け準備車である。2000番代と比べて違うところは、前面窓やヘッド/テールライト、運転室窓、車掌室窓が板で塞がれていること。スカートがないこと。屋根上のアンテナ類がないこと(排気口はある)。あと標識灯掛けもないそうだが、私はこの加工を後述の理由により省いた。

*1 合計で、キハ283(幌付き)1両、キハ282-2000を2両分購入。キハ283とキハ282-2000のもう1両はそのまま組み立てた。

製品そのままの2000番代との比較

  加工点はあまり多くない。塞ぐべき場所のサイズに合わせたプラ板(私は0.1ミリ厚のものを使用)を用意し、銀色を塗り、そして貼り付けるだけ。銀色にはガイアノーツのライトステンレスシルバーをそのまま使ったが、制作者の贔屓目には特に大きな違和感もなく馴染んでくれた(写真で見るよりは色つやの差異は大きくない……と思う)。
  スカートはAssyの組み立て前に外すだけ。台車のネジは、(この車両に限らずAssyで組むといずれもそうなのだが)どこまで締めていいのか恐る恐るの手探りの作業となる。トミックスに比べてカトーは、台車のネジを締めすぎると簡単にネジ山が潰れてしまうような印象がある。最近ではカトーの台車はスナップオン式になっているので、ある意味では理に適っているというか、ユーザーに優しい仕様になっている。

屋根

  さて、問題は屋根である。ベンチレーターやアンテナ類を取り付けるための穴や窪みがあるのだが、本来ならパテ等で埋めて平滑に仕上げるところ。しかし私は手を抜きたかったのと、気が変わった時に2000番代(製品状態)に復帰させられる状態にしておきたかったのが理由で、上からグレーに塗ったプラ板を張り付ける方法を取った。果たして製品状態に復帰させることはあるのか? ないと思う。でも私は軟弱なので万が一を考えてそうしたのである。標識灯掛けを削らなかったもそれが理由である。「模型工房ChickeN」なのである(*2)。
  話を戻して……このプラ板の厚さは0.05ミリ。タミヤが少し前に限定発売したプラペーパーのいっちゃん薄いやつである。買ったはいいものの、ずっと使う機会もなく初登板が今回となった。使ってなかったから使ってみたかったのである。パッケージを開封すると、4枚入りなのに“1枚しか入ってなくて”焦ったのだが、あまりのその薄さに4枚が綺麗に重なっていただけのことだった。
  排気口だけは3000番代にもあるので、この逃げをあらかじめ開口しておき、然る後にねずみ1号で塗装。しかし、カトー製品の屋根のグレーより幾分濃かった。ここは手抜きして楽しようとしてちょっと失敗。機会があれば調色して塗り直したいところだが……またしばらく放置されるんだろうなあ。

*2 説明することではないと思うが、英語の「チキン(chicken)」には「臆病者」の意味もある。「C」と「N」だけを大文字にしたのは、もちろんNゲージのガレージキットメーカー「KitcheN」のパロディだからである。

結構違います

  単体で編成に入れるとそこまで気にならないが、こうして比べるとその差は一目瞭然。でも編成に入れて遊ぶのでそこまで問題でもない???と言い訳してみる。こうして書いているということは「気にしている・問題視している」という証明なのだが(笑) 自己弁護しておくと、模型運転会の日に間に合わそうとすると調色している余裕がなかったわけで……最近時間がないとかやる気がないとかワールド工芸のせいだとか、見苦しいな。
  ところで、カトーもトミックスもそうなのだが、屋根の色は何色の認識なのだろう? この車両に関しては国鉄型ではないからナントカ○号とかじゃないのは分かるのだが、GMの塗料と色の合う屋根に出会ったことがないような気がする。もっとも、 GMの塗料もそこまで正確かと言われるとそうでもなく、各メーカーで色の解釈に違いがあって当然という面もある。グダグダ書いているが、とにかく答えは一つ。「調色が必要だ」。

おまけその1・ダウトバージョン

  実物の乗務員扉の窓は埋まっていない。が、うっかり塞ぐためのパーツを作ってしまった。色を塗る前に気付いたのだが、このパーツ1つぐらい塗っても塗らなくても手間も時間も必要な塗料もほぼ同じ。せっかく作ったのだからと一緒に塗装、でもって記念撮影。乗務員扉の窓が普通の窓ガラスということは、実車では一応乗務員扉として使っているのだろうか?

おまけその2・運転会当日

  後輩が持ってきたキハ283と私の手持ちのキハ283全車を並べて記念撮影。実車では流石にここまでのはないが、2〜3両ぐらい平気で繋げて走ることがあるのがこの形式の魅力だ。中間車も、グリーン車のキロ282を除くと全車2000番代、3000番代だったりなんてことも……。

(2016.03.06)

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