70系のベンチレーター配置


  先日完成したばかりのクハ76。これはグリーンマックスのキットそのままの位置(屋根裏の準備穴通り)にベンチレーターを配置している。ドア間の窓6枚の両端とそのちょうど真ん中、車端部の1個は2連窓の中央側の端、合計7個である。ほぼ図面通りで、私はこれが正しいと考えている。
  下の拡大画像は上の画像の左側のドア間で、少しずれているように見えなくもないが、写真の撮り方でどうしてもこうなってしまう。


  同じくモハ71。屋根は201系のものなので屋根裏の刻印は一切使えない。この作例では、私が割り出した寸法に基いて車端部から
12mm、14.5mm、15.5mm、15.5mm、14.5mm、15.5mm
と間隔を開けて設置した。下の拡大画像は……何かずれてるように見えるけど、実物はちゃんと位置が出ている……はず。ただ、屋根の上ばかりを見て取り付け穴を開けたから、下(車体の窓)とは若干ずれが生じているかも。拘っている割にはいい加減だなあ(笑)
  作るときに気が付けば良かったのだが、図面に書いてある実車寸法を今読み取ってみたところ……窓が各700mm、窓と窓の間が100mmなので、ドア間の6連窓は全体で4700mmということになる。1/150すると約31.3mmで、ここにベンチレーターを3個並べると四捨五入で15.7mm間隔。また、6連窓と6連窓の間は、ドア1100mm、ドアから両側の窓までが530mmだから2160mm。模型では14.4mmだ。ゼロコンマいくらかの誤差は生じるがそこまではやってられない。ただ、累積すると違和感に繋がる差になってしまうので、全体のバランスには気を配った方が良いかもしれない。


  さてこちらは、前々回完成させた第二次代用編成よりGMモハ70。キットそのままのベンチレーター配置で、ご覧のとおり窓と比べるとはっきりと右に寄ってしまっている。6個のベンチレーターは等間隔で、その間隔が若干狭いためにこのようなことに。
  なお、この一体ボディのモハ70の屋根は、既に穴が開いている上にベンチレーター台座までが表現されている。一応親切設計と言えるが寸法面では考察不足。古いキットなので仕方はないと思うんだけど、クハ76を見るとモハ70でも出来て欲しい。どっちが先に設計された製品なんだろうね?





  さて、一気にタヴァサホビーハウスのコンバージョンキットを組んだものを2両分並べてみる。キットの説明書を確認すると、車端部から(モハは非パンタ側から)
12mm、15mm、15mm、……(等間隔にクハは7個、モハは6個)
の指定になっている。私がさっき書いた寸法とは違って等間隔なのだが、簡単な計算で分かる通り6連窓の中央部に来るベンチレーター位置は“ズレ”ない。6連窓の両端に来るベンチレーターが0.5mmずつ“内に寄った”だけになる。……写真ではそのようには見えないのだが、撮影技術云々の前に模型がきちんと制作されたかどうかが怪しいのであまり突っ込まないで欲しい(笑) 実はこのクハ76とモハ70を並べると、同じ位置に並ぶはずなのに少しずれてるんだよな……私は一体どこを見て組み立てたんだ!?


  最後に鉄道コレクション。面倒かつ撮影テクが追い付いていないので拡大画像は省略したが、わずかな差で等間隔には並んでないのがお分かりいただけるかと。
  これ撮影していて気になったんだけど、鉄コレのこれらの車両、真上から見ると“屋根の両端”が車体色になっている。屋根が別パーツで、分割線の都合で車体側に屋根が少し残っているせいでそうなっているのだろう。実車の構造を考えるとこれはおかしいはず……80系の一次車とかだったら良かったのにね(車体色に塗られた面積はもっと広いだろうけど)。

  以上をまとめると、こんな風になる。
・図面、GMクハ76、鉄コレ……等間隔ではなく、私はこれが正しいと思う
・タヴァサ説明書……図面と違って等間隔だが、大きなズレは生じない
・GMモハ70……等間隔で、その間隔もやや狭いのでパンタ側でそれなりのズレに
結論はもちろん、GMモハ70が最大の問題ということと、そして今まで気付かなかったくせに大口を叩くなということである(笑) 先日言った通り、今後モハ70を組むときはクハ76切り継ぎになる可能性が高く、せっかく気付いたがGMモハ70のベンチレーター位置を修正する機会はないだろう……と書きかけてそうでもないことに気付いた。例外的にあと1両だけ、新規に一体型モハ70を組む構想が残っていた。さらに、その1両が組み込まれる編成には、現時点で完成している一体型モハ70も入るので……それらのベンチレーター位置も修正することになりそうだ。
  余談だが、300番台はまた違った配置になっているらしい。図面とぱっと見比べた限りではタヴァサのキットの説明書通りで正しいような気もするが、もし次に組み立てることがあったら一応研究してみるつもりだ。

(2015.08.01)

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