第三次代用編成のやらかした箇所

こちら、塗装後にようやく発覚した大失敗

  先日、侃侃諤諤本編にて話をしていたミスというのはコレ。以前話をした通り、グリーンマックスのクハ76キットは奇数車のみなので、今回のように両端がクハ76の編成を組むためには偶数車を作る必要がある。トイレの関係で窓のないところがあるのだが、そこが奇数車偶数車でちょうど反対になっているのだ。というわけで、窓のないところにに窓を作り、その反対側の窓を埋めるという作業になる。実車寸法を見るとそれだけでは済まないのだが、GMキットはその辺りが厳密でないので割り切って楽をさせてもらっている。
  窓のないところを四角く開けて二段窓を作成し、反対側の二段窓を削り落としてプラ板で埋める、という作業をした――つもりだったが、元々窓のなかったところをそのまま埋めてしまい、二段窓を削り落としたところにまた二段窓を作るというどうしようもないミスをやらかした。しかも、塗装が終わるまで気付かなかった。これはもう史上最大級にアホとしか言いようがない。自分自身に対する怒りとか失望通り越して笑えてくるほどの大きなミス。まあ言い訳しておくと、制作期間が長くなってくると集中力が段々と落ちてくるんだよ……。

裏側から見ると痕跡が

  1枚目の画像だけ見ると、何の作業もしてないだけ……のようにも見えるので、こちら証拠写真。こういう撮影ができる心理的余裕があるなら、せめて塗装する前にミスに気付けよな(苦笑) 周囲に比べて少し白っぽい箇所がプラ板で加工したところ。

  さて、ここで3つの選択肢があった――「偶数車は諦めてそのまま完成させる」「無駄と知りつつもがいてみる」「1両作り直す」。最後のやり直しは面倒なので却下。最初は諦めようかとも思ったのだが、何事も経験してみるのは悪いことではない。無駄かもしれないけど、できる限りの悪あがきをしてみよう。

穴を空け直す

  そういうわけで、“二度目”の偶数化改造に着手。まずは窓のないところに窓を作る作業から。ここで下手に大きく開口してしまうとそれこそ取り返しがつかないので、作業は慎重に。裏から作業した方が、一旦作業したプラ板が寸法の目印になるので間違いが少ない。ピンバイスにドリル刃を長く出した状態で装着し(折れやすくなるのでそういう使い方は普通は良くない)、車体の反対側の窓の隙間から刃を通した。塗装後の作業になるので窓の塗装が落ちるのを気にしないといけないのだが、今回は反対側の窓は削り落として埋めるのでその辺は気を遣わなくてよい。

仮に窓をはめ込んでみたところ

  いつもなら二段窓はプラ板であれこれして作るのだが、今回は切り継ぎに使って余ったクハ76(厳密には余ったわけでもないが……)から持ってきた。窓桟のみを切り出すというのは実はこれがなかなか厄介な作業で、細いので折らないように注意するのはもちろん、凸部ではなく凹んだところを残すのは難易度が高いのだ。
  画像は仮にはめ込んでみたところで、塗装後に接着することにした。車体断面には塗料が回ってないが、そこは筆塗りで対処することに。

窓を埋めるべきところ

  一度二段窓を削り落とし、再度二段窓を作ってしまった場所。こちらの削り落とす作業は楽である。段差に沿ってゆっくり丁寧にカッターの刃を入れるだけだから。問題は埋める方で、どれだけ綺麗に仕上げられるか。

埋めるのに使うプラ板を仮にはめ込んでみたところ

  出来る限りぎりぎり一杯の寸法にプラ板を切り出す。隙間がゼロに近ければ近いほどいい。塗装前であれば多少隙間があってもパテで埋めて継ぎ目消しできるのだが、今回は再塗装をしないで済ませたかったので出来るだけぎりぎりに。一枚目はちょっと不満が残ったので、やり直しをした。画像はその二枚目である。

さて、結果は……

  二段窓、プラ板共に、クリーム2号で塗ってから車体に接着。ここでも、接着剤がはみ出さないように慎重に。塗装前なら修正は楽なので割と気軽に作業するところ。窓側は接着するだけでいいんだけど、埋める方は極力継ぎ目が目立たないよう、継ぎ目に再度塗料を流し込んでみた。
  さて、作業結果はというと……大体想像した通り? 画像の左側が塗装後に作業した車両で、右はキットそのままの奇数車である。継ぎ目の消え方はやはり甘いけど、何とか見れるレベルではないかと。埋めた窓の右側、車端側の跡が大きく残ってしまったわけだが、左(車体中央側)はそれよりマシ? 右側も突き詰めればこのレベルでの修正も出来たということか。

上の画像の該当部分をトリミングしたもの

  車端側だけでなく、下部もちょっと目立つかな……

離れて見ればこんな感じ

  細かいことを言い出すとキリがないし、そもそも塗装前に作業していても完璧かというとそうでもない。切り継いだり埋めたり加工した箇所は、光の当て方によってはうっすらとその跡が残ってしまうことが多いのだ。だから走らせてゆっくり眺めた時にどう見えるかが重要(自分に甘い物の見方)。離れて見れば……そんなに気にならないよね! と自分で納得することにした。

実は一昨日にお見せした画像

  さて、窓を作り直した側はこんな感じ。この画像は一昨日にお見せしたもので、左がモハ71、右が加工し直したクハ76である。右の車両の左から二番目の窓が塗装後にやり直した場所で、これまたそーんなには気にならないはず……。

実は高さが揃ってない

  塗装前に仮にはめ込んだ時には気付かなかったのだが、二段窓の桟が微妙なところ揃ってない。これまた、埋めた側と同じ論理で自分に甘い合格点を出すことにした。

  模型制作のスキルのうちの何割かは、失敗をしたときの修正力だと思っている。今回のことはいい経験が積めたと前向きに考えたい……けど、やっぱりミスしないのが一番だよねー(苦笑)

(2015.07.28)

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