旧国ディティールアップ大作戦

連結器周りをディティールアップしてみた

  旧型国電をグリーンマックスのキットメインで組み立てていて、もうちょっと何とかしたいなと思っていたのが連結器周り。今まではボディマウントタイプのTNカプラーを取り付けただけで終えていたのだが、実物は連結器以外にもいろいろ付いていて少し様相が異なる。すべては無理でも、もう少し雰囲気を出したいなあと。思いつつなかなか実行しないのも私の癖だが、この度動力をTM-17へ換装するついでに研究してみた。

連結器周りのアップ

  真っ黒のパーツが多くて見えにくいので、やや露出オーバー目に撮ったカットを採用している――HDRとか使えばもうちょっといい感じで写せそうなのだが、私はHDRが好きでないので。HDRに設定した後戻すのを忘れるから(笑)
  ディティールアップの検討に使ったこの車両は、先月完成した車両の中からクモハ60151。完成後に早速動力がTM-17に更新された(笑) そして新たに取り付けてみたものは

・ジャンパ栓(KATO Assy)
・乗務員ステップ(TAVASA)
・排障器(真鍮板より自作)
・釣合空気溜(プラ棒より自作)
・連結器付近配管(主に真鍮線で自作)

左斜め前45度(適当)より

  順に説明していこう。
  ジャンパ栓はカトーのAssyパーツで115系用のもの。成形色青15号の軟質プラと呼ばれる塗料の定着しない素材だ。取り付け後はあまり触らないだろう……ということでガイアノーツのマルチプライマーを塗った後、同ニュートラルグレーI、朱色1号(GM)の順で塗装。ホース部分は後から筆塗。艶消しブラックが良かったのかもしれないが、ちょっと白っぽくなるのが嫌でガイアノーツのセミグロスブラックを使ったのだが、思ったよりツヤありになってしまったので、今後要検討。取り付けは車体には穴を開けず(追加加工せず)、ジャンパ栓側の取り付けボスを切り取ってゴム系接着剤でイモ付け。意外としっかりくっつきます。この部品、カプラーの首振りに干渉しそうで心配だが、半径280mmの曲線は無事通過した。
  乗務員ステップは床板側に接着。ボディの裏側に付けた方が少しでも実感的な位置に取り付けられるのだが、そうすると床下を外した時の置き方に気を遣うので床板側に。しかし、後からジャンパ栓も取り付けることにしたので、結局下回りを外したら置き方には注意が必要となった。というわけで今後は接着箇所を変更するかもしれない。

先ほどの画像のアップ

  排障器はM車とT車で部品、取り付け方法が違う。このクモハ60151(動力車)は、カプラー取り付け部の出っ張りに自分で折り曲げた真鍮板を張り付けてある。T車はタヴァサの部品で、製品はカプラーポケットに取り付ける仕様だが私の制作した車両ではカプラーポケットを切り取ってしまっている(TNカプラーに干渉するから)。そこで、残っている台車のステーをプラ板で作った部品で延長し、そこに接着。なお、折り曲げただけの状態だと折れてしまいそうだったので、折り曲げ箇所をハンダで補強してある。この部品を取り付けると、国鉄・JR型のNゲージがスケールよりも線路幅が広いことを思い知らされる(苦笑) それから、グリーンマックスの台車のブレーキシューが正しい位置にないことも……。線路幅はともかく、ブレーキシューはいつかやりたい?
  連結器付近の配管は、以前侃侃諤諤本編で話した通り銀河モデルの部品が旧国に使えない。よって真鍮板と真鍮線で自作した。まずは、真鍮板に真鍮線を2本揃えてはんだ付け。TNカプラーに当てながら適宜折り曲げる。あとは塗装して真鍮板の部分をのりしろにしてゴム系接着剤で接着。コックに関しては、真鍮パイプを細かく切って色を塗ってから接着。手間自体はそこまで煩わしくないのだが、細かいので塗装時にかなり気を遣う。2〜3両分やるならできなくはないのだが、量産を考えると再考の余地というか必要あり。次回からは塗る前に線に固定してしまおうと思っている。

配管部品の塗装前、取り付け前の状態

  配管部品はこんな感じで作成する。上が真鍮板にはんだ付けしたところ。線、板共に適当にカットしながら順次はんだ付けしていく。量産効率は良いが、たまに曲げている最中に外れてしまうのでしっかりはんだ付けしておかないと後で泣きを見ることになる。その後下の写真のように曲げる。旧国の場合、この部分も車両によって微妙に個体差がある? なので、全く同じものを作る必要がないのでその点は気楽。
  次回からは、この段階で細切れにした真鍮パイプをはんだ付けすることになろう。うっかり熱を伝えすぎて根元の部分がぽろっと外れないようにしないと。この辺りが上手く行かないとなると、残された手段はデカールを細く切って巻き付けるぐらいなものだが、それはそれでまたしんどそうな作業だ。

反対側

  反対側には釣合空気溜を取り付けた。これまた侃侃諤諤本編で一度話をしたが、ケチってタヴァサの製品は採用せず直径1.6mmのプラ棒を自分で削って取り付けた。実物にあるリブ?を再現しようか悩んだのだが、面倒なのとあまり効果がなさそうなので省略。釣合空気溜自体も目立たない。もっと太いプラパイプから作って存在感を出そうか? ちなみに、もうちょっと前(乗務員ステップの裏ぐらい)に付いている車両が多いようだ。
  タヴァサのサイトの作例ではホイッスル(警笛)が付いていた。しかし、実車写真でほとんど確認できないので付けないことにした。それよりはATSの車上子っぽいものの方が目立つので、部品を自作しなければならないが考慮には入れている。
  効果が大きいのはやはりジャンパ栓。今回付けた部品の中では唯一車体に付いてるし、前面に出っ張って自己主張が激しいしで目立たないわけがない。最初から分かり切っていたことだが、付けるとカッコいいし“模”える。カトーの部品がポリプロピレン製(?)で塗料が乗りにくいのが残念。αモデルから(おそらく)スチロール樹脂製の部品が出ているが、コストがざっと3倍以上なので使用を躊躇われる。効果的な部品だからお金を掛けるという選択肢はアリなのだが……。


* 初回更新時に「(おそらく)スチロール樹脂製」と書きましたが、正しくは「ABS樹脂製」だそうです(2014.12.11.追記)

(2014.12.08)

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