TGV Thalys(2本目……?)

KATO TGV Thalys

(本日は白兎クンとの会話形式で話を進めます)

白兎 「なんだ? また買ったのか?」
雪翼 「ん……まあ、そういうこと」
白兎 「買い物した割には微妙なテンションだな」
雪翼 「あ……いやまあ、その……」

Thalysが2本

白兎 「間違えて同じの買ったのか、まあ気にするな、頭がボケてるキミにはよくあることだ」
雪翼 「いや、違うんだ、同じのを買ったつもりが違うものだったんだ」
白兎 (はぁ? いよいよ本格的に頭ボケてきたか……)

品番が違う、箱のデザインも違う

雪翼 「まだボケてないって、これ見てよ、品番が違うだろう?」
白兎 「う、うむ……確かに10910番と10918番だな」
雪翼 「10910番と思って買って来たのに……」
白兎 「違うの買って来たからいいんじゃないのか? 頭大丈夫か?」

2枚目の画像で既にお気付きの方も多いと思うが……

  さてここからは通常モードでお話を。なお、2枚目の画像を見て既にお気付きの方も多いと思うが、両者で塗装が違う。この4枚目の最後の画像は、それが分かりやすいような角度で写し直している。では「同じのを買って来たつもり」についての詳細を。
  この車両は「TGV Thalys」(タリス)、フランス国鉄が誇る高速列車の一種である。1編成10両で組成されているのだが、2編成繋げて走ることもある。そこに”模”えたというわけである……話は見えてきたと思うが、私は2編成繋げて走らせよう、そう思って既に持っているにも拘わらず”もう1編成”のタリスを買って来た”つもり”だったのだ。だが家に帰って来て見比べてようやく気付いた。品番違うやん。塗装違うやん。ネットで調べたら、今日買った10918は「新色」らしい。ああ、2本繋げて走らせるつもりだったのに……。もっとも、旧色から新色への過渡期はあったはず。「旧色+新色」の組み合わせがあったはず……なのだが、話はそう簡単には終わらない。
  連結できるようにするには、まず前面最前部の(実車で言う所の)連結器カバーを外さなくてはいけない。ところが模型は、連結運転が考慮されておらず、ボディと一体で成型されている。つまり連結器を仕込もうと思ったら(実車に於ける)カバーの部分を切り離さなくてはいけない。カバーと車体本体を繋ぐラインは日本の新幹線のような直線ではなく、曲線になっている。全く厄介なことだ。直線でも集中力を要する作業になるのに、曲線になると大変難易度の高い工作になる(と思われる)。
  ここで、もし2編成が同じ色であればある逃げ道が存在する。工作が手に負えない難易度だと思ったら、その時点でカバーを「切り離す」作業から「削り落とす」作業に変更すればいい。そうすればかなり自信のある工作内容に変貌する。どういう違いかと言うと、前者はカバーを保存したまま本体から切り離す必要がある。カッターの刃はカバーと本体の継ぎ目のみにしか入れてはならない。後者はカバーの作業後の状態を問わないので、カバー側に大胆に刃を入れて最終的に本体側に継ぎ目のラインさえ残せばいいことになる。
  作業内容が後者に変更された場合、連結器カバーのある状態への復元はできなくなる。しかしながら、2編成あるうちの1編成を「増結専用編成」に指定すればそれでも問題ない。増結時にしか使わない編成であれば、カバーが常に外れた状態で構わないからだ。ところが、2編成で色が違うとそうも行かない。常に両者を連結して走らせるのならともかく、両者が別物である以上、新色単独編成、旧色単独編成でも走らせるようにしておきたい。そのためには”前者”の、後からカバーを付け直せるような工作を進める必要がある。途中で詰まっても逃げ道はない、プレッシャーの大きな作業になってしまう。
  というわけで、当初の目論見が大きく外れてしまった。新色が発売されたというのは、言われて見ればそんな話を聞いたことがあったような気もする。でも発売された時はマーク外だったんだよ……。旧色買ったのも、どちらかというと馴染みの店員さんに勧められてだったし……。手持ちのコレクションのバリエーションが増えたという意味では喜ばしい誤算なんだけれど、2編成繋げて走らせる夢が遠いものになってしまったのは痛い誤算である。これはひょっとすると、模型の神様が「別々に走らせて遊びなさい」と私に告げているのかもしれない。そう思って素直にそれぞれのカラーを楽しむことにしよう。

(2012.11.22)

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