この写真、主役は赤い機関車ではなく後ろの黒い貨物、滅多に走らないシキ800だ。鉄道の走行写真なんてかなり久しぶりなので勘が鈍っていることこの上ない。オマケに置きピンしにくい場所だったので、カメラもフィルムカメラのα-9じゃなくα77だったので思い切ってAF性能を試しがてら非置きピン撮影。しかも、私は普段1コマ撮影主義なのだが……連写性能の高いα77使ってんだから、1コマ目に集中してシャッター切った後、そのまま連写してみようということで何コマかシャッターを切っている。 結論として、従来からの置きピン&1コマ撮影の方が性に合っている。それはともかく、今回のメインはRAWファイルでの撮影だ。RAWが何かっていうと、普通デジタルカメラは、撮影直後にカメラがデジタル処理をして撮影データーを画像ファイルに変換している。多分JPEGファイルにするのが一般的ではないかと。どういう
処理をしているかと言うと私も良く分からないのだが、色情報を得るためにカラーフィルターを通しているのをあれこれしたりとか、カメラ側の撮影設定でコントラストや彩度をいじっていたらそれに合わせた処理をしたりとかじゃあないだろうか。それに対して、イメージセンサーが受け取った光量データーをそのまま出力したのがRAWファイルである。普通のパソコンに入っている各種ソフトでは”開く”ことの出来ない(一応画像か?)ファイルで、専用のソフトを通して初めて画像ファイルとして見ることができる。RAWデーターはそのままじゃ使いにくいので、その専用ソフトを通して一般的な画像データー(JPEGとかTiffとかBitmap)に変換する。「どうせ変換するなら最初からJPEGでいいじゃん」とは思わないで欲しい。JPEGファイルは不可逆圧縮をかけているので、基本的に画像は劣化しているものと思って欲しい。さらにJPEGはレタッチをかけて画像に修正をかけるたびにどんどん劣化していくと考えた方がいい。そういう圧縮をかけていない生の撮影データーがRAWというわけである。
そいて、各種画像ファイルに変換する時に様々なパラメーターが変更できる。明るさであったり、コントラストであったり、彩度であったり……何か良く分からない項目もたくさんある。こうした作業をフィルム時代に倣って「現像」と呼んだりする。一度やってみて、こんなの現像でも何でもなくてただのファイルの変換処理じゃないか、と思ったが。あと、フィルムは一度現像したらそれっきりだが、RAWのそれはパソコンのファイル処理なので何度でもやり直しが可能である。 さて……先日侃侃諤諤で私はRAWデーターのことをいまいちよく分かってない発言をした。それは何かと言うと、今までJPEGでしか撮ってなかったけど、RAWとJPEGの同時撮りをしたらきっと倍ぐらいのデーター量になるだろう、という内容の発言。大間違いでした。JPEGが1枚10メガバイト前後なのに対して、RAWデーターは24メガバイト少々。倍じゃなくて3.5倍程度になります。撮った直後に撮った画像を確認しないのであれば、同時撮りじゃなくてRAWデーターオンリーでもいいんだけど、それでも倍より早く記録メディアやHDDの容量を食いつぶしていく。これは私の想像なのだが、α77は記録画素数が2400万(6000×4000)。で、一画素あたり1バイトだとすれば……? そのまま2400万をかけると2400万バイト、即ち24メガバイトになる。計算上は合っているので、他の画素数を持つカメラを持っている人に「RAWデーターは何メガバイトぐらいになる?」と聞いてみると面白いかもしれない。 で、パラメーターをいじくってみたりして「現像」という名の画像処理を行ってみたのだが……うーん、良く分からない。メリットが良く分からない。特に何もいじらなくても普通に出力したらいいんじゃないか? と言いつつ、実は上の画像は少々ホワイトバランスを調整している。でもコントラストとかいじる必要あるのかなー。よっぽど失敗した写真を救済するには使えるかもしれないが、フィルム時代では「失敗写真」で終わっていたものをそこまでして使えるものにしたいのか?という疑問は残る。かといって、JPEGは先述の通り不可逆圧縮をかけているので、本気撮影するならRAWで撮るのが必須にはなるわけだが。ちなみにTIFFで出力してみたのだが、何でこんなに重いんだろう(苦笑) RAWで24メガだったものがTIFFでは69メガ近くになった。TIFFって非圧縮だと思うのだが、それでも24メガぐらいで済むと思ったんだがなあ。いろいろと知らないことが多いようだ。
(2012.08.03)
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