デキ3 二代目の二台目―ポール仕様

ちょいと完成が遅れたデキ3、2ノ2

  一台目の次に着手しながらも、ポールの加工に失敗し部品待ちとなり、完成がデキ三兄弟で一番遅れてしまった次男坊(?)。今月作った三台のデキ3の中では、実車の一番古い姿を再現したモデルとなる。問題のポールは……ちょっと誤魔化した作りになったので……上げ下げがちょっとスマートにはいかない。というか、よく見たら支持部がちょっと傾いてる気がする。
  説明が難しいのだが、ポール部は3つの部品で出来ている。土台に設置する支持部(左に短い腕のようなものが伸びてる部品)、ポールの土台(支持部についている部品)、ポール本体。ポールの土台とポール本体はハンダ付けして問題ない。ポールの土台と支持部は0.6ミリ径の真鍮線を差し込んで組み合わせてあり、一応可動式なので上げ下げが可能。ここんところの組み立てが、説明書には「片側のみハンダ付け」とある。表側になるポールの土台部だけに真鍮線とハンダ付けしておけば、真鍮線が抜けずかつポールの上げ下げができるというもの。なのだが、普通にやるとハンダが内側のポール支持部まで流れてしまうんでないか? まあ、工夫して何とかなったのだが、ヤスリでハンダを流した後を均していると……ポロっと真鍮線が抜けてしまった。だめだこの方法じゃ、といろいろいじくっているうちに部品が折れてしまい、再起不能(部品請求)となったわけだ。
  その後頭を冷やして考えていたのだが、先に組み合わせると塗装はどうするんだろう? 土台部に支持部を被せるように組み合わせるのだが、そうすると土台部に塗料が回らないよね? ポールを上下に動かすと隠れる場所が変わる、即ち塗料が回らなかった部分が露出するんだけど? まさか細かく可動部分を動かしながら色を塗れってか?
  結局、各部品はバラバラのまま塗装し、後から接合することにした。真鍮線は、内側からゴム系接着剤をこびり付かせて実用上問題ない程度に固定してある。我ながら分かりにくい説明だが、図解でもしないと上手く説明できないし、多分これを参考にこいつを作る人は現れないと思うのでこれ以上はやめておく。

”長男”とのツーショット

  最初に作ったビューゲル・黒仕様と少しだけ塗装が異なる。実車写真をネットで探し、自分の感性も加味しつつ違うと思った部分を模型に反映させた。ポール仕様は前面手すりが白く、側面窓はサッシまで白い。あと、ステップの先端部?も白かったので塗ってみた。他、ビューゲル仕様はツヤあり、ポール仕様は半ツヤで仕上げてある。レタリングも、場所や張り方が違うのを再現した。本当はビューゲル、ポール仕様ともに他に細かい表記があるようなのだが、付属してないし他のメーカーも作ってなさそうだし自分で作るのも面倒なので、あっさり諦めた。

最初にやるべきだったかもしれないが……

  このデキ3、とても小さい機関車である。実車も(実車としては)小さいし、模型にするとなおさら小さい。何も知らなければ自走する姿にびっくりするぐらいのサイズだ。しかもそれが、最新仕様の製品ではそれなりにスムーズに走る。3台作って、一番走りがいいのが”長男”で、”次男”と”三男”は……やや音がやかましかったり、何故か速度を上げるとキーキー言ったりするのだが。それでも走りは(このサイズとしては)素晴らしい。
  走りについては動画の用意が面倒なので、サイズだけでも実感してもらうべく500円玉を横に置いた画像を用意してみた。こんな小さなものをちゃんと作れる私の腕がいい、というわけではない。私の腕でもきっちり組み立てられて、しっかり走るよう設計したワールド工芸に脱帽である。

(2012.01.28)

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