ROCO SBB IC2000

ROCOのSBB IC2000

  見慣れない車両かと思うが、それもそのはず。日本ではなくスイス連邦鉄道(SBB)のIC2000という名称で呼ばれている車両だ。模型も日本製品ではなく海外メーカーのROCOの製品。実車について説明しておくと……いや、にわかファンなんですがね。見ての通りオール2階建て車両の客車。電車ではなく客車(自走することができない)で、この車両からみて反対側に機関車(Re460という形式)を連結して走る。

制御客車、という日本では珍しいタイプの車両

  客車ではあるものの、見た目どおり運転席を備えている。機関車を先頭に走ることもあるのだが、こちらの車両が前になることもあるのだ。その場合にこの客車の運転席に運転手が座って最後尾の機関車を制御して走る。制御客車というらしく、日本では珍しいがないこともない。嵯峨観光鉄道の列車の他、大井川鐵道の列車にもこの方式だったと記憶している。普通の客車列車と比べて、機関車をいちいち付け替えなくていいというメリットがあるようだ。
  なお、この制御客車の先頭部のデザインは、先ほど述べた機関車Re460のデザインを踏襲している。

食堂車

  日本ではすっかり廃れてしまった食堂車だが、海外の長距離列車では健在らしい。こちらはビストロと呼ばれる車両(厳密には食堂車ではない……?)。平行四辺形に赤く塗られており、編成でいいアクセントになる。
  IC2000の編成パターンは、
制御客車+2等車×2〜3+食堂車+1等車×2〜3+荷物室付1等車+機関車
という具合になるらしい。制御客車は2等車。食堂車(ビストロ)は連結しない列車もあるんだとか。ええと、少し前のRMMで読んで得た知識です。これに加えて、動画を見ていると制御客車のさらに前に2〜3両繋いで走っているシーンもあった。やってみたいなあ。

こちらが荷物室付き1等車

  機関車を繋ぐ側となる荷物室付き1等車。機関車は音が大きくうるさいが、間に荷物室が入るので1等客車のお客さんもあまりうるさくないのだろう。この辺の発想はかつての日本の客車特急列車と似ている。古の「つばめ」「はと」は、必ず機関車の次に半分が荷物室となった車両を繋いでいた。ただし、その車両は1等車ではなく3等車だったのだが……。
  IC2000は、最高時速200キロメートルの高速列車。日本では2階建てのMaxシリーズが最高240キロだっけ?でかっ飛ばしているが、客車列車が時速200キロ出すのは欧州ならではだろう。 そしてIC2000は客室の出来が非常にいいらしくて、乗っているとそんなスピードで走っているとはとても思えない……って書いてあるのをどこかで見た。
  うちの家の模型のIC2000は、現在困ったことに機関車がない(一応手配中)。早く走らせてみたいところだが、しばらくは飾るだけで我慢しよう。

(2011.11.18)

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