南海10000系「サザン」中間新造編成

南海10000系

  グリーンマックスの塗装済みキット、南海10000系を組み立てた。正式な商品名は
南海10000系「サザン」現行塗装(中間新造車編成)
という長ったらしいもの。現在「旧塗装」は発売されているが、「中間改造車編成」は未発売である。実車の登場時は2両編成で白地に緑帯の落ち着いたものだったが、何を血迷ったか現在はこの模型のようなシルバーに南海らしいブルーとオレンジの帯が入った少々派手な装いに。編成を4両に増強する際に、2両編成を中間車に改造して別の2両編成の間につなげた物と、新しく中間車を作って増結した物とがあるらしい。後者は先頭車2両と中間車2両の製造時期が大きく異なるために窓割りが大きく違っている。そこが面白い……とも言えるし編成に統一感がないという見方もできる。まあともかく、そんな中間車を新しく起こした編成がキットと完成品の両形態で発売されている。何故キットを買ったのかというと、車番が選択できるのがキットの強みだった……のかな? あと、どうせ一部未塗装の部品が気に食わなくて色を塗るんだろうから、それなら分解の手間を考えると最初からバラバラのキットの方がいい!という結論に至ったものと思われる。買った当時のことは良く覚えてないや。

今回は配管には手を付けず

  前回の103系のときは配管を屋根の地色とは違うグレーで色差しして目立たせていたが、今回は特に何もしていない。ご覧のとおりキットの状態でかなり明るいグレーで、じゃあ逆に濃いグレーで配管を塗ってみるか……?というのはもちろんリアルじゃない。実車はひょっとしたら色調の違う似た明るさのグレーなのかもしれないが、もう面倒なので何もしないことにした。手抜きです、手抜き。その代わり?クーラーのメッシュが存在するはずの部分を黒いグレーで塗り分けてみた。一旦濃いグレーで塗ってから、該当部分をマスキング。テープを小さく切って1枚1枚貼っていくわけだが、2編成8両で112箇所。配管の色差しとどっちの方が楽でしょうか?(笑) 

連結面、幌は妥協?して片側のみ

  こちらは連結面。例によってGM製品には基本的に連結面の幌が存在しないので、カトーの分売品を使って幌を取り付けた。が、連結する両者に取り付けると連結箇所によってはクリアランスが確保できず……。床板に遊びがあって連結面距離を確定させられないのも悩ましいところだった。というわけで、私としてはあまり好きでない選択肢なのだが、連結する片側にのみ幌を取り付けることで解決した。これをすると編成表を見なくても連結する車輌の向き等が分かるというメリットもある。連結面の片側にのみ幌が付いているという違和感は拭えないのだが、この際仕方がない。
  ちなみに、103系の時に使ったカトーの幌はキハ40や221系に使われている部品。今回はそれよりもやや幅の広い、多分20系客車用他特急車両用のものと思われる部品を使った。

GM製品は幌を取り付けない前提なので、その部分がディティールフル

  画像は上の写真を部分拡大したもの。繰り返しになるのだが、GM製品は幌を取り付けない前提で作られている。そのせいか貫通扉部分の彫刻がやや細かい。画像処理で濃い色で残っている部分、これは実車に存在する手すりを表現したものである。乗客が車輌間を行き来するときに掴めるように設置している……のだと思う。どの鉄道のどの車輌であっても大体あるのではないかと。他社完成品でもこの彫刻は存在するのだが、幌を取り付けることを考えてか控えめの表現になっている。逆に言うとGMのものは少し飛び出ていて、実物の雰囲気がよく出ている。
  ――しかしながら
他社パーツの幌を取り付けるときには……邪魔だったりする。幌の内側が干渉してきちんと取り付けられないのだ。車輌側を削るのはなんだか勿体無い気がするので、干渉する部分に絞って幌側を削ってある。画像左側がそれ。まったくもってスマートなやり方ではないのだが、連結して走らせれば目立たないので良しとしよう。あと、カトーのこのパーツには内側に謎の枠がある。何を表現したいのかよく分からないものなのだが、それもまたGM車体には干渉するので切り取ってある。総じて面倒な作業だったりする。

というわけで2編成8両

  実車は現在、10000系同士の2編成8両という列車がないらしいが、私は敢えて往時の姿を楽しめるよう基本、増結セットで8両用意した。もっとも完成させた今は、冒頭で記した「中間改造車編成」が発売されることを期待して1編成だけにしておけば良かったと思わなくもない。現在走っている列車は……忘れたけれど確か7100系だったかな?を連結しての8両編成らしい。そちらはマイクロエースから製品が出ており、多くの人はマイクロエースの車輌にGMの増結編成を買って来て繋いで楽しんでいるとか(マイクロエース製品の方が動力ユニットの性能がいいと言われているため)。
  で、実は実車には乗ったことがない。写真はあるんだけどね。ちょうど昨日、写真ファイルを見ていたら車庫で撮らせてもらったこの車輌の写真が出てきた。確か「橘発の夜行鈍行」でも紹介させてもらったことのある写真じゃないかなあ。当時は全然南海電鉄に興味がなくて、そして今もそれほど興味があるわけでもない(酷い話だな……)。購入動機に占める実車への興味関心好意は半分、残りの半分は「GMが関西私鉄の製品を作った」こと??? マイクロエースが作ってたら買ってなかった可能性はかなり大きいな……おっと、南海とマイクロエースが大好きな後輩から電話が掛かってきた。何の用だろう。

(2011.10.13)

▲お戻りの際は、ブラウザの機能をご利用いただくようお願い申し上げますm(_ _)m▲