統一球を買って来た

プロ野球で今年から使われ始めた統一球

  プロ野球の世界では、去年までは球団によって使うボールが微妙に違ったとか。俗に言う飛ぶボール、飛ばないボール。酷いところでは対戦相手によってボールを変えていたとか。つまり、一発長打が怖いチームには飛ばないボール、怖くないところには飛ぶボールと使い分けていたそうな。ちなみに阪神は後者だったらしい。去年はともかく一昨年は投高打低を代表するチームだったからね。
  ――そんなんじゃいかん!
ということと、国際試合で使われるボールとの質の差を考慮して、今年から12球団で同じ仕様のボールが使われるようになった。牛革の質を敢えて落とし、縫い目が少し高くなり、そしてボールの飛距離が下がったことによりバットの芯で捉えないとホームランが出にくいという。硬球でキャッチボールしてみたり、硬球用のバットを使ってみたり、硬球を打ってみたりする橘雪翼がこれに興味を持たないわけがない。という割にはシーズンが始まって半分が経過するぐらいまで静観してたわけだけど、この度晴れて手にしました。
  実際持ってみての感想を口にする前に、商品についての文句を。まず、シリアルナンバー入りとのことなのだが、それ、必要か? まあ、入れるのはそれはそれで構わないんだけど、入れ方に問題が。ボールに直接プリントするのは以ての外で、流石にそれはなかった。ナンバーが印刷されたホログラムのシール(左上で光ってるヤツ)が貼られていたのだが、剥がすと……糊が残った。これが非常に腹立たしい。こんな質の悪いシールを使ってシリアルナンバーを入れるのなら入れないほうがいい。次に下の台座。プラスティックのがっちりしたもの、ではなく、薄い樹脂製のぺらぺらしたもので安っぽい。こんなところに金かけて値段が高くなるよりそのほうがいいので間違ってはいない。が、しかし、そこの部分に粘着素材を付けてボールを固定していた。幸いにしてこちらの粘着素材はボール側には移っていなかったが、剥がすときにちょっと気分が悪かった。ここに固定する意味はあるのか? それに、今回たまたま糊が残らなかったが、例えば今年の夏の暑さで糊が劣化するとどうなるか分からない。ボールにダメージが出る商品形態は改めてもらいたいものだ――ってここで書く暇があったら直接販売元に言うべきだけどね。

去年までのボール……ではなく都合により別のボールと比較

  去年までのボールと比較するのが一番なのだが、私が持っているプロ野球の公式戦で使う硬球は偶然拾ったファールボールが1つだけ。今も大切に持っているのだが、甲子園の土やら何やらで汚れていて写真を撮るのにプリンターの上に置くのははばかられた(下はこれ、プリンターです(笑))。というわけで、新品に準ずる綺麗なボールということで……以前買ったミズノの硬球を。記憶が正しければ大学野球で使われるボールだったかと。若干だが、画像でも縫い目の高さが違うのが分かってもらえるだろうか……? 統一球の方がわずかに高い。
  ――なんだけど
後述する調べもののついでにチェックしたら、統一球は縫い目が若干低くなってるんだって。それでも左のボールの方が縫い目は低く感じるので、プロ野球に使われるボールはもっと縫い目が高かったということか。でも、 タイガースの球団指定練習球というのもあるのだが、そっちよりも統一球の方が縫い目が高いような気がする……うーん、よく分か らない。次に、革の質。確かに違う。ざらついている、と表現される統一球だが、これをざらついていると言われれば確かにそうなのかもしれない。ツヤ加減を見てもかなりマットな感じ(マートンじゃないよ)。あと、何か一箇所ベタつくところが……ってそれはシールを剥がした後でした(<根に持つタイプ)。
  「ところで、加藤良三って誰?」との疑問をお持ちのあなたにお答えしておこう。日本プロ野球機構のコミッショナーです。ボールにも「COMMISSIONER」って入っているのが画像で確認できるかと。「この加藤良三のサインって、試合で使われてるボールにも入ってるの?」という疑問をお持ちのあなた、私も知りません。疑問です。ということで、是非球場に足を運んでホームランボールかファールボールを拾ってご確認を……って言おうとしたけどちょっと調べたら書いてあった。「プリントされている」ようです。メジャーを倣ってのことだとか。

  さて、最後は実戦だ。このボールは本当に飛びにくいのか。次は飛距離の実験結果をレポートしてみます……なんてことできたらいいんだけど、出来ませんのであしからずご了承ください(笑)

(2011.07.28)

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