南海2300系完成

ん? 天空?

  緑と赤の「天空」――これは前に完成してお見せしたもの。本日の主役はこれではなく……








天空の後に繋がってるのが2300系

  その後にあるのが本日完成した南海2300系。実車は現在「天空」との連結運転はしていないみたいだが、かつてはやっていたらしいのでウチの模型は「天空」と2300系の組み合わせで走らせることにした。なお、「天空」には動力を組み込んでいないので、走らせるためには2300系が必要になる。実車は必ず2000系もしくは2300系と組んで走らせるようにしているらしいので、模型でもそれを真似ている(メカニズムとしては単独走行可能だが、故障時に備えて2編成繋げているらしい)。

というわけで、南海2300系

  前置きはこれぐらいにして、完成した南海2300系。「天空」同様レールクラフト阿波座のキットを製作したもの。真鍮エッチング板を折り曲げた車体本体に、洋白の妻面、真鍮ロストワックスの前面を組み合わせて車体を構成する一般的な内容のキットだ。以前にも話したとおり、配管については特に説明書に記述がない。私は店長氏に屋根上の画像を送ってもらって、それを参考に自分なりに工作してある(以前に紹介済み)。他、好みで前面にTNカプラーを使ったり、車側灯にクリアーパーツを入れてみたり。
  動力は2300形(写真では左奥)に搭載。「天空」と連結しないほうの車輌だ。鉄道コレクション用動力ユニットにはTNカプラーをそのままでは取り付けられない。動力軸を犠牲にして取り付ける方法を考案してはいるが、今回は金属車体の車輌を4両走らせる必要からなるべく動力軸は犠牲にしたくない。ということで「天空」とは連結しない方に動力を載せ、非動力車にTNカプラーを装着して「天空」と連結させることにした。と書いたが、実は動力車にもきっちりTNカプラーを取り付けている。でもこれはダミー扱い。TNカプラーの後端部を切り落とし、そのままでは連結器本体が左右にぶらぶらするのでゴム系接着剤で固定してしまっている。連結までは可能だが、カーブに差し掛かると連結器が左右に動かないので脱線してしまう。

前パンタ

  2両編成で2両共にパンタグラフを装備する。この画像で手前にある2350形は前面に、後の2300形は連結面型に載せる。シングルアーム型で編成を組んだ時に2つのパンタグラフは同じ向きとなる。こういう位置関係になる車輌はちょっと珍しいかも?
  2350形前面に幌を取り付けてあるが、説明書によると2300形に付けるべき。何故こちら側にしてあるかというと、「天空」と連結するのが2350形だから。実車で「天空」と一般車輌の通り抜けができるのかどうか知らないが、「天空」の2300系寄りに連結する車輌には幌が付いていた(ような気がする)ので、幌で繋げてあるような気がしてこういう構成にしてある。2300形にも付けるべきかもしれないのだが、幌受けに黒く色差ししたのが気に入っているのでそれが目立つよう取り付けていない。実車の幌受けの黒部分はもっと細くてシャープなんだけどね。

2300系は各編成に花の模様が入っている

  2300系は現在4編成あるらしく、編成ごとに花の名前が付いている。私が選んだのは第二編成の「はなみずき」。特にこの花に思い入れがあるわけではないが、店頭でデザインを見せてもらって一番気に入った。見る前までは第一編成の「さくら」にする予定だったんだけどね。
  室内にはクロスシートを表現。このシートのパーツもキットに付属していた(おそらくキングズホビーの部品じゃないかと)。ロングシート車輌だと室内に椅子がなくても目立たないが、クロスシートやリクライニングシートの車両はないと寂しい感じがする。特に最近の車両は窓が大きいので、あるのとないのとでは大違いだ。
  画像左端に写っている車側灯は、キットではエッチングで凹ましてあるだけだった。マッハ模型で買った直径0.5ミリの光ファイバー線を、軽くライターの火で炙り表面を丸く加工した上で小さく切り取り、クリアーレッドを塗ってエッチングの凹み部分に取り付けてある。

パンタ周囲の配管

  配管に際して自分で屋根に穴を開けていかないといけないのだが、今回は素材が金属。穴を開けるのに力が必要で、とは言え過剰に力を入れると曲がってしまう。こりゃ厄介だぞ、と思っていたら案ずるよりナントカですんなりできてしまった。パイピング自体は以前からずっとやっている方法で、特に工夫も何もナシ。配管止めの部分が実車はやや特徴的な形状をしていて、できれば再現したかったが泥沼っぽいので今までの方法を採用した。さらに阿波座に置いてあった完成見本は、機器類に接続する黒い部分(実車はゴムチューブだったかな)を一段細い線で再現してあったような気がするのだが、真似ようとして真似られなかったので諦めて黒く塗るだけで妥協している。
  屋根色はグリーンマックスのねずみ1号、クーラーの銀色は車体色と同じMr.カラーの銀(8番だったかな)、配管やその他の屋上機器はガイアノーツのニュートラルグレーIIを使っている。

走行風写真

  そんなわけで、ようやく「天空」も走れるようになった。日本の鉄道は車と同じく左側通行なので、この写真だと「天空」が後になってしまうが撮影の都合上こういう風になってしまった。ま、気にしない気にしない。

(2011.06.12)

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