近鉄1020,1230系合計14両完成ナリ

編成写真撮りたかったんだけど、構図が難しくて妥協

  近鉄のこの世代の車両は系列が良く分からなくて……キットの取説("組説"と言うべきか?)によると「1026系」とか「1252系」とかかなり数字が細かい。実車のマイナーチェンジに対応して細かく分けると4桁の一の位までが系列に入ってくるようだ。それはさておき、近鉄電車で本格的にVVVFインバーター制御を採用し始めた形式で、現時点から見れば一世代前の車両ということになる。各線区でほぼ同仕様の車両のはずなのだが、線区によって形式番号が違うと言う……詳しくない私のような中途半端なファンにとってはややこしいことこの上ない。私が製作するにあたって想定したのは奈良・京都線。他の路線はほとんど使ったことがないしね。6両編成1本と2両編成4本の合計14両。当初は2両編成は3本だけの予定だったんだけど、いろいろと紆余曲折があって増えてしまった。とりあえず完成したものを線路に並べてみたのだけれど、いまいち構図が決まらなかったので先頭車のアップの画像を最初に持って来てみた。次の画像は反対側から。

こちらはなるべく多くの車両を写してみました

  一番手前に並んでいるのが6両編成で、奥に2両編成を細かく配置している。
  今回の製作のポイントとしては、まず第一に旧塗装の再現。裾部にもマルーンが塗られていた時代の塗装だ。現在はここが省略された簡易塗装になっている。マルーンは調色したのだが、少し鮮やか過ぎたかも……。白はガイアノーツのニュートラルグレーI(正確にはローマ数字の1)を使ってみた。ガイアノーツはニュートラルグレーを4種類発売していて、数字が増えるごとに黒くなっていく。1は画像の通りかなり白に近い。キットの指定色は小田急アイボリーという色になっているのだが、私の実車のイメージではアイボリーというよりは(暗がかりで見ると)グレーがかった感じなのでこの色を使ってみた。なお、どこで読んだか忘れたが、近畿日本鉄道はこの色を「シルキーホワイト」と称している……はず。

先頭部を再びアップ

  近鉄電車は列車の併合、解放を頻繁に繰り返すので、片方の先頭車に幌を付けっ放しにしている。併合の際には幌をセットし、客が車両間の行き来をできるようにしているのだ。どこかの鉄道とは大違いである。その幌の再現もポイントとなる。キット付属パーツそのままでは"何かが違う"。その違いを求めて実車写真を眺めていたのだが……一つには、実車は幌が風にあおられて少し乱れた感じになっている。が、これは専用のパーツでもない限り模型では再現が難しい。ので諦めるにしても、もう一つ何かが私の中でピンと来なかった。その答えは幌の前部にある枠であるという結論に。私の製作した模型の中では、旧国の車体色に塗られていた一番手前の部分。あれが近鉄の場合存在しないのである。というわけで、付属パーツの該当部分を切り取ってみた。少しは近くなった……はず。なお、噂によると近鉄の幌は外側がマルーン、内側が白(シルキーホワイト)で塗られているらしい。写真では(汚れもあって)確認しづらいのだが、その説を信じてその通りに塗ってみた。後輩も同じように塗っていたしね(←対抗心満々)。
  右の車両は2両編成のもので、4本あるうちの1本に動力を組み込んだ車両になる。動力にはトミックスの21メートル級のものを使用。かなりカスタマイズが必要だった。なお、TNカプラーはそのままだと奥まってしまうので、取りつけ爪を削ってゴム系接着剤でイモ付けしてある。強度的に大変不安。しかも何故か、トミックス動力に付けたTNカプラーの方が他車のTNカプラーより0.5ミリほど下になっている。連結はできるものの、なんだか納得が行かない。
  トミックス動力を組み込む関係で、他の車両も全て車高を少し下げてある。床板に謎のでっぱりがあり、そこを削ると高さが揃った。マニ50のときもそうだったが、時折こういった理解不能なものが存在するのがグリーンマックスというメーカーの製品である。

自分で塗ると問題になるVVVFマーク

  実車にはVVVFマークなる6角形のエンブレムが貼られている。これ、塗装済みキットだと印刷済みなのだが、自分で塗るとなるとかなり問題になる。一応別売りのレタリングにこのマークも収録されているのだが、今回は合計で先頭車が10両、計20箇所にこのマークを貼ることになる。そのためだけにインレタを何枚も買って来るのは経済的でないので……デカールで自作してみた。のだが、やはり少し無理があったのか、微妙に解像度が足りてない……。

旧塗装の妻面は……白?

  実は実車資料が足りず、憶測で塗ったのがこの部分。妻面は今の近鉄車両(紅白塗りのものは)妻面がマルーンである。しかしながら、以前は白であったのではないかと思わせる表記があったり……。分からなかったので、思い切って白くしてみた。ここが白いと塗装順序は赤→白とするのがラクであったりする。さてその場合(妻面が白い場合)、問題となるのは幌は何色だったんだろう?という問題。これまた実車資料がなく、何となく白く塗られた幌というのはイメージに合わないので、私の好みでマルーンに塗ったものを取り付けてみた。なお、キットではこの面の窓のガラスを表現する部品がない。微妙なところ気になるポイントなので、自分で透明素材を切り出して貼り付ける作業を開始したのだが……あまりに面倒なので途中で断念(笑) 右の車両は窓ガラスを表現してあるが、左にはそれがない。一応効果はあるんだが、手間を考えると微妙なところなんだよなあ。

(2010.10.02)

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