サハ75を作る

2扉復元改造する

  サハ75の実車は、元70系のグリーン車サロ75を普通車改造したもの。そしてグリーンマックスのサハ75は、3扉改造を受けた100番台がモデルとなっている。一応2扉時代の状態に復元するためのパーツも付属していて、キットの説明書では切り継ぐように指示されている。キットの側板の裏面には縦に筋が入っており(この画像の一番上はパーツの表、その下が裏面だ)、このラインを目安に切断して除去し、代わりに2扉復元パーツ(一番下に2枚ある小さいパーツだ)を挟み込んで接着する。
  ――が
実はこの橘雪翼、切り継ぎ加工が好きでない。できないわけでもないし、やらなきゃいけないこともあるのでしばしば行うが、できれば切り継がない方向に話を持っていこうとする。何故好きじゃないかというと、切り継ぎはかなり気を使うからである。まずきっちり垂直を出さないといけない。切り継いだ後、切り継ぐ前と同じ長さにしなくてはいけない(切り継いで車長を延長、短縮する場合はそのサイズに合わせないといけない)。水平ラインも出さないといけないし、場合によってはちょっと補強する必要だって出てくるかもしれない。これらの作業が……どちらかというと苦手なので、あまりやりたくないのである。だから今回も、切り継ぎをしないで済む方法を考えた。

窓を埋め込む、という考え方をする

  実車は3扉化に際して、中央の窓を埋めて扉を設置した。だったらその窓を復元すればいいわけで……2扉復元パーツから窓部分を切り出してきて、側板に穴を開けて埋め込んでやることにした。切り継ぎでもこの方法でも接合部の継ぎ目は消さないといけないのだが、切り継ぎの場合は雨どい部分からシル(上部の補強板)にかけての狭い場所の継ぎ目消しが難関となる。私の方法だと、そこの部分は元のままで保存されるためにやらなくていい。

ちょっと埋め込んでみた

  しかしながら、ちょうどのサイズの角穴をきっちり開けるのは意外に人の手に余る作業で……ちょっとはめ込んでみたのだが、この通りしっかり隙間が開いてしまっている。頑張って継ぎ目消しを行うことになった。
  さて、2扉復元パーツから切り出した窓部分がきっちり(隙間は大きいが)はまることが確認できたので、次はドア部分を埋めてやらないといけない。

というわけで埋めました

  プラ板は厚さ0.3ミリのものだとちょっと薄かったので、0.5ミリのものを使った。白く見える部分がプラ板で埋めた部分。この後ヤスリがけの作業が待っている。
  終わってみると、作業量としては切り継ぎとあまり変わらないかも……。ただ、3つのメリットがある。先ほど書いた一番狭い部分の継ぎ目消しをやらなくていいこと。それから全長が保存されること。長さが変化するようなことを一切やってないので変わるはずがない。そして側板全体の剛性の低下が最小限に抑えられること。切り継ぎだと切り継いだ部分がどうしても弱くなるからね。

(2010.02.14)

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