え……何これ?
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白兎君を持ち出すまでもなく、読者の声が聞こえてきそうである。「え? 何これ?」といった感じだろうか。何かよく分からない形……十角形の白い物体。主な構成素材はプラスティック。 |
このようにして使う
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前置きが長くなったけど、これはどのようにして使うものかというとこの画像の通り。上に線路を敷設するのである。私はトミックス製品を使っているのだが、これは別にトミックス製品に限ったことではない。地上に線路を敷く場合と比べて、高架上でのそれはかなりの制限を受ける。メーカーが想定した線路及び配置以外では
高架上には配置できないのだ。今回私が企画しているのは、半径354ミリ及び391ミリのカント付きカーブレールの外側と内側にさらに一本ずつ線路を敷く。カント付きレールはオプション品を使ってそのまま高架に持ち上げることができる。内側に敷いた半径317ミリの線路も高架用のものが用意されている。しかし一番外側、半径391ミリのさらに外に敷く線路については、さらに外側となる半径465ミリの曲線線路との複線線路しか用意されていない。間を切断して半径428ミリ部分だけ使うこともできなくはないのだが、余分が出てもったいないのと、切断した場合は高架に持ち上げにくいというのと、何より面倒(笑)なので私はその選択肢を選ばなかった。代わりに半径391ミリの通常の線路の両側に、端数線路として売られている18.5ミリの直線線路を2本ずつ繋ぎ、カント付きレールの半径391ミリの外側の曲線線路として使っている。さて、ここであらたな問題が生じる。半径391ミリの曲線線路はともかく、直線18.5ミリの線路は高架上に配置することが全く考えられていない製品である。それを高架上に持ってくるのであれば、ユーザーの知恵と工夫が必要になる――と書くとこの不肖橘雪翼にまるで工夫する知恵があるように聞こえるから不思議だが、それは100.0000%ぐらいの可能性で気のせいなので誤解しないように。そこで私が作ったのがこの謎の白い板、というわけである。メーカーが高架上に持っていくことを考えていない線路を使いたいのなら、自分でそれを持っていけるようにサポートすれば言いだけの話。ついでに、該当部分の一体感を出すために、内側か外側まで合計4線全体を一枚のプレートで支えてやることにした。そういう経緯で作ったのがお見せしているものなのである。 |
この段差がポイント
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さて、上の写真ではおそらくご覧いただけないのでアップにしたのだが、プレートのフチの部分である。このように段差が設けられている。この段差、何故作ったのかというと……次の画像。 |
柵や壁がワンタッチで取り付けられる
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高架線の線路脇に必ずあるもの。それは転落防止用の壁もしくは柵。トミックスやカトー製品の高架用線路にも必ず付いている。今回、自作で高架にする部分にも当然何かしらの物を付けたい。が、自作すると意外に面倒で、そしてメーカー品となるべく揃えたいなあ……という気持ちがあった。そこで目をつけたのがこのたび発売されたトミックスのワイドレール用の壁、柵セット。ワイドレールそのものは地上/高架両用の設計で、高架線路として使う場合はオプションの壁、柵を自分で取り付けることになる。その壁、柵セットの製品を見ていると……分厚ささえ調整すればワイドレール以外にも簡単に取り付けられそうな気配があった。というわけで早速実験。厚さ1.0ミリのプラ板2枚を重ねたものに柵を取り付けようとすると……流石にちょっと分厚い。というわけで次に、1.0ミリ、0.5ミリ、0.3ミリの3枚を重ねたものに柵を付けてみると……なかなかいい感じ。というわけで、線路の接続部となる辺を除いた全ての辺に厚さ0.5ミリと0.3ミリのプラ板を重ね張り。但し、これだと製品線路の壁よりも1ミリ位置が低くなってしまう……。その部分の工夫も思いついたのだが、この凹十角形の板に関して言えば気付くのが遅かったので、仕方なくこのままで使う予定。 |
白鳥は水面下でせわしなく足をばたつかせる
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さて、プラ板はもちろん(?)タミヤ製品を使った。タミヤのプラ板はB4版サイズである。一枚の板から切り出せれば一番良かったのだが、残念ながら今回製作しようと思ったプレートはB4規模を大きく越える。というわけで3枚のプラ板を付き合わせて寸法を出し、切り出した後に接合している。接合には同じ厚さ1.0ミリのプラ板を裏に貼り重ねた。もちろんそれだけでは強度が足りずたわむので、3ミリのプラ角棒にて補強。一方方向にしか補強がないのは、この補強の垂直方向に関しては製作予定の橋脚でカバーできると見込んでいるから。2枚目の画像に一緒に写してあるのだが、このプレートの下には地上線が一本通ることになっている。当然だけど、その部分には橋脚が設置できないので、その部分を補強しないといけないのである。そして逆に、線路の通らない部分はいくらでも下から支えを作ってやれるので、あまり頑張って補強する必要はない――というわけである。 (2009.12.07)
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