旧型国電70系進捗状況

塗装まであとちょっと

  製作中のタヴァサホビーハウス70系300番台4連。真鍮エッチングのコンバージョンキットで、屋根と床板、先頭車の前頭部などをプラスティックパーツ(GM製品)で補う仕様。何故このような形式をとっているかと言うと……推測だが、キットの構成を単純化してコストを下げる、かつユーザーが組みやすい構成にするためである。屋根まで金属一体にすると、平板ではユーザーの組み立てが難しくなり、かといって曲げ加工してしまうと加工コストとパッケージングのコストがかなり上がってしまうだろう。というわけで、主に側面だけがキットの内容物になっている。屋根、床板はGMの101系キットより。一応「中間車キット」が指定されているが、4連組む場合は4両基本セットを買ったほうが安くつく(と思う)。また、先頭車前頭部はGMのクモユニ81用のものを使うようになっている。が、今、GMのクモユニ81は最後の生産から遠ざかっており、なかなか手に入らない。この辺りが今後、タヴァサの70系を組むに当たってネックになってくるのだろうか。
  キットは瞬間接着剤を使って作るような仕様になっているが、"当然"ここはハンダ付けをメインに。側板の貼り合わせ、それから妻面と側板の接合にもハンダ付けを行った。瞬間接着剤で組もうとすると、どうしても作業中に剥がれやすくて能率が悪い。あと、余分に流れ多分が手にくっ付いたりして面倒(私が不器用なだけだろうが)。その点、ハンダ付けは出来てしまえば強度十分。もちろん先頭車前頭部はプラスティックなのでこの手は使えない。"仕方なく"瞬間接着剤を使ったが、途中で一度剥がれて面倒だった。

動力を入れる中間車

  こちらは電動中間車モハ70のうち、動力ユニットを入れる方。なお、一般の人から鉄道模型についてよくある質問として「どの車輌にモーターが入っているの?」だが、大抵の場合中間車のうちの1両、である。稀に先頭車だったり中間に2両だったりもするが、4両ぐらいだったら基本的に中間に1両である。その1両がこちら。キットではGMの動力ユニットを使うよう指示されているが、"当然"ここは鉄道コレクション用動力ユニットを使う。キットではサポートされていないので、自前でスペーサーを作ってはめ込めるようにしなくてはいけいない。というわけで、グレーに見えているところがスペーサー。0.5ミリ厚を2枚と0.14ミリ厚のプラ板を貼り合わせている。三箇所見える白い物は、動力ユニットをホールドするためのツメである。このスペーサーを作ること自体は大して面倒ではない。問題はスペーサーの厚みをどれだけにするか、と、そのスペーサーを車両本体の正しい位置に取り付ける作業が結構手間取る。今日は後者について……

まず、動力ユニットにスペーサーを"装着"する

  普段は違うやり方なのだけれど、今回新たに考案した方法。まず、完成したスペーサーを動力ユニットに取り付ける。取り付けると言っても、接着剤を使ったりするわけではなく、ただ単に凹凸部分を合わせて引っ掛けてあるだけである。そして両側のスペーサーの外側にゴム系接着剤を少量塗布する。然る後に……

車体にはめ込んで位置決めする

  車体にはめ込んで位置決めする。ゴム系接着剤はパッケージに「速乾」と書いてあるが、こういうときに位置調整する余裕がある。前後左右からずれてないかをチェックして、動力ユニットが正しい位置に来ることが分かれば動力ユニットを取り外す。あとは車体とスペーサーの間に瞬間接着剤を流し込んで完全固定する。ボディがプラスティックのキットならば、ここでプラスティック用の流し込み接着剤を使えばいい。
  以前はどのようにしていたかというと……多分一枚一枚個別に貼り付けていた。一応位置決めしやすいような工夫はしたような気がするけど、いざ動力ユニットをはめ込んでみるとちょっとずれていたりして、車体の内側にカッターナイフの先を潜り込ませてツメを削って調整してた。何というか、手際の悪い方法だったと記憶している。

  ここからさらに、屋根を取り付け(先に屋根を取り付けると、スペーサーの装着がやりにくくなる)、さらに全車の屋根と妻板の接合部の隙間を埋めて修正。ベンチレーター取り付け穴を開けたり中間車のパンタグラフ関連の配管を施したりして、ようやく塗装行程に移れる。色は阪和線色にする予定。実車に300番台で揃った4両の阪和線色が存在したかどうかは知らないが、ま、そこは模型と言うことで。

(2009.10.15)

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