GM完成品シリーズ21に手を加える

GM完成品シリーズ21に手を加えてみた

  こちらグリーンマックスの完成品「近鉄9020系シリーズ21」2両セットである。シリーズ21というのは(中略)である。現時点で9820系6両セット、9020系2両セット2種(動力つき、なし)、5820系の4種類が出ていて、何だか成り行きもあって全種揃えてしまった(苦笑) そのうち、9020系の動力つきセットが今日の画像で侃侃諤諤のネタになる。
  加工点は3つ。パンタグラフの換装(加工というほどでもないが)。下枠交差型をシングルアームパンタグラフにしてある。実はシングルアームパンタグラフを装備している車両はクーラーの形状か何かが違うらしいのだが、細かいことはキニシナーイ。なお、シングルアームパンタグラフの向きは普通向かい合わせになるものだが、9020系や阪神1000系は同じ向きらしい。ちょっと違和感があるがこれでいいのだ。

先頭車をボディマウントTNカプラー化

  説明書にはTNカプラー非対応と書かれているが、そこを何とかするのがモデラーの意地である。シリーズ21に限らず、近鉄電車は先頭車同士の連結を頻繁に行う鉄道である。模型でそれを再現するにはTNカプラー抜きでは語れない。というわけで「非対応なら対応させてしまえTNカプラー」という文字余りまくりの何かを詠みつつ加工開始。今日は詳細を割愛するが、まあまあの出来に仕上がった。なお、電気連結器の部分をグレーに塗らないといけないのだが、他の近鉄電車の加工が終わったらまとめて作業しようと思っている。ので、現時点では黒いまま。

説明書。赤線引いた部分が肝要

  先ほど述べたように、近鉄電車は先頭車同士の連結を頻繁に行う。そして最近の模型のほとんどが、ヘッドライトやテールライトが点灯するようにできている。先頭車同士を連結した時、もちろんだが実車はヘッドライトやテールライトを消灯する。では模型は? 連結しただけでは自動で消えてくれないので、スイッチがある車輌についてはあらかじめそれを操作してオフにしてやる必要がある(DCCという便利な物もあるけれど)。画像は9820/9020系共通説明書のライトのオンオフ操作に関する部分。赤線を引いた部分が重要。今日お見せしている車両のパンタグラフ付きの方が「4107のモーター車」である。"4107"ってのは品番ね。書かれているようにヘッドライト/テールライトの消灯スイッチがないのだ。これは困る。モーター車だって編成の中央に入るケースもあるだろう。その時にライトが消せないというのは困る。ということで「消灯できないのなら消灯できるようにしてしまえヘッドライトとテールライト」という(以下略)

赤枠で囲った部分がスイッチ

  というわけでスイッチを取り付けてみた。グリーンマックスを始めとするほとんどの完成品メーカーのライト用スイッチは、スイッチをオフの位置にすると回路の一部に絶縁体が挟み込まれる構造になっている。考え方としては単純だが、素人工作では――少なくとも今回はそういう構造の物を組み込む余地を見出せなかった。よって電子工作用のスイッチを使ってみた。赤枠で囲っている物がそれである。実はこれは3Pスイッチなのだが、単純なオンオフスイッチとして使っている。大は小を兼ねるというやつである(ちょっと違うか)。

ボディを外し加工箇所を見る

  工作内容としては、ライト用の回路の一部を遮って、その間にスイッチを挟み込む。文章に書くと簡単だが(そして単純な工作だと思っていたのだが)、スペースが狭いので多少の試行錯誤が必要であった。結果は画像の通りで、一見手抜きで杜撰な工事に見えるが、よく見ると非常に手を抜いたかなり杜撰な工作であることがよく分かる。
  もう少し詳しく書くと……多くの完成品車両がそうであるように、この車両でもボディ側にはめ込まれたライトユニットと下回りの集電板が接触して回路を形成するようになっている。私はこのライトユニットと下回りの集電板の接触部分で回路を断ち切ることにした。間にプラ板を挟み、別の金属板を用意。この別の金属板が、新たにライトユニットの端子と接触する役になる。スイッチに取り付けた電線の一方をその金属板にハンダ付け、もう一方を元から車輌に付いていた集電板に接触させる。動力のカバー(グレーのプラスティック)の電線を通す部分とスイッチ取り付け部分を削って、スイッチはゴム系接着剤で固定している。なお、動力のカバーはもう一箇所削っているのだが、そっちの試行は失敗したのでここでは解説しない(笑)

  さて、少し戻って先ほどの説明書の画像を見てきて欲しい。赤線を引いた行のさらに上の部分だ。「先頭車の床下を外し、ピンセットの先端なので」云々のところ(ピンセットなんてなくても指で操作できるのだが)。モーターが入っていない車両でもライトを消すためにはボディと下回りを一旦外す必要がある(もちろんだが、一旦消灯状態にした後、点灯状態に戻す時も同じ作業が必要)。今日の時点ではまだ作業が全然始まっていないことなのだが、これが面倒なのでモーターの入ってない先頭車も独自にスイッチを作り替えようかと。作業原理としては同じで、回路の一部を遮断して間に電子部品のスイッチを取り付ける。スイッチの場所はもちろん、いちいち下回りを外さなくてもいいよう車両の裏側に。上の画像で使ったスイッチでもいいのだが、ちょっと小さすぎるのと動作が固めなので、また適当なサイズの物を探しに行く予定。この前買いに行ったときは、動力車のことばかりが頭にあって小さいことだけを優先して選んでしまった。どうせなら何種類か買っておけば良かった(どうせ安いんだし)。

  1枚目の写真、若干バランス悪いなあ……「と思うんなら撮り直せよ!」と突っ込まれそうだけど、面倒なのでそのまま行きます(笑)

(2009.09.14)

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