α350で日食を撮ってみた

α350にサンニッパに2倍テレコン、そして三脚にセッティング

  サンニッパに禁断のテレコン2個付け、する予定だったのだが、画角が狭くなりすぎるので今回は自重。当然だがそれでも三脚は必須に近い。露光時間が1/1000秒以下になるので手持ちでも不可能ではないが、画角が狭いことには変わりがないので固定した方が圧倒的に楽。というわけで、テレコンの数以外は月の撮影の時と同じ装備ということだ。300ミリに2倍のテレコンを付け、α350の撮影素子の大きさを加味すると35ミリ判換算で900ミリ相当。
  さて、今回もライブビューが大活躍。当たり前だけど、太陽を直接目で見るとかなり危険である。当然だけど、カメラのレンズを通してもそれは同じ。同じというか、より危険度が増す。小学校の時は、望遠鏡の接眼側に黒い紙を置いて太陽の像を映し出して、それを観察するという手法を習ったような気もするが……当然ここはライブビューの出番である。ライブビューなら失明の危険性はないといっていいだろう。何せいくら明るくてもカメラの液晶モニターの照度以上の物は映し出せないのだから。そしてメーカー側に課せられた安全基準を考えると、カメラの液晶モニターに失明の危険をもたらすほどの光は出せまい。
  ところで、日食撮影にNDフィルターは欠かせないらしい。NDフィルターというのは(ここでギャグをかまそうと思ったのだが、気の利いた単語が思い浮かばなかったので割愛)、簡単に言うと減光のためのフィルターだ。露光倍数によって何種類かあって、多分2倍4倍8倍400倍の4種類ぐらい? 普通、明るすぎるというシチュエーションはあまりないので、それほど多用されるものでもない。どうしても露光時間を長くしたいときに使われるものだ。400倍を使って街中で10分20分の長時間撮影を行うと、昼間の人通りの多い場所なのに人が写っていない、という写真を撮ることも出来る。さて、そのNDフィルターだが……橘雪翼はサンニッパで使えるNDフィルターを持ってない。ましてや400倍なんてのもないし。用意しなかったのは理由があって、そんなもの必要とは思ってなかったのだ。絞りを最小絞りまで絞り込んで、シャッターを最高速にする。それで例え対象物が太陽であっても撮影できる――と思っていたわけですね。浅はかですね。まあカメラのCCD(α350はCMOSだっけ?)に与えるダメージを考えるとNDフィルター付けた方がいいんだけど。そして今日、幸運なことに天候は曇り。ということで……NDフィルターなしでも普通に撮影できました。ま、もっとも、ひょっとしたら明日になったらCCD(CMOS?)が不調を訴えているかもしれないけれど。シャッター速度も絞りもまだまだ余裕があったので、そっちの面では晴れてても大丈夫だったんじゃないかと思っている。

(2009.07.22)

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