大手?5社のブック型ケースを並べてみた
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かなり前から気になっていたことだが……年末年始にケースラベルを作っていてはっきりと認識するようになった。各社の車両ケースの背面デザインである。皆さんは本をお持ちだろうか。ハードカバーでも文庫本でも漫画でも構わない。おそらく少なくない数の本が本棚に並んでいる事だろう。数多く並んだ本の中から目的の一冊を選ぶ時、重要なのは背面である。背面にその本が何であるか、書かれていなければ本を探すのに難儀する。書かれていてもそれが自分の読めない文字であれば書かれてないのと大差ない(模様でどれがどの本か識別できるなら話は別だが)。文字が読みやすければ探しやすく、読みにくければ探しにくいだろう。別に本に限らないのだが、鉄道模型の車両セットを収めるケースが「ブック型ケース」と呼ばれるので本を例に出してみた。鉄道模型の車両ケースもまた、背中が大切である。人間で顔が大切なのとは大違いだ。 |
トミックスのケースデザイン
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Nゲージのメーカーで一番好きなのはトミックスなのだが、正直ケースデザインには及第点を付け難い。右がかなり古いもので、一番左はここ1〜2年ぐらいのものである。変化は大きくないのだが、文字のバランスが結構違う。英字がでかでかと書かれている一番古いタイプ、真ん中では英字が少し小さくなり、一番左(最新)では日本語が一回り大きくなっている。正直なところ、一番大きな文字で書かれている品番(92からスタートする5桁の数字)はユーザーにとってあまり用を成さない情報である。少なくとも私は、Nゲージの車両セットを品番では管理していないので、仮に背面に品番がなくてもほとんど困らない。そんな情報が一番目立つのがトミックスのケースだ。エンドユーザーにとって大切なのは商品名で、しかもここは日本国で主に日本人向けの模型であることから日本語表記が一番大きくて然るべきだと思うのだが……。しかも英語表記は、形式番号の前に最低でも「Series」、場合によっては「J.R.」とか「J.N.R.」とか付くので、判別に一番重要な数字が下の方に埋もれてしまって分かりにくい。関係ないが、トミックスとモデモは「Series 123」という書き方だが、何故かカトーは 「123 Series」となっている。 |
最近になってこの大きさのケースでの販売を始めたグリーンマックス
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フォントが多少気に入らないが、トミックスに比べて分かりやすいグリーンマックスの背面デザイン。もっとも、グリーンマックスの製品は数が少ないので探すのに手間取らない。宝の持ち腐れ……だが、この先倒産しなければずっとお世話になると思うのでそのうちケースも多くなるだろう。ま、でも、もうちょっと大人しいフォントにならないかなあ……。 |
最大手?カトー
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カトーは浮沈が一番激しい? 同じ153系の模型でも発売された時代が違うだけで全然印象が違う。どちらも同じ「153系『新快速』」なのだが、右は英語表記のみ(しかも「新快速」仕様であることが分からない)、左は堂々と日本語で書かれている。右が古く左が新しいのだが、かなりの革新と言える。右の時代は、ケース並べると全部数字とアルファベットだったのでかなり探しにくかった。例え途中からでも日本語表記になってくれてよかったとしみじみ思う。現在のデザインにもう一つ注文を付けるとすると
、品番に形式番号が続いて数字が連なるのが多少煩わしい(この場合、10-484の直後に153と来る)。 |
今回紹介する中では、一番規模が小さい?モデモ
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ハセガワというプラモデルメーカーを母体とするモデモ。ブック型ケース入りの"大物"よりも小型車両のメーカーという印象がある。こちらもフォントが多少凝りすぎな感じがあるが、まあまあ見やすい。品番がデカイのだが、別枠デザインなので許容範囲内? |
最後はマイクロエース
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マイクロエースも初期の頃と今で多少違いがあるのだが、基本的に日本語しか書かれてないのは共通。ただ、意味不明なキャッチコピーがケースに印刷されるようになったのが見た目に煩わしい。ケース背面に車両の先頭車をデザインしたシールを貼っているのが面白く、並んだケースの中からお目当ての車両を探しやすい。但しこのシール、たまに剥がれてくるのが難点だ。それから、車両によってはケース本体の色まで変えるという面白い点も見逃せない。左の北近畿タンゴ鉄道は標準的なグレーだが、右の京阪は眩しいぐらいの黄色。棚にはメーカーごとにケースを並べているのだが、一番賑やかで変化に富んでいるのはこのメーカーである。ま、その他のメーカーのはそもそも変化がないのだが。
(2009.01.17)
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