鉄道模型制作報告「阪急5100系 5100F」その3

うん、いいペースで進んでいる……はずだった

 今週の主な作業内容
(1) 先頭車前面渡り板取り付け準備加工
(2) ヘッドライト用レンズ作成
(3) 配管付き妻面加工
(4) 側面水切り設置
(5) 箱組み
(6) TNカプラー取り付け検討
(7) “増結2連”に着手
(8) 床下機器の注文(予定:この後すぐ!)

(5) 今週のハイライトは箱組み……になる予定だった。来週からパンタ車の屋根の加工に入り、動力ユニットの取り付け加工して……年末には塗装かなあ?って思ってた。ところが侃侃諤諤本編で述べたように車両が増えることになったんだよねー。

渡り板はエッチングパーツを活用

(1) 渡り板は元のモールドを削り落とし、エッチングパーツに置き換え(取り付けは塗装後)。「3064F」の時はあまり説明していなかったが幌枠ともどもMODEL 524のパーツを使う。取り付け部は一旦0.3mmのドリルで3つほど開口し(写真左)、その後カッターやノミツールで穴を繋げパーツの足が入るようにする(写真右)。パーツを付けると穴が隠れるので、寸法はあまりきっちり揃える必要はない。

ライトレンズは素材から自作する

(2) ヘッドライトはパーツメーカーでちょうどのサイズのものがない(ライトケースごとトレジャータウンのパーツに置き換えるなら話は別だが)。さかつうギャラリーの0.5mm線の先端をライターの火で少しだけ炙り、適度な長さに切って使う。なお画像のものは、ほんのわずかに炙り過ぎたので不採用となった。6回挑戦して今回の必要数である4つを作ることができた。成功率66.6%だが、コツを掴むまではもっと苦戦していた。

妻面の加工

(3) パンタ部は屋根板の加工をする。妻面と少し干渉するため、配管付きの妻面のみ裏面のR状の出っ張りを平らに削っておいた(写真左)

水切り

(4) 3064Fの時は全車に及ぶため面倒な作業だったが、5100系で水切りが設置されているのはパンタ車の抵抗器のある個所のみ。たったの2ヶ所でいいので楽勝だった。

旧作を利用してTNカプラー取り付け加工をしてみる

(6-1) 昨日、侃侃諤諤本編で述べたように、基本8連に加えて増結2連を作ることになった。その決定をする前に、阪急エコノミーキットにTNカプラーを付けて連結運転が出来るようになるのか否かの実験を行った。実験台に使われたのは旧作3000系。この作品、過去ログを見てもウェブ公開用のデーターが見つからなかった。「侃侃諤諤」の前の「橘発の夜行鈍行」時代のさらに前に作ったようだ。
 で。阪急キットの前面は「分厚い」ので、そのままTNカプラーを付けても連結面間隔が確保できないことが分かった。そのためパーツ下部の一部を削り、TNカプラーの取り付け位置を前にずらしてみた(写真左は未加工で、右が削った後)。理論上は充分行けるはずと見ていたのだが、実際やってみて何があるか分からないので実際にやってみた。

連結可能!

(6-2) 片側の先頭車(左側)には渡り板パーツも取り付けた上で連結してみる。右側先頭車のキットにモールドされた渡り板とやや接触するのだが、“本番”では削り落とす箇所なのでこれぐらいなら全く問題なし。増結側の先頭車は単体で先頭に立つ機会がないため渡り板パーツは付けない。
 こうしてTNカプラー取り付けの実証できたため、制作車両を8両から10両に増やすことに決定した。

 余談だが、この時代の阪急電車の連結面間隔は中間車700ミリ、先頭車同士で500ミリのようである。この試行では3ミリ程度の間隔になり、実車よりやや狭くなった。

そんなわけで追加制作スタート

(7) 2両の追加制作を始めた。もちろんこれまでの作業を繰り返すだけ。来週の「鉄道模型制作報告」は画像1枚で「ここまで進みました」ぐらいのものになる予定? 来週はちょっと忘れかけてた年賀状に時間を取られてしまうというのもある。年内最後の「制作報告」なのに何だか締まらないね!

(8) 床下機器は、例によって武蔵模型工房さんの3Dプリントパーツを発注する。何故まだ注文していないかというと、種類がたくさんありすぎて、編成が未決の状態ではどれが最適か判断が付かなかったため。まさか10両に増えるとは思っていなかった。それでもまだ迷う要素があって、「90年代10連」と「5100F10連」のどっちが正解なのか。後者のような気はするのだけれど、ちょっと後々のことまで考えると前者かなあと思っている。頼りにしていた資料本、読み込むと5100Fの記述に「?」なところが……。

(2022.12.18)