鉄道模型制作報告「70系300番台」その2

とりあえず中間車の作業は一段落

 今週の主な作業内容
(1) モハ70の2両目の型抜き等
(2) クハ76に着手
(3) クハ76トイレ窓複製作業

(1-1) 1両目と同じ工程で2両目の側面をプラ板から切り抜いた。まだ雨樋やくつずり、それから裏側のリブなどの作業が終わってないが、それらはクハ76と並行して行う予定。

些細な工夫その1

(1-2) あまりにも書くことが少ないので些細な工夫を2つ。ドア部はプラ板を貼り重ねていないので、窓ガラスをはめ込む厚みが足りない。なので一枚貼り足すわけだが、外張りで切り抜いたドア部のプラ板を再利用してみた。

些細な工夫その2

(1-3) ドア窓は目分量で開口していたのだが、やや確実性に欠けるので安全マージンを多めに取っていた。ところがそれだと削り広げるのに時間がかかるので、ガイドを作ってみた。これまた切り抜いたドア部のプラ板を既に完成したドアに当てて、窓の四隅の位置にドリルで小さな穴を開ける。この穴を通してこれから窓を開けたいドアにニードルで印を付けて、ドリルで穴を開けるという流れ。やはりマージンは取ってあるのでヤスリで削り広げる作業は必要なのだが、前よりは少し楽になった……かな?

さあ、次はクハ76だ

(2) 中間車モハ70が形になったので、次はクハ76。基本的にやることはモハ70と変わらない。

トイレ窓

(3-1) クハ76とモハ70で大きく違うところは、運転室周りと、それからトイレの有無。はめ込み窓ガラスはトミックスのクモハ73(近代化改造車)、クハ79(全金車)用を使うのだが、これらの車両にトイレはない。トイレの窓をどうするかは悩みどころだったのだが、同じトミックスのサロ165の窓ガラスを型取りして部品を複製することでクリアすることにした。写真は以前そうやって作った新潟色のクハ76のトイレ部だ。

 窓ガラスパーツは分売品を使うのだが、どうやらクハ79用は絶版になったよう。クモハ73も最後に生産されてから時間が経ち、市場在庫はここ数年見ていない。これを使っていろいろと作りたいものがあるので、何らかの形で再生産してもらいたいところ。あと、サロ165の窓ガラスも分売品はあるのだが、型取りでお茶を濁すのは使う部分があまりにも少ないから。

おゆまるで型取りをする

(3-2) 型取りは「おゆまる」という100均で売っていた玩具を使う。熱湯につけてしばらくすると柔らかくなる素材で、いろいろな形にして遊べるものだが、これを使って型を作ろうという訳である(10年ぐらい前に、鉄道模型雑誌RMMに載っていたアイディア)。写真は前回作ったときのもの。型取りの段階を省略していきなりパーツ複製に突入だ。

型の取り直し

(3-3) ところがあまり耐久性がないので、1個2個部品を作っていたら歪んでしまった。部品の方も一発OKで綺麗なものが作れるわけではなく、何回かやってみてようやく1個、という精度。あまり本格的な複製法じゃないので仕方がない。といわけで、改めて型取りから。型取りしたいものに上から押し付けるより、おゆまるに物を押し当てた方が綺麗に型取りできるような気がする。これもトライ&エラーで、気が済むまで何回もやることになる。やっているうちに時間切れが来たので、今週はここまで。
 部品に使う素材は光硬化パテ。「窓ガラス」なのでクリアーに仕上がるレジン素材の方が良さそうに見えて、実のところトイレ窓は白く塗られているので透明でなくていい。クリアーパーツの裏から白く塗るのがベストなのかもしれないが、前回レジン素材で作ったクリアーパーツは黄変するのが早かったので、妥協して「白色パーツ」でトイレ窓を表現することにした。
 おゆまるはその名の通り「お湯」で温めるのが推奨される使用方法だが、私は前回ドライヤーで温めればいいことに気付いた。いちいち水を温めたりお湯の付いたおゆまるをタオルで拭いたりする手間が省ける。

 なかなか大変な作業になりそうと思っていたが、思っていた通り大変な作業になっている。特に時間が掛かるのは片面6ヶ所あるHゴム窓。角型の窓はそうでもないのだが、Hゴム窓は隙間ができるとカッコ悪いので、極力パーツギリギリになるようにヤスリで慎重に削り広げる。体感では作業時間の半分近くを費やしている。クハ76はそれ以外にやらなきゃいけないことが多いので、なかなか長期戦になりそうである。

(2022.09.11)