鉄道模型制作報告「旧型国電 宇野・赤穂線」その9

クモユニ81へ突入だ

 今週の作業内容
(1) 先週の忘れ物の床下機器加工
(2) パンタグラフで悩む
(3) パンタ台制作
(4) クモユニ81屋根加工(途中まで)
(5) 前面加工

 5両の進行が比較的順調だったため、クモユニ81も今回作ることにした。他の5両がぶどう色2号なのに対して81は湘南色。一緒に作るメリットは薄いのだが、他の湘南色の電車と一緒に作ると……おそらく次回80系の際に作ると思われるのだが、苦手な金太郎塗り分けを4面やることになる。その苦労を分散できる、というのが今回のメリットと言えばメリット。
 手元にクモユニ81キット単品のストックがなかった。通販も概ね在庫壊滅で、実店舗でも発見できなかったので、当初は諦めて5両だけ作るつもりだった。ところがふと思い出して飯田線のセットの箱を探し出して開けてみると残っていた! 飯田線仕様なので「クモニ83 100」名目だが、キットとしては同じものである。写真右下の値札から推測できる通り、消費税5%時代に買った古い“積みキ”である。

非動力車の主抵抗器の加工を忘れていた

(1) 先週床下機器の加工をしたのだが、動力車用のものだけ。非動力車用の主抵抗器の並べ替えを忘れていたので作業した。クモハ51039とクモハユニ64の2両分で、クモハ51206はキットのパーツそのままで使える。

今更だが、カトーのパンタグラフを採用することに / 左がカトーで右がGM
サイズがかなり違って見えるが、写真の角度の問題で実際は気にならない

(2) パンタグラフは今までGM“純正”のPS13を使っていたが、ここに来てカトーのパーツが気になってしまった。カトーの方が出来はいいのだが、安定入手性に欠けるという理由で採用を拒んでいた。GM製品の脚部ガイシを白く塗る際に訳の分からないモールドにイライラしていたのだが、ちょうどカトーAssyパーツの在庫があって手に入りそうだったため、今回テストも兼ねて使ってみることにした。
 取り付け足が違うので穴を開け直さなければならないのだが、それより頭を悩ませたのがカトーのパーツは「パンタ台」を用意しなければならないこと。加えて今まで若干気になりつつもスルーしていたランボードの脚高さを見直したりと、ここだけで2〜3日足踏みしてしまった(結局ランボードは、とりあえず今回はそのまま)。

パンタ台設計図

(3-1) パンタ台自体はクモニ83で作ったことがあるのだが(*1)、あの時との違いは「カトーのパーツに合わせた寸法にすること」。というわけで検討した結果、写真の図のようなものになった。このサイズのものを個別にちまちま作っていると気が狂いそうになるので(今回PS13を4基使うので台が16個必要になる)、長いのを作ってカットしていく形にした。

*1 個別の拡大写真がなかったのだが、リンク先最後の画像の左から二番目の写真参照。

長いの

(3-2) というわけで作った「長いの」。これを同一寸法でカットしていくのは、それはそれで大変……というわけで次に登場する新アイテムが威力を発揮した。

スジボリ堂「RPカッター Type SS」

(3-3) スジボリ堂という模型用品メーカーの製品。「プラ板を一定サイズで歪みなく切り出す」ことのできる「RPカッター Type SS」だ。実は今回に合わせて、但し別件が目的で買ったのだが、そちらでは不発に終わった。またいつか使うこともあるだろう、と一旦は箱に仕舞ったのだが、まさか1ヶ月ほどで出番がやってくるとは思わなかった。これを使って先ほどの「長いの」を約1mm幅で20個(予備4個含む)を切り出した。出来上がった部品は……写真撮るの忘れた。

屋根板加工前
屋根板モールドを削り、気になるところをパテ埋めしたところ

(4) というわけでクモユニ81はここからが本番。屋根はこの前の「大糸線黒標記」のものと同じく、全てのモールドを削り取って自分で付け直すことにした。ベンチレーターも同様に80系一次車キットで余ったものを使う。屋根に関しての作業はここでストップしている。

前面加工

(5-1) 前面も全体的にモールドを削り取ることに。ヘッドライト、テールライト、前面下ステップ、手すり、タイフォンカバーが金属パーツでの置き換えとなる。窓下の通風口蓋も削って自分で付け直した方がシャープに仕上がるかなあ?と今考えている最中。

タイフォンカバー

(5-2) タイフォンカバーは銀河モデルのエッチングパーツを使うが、そのままだと後退角が付いてしまうので、プラ棒で台座を作って正面を向くようにする。が、プラ棒の径を間違えたような気がする……(やや細い)。でもまあ、多分目立たないと思うのでこれで行きます。きっと大丈夫!
 途中写真を撮り忘れたが、キットのモールドではHゴムになっていた運行番号表示窓を木枠?の角型に改装するついでに、幅も縮小した。

前面加工ほぼ終了

(5-3) さらにステップを取り付けて前面加工がほぼ完了したところ。テールライト上のステップはt0.14のプラ板である。接着強度が不安だが、「大糸線黒標記」でやってみたところ何とかなりそう。エッチングパーツと比較してのメリットは、
1:サイズが自由自在(戦前型でたまに長いのがある)
2:パーツのストックを気にしなくていい(上記の長いステップはそもそもパーツがない?)
の2点。
 ジャンパ栓受けはカトーのAssyパーツを塗装後に取り付ける予定だが、Assyにない小型のものはランナー引き伸ばし線から自作して塗装前に接着しておく予定(今回は作業時間の関係で間に合わなかった)。

 残る大きな作業は屋根上配管。来週中に塗装工程に移れると良いのだが……。

(2022.06.05)