こて先の話題

　　現在私が使用しているはんだごてだ。ハッコーというメーカーの80ワットタイプ。以前はもっと容量の小さい物を使っていたのだが、とある人の助言によりワット数の大きいものに買い換えた。こて先がすぐに焦げて、そのたびに削ったりハンマーで叩き直したりしているので随分ちびてきたような気がする。自分のやり方に何か問題があるのかと別のところで助言を仰いだところ、そういうものらしい。そう言えばハンダ付けを始めた時にアドバイスをもらった知り合いによると、こて先は消耗品だと思っとります、とのこと。まだしばらくの間は十分使えるが、思い立ったが吉日、交換用のこて先を買いに行くことにした。

　　はんだごてを子どもが使うことはあまりないと思うのだが（特に金工用の80ワットなんて）、何故か交換用こて先のパッケージは明らかに子どもを意識した可愛らしいパッケージ。ちなみに「ジュニア用」と書いてあるのがものすごく引っ掛かるのだが……。一瞬間違えたかとも思ったのだが、品番は事前にチェックしたものだったから問題ないだろう。その店には在庫が２個しかなかった。たくさん置いてあれば１個だけ買っていたと思うのだが、万が一生産中止になったりすると困るので、単価も安かったこともあり２個買い占めてしまった。小さな物なので買い物袋を拒否したところ「お買い上げありがとうございます」のシールを貼ってくれた……のだが、しょせんこれも資源の無駄遣いだよね？　まあ買い物袋よりはマシなんだろうけど。万引きに間違えられても困るので貼ってもらったほうが無難か。

　　新品のこて先を取り出して、どれだけ磨耗しているか比べてみた。すると意外や意外、あまりチビていなかった（手前の新品の中ほどにある穴が、奥の私が使用している品のネジの位置に来る）。もっと派手に……半分とまでは行かないまでも、四分の一ぐらいは小さくなっていると思ったのに。なお私は、使う前にハンマーでこて先を叩いて整形した。最初のままだと対象物と接する面積が稼げないので、マイナスドライバー状にしたのだ。その整形時にこて先の先の部分の長さが伸びたような気がするので……やっぱりチビているのかもしれない。もし新しいのを下ろすことになったら、今回ちょうど２個買ったので、ハンマーで叩いて整形した物と完全新品状態と見比べてみることにしよう。