私の製作したHOとしては初のプラスティック製品
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HOゲージの製作に手を出したのは今年に入ってからであるが、その中でもプラスティックが素材のものは初となる。これまでのは全部金属キットだった。HOの世界は、Nとは違って金属が主流。徐々にプラも増えてきているが、N同様完成品全盛の潮流を受けてキットはあまり出ていないようだ。そんなわけで、キット大好き人間橘雪翼クンとしては新しいシリーズのキットは応援してあげたいところ。というわけで、安いことも手伝って買ってみた。実車についてはほとんど知らないくせに(笑) 最初は好きな色に塗ってフリーランスにしようとしたのだが……結局実車同様の色に落ち着いた。そうなった理由の一つが、車体と窓のバランスを見て私の考えたカラーリングが似合いそうになかったから。次の理由が決定的で、私の考えた塗り分けラインがこれとそっくりだったんだよね。色が上半分がクリームというのが一緒なだけで。というわけで、私の考えたカラーリングで行くと「実車のパクリ」みたいになるのでやめた。そしてそれ以上考えるのが嫌になったので、このカラーになったというわけだ。なお、このデハ80形は時代によって何種類かの塗装があるのだが……その中でもこの塗装は、塗装済みのキットが発売されている。まあもちろん、私は塗装が大好きなので未塗装キットを買ったことに対する後悔の念は一切ない。ところが、この塗り分け、ちょっと実車と雰囲気が違ってしまった。まず、色が少し違うようだ。多分、ほんのちょっと、実車を見慣れてる人にとっては違和感があるだろう。次に前面の塗り分け。実車はもうちょっとカーブがきついラインのようだ。実車を知らずに作ると、往々にしてこういうことが起きてしまう。もちろん、これは他ならぬ私の模型だから、私が納得しているので全く問題ない(笑) ただ、ファンが見たら怒るかもしれない……という懸念は残るねえ(苦笑) |
キットそのままでここまで作れる
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NとHOの大きな違いは、大きさの違いである。大きさが違うとどうなるかというと、Nだと一枚の屋根板に凹凸で表現されそうな配管が、HOだと別パーツ化して立体的に表現しても無理がない。Nの場合は配管をリアルにしようとするとユーザーの手に委ねられる部分が多いが、HOはメーカーお任せでできちゃうというわけだ。もちろんこの製品でも、徹底的にやろうと思えばユーザーが頑張る余地はいくらでもあると思うが。私の場合、今回は低価格キットをお手軽に楽しみたかったので、メーカー依存でここまで出来ることにHOの良さを感じた。もっとも、キット付属のパンタは非常に組み立てにくく、そして1基は最終的には失敗してしまった。仕方がないので瞬間接着剤で関節を固定して直立不動の姿勢に仕立て上げた。そう、鉄道模型のパンタグラフとは通常上下させられるのだが、うちのデハ80形のうちの1両は365日24時間上がりっぱなしになってしまった。 |
連結部
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キットにはダミーカプラー(連結器の形をした"お飾り")しかついておらず、2両連結するためには通称ケーディーカプラーかカトーカプラーを買ってこないといけない。低価格キットをお手軽に楽しむために余計な出費は……ということでドローバー(連結棒)方式にしてみた。これ作るのが結構手間というか、お手軽構想からはやや外れたのだけれど。それから、このドローバーによる連結で、動力ユニット単体でクリアできた半径200ミリのカーブが依然通過できるのかどうかは実験していないので不明。多分、行けると思う……そういう具合に余裕をもって設計したが。だが、いかんせん実験してないので不明は不明のままである。 |
ドローバー根幹部
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1ミリ厚のプラ板に3ミリ角のプラ棒を組み上げた物。それに各種ネジを使って留めてある。連結時にドローバーが逃げないよう復心バネを取り付けてみた。ドローバーの根元の方から後方に伸びる金属線がそれである。この手のギミックはNをやってて成功した例がないのだが、今回は大きなHOであるせいかほぼ一発で上手く行ってくれた。 |
一番腹が立ったところ
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このキットでの最大の不満点はパンタグラフだが、値段を考えて我慢することにしよう。それ以外での一番腹が立った部分は、モーターを搭載しない車輌の台車だ。説明書の通りに作ると車輪の左右の遊びが大きすぎる。そのままだと走行時に安定しないのが、テスト走行する前から火を見るより明らかだった(いや、結局その状態ではテスト走行してませんがね)。私は、車輪の両側に1ミリ厚のプラ板を挟んで解決した。分かりにくいかもしれないけれど、画像で車輪の両側に白くみえるものがそれだ。走行抵抗を考えると上手い方法じゃないのだが、工作技量を考えるとこれで我慢しないといけない。動力車も非動力車と同じ部品を使っているのだが、動力車の場合は集電板が車輪の左右の遊びを抑える構造になっている。2両連結して走らせる場合でも、その両方に動力ユニットを入れるのがメーカーの方針だったのだろうか? 非動力車に仕立てる場合であっても下回りがきっちり組める構成にして欲しかった。
(2008.08.06)
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